レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン

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第四章 世界中が敵

第216話 S級、激突

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「じゃあ行くぞ。」


「…無理はするなよ…。」

小さな声でそう耳打ちし、ロヴェルはA級である部隊長へ指揮を任せた。


それからロヴェルとデイジー・助っ人が変身したサンジャータ国王に乗り、国王は宙へ浮かび上がった。



「来たか。」

サンジャータ国王の行動を想定していたロックたち。

変身したファルクの背中に乗り、後を追いかける。

ロックは分裂体がいるため、遠く離れることができない。

乗り込んだのはティナとハンナ。

2人を乗せて、サンジャータ国王を追跡する。

スピードは同等のため、付いていくことはできても、追いつくことはできない。


想定していたのはサンジャータ国王たちも同じ。

「付いてきたな。
 砦を奪い返すまで時間を稼ぎ、それから砦に戻ればいいな。」


「あら?
 そんな悠長なことしてていいのかしら?」

「…!!」

ロヴェルとデイジー、助っ人の背後にハンナとティナが突然現れた。

すぐに戦闘態勢に入る3人。

「え?
 国王の背中で戦闘しちゃっていいの?」

「…構わん。
 すぐ終わる。」

そう呟いたデイジーが剣戟を繰り出す。

しかし、ハンナとティナはいつの間にかまたも3人の背後へ。

構えた矢を足元のドラゴンに突きつけている。
 
「くっ…。」

「私たちはここで派手に戦ってもいいわよ?
 どうするの、国王様?」

「……!」

ドラゴンに変身したサンジャータ国王は地上へとゆっくり着陸した。

ファルクもそれに合わせて降下する。


地上で向かい合う7人。

ファルクとサンジャータ国王は変身を解いている。


「この…犯罪者どもめが!!
 大陸の平和をぶち壊しよって!!」

「いやいや、どこが平和だったってんだい?
 あんた私の国を侵略してきてたじゃないか。」

「魔族と戦うには2国が1つになる必要があるんじゃ!
 そのためにわしが弱小国であるエスを傘下に収めようとしてやったんじゃろうが!」

「ずいぶんな言い草だね。
 私たちは自国のボスモンスター倒したけど?」

「勝手なことをしおって…!
 それがこの現状を招いているのがわからんのか!?」

「わからないね。
 現にあんたらが犯罪者と呼ぶこいつらは、敵の兵士を傷つけないように戦ってる。
 あんたらはどうだい?」

「「……。」」

思わず俯くロヴェルとデイジー。

「ふん…。
 物はいいようじゃな。
 攻める余裕がないだけじゃろ。
 
 …まあよい!
 お前らは対話を望んでいると聞いた!
 しょうがないから話を聞いてやろう!
 どんな要求があるんじゃ!?」

3人はギルドに仕組まれた冤罪であること、その証拠にギルドのブレスレットにはボスモンスターに対して力を抑制される機能が備わっていることなどを話した。

「そ、そんなことが…。」

「ふん…。
 口ではなんとでも言えるわい。」

「本当よ。
 ボスモンスターと戦っている時に壊したら、確かに抑えられていた力が元に戻ったわ。
 ギルドと魔王が繋がっていなければ、こんなことありえない。」

「犯罪者を匿っている者も犯罪者じゃ。
 犯罪者の言葉を信じるわけにはいかん。」

「じゃあ最初から何を言っても無駄じゃない。
 話を聞くんじゃなかったの?」

「聞いてやったではないか。
 その結果、信憑性がなかった、それだけのこと。」

「国王!
 今まで一緒に国を守ってくれたハンナの言葉が全て嘘だとは思えません!
 どうにかして事実確認をすべきかと!」

「必要ない!
 ここで捕らえればそれで終わりじゃ!」

「俺らを捕らえられると思ってんのか?」

「えらい自信じゃの?
 こっちはS級が4人、そっちは3人じゃぞ?
 勝てると思っておるのか?」

「余裕だな。」

「くっ…!
 馬鹿にしおって…!
 お主ら、やってしまえ!」

4対3だと言いながら、自分は後ろに下がるサンジャータ国王。

「お前が下がったら3対3じゃねえか。
 いいのか?」

「当たり前じゃろうが!
 わしが出るまでもない!
 やれ!!」


「…ハンナ、すまない。
 だが、お前たちを抑えればこの戦争を終わらせられる。」

「…抵抗しないで。」

ロヴェルとデイジー、そして助っ人が武器を構えた。


「…やるしかないのね。」

ティナ・ファルク・ハンナも戦闘態勢に入る。


まず魔法を使うロヴェルは後方に下がり距離をとった。

その背後にハンナが【神速】で移動し、狙いを定める。

「そうくると思っていたよ。」

ハンナの動きを予想していたロヴェルは、振り向きざま背後へ広範囲の魔法を放つ。

その攻撃を【神速】で避け、矢を放つハンナ。

避けきれないロヴェルだが、[ハイシールド]が彼を守る。

「そのスキル、そう何度も使えないはず。
 どちらのMPが先に尽きるかの勝負だな。」

ロヴェルは魔法の威力が上がり、MP消費が減る【杖術師】のスキルを持っている。

長期戦に持ち込みたい考えだ。


「大人しく捕まってくれよ、ハンナ。」
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