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僕はレイン
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「じゃねぇ!!! なんだぁ!?」
俺は蘇生ポイントである教会に座標転移されられたのを感じると、ガバッと勢いよく飛び起きた。
周りの神官NPCが叫びながら起き上がる不審者に肩をビクッと跳ね上がらせているがそんな場合ではない。
「い、いや……いくらなんでもスライムにワンパンって……いやその前に、なんだあのスイングスピード!? 虫が止まるんだが!」
俺は慌てて虚空に指を滑らせてメニュー画面を開く。目の前に現れた、俺にしか見えない俺のステータス。そこにはとんでもない数字が 二つ、刻まれていた。
[物理攻撃力]……359
[攻撃スピード]……-288
「マイナスゥ!?」
──そりゃ遅いわ!!
俺は心中で叫んだ。
[攻撃スピード]は読んで字の如く、攻撃を繰り出すスピードだ。これが高ければシステムによるアシストで攻撃は何処までも速くなる。
しかしマイナスだなんて聞いたことがない……このゲームは今日発売なのだから当然といえばそうなのだが、マイナスってそれもう敵から攻撃が遠ざかっていくレベルじゃないのか?
いや、これだけでは攻撃が遅い方には説明がついても、最弱モンスターであるスライムに一撃でやられた方には説明がつきようがない。
それで注意深く見れば、[物理攻撃力]に振る前に比べれば他のステータスも一律で少し下がっている。
[物理防御力]は始めた瞬間は31あった事は確認していたのに今は16しかないし、[HP]も50あったところが35に減っている。詳しい計算式は知らないが、初期状態から更に低くなったパラメーターなら一撃でやられてしまっても不思議はないだろう……しかし。
「えぇ……な、なんでこんな事に?」
そう、何故。
何故こんな事になってしまったのか。
俺は顎に手を当ててうんうんと唸る。
……まぁぶっちゃけ、百戦錬磨のゲームオタクである俺には答えが薄々わかっていたんだが、現実逃避くらいしてもいいと思う。
「ありゃ? もう教会にプレイヤーがいるの?」
快活そうな声が耳を叩いた。
ふと顔を上げると、開きっぱなしになっている教会の大きな扉の先。街道から興味深そうにこちらを見てくる少年がいる。
「おっかしいなぁ……そんなに早く死んじゃうものじゃないと思うんだけど。もしかして初心者さん? それとも、経験値があまり減らないうちにデスペナを確認したかった人かな?」
デスペナ……略さずいうと、デス・ペナルティ。つまり死んだ時に蘇生されず、ゲームで設定された蘇生ポイントに移動されられる時に発生するペナルティだ。大体のゲームでは所持金が経験値が減ったりする。
まぁそれではなかったので俺は首を横に振った。
「……残念だけどどっちでもない。普通にスライムに実力で負けたクチだよ」
「えぇ……? 攻撃しなかったの?」
「したつもりだったんだけどなぁ……」
「つもりって……もしかしてVRゲームは初めて?」
「いや、それも違う。大体のタイトルはやってるよ」
「それじゃあ、倒し方くらいわかるよね。どういう事なんだろう……あぁ、待って。考えるから答えは言わないで」
そういうと少年は手を俺に突き出して考え始めた。
急いでいるわけではないにせよただ待っているのもなんなので、暇に飽かして少年の事を観察し始める。
身長は随分低い。VRゲームは全般、仮想現実内での発声は現実と殆ど同じになるようになっているのでこの快活で高めな声は地声だろう。顔立ちがいいのはゲーム内だと余程ネタに走らない限り全員の共通点だが、何処か中性的な印象を与えてくる。
髪色は茶色で、髪は肩にかからないくらいの長さだ。見た目では正直性別はわからないが、口調からして少年だろう、と俺は結論付けた。
武器はどうやら片手剣らしいので、職業は[軽剣士]といったところだろうか。ダメージは少ないが機敏な動きが得意な職業だ。
そのまま少し待つも、どうやら少年は答えにたどり着けなかったらしく、頭を掻きはじめた。そりゃそうだ。やった本人ですら死ぬまで気づかなかったのだし。
「うーん、わかんないや……」
「いや、それが真っ当な感覚だ。そうそうわかるもんじゃない。それより、キミは?」
「あ、ゴメンゴメン。あんまり不思議だったものだからさ。僕はレイン。良かったら今後ともよろしくお願いしたいな。こうして会ったのも何かの縁じゃないかと思うし」
「オッケー、俺はヨウムだ。よろしくレイン。今後ともって方も勿論いいけど。死んでフレンドが増えるってのも複雑だな……」
「あはは、まぁ悪いことばっかじゃない! ってね」
苦笑すると、レインはにこりと笑う。
まぁ、確かにこういう出会いもあるのがMMOの良いところではあるんだが……。
「問題は深刻なんだよなぁ……どうすっか」
「あ、そうだそうだ。結局どうしてそんな事になっちゃったわけなのさ」
素朴な疑問に、俺は心底溜息をついて答える。
「…………多分だけど、特定のステータスに振りすぎてステータスとレベルが適正で釣り合ってないと対応する他のステータスにペナルティが入るんだよ。それから、これも予想だけど最初に決められてる職業ごとのステータス、運営が決めた理想のバランスって事なんだろうけど多分-15くらいまでは減らして他のステータスに振り替えられるんだ。今の俺の[物理攻撃力]、明らかに初期値プラス与えられたステータスポイントより多い。他のステータスから持ってきちゃったんだと思う……」
言い終わると同時に、俺は指を払うような動作でレインに自分のステータスを開示した。
それを見たレインが面白半分、戦慄半分みたいな複雑な感情を顔に浮かべる。
「えぇ……ぶ、[物理攻撃力]たっか……なにがキミをそうまでさせたのさ……」
「男には……ロマンがなによりも重要になる時があるんだよ」
「そうなのかなぁ……よくわかんないや……」
首を傾げるレインをよそに、俺は宙空を儚げに見据え、心の中で弱音を吐く。
──マジどうすっかな、これ……
どうするにも取り敢えず、前途多難な旅になるのは間違いがなさそうだった──。
俺は蘇生ポイントである教会に座標転移されられたのを感じると、ガバッと勢いよく飛び起きた。
周りの神官NPCが叫びながら起き上がる不審者に肩をビクッと跳ね上がらせているがそんな場合ではない。
「い、いや……いくらなんでもスライムにワンパンって……いやその前に、なんだあのスイングスピード!? 虫が止まるんだが!」
俺は慌てて虚空に指を滑らせてメニュー画面を開く。目の前に現れた、俺にしか見えない俺のステータス。そこにはとんでもない数字が 二つ、刻まれていた。
[物理攻撃力]……359
[攻撃スピード]……-288
「マイナスゥ!?」
──そりゃ遅いわ!!
俺は心中で叫んだ。
[攻撃スピード]は読んで字の如く、攻撃を繰り出すスピードだ。これが高ければシステムによるアシストで攻撃は何処までも速くなる。
しかしマイナスだなんて聞いたことがない……このゲームは今日発売なのだから当然といえばそうなのだが、マイナスってそれもう敵から攻撃が遠ざかっていくレベルじゃないのか?
いや、これだけでは攻撃が遅い方には説明がついても、最弱モンスターであるスライムに一撃でやられた方には説明がつきようがない。
それで注意深く見れば、[物理攻撃力]に振る前に比べれば他のステータスも一律で少し下がっている。
[物理防御力]は始めた瞬間は31あった事は確認していたのに今は16しかないし、[HP]も50あったところが35に減っている。詳しい計算式は知らないが、初期状態から更に低くなったパラメーターなら一撃でやられてしまっても不思議はないだろう……しかし。
「えぇ……な、なんでこんな事に?」
そう、何故。
何故こんな事になってしまったのか。
俺は顎に手を当ててうんうんと唸る。
……まぁぶっちゃけ、百戦錬磨のゲームオタクである俺には答えが薄々わかっていたんだが、現実逃避くらいしてもいいと思う。
「ありゃ? もう教会にプレイヤーがいるの?」
快活そうな声が耳を叩いた。
ふと顔を上げると、開きっぱなしになっている教会の大きな扉の先。街道から興味深そうにこちらを見てくる少年がいる。
「おっかしいなぁ……そんなに早く死んじゃうものじゃないと思うんだけど。もしかして初心者さん? それとも、経験値があまり減らないうちにデスペナを確認したかった人かな?」
デスペナ……略さずいうと、デス・ペナルティ。つまり死んだ時に蘇生されず、ゲームで設定された蘇生ポイントに移動されられる時に発生するペナルティだ。大体のゲームでは所持金が経験値が減ったりする。
まぁそれではなかったので俺は首を横に振った。
「……残念だけどどっちでもない。普通にスライムに実力で負けたクチだよ」
「えぇ……? 攻撃しなかったの?」
「したつもりだったんだけどなぁ……」
「つもりって……もしかしてVRゲームは初めて?」
「いや、それも違う。大体のタイトルはやってるよ」
「それじゃあ、倒し方くらいわかるよね。どういう事なんだろう……あぁ、待って。考えるから答えは言わないで」
そういうと少年は手を俺に突き出して考え始めた。
急いでいるわけではないにせよただ待っているのもなんなので、暇に飽かして少年の事を観察し始める。
身長は随分低い。VRゲームは全般、仮想現実内での発声は現実と殆ど同じになるようになっているのでこの快活で高めな声は地声だろう。顔立ちがいいのはゲーム内だと余程ネタに走らない限り全員の共通点だが、何処か中性的な印象を与えてくる。
髪色は茶色で、髪は肩にかからないくらいの長さだ。見た目では正直性別はわからないが、口調からして少年だろう、と俺は結論付けた。
武器はどうやら片手剣らしいので、職業は[軽剣士]といったところだろうか。ダメージは少ないが機敏な動きが得意な職業だ。
そのまま少し待つも、どうやら少年は答えにたどり着けなかったらしく、頭を掻きはじめた。そりゃそうだ。やった本人ですら死ぬまで気づかなかったのだし。
「うーん、わかんないや……」
「いや、それが真っ当な感覚だ。そうそうわかるもんじゃない。それより、キミは?」
「あ、ゴメンゴメン。あんまり不思議だったものだからさ。僕はレイン。良かったら今後ともよろしくお願いしたいな。こうして会ったのも何かの縁じゃないかと思うし」
「オッケー、俺はヨウムだ。よろしくレイン。今後ともって方も勿論いいけど。死んでフレンドが増えるってのも複雑だな……」
「あはは、まぁ悪いことばっかじゃない! ってね」
苦笑すると、レインはにこりと笑う。
まぁ、確かにこういう出会いもあるのがMMOの良いところではあるんだが……。
「問題は深刻なんだよなぁ……どうすっか」
「あ、そうだそうだ。結局どうしてそんな事になっちゃったわけなのさ」
素朴な疑問に、俺は心底溜息をついて答える。
「…………多分だけど、特定のステータスに振りすぎてステータスとレベルが適正で釣り合ってないと対応する他のステータスにペナルティが入るんだよ。それから、これも予想だけど最初に決められてる職業ごとのステータス、運営が決めた理想のバランスって事なんだろうけど多分-15くらいまでは減らして他のステータスに振り替えられるんだ。今の俺の[物理攻撃力]、明らかに初期値プラス与えられたステータスポイントより多い。他のステータスから持ってきちゃったんだと思う……」
言い終わると同時に、俺は指を払うような動作でレインに自分のステータスを開示した。
それを見たレインが面白半分、戦慄半分みたいな複雑な感情を顔に浮かべる。
「えぇ……ぶ、[物理攻撃力]たっか……なにがキミをそうまでさせたのさ……」
「男には……ロマンがなによりも重要になる時があるんだよ」
「そうなのかなぁ……よくわかんないや……」
首を傾げるレインをよそに、俺は宙空を儚げに見据え、心の中で弱音を吐く。
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