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飼い猫にゃあにゃあ
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「パスカル!お前を私のパーティーから追放する!」
僕の愛しのパスカルは、パーティーリーダーの残念なタイプのイケメンであるモーリスに、パーティーから追放されようとしている。
僕からしてみたら、むしろこっちからモーリスなんか願い下げだよと爪で引っ掻いてやりたいね!
僕はモーリスの残念さを誰よりも知っているからこそ、その無駄なイケメンを僕の爪で引っ掻いてやりたいんだ。
あと、僕は個人的にモーリスが嫌い。
「モーリス、お前が俺を嫌っているのにはなんとなく気づいていた。わかった。出て行こう」
そうだね♡
あんな残念イケメンなんか忘れて、僕と二人でラブラブしようじゃないか!
僕はパスカルと二人っきりの明るい明日に思いを馳せて、尻尾をゆらゆらと揺らした。
え?
………さっきから僕は何者なのかって?
僕はね………。
「待て、リーシャは置いていけ!リーシャはこのパーティーの猫だから、連れて行くのは許さない!」
「は?リーシャは最初から俺の飼い猫だぞ!」
僕は愛しのマイダーリン♡のパスカルの飼い猫という名の妻リーシャ。
毛並み艶々の男の子!
夢は、いつか人間になってパスカルの正真正銘の妻になることだよ。
「リーシャは私に一番懐いているから、私と離れたくないはずだ。リーシャ、私の下においで♡」
「シャーーーっ!!」
「………懐かれてないだろ」
僕に猫なで声で呼びかけたモーリスに全力の威嚇をしてやった。
僕を俺の女扱いするのやめてくれる?
僕がモーリスに懐いた記憶なんて欠片もないんだけど!
しかし、モーリスはまるで悲劇のヒロインのように座り込んで泣き出した。
「酷い!あんなに愛し合っていたのに!私を弄んだんだな!そんなところも愛してる!」
うわぁ、愛し合っていた記憶も欠片もないんだけど………。
「昨日だって、一緒のベッドで寝ていたのに!」
一緒に寝たこと一度もないのに、浮気を疑われるようなこと言わないでよね!!
僕は爪を剥き出しにして、制裁の準備を始めた。
「待て、リーシャは昨日俺と寝ていたぞ?」
「はっ、嘘だな。私はリーシャの右前足の脇部分の白い毛もみた仲なんだぞ」
人間で言うところの「俺は彼の恥ずかしいところにある黒子も知る仲なんだぞ」みたいなこと言うなよ。
というか、僕白い毛ないんだけど………。
「………リーシャの身体は全身黒い毛で、白い毛は脇部分にはない」
「え?」
ポカンとするモーリス。
そこに現れた僕ではない黒猫。
モーリスの足に擦り寄る黒猫をモーリスは抱き上げ、右前足の脇をみたら白い毛だった。
「………猫違いだった」
「あぁ……うん……まぁ、なんだ。モーリスもその猫飼えよ。懐いてるみたいだし。リーシャは俺のだから連れていくけど、もういいよな?」
「うん……リーシャじゃなかったけど、私が愛してるのはこの黒猫だから………リーシャじゃなかったんだ………」
モーリスは、なんか猫違いしてたのがショックだったらしい。
「にゃあ?(俺の男に色目使った?)」
「にゃあにゃあー(むしろ迷惑してた。僕のダーリンはパスカルだけだもん)」
僕はモーリスに狙われる心配がなくなって、すごく安心したよ!
というわけで、僕とパスカルは二人っきりで冒険という名のハネムーンに旅立つのだった。
僕の愛しのパスカルは、パーティーリーダーの残念なタイプのイケメンであるモーリスに、パーティーから追放されようとしている。
僕からしてみたら、むしろこっちからモーリスなんか願い下げだよと爪で引っ掻いてやりたいね!
僕はモーリスの残念さを誰よりも知っているからこそ、その無駄なイケメンを僕の爪で引っ掻いてやりたいんだ。
あと、僕は個人的にモーリスが嫌い。
「モーリス、お前が俺を嫌っているのにはなんとなく気づいていた。わかった。出て行こう」
そうだね♡
あんな残念イケメンなんか忘れて、僕と二人でラブラブしようじゃないか!
僕はパスカルと二人っきりの明るい明日に思いを馳せて、尻尾をゆらゆらと揺らした。
え?
………さっきから僕は何者なのかって?
僕はね………。
「待て、リーシャは置いていけ!リーシャはこのパーティーの猫だから、連れて行くのは許さない!」
「は?リーシャは最初から俺の飼い猫だぞ!」
僕は愛しのマイダーリン♡のパスカルの飼い猫という名の妻リーシャ。
毛並み艶々の男の子!
夢は、いつか人間になってパスカルの正真正銘の妻になることだよ。
「リーシャは私に一番懐いているから、私と離れたくないはずだ。リーシャ、私の下においで♡」
「シャーーーっ!!」
「………懐かれてないだろ」
僕に猫なで声で呼びかけたモーリスに全力の威嚇をしてやった。
僕を俺の女扱いするのやめてくれる?
僕がモーリスに懐いた記憶なんて欠片もないんだけど!
しかし、モーリスはまるで悲劇のヒロインのように座り込んで泣き出した。
「酷い!あんなに愛し合っていたのに!私を弄んだんだな!そんなところも愛してる!」
うわぁ、愛し合っていた記憶も欠片もないんだけど………。
「昨日だって、一緒のベッドで寝ていたのに!」
一緒に寝たこと一度もないのに、浮気を疑われるようなこと言わないでよね!!
僕は爪を剥き出しにして、制裁の準備を始めた。
「待て、リーシャは昨日俺と寝ていたぞ?」
「はっ、嘘だな。私はリーシャの右前足の脇部分の白い毛もみた仲なんだぞ」
人間で言うところの「俺は彼の恥ずかしいところにある黒子も知る仲なんだぞ」みたいなこと言うなよ。
というか、僕白い毛ないんだけど………。
「………リーシャの身体は全身黒い毛で、白い毛は脇部分にはない」
「え?」
ポカンとするモーリス。
そこに現れた僕ではない黒猫。
モーリスの足に擦り寄る黒猫をモーリスは抱き上げ、右前足の脇をみたら白い毛だった。
「………猫違いだった」
「あぁ……うん……まぁ、なんだ。モーリスもその猫飼えよ。懐いてるみたいだし。リーシャは俺のだから連れていくけど、もういいよな?」
「うん……リーシャじゃなかったけど、私が愛してるのはこの黒猫だから………リーシャじゃなかったんだ………」
モーリスは、なんか猫違いしてたのがショックだったらしい。
「にゃあ?(俺の男に色目使った?)」
「にゃあにゃあー(むしろ迷惑してた。僕のダーリンはパスカルだけだもん)」
僕はモーリスに狙われる心配がなくなって、すごく安心したよ!
というわけで、僕とパスカルは二人っきりで冒険という名のハネムーンに旅立つのだった。
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