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2◆モルダンの愛情という名の呪詛
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ハロルドが浮気をした時は、とにかくハロルドを叱りつけた。
しかも同性を愛しているなどとふざけたことを言って、きっとロードとかいう疫病神がハロルドを唆したのだ。
正気に戻るように周囲の者全員で、何度でも何度でもハロルドを叱りつけてやった。
それは、私からの愛情のつもりだった。
疫病神がいなくなったら、ハロルドはレジーナを愛し始めたから、やはりあの疫病神が唆したのだ。
ハロルドは、レジーナと相思相愛になっていった。
このまま結婚して、早く跡継ぎを作ってほしいものだ。
最近、何故か身体がダルい。
ちゃんと食べているのに痩せていく。
病気だろうか?
そう思っていると、ハロルドが私の好きな紅茶をいれてくれる。
最近ハロルドが私にすすめてくれた紅茶なんだ。
ああ……私は何を考えていただろうか?
この紅茶を飲むと、何も考えられなくなる。
紅茶が美味しい……美味しい……おいしい……オイシイ………。
ガシャン!!
紅茶のカップが落ちたのに、私は何も深くは考えられない。
「そろそろ頃合いか……ふふっ、貴方の仕打ちを僕は忘れてない。貴方への細やかなお返しに、貴方には僕の結婚式も孫の姿もみせてあげないよ。貴方が、僕をこんなことする子にしたんだよ」
上手く呼吸が吸えなくて、苦しくて、だけどハロルドは美しいほどの穏やかな微笑みを浮かべていた。
ああ……やっとわかった。
わかってももう遅いが、わかってしまった。
私は、ハロルドに毒を盛られていたんだな。
どうしてなんて言葉は出てこない。
意識が落ちて…落ちて…落ちて………。
きっと私は、このまま死ぬのだろう。
モルダンの葬儀は、結婚式よりも少し前に行われた。
深く悲しみ涙を流すハロルドが、レジーナに慰められている姿を多くの者が目撃したそうだ。
モルダンの死因は、流行り病だったらしい。
………そうハロルドは言っていた。
しかも同性を愛しているなどとふざけたことを言って、きっとロードとかいう疫病神がハロルドを唆したのだ。
正気に戻るように周囲の者全員で、何度でも何度でもハロルドを叱りつけてやった。
それは、私からの愛情のつもりだった。
疫病神がいなくなったら、ハロルドはレジーナを愛し始めたから、やはりあの疫病神が唆したのだ。
ハロルドは、レジーナと相思相愛になっていった。
このまま結婚して、早く跡継ぎを作ってほしいものだ。
最近、何故か身体がダルい。
ちゃんと食べているのに痩せていく。
病気だろうか?
そう思っていると、ハロルドが私の好きな紅茶をいれてくれる。
最近ハロルドが私にすすめてくれた紅茶なんだ。
ああ……私は何を考えていただろうか?
この紅茶を飲むと、何も考えられなくなる。
紅茶が美味しい……美味しい……おいしい……オイシイ………。
ガシャン!!
紅茶のカップが落ちたのに、私は何も深くは考えられない。
「そろそろ頃合いか……ふふっ、貴方の仕打ちを僕は忘れてない。貴方への細やかなお返しに、貴方には僕の結婚式も孫の姿もみせてあげないよ。貴方が、僕をこんなことする子にしたんだよ」
上手く呼吸が吸えなくて、苦しくて、だけどハロルドは美しいほどの穏やかな微笑みを浮かべていた。
ああ……やっとわかった。
わかってももう遅いが、わかってしまった。
私は、ハロルドに毒を盛られていたんだな。
どうしてなんて言葉は出てこない。
意識が落ちて…落ちて…落ちて………。
きっと私は、このまま死ぬのだろう。
モルダンの葬儀は、結婚式よりも少し前に行われた。
深く悲しみ涙を流すハロルドが、レジーナに慰められている姿を多くの者が目撃したそうだ。
モルダンの死因は、流行り病だったらしい。
………そうハロルドは言っていた。
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