レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン

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第三章 魔王の真実

第145話 魔王の真実

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「お前の父親だよ。
 ロック・クラルヴァイン。」

「ち、父親!?
 僕の!?」

「そうだ。」

「この国の王様だった人の息子…?」

「知らなかったか…。
 お前はこの国の正統な王族で、俺たちの大事な1人息子…だ。」

「あなたが、僕の…、父さん?」

突然言われても信じられない、そんな気持ちと裏腹に、本能が魔族の言葉を肯定する。

「お前の父親、マーティン・クラルヴァインだ。」

「そ、そんな…。」

「信じられねえよな。
 俺もさっき思い出せたが、正直混乱してるよ。
 …本当なら再会をめちゃくちゃ喜びてえとこなんだが、ロック、お前急いでるんだろ?」

「う、うん…。」

「デルベルトが連れてきた女を助けに来たんだな。」

「うん!
 今どうなってるか知ってるの!?」

「少し前に魔王…様…のところに連れて行ってた。」

「魔王 ”様” か…。
 …やっぱり魔族になってしまったら、もう戻れないの?」

「おそらくな。」

「…そっか…。

 連れて行かれた女の人…、イーザさんは無事!?」

「わからん。
 だが、急がなければ魔族にされちまうぞ。」

「やっぱり、魔王が冒険者を魔族にしてるのは間違いないんだね…!」

「ああ。
 俺は魔王様を倒すことはできんが、束縛される力は魔族の中で1番弱い。
 通すなと命令されているが、…無視する!
 というか、お前だけ通せという命令をすでに無視してる。
 早く行って、魔王様をぶっ殺してくれ。」

「でも、魔王を倒したら、と…父さん…、たち魔族も消滅しちゃうんでしょ?」

「そうだな。
 でも、このまま生きててもしょうがねえ。
 それに、魔王様は俺の大事な人たちの命を奪った張本人だ。
 俺が倒したいが…、できねえ。
 頼む。
 倒してくれ。」

「父さん…。
 …もちろん僕も倒したいよ!
 でも魔王を倒したら世界中のモンスターが消えてしまう…!
 そうしたらモンスターに資源を頼ってるこの世界は…!」

「…?
 何言ってんだ?
 魔王様を倒して消滅するのは魔族だけだぞ?
 あとこの国にいるモンスターが新たに生まれなくなるだけだ。」

「え!?
 でも、そう教わったよ!?」

「それは嘘だ。
 魔王様はあくまでモンスターが生息するエリアの ”ボスモンスター” の1体だ。
 他のボスモンスターを倒すと、そのエリアのモンスターは増えなくなるだろ?
 それと同じだ。
 ボスモンスター同士は “念話” で離れていても話ができるみたいでな。
 念話と言っても口に出して喋ることもあるんだが、その時に話しているのを何度も聞いた。」

「じゃあ…。」

「ああ。
 魔王様を倒しても何も問題はない。

 だが、魔王様は強い。
 倒せるかどうかはまた別問題だ。
 ロックはスキルを奪えるんだってな?
 それ次第では倒せるかもしれんな。」

「デルベルトっていう魔族も強かった。
 S級モンスターもいるらしいし、簡単ではないね。
 デルベルトは父さんみたいに命令を跳ね除けられないのかな?」

「…無理だな。」

「なぜ言い切れるの?」

「まず、人間を魔族にするとき、魔王様はその人間と直接戦う必要がある。
 魔王様に倒された人間が魔族になるんだ。
 そして、その時の戦闘内容によって魔王様への忠誠度が変わる。」

「戦闘内容?」

「ああ。
 簡単にいうと、戦闘が接戦になり魔王様を追い詰めるほど忠誠度は低くなる。
 だからS級魔族の中には俺みたいに命令を聞かない奴も出てくる。
 実力差が大きくて簡単にやられちまうと、完全に忠誠を誓って命令をこなすようになる。
 まあ…、命令を無視するのは俺だけだがな。」

「そうなんだ。
 父さんは魔王を追い詰めたんだね。」

「というかほとんど勝ってたんだがな。
 あのやろう…様、は、俺に勝てないと判断するや否や、ロック、赤ん坊だったお前を人質にしやがってな。
 まあ、手出しできなくてやられちまったんだ。
 …お前だけは助かっててよかったよ。」


「…魔王…!」
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