婚約破棄されて森に捨てられたら、フェンリルの長に一目惚れされたよ

ミクリ21 (新)

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番外編1

三つ子の初めてのお使い【5・完】エリック視点

僕とシモンとカミルは、紫色の花がある方角へ真っ直ぐ進む。

「あの花、なんて名前の花だろうね」

カミルがそう言うから僕は………。

「多分食べられる花だよ。だって美味しそうな匂いしたから」

そう答えた。

本当に美味しそうな匂いがしたんだよ。

甘くてお菓子みたいな匂いなんだ。

きっと食べられるけれど、食べたら目印なくなっちゃうから今回は食べない。

でも、次に見かけたら絶対食べるけどね!

「エリック、またお腹空いたの?一角兎食べる?」

シモンにそう心配されて、思わずお腹を押さえてしまう。

お腹は空いていないけれど、そう言われたら食べたくなっちゃうからやめてほしい。

「一角兎はお土産だから食べないよ!」

もし今、僕のお腹の音が鳴ったりなんかしたら、きっと僕は恥ずかしさのあまり倒れてしまうだろうね。



さて、真っ直ぐ進むと泉があった。

喉の渇いていた僕達は泉の水で喉を潤し、歩き続けて疲れた身体を休める。

「赤き実りって何だろうね」

シモンの言葉を聞いた僕とカミルは、周りをキョロキョロして、そして赤いリンゴを見つけたんだ。

「あれじゃないかな?」

リンゴを指さすカミル。

「赤き実り……赤いリンゴ………。いっぱい実っているし、ちょっと食べようよ」

食べようと訴える僕。

「エリック、やっぱりお腹空いてたんだね」

シモンにお腹を撫でられてしまう僕は、強めに否定しておいたよ。

「違うよ!?」

そうしたら、カミルに頭を撫でられちゃった。

「まぁまぁ、休憩してるんだから一個ずつ食べようか」

「………うん」

………敢えて言わせてもらうなら、僕はお腹が空いているんじゃない。

僕は食いしん坊なんだ。

目の前に美味しそうなリンゴがいっぱいあったら、一個くらい食べたいって思ってもいいじゃないか!

とりあえず、リンゴはとても美味しかったよ。てへ♡



リンゴがあった方角へ真っ直ぐ進み、僕達はついにレモンを見つけた。

「もしかして、黄金ってレモンのことかな?」

「レモンは黄色だから、可能性はある………かな?」

「結局この冒険者アールって、誰なんだろうね。ただのレモン好き?」

僕達はこれからどうするかを三匹で相談した。

結果、大人しくレモンを抱えて村に帰ることにしたんだ。

しかし、僕達には次の問題が待ち受けていた。

それは、村の場所がわからないということだ!!

だからとりあえず、リンゴがあった方角へ真っ直ぐ進んでみることにする。

違ったらその時考えよう作戦だ。



方角は合っていたようで、僕達は無事に村に着くことができた。

「「「ママ、パパ!ただいま!」」」

「「おかえり!シモン、カミル、エリック」」

僕達を出迎えてくれたママとパパに、笑顔でただいまを伝える。

頼まれていたレモンとお土産の一角兎を渡して、いっぱい褒めてもらったんだ。

ママとパパの尻尾が嬉しそうに揺れているけれど、僕達の尻尾も嬉しさのあまり激しくブンブン揺れているよ。

今なら、尻尾が影分身するかもしれないね!



その後、ママが作ってくれたレモンパイを皆で一緒に食べたんだよ。

とっても美味しくて、僕達は頑張って良かったって思ったんだ。

お土産に渡した一角兎も美味しく調理してくれて、夕ご飯に出してくれた。

それもとっても美味しかったよ。



【三つ子の初めてのお使い】完



読んでくれてありがとうございました!
次はバジルとルディガーの末っ子誕生の話です!

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