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第三章 魔王の真実
第119話 アルカトル防衛戦⑤
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「しまった…!」
【魔獣化】は変身時のみにMPを消費し、基本的には時間制限もない。
しかし、あまりに長時間使用していたり、使用者の体力消耗が激しい時は解除されることがある。
大量のモンスターとの戦い、そして【バーサーカー】状態のアッサールとの戦いで急激に消耗し、想定よりもかなり早く魔獣化が解けてしまった。
グリゴリーのパーティメンバーの中にはロックからスキルを与えてもらった冒険者がおり、【光輝の壁】や【上級特殊魔法】によって戦力が底上げされているため、まだ大丈夫だと考えていたのだ。
【魔獣化】が強制的に解除されてしまった場合、再度スキルを発動するまでしばらく時間がかかる。
【魔獣化】が解けてもステータスに影響はない。
問題は、【状態異常無効】スキルがなくなること。
【乗り移り】は状態異常ではないのだが、【状態異常無効】で回避できることがわかっている。
グリゴリーもアッサールと同様に、パワータイプである。
魔力は鵺に及ばない。
「ぐっ!」
そして恐れていた事態が。
グリゴリーも【乗り移り】により、モンスターにその体を乗っ取られてしまった。
「グリゴリーさん!」
残されたA級冒険者たちは周りをモンスター、そして2人のS級冒険者に狙われた状態となった。
A級冒険者にも【乗り移り】を使うことは可能だが、モンスター側も意図して強い相手を対象にしている。
「グリゴリーのパーティメンバーを守って」という指令を受けたロックの分裂体がいたこともありなんとか持ち堪えていた。
そして、【光輝の壁】でダメージが半減していることもかなり大きい。
それでも。
【全能力50%UP】を発動しているグリゴリー、特に【バーサーカー】状態のアッサールの攻撃はあまりに強力すぎる。
アッサールの攻撃は【光輝の壁】を使用していても、A級冒険者が1~2発でやられてしまう。
バフがかけられず、スキルも使えないロックの分裂体も、いかにステータスが高いとはいえ、まともに戦えなかった。
S級冒険者2人にあっという間に倒されてしまった。
いよいよ、A級冒険者3人はあとが無くなった。
周りからモンスターが、目の前から乗り移られたS級冒険者が迫る。
「[ダークネス]!
[スタン]!
[チャーム]!」
【上級特殊魔法】を使える冒険者マーチが状態異常魔法を連発する。
周りのモンスターの一部が暗闇状態となり、統率が乱れる。
しかし、肝心のS級2人には成功しない。
グリゴリーが槍を振りかざし迫ってくる。
ガキッッ!!
前衛を務めるA級冒険者オーバンが剣で受け止めるが、吹き飛ばされ、後衛の2人が支える。
【光輝の壁】と[ハイシールド]でダメージは受けていない。
「ぐわぁっ!!」
その直後、追撃してきたアッサールの攻撃でシールドはいとも簡単に破壊され、さらにオーバンは甚大なダメージを受けた。
「[ハイヒール]!」
回復役の冒険者ティアミーがすぐに回復魔法を唱える。
「[ハイシールド]!」
マーチがシールドをかけ直す。
この間も他のモンスターから攻撃を受けており、3人全員へシールドをかけ直した。
「このままじゃ、MPが持たない!
[チャーム]!」
残り少ないMPでアッサールに魅了の魔法をかける。
「うっ…。」
運よくアッサールを魅了状態にすることができた。
魅了状態になると、術者に恋に落ちた状態となり周りがどうでもよくなる。
恋に落ちた相手マーチがグリゴリーやモンスターに襲われている状況に遭遇した事になるアッサールは、怒り狂って暴れ出した。
近くにいたグリゴリーは突然襲ってきたアッサールの攻撃を槍で防ぐが、衝撃を殺しきれずモンスターの群れの中に吹き飛んだ。
アッサールの周りにいたモンスターたちは、振り回される斧の餌食となっていた。
「今のうちに!」
本陣の方に避難を始める3人。
アッサールが暴れてくれているおかげで、グリゴリーも3人を追えない。
B級モンスターだけならなんとかかき分けて進んでいける。
B級モンスターだけなら。
「ぐっ…!
マンティコア…!」
3人の目の前に、ライオンの躰にコウモリの羽根が生え、尻尾はサソリの合成獣、マンティコアが立ち塞がった。
それも、3体。
【魔獣化】は変身時のみにMPを消費し、基本的には時間制限もない。
しかし、あまりに長時間使用していたり、使用者の体力消耗が激しい時は解除されることがある。
大量のモンスターとの戦い、そして【バーサーカー】状態のアッサールとの戦いで急激に消耗し、想定よりもかなり早く魔獣化が解けてしまった。
グリゴリーのパーティメンバーの中にはロックからスキルを与えてもらった冒険者がおり、【光輝の壁】や【上級特殊魔法】によって戦力が底上げされているため、まだ大丈夫だと考えていたのだ。
【魔獣化】が強制的に解除されてしまった場合、再度スキルを発動するまでしばらく時間がかかる。
【魔獣化】が解けてもステータスに影響はない。
問題は、【状態異常無効】スキルがなくなること。
【乗り移り】は状態異常ではないのだが、【状態異常無効】で回避できることがわかっている。
グリゴリーもアッサールと同様に、パワータイプである。
魔力は鵺に及ばない。
「ぐっ!」
そして恐れていた事態が。
グリゴリーも【乗り移り】により、モンスターにその体を乗っ取られてしまった。
「グリゴリーさん!」
残されたA級冒険者たちは周りをモンスター、そして2人のS級冒険者に狙われた状態となった。
A級冒険者にも【乗り移り】を使うことは可能だが、モンスター側も意図して強い相手を対象にしている。
「グリゴリーのパーティメンバーを守って」という指令を受けたロックの分裂体がいたこともありなんとか持ち堪えていた。
そして、【光輝の壁】でダメージが半減していることもかなり大きい。
それでも。
【全能力50%UP】を発動しているグリゴリー、特に【バーサーカー】状態のアッサールの攻撃はあまりに強力すぎる。
アッサールの攻撃は【光輝の壁】を使用していても、A級冒険者が1~2発でやられてしまう。
バフがかけられず、スキルも使えないロックの分裂体も、いかにステータスが高いとはいえ、まともに戦えなかった。
S級冒険者2人にあっという間に倒されてしまった。
いよいよ、A級冒険者3人はあとが無くなった。
周りからモンスターが、目の前から乗り移られたS級冒険者が迫る。
「[ダークネス]!
[スタン]!
[チャーム]!」
【上級特殊魔法】を使える冒険者マーチが状態異常魔法を連発する。
周りのモンスターの一部が暗闇状態となり、統率が乱れる。
しかし、肝心のS級2人には成功しない。
グリゴリーが槍を振りかざし迫ってくる。
ガキッッ!!
前衛を務めるA級冒険者オーバンが剣で受け止めるが、吹き飛ばされ、後衛の2人が支える。
【光輝の壁】と[ハイシールド]でダメージは受けていない。
「ぐわぁっ!!」
その直後、追撃してきたアッサールの攻撃でシールドはいとも簡単に破壊され、さらにオーバンは甚大なダメージを受けた。
「[ハイヒール]!」
回復役の冒険者ティアミーがすぐに回復魔法を唱える。
「[ハイシールド]!」
マーチがシールドをかけ直す。
この間も他のモンスターから攻撃を受けており、3人全員へシールドをかけ直した。
「このままじゃ、MPが持たない!
[チャーム]!」
残り少ないMPでアッサールに魅了の魔法をかける。
「うっ…。」
運よくアッサールを魅了状態にすることができた。
魅了状態になると、術者に恋に落ちた状態となり周りがどうでもよくなる。
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近くにいたグリゴリーは突然襲ってきたアッサールの攻撃を槍で防ぐが、衝撃を殺しきれずモンスターの群れの中に吹き飛んだ。
アッサールの周りにいたモンスターたちは、振り回される斧の餌食となっていた。
「今のうちに!」
本陣の方に避難を始める3人。
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B級モンスターだけならなんとかかき分けて進んでいける。
B級モンスターだけなら。
「ぐっ…!
マンティコア…!」
3人の目の前に、ライオンの躰にコウモリの羽根が生え、尻尾はサソリの合成獣、マンティコアが立ち塞がった。
それも、3体。
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