僕のダーリンがパーティーから追放宣言されて飼い猫の僕の奪い合いに発展

ミクリ21 (新)

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飼い猫にゃあにゃあ

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「パスカル!お前を私のパーティーから追放する!」

僕の愛しのパスカルは、パーティーリーダーの残念なタイプのイケメンであるモーリスに、パーティーから追放されようとしている。

僕からしてみたら、むしろこっちからモーリスなんか願い下げだよと爪で引っ掻いてやりたいね!

僕はモーリスの残念さを誰よりも知っているからこそ、その無駄なイケメンを僕の爪で引っ掻いてやりたいんだ。

あと、僕は個人的にモーリスが嫌い。

「モーリス、お前が俺を嫌っているのにはなんとなく気づいていた。わかった。出て行こう」

そうだね♡

あんな残念イケメンなんか忘れて、僕と二人でラブラブしようじゃないか!

僕はパスカルと二人っきりの明るい明日に思いを馳せて、尻尾をゆらゆらと揺らした。

え?

………さっきから僕は何者なのかって?

僕はね………。

「待て、リーシャは置いていけ!リーシャはこのパーティーの猫だから、連れて行くのは許さない!」

「は?リーシャは最初から俺の飼い猫だぞ!」

僕は愛しのマイダーリン♡のパスカルの飼い猫という名の妻リーシャ。

毛並み艶々の男の子!

夢は、いつか人間になってパスカルの正真正銘の妻になることだよ。

「リーシャは私に一番懐いているから、私と離れたくないはずだ。リーシャ、私の下においで♡」

「シャーーーっ!!」

「………懐かれてないだろ」

僕に猫なで声で呼びかけたモーリスに全力の威嚇をしてやった。

僕を俺の扱いするのやめてくれる?

僕がモーリスに懐いた記憶なんて欠片もないんだけど!

しかし、モーリスはまるで悲劇のヒロインのように座り込んで泣き出した。

「酷い!あんなに愛し合っていたのに!私を弄んだんだな!そんなところも愛してる!」

うわぁ、愛し合っていた記憶も欠片もないんだけど………。

「昨日だって、一緒のベッドで寝ていたのに!」

一緒に寝たこと一度もないのに、浮気を疑われるようなこと言わないでよね!!

僕は爪を剥き出しにして、制裁の準備を始めた。

「待て、リーシャは昨日俺と寝ていたぞ?」

「はっ、嘘だな。私はリーシャの右前足の脇部分の白い毛もみた仲なんだぞ」

人間で言うところの「俺は彼の恥ずかしいところにある黒子も知る仲なんだぞ」みたいなこと言うなよ。

というか、僕白い毛ないんだけど………。

「………リーシャの身体は全身黒い毛で、白い毛は脇部分にはない」

「え?」

ポカンとするモーリス。

そこに現れた僕ではない黒猫。

モーリスの足に擦り寄る黒猫をモーリスは抱き上げ、右前足の脇をみたら白い毛だった。

「………猫違いだった」

「あぁ……うん……まぁ、なんだ。モーリスもその猫飼えよ。懐いてるみたいだし。リーシャは俺のだから連れていくけど、もういいよな?」

「うん……リーシャじゃなかったけど、私が愛してるのはこの黒猫だから………リーシャじゃなかったんだ………」

モーリスは、なんか猫違いしてたのがショックだったらしい。

「にゃあ?(俺の男に色目使った?)」

「にゃあにゃあー(むしろ迷惑してた。僕のダーリンはパスカルだけだもん)」

僕はモーリスに狙われる心配がなくなって、すごく安心したよ!

というわけで、僕とパスカルは二人っきりで冒険という名のハネムーンに旅立つのだった。
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