完結 虐げられ令嬢はたくましく生きます

ヴァンドール

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31話

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 次の日の朝、朝食を終え、二人揃って母の眠るお墓へと向かった。
 途中リオネル様はお花屋さんでカスミ草の花を買い、ご自分で大事そうに抱えていた。
 そしてお墓に着くと偶然にもお父様がそのお墓の前に佇んでいらっしゃって、私達に気づくと少し気不味気な感じだった。

「二人も来たのか」
 
 お墓を見ると、立派なカサブランカの花が手向けられていた。

 私は思わず口走った。

「お父様、お母様は香りのきついお花は苦手でしたよ」

 するとお父様は寂しそうにポツリと言った。

「私は亡くなった今でも、妻に嫌な思いをさせてしまっているのだな」
 
 私はすかさず返した。

「それでもこうして忘れずに来て下さっていることは喜んでいる筈です」
 
 そして父はリオネル様に頭を下げた。

「アンナのこと、幸せにしてやって下さい。私が言えた義理ではありませんが」

 そう言ってから驚くべき考えを私達に告げた。

 それは自分の後継として息子のジャンは考えていない事、そして時期を見て今の妻と別れようと思っている事、その上、最も驚いたのは自分の後継は私とリオネル様にもし男の子が二人以上産まれたらその子に継がせたいと思っている事など、今考えている全てを話してくれた。

 私達は驚きながらも、ただじっと父の話しを聞いていた。
 そして最後にはとてもさっぱりとした表情で仰った。

「では、結婚式を楽しみにしているよ」

 そう言って去って行かれた。
 その後、私はお墓の前でお母様にリオネル様を紹介して、リオネル様もお母様に私の事を必ず幸せにしますと誓ってくれた。
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