レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン

文字の大きさ
85 / 283
第三章 魔王の真実

第83話 スキル集め⑥

しおりを挟む
レベル差が29もある敵3体だったため、ミラのレベルが一気に5も上がった。

ミラのパワーレベリングについてはパーティで話し合ったが、かなり過酷な命懸けの訓練を積んできたことで、ミラの戦闘スキルは高かった。

そのため、パワーレベリングでレベルをあげようという結論に至った。


「ミラ、次は?」

「次は違う方向からほぼ同時にきてる…!
 2体と1体。
 1体の方は今までで1番強そうよ!」

「…1体を素早く倒して、2体を相手する!

 その前に…、

 <スキルギフト>!」


ロックは【名射手】をまだ目を覚さないティナへ渡した。


「ミラ、ティナを抱えて僕の後についてきてくれるかい?
 少しでも近くにいてくれた方が守りやすい!」

「わかったわ!

 [ミドルフォース]
 [ミドルシールド]!」

ロックに魔法をかけ直し、ティナを担ぐミラ。

ロックが【隠密】を使ったのですぐに見失ったが、1体のモンスターの気配の方に向かっているのはわかっている。

ミラもそのモンスターへ向かって走った。


一足先にモンスターの姿を捉えたのロックが見たのは、因縁のあるあのモンスターの上位種。


(こいつか…。)


ディランを大きくしたディラゴドスよりさらに大きいディラノキング。

思わず身構えてしまう。


(ビビってる場合じゃない。
 早く倒さないと…!

 <スキルスナッチ>!)



『どのスキルを奪いますか?』

『【力50%UP】スキル
 【威圧】スキル』


(うーん、これは…。
 【威圧】!)


『【威圧】スキルを奪いました。』



++++++++++++

【威圧 ★★★】・・対象にプレッシャーを与え、体を硬直させる。成功率、硬直時間は両者のHP・MP以外のステータス総量の差に依存する。

++++++++++++



(思った通り!)


奪ったスキルの説明を確認したロックはほくそ笑んだ。

ステータス依存のスキルではないかと思って奪ったら、ドンピシャ。

今のロックにとって相性のいいスキルだ。


「<威圧>。」


自分よりもはるかに大きいモンスターに【威圧】スキルを発動するロック。

ロックとディラノキングのステータス差は倍近い。

見上げるような大きさのディラノキングが硬直する。


「よし!」


あとは倒すだけ。

動かなければB級モンスターは2回の攻撃で力尽きる。


ドスーッ……ン…。


大きな音を立てて倒れるディラノキング。



『レベルが上がりました。』



************

名前:ロック
パーティ:ラフリンクス
Lv:49→50
HP:9468→9646
MP:941→961
体力:931→953
力:931→952
素早さ:952→973
器用さ:939→957
魔力:929→947
スキル:
【威圧 ★★★】
【成長促進(パッシブ) ★★★★★】
【隠密 ★★★】
【スキルギフト ★★★★★】
【スキルスナッチ ★★★★★ 】

************

************

名前:ミラ
パーティ:ラフリンクス
Lv:31→32
HP:2920→3013
MP:310→321
体力:283→293
力:244→252
素早さ:269→279
器用さ:220→226
魔力:320→330
スキル:
【起死回生 ★★★★】
【中級特殊魔法 ★★★】
【気配察知 ★★★】
【中級回復魔法 ★★★】

************



「このスキルはかなり使えるな…!」

そう呟くロックの後ろでミラが目をまん丸くして言葉を失っている。

「…ロック、す、すごいね…。」

「いいスキル手に入れたよ!
 近づいてきてた2体は今どの辺!?」

「追いかけてきてる!
 あっちの方!」

「よし、ミラはちょっと離れててくれる?」

「わかった!」


【隠密】を使い、モンスターへ近づくロック。

2体の敵は素手と弓のキングリザードだった。

1匹に【威圧】を使い、硬直させる。

存在がバレてしまうが、もう1匹に【威圧】をかける時間は十分にあった。

硬直して動けないキングリザードたち。

こうなってしまえば、あとは簡単。

あっさりと2匹を倒した。



『レベルが上がりました。』



************

名前:ミラ
パーティ:ラフリンクス
Lv:32→34
HP:3013→3197
MP:321→342
体力:293→309
力:252→269
素早さ:279→297
器用さ:226→240
魔力:330→349
スキル:
【起死回生 ★★★★】
【中級特殊魔法 ★★★】
【気配察知 ★★★】
【中級回復魔法 ★★★】

************
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。 全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。 「私と、パーティを組んでくれませんか?」 これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様

コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」  ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。  幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。  早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると―― 「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」  やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。  一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、 「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」  悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。  なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?  でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。  というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!

さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。

ヒツキノドカ
ファンタジー
 誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。  そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。  しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。  身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。  そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。  姿は美しい白髪の少女に。  伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。  最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。 ーーーーーー ーーー 閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります! ※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!

役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。  主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。 その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。  そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。 主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。  ハーレム要素はしばらくありません。

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜

霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!! 「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」 回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。 フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。 しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを…… 途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。 フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。 フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった…… これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である! (160話で完結予定) 元タイトル 「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~

aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」 勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......? お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?

勇者パーティーに追放された支援術士、実はとんでもない回復能力を持っていた~極めて幅広い回復術を生かしてなんでも屋で成り上がる~

名無し
ファンタジー
 突如、幼馴染の【勇者】から追放処分を言い渡される【支援術士】のグレイス。確かになんでもできるが、中途半端で物足りないという理不尽な理由だった。  自分はパーティーの要として頑張ってきたから納得できないと食い下がるグレイスに対し、【勇者】はその代わりに【治癒術士】と【補助術士】を入れたのでもうお前は一切必要ないと宣言する。  もう一人の幼馴染である【魔術士】の少女を頼むと言い残し、グレイスはパーティーから立ち去ることに。  だが、グレイスの【支援術士】としての腕は【勇者】の想像を遥かに超えるものであり、ありとあらゆるものを回復する能力を秘めていた。  グレイスがその卓越した技術を生かし、【なんでも屋】で生計を立てて評判を高めていく一方、勇者パーティーはグレイスが去った影響で歯車が狂い始め、何をやっても上手くいかなくなる。  人脈を広げていったグレイスの周りにはいつしか賞賛する人々で溢れ、落ちぶれていく【勇者】とは対照的に地位や名声をどんどん高めていくのだった。

処理中です...