僕らの復活戦 5

GENSHOU MARUYAMA

文字の大きさ
1 / 1
5話

翔一の誓い

しおりを挟む
5話 翔一の誓い

3年になった。4月4日が始業式、入学式。
母は元旦と4月の始業式の朝は真新しい下着とワイシャツを用意してくれる。寒の残る朝に無垢で冷たい下着は適度な緊張を伴って着心地も気持ちもいい。
始業式に先立って新校長の着任式があった。大河原章之介という長身痩躯、白髪で眼光の鋭い先生だった。教育委員会のお「偉いさん」の紹介では、社会科の先生でありながら保健体育の免許も持っていて、しかも剣道の高段位者で、指導者としても全国大会に何回も連れて行ったことがあるという。
着任の挨拶で全校を見渡す雰囲気、威厳というのか威圧というのか、一瞬鏡面のような緊張が講堂を包んだ。が、
「みなさん初めまして。大河原章之介と申します。」
と穏やかに話し始めると、その懐かしいようなあたたかな声で硬い空気は一変した。
話の内容は難しいところもあったが、世界のあちこちに、学校に通いたいと願いながら、貧困や疫病、内戦や文化のために学校に通えない中学校期の少年少女たちが存在すること。諸君はこの安曇野で西部中に通うことは幸せなことである。この安曇野は天恵の地である。この自然の恵みにも地域の恵みにも感謝しながら一歩一歩自分を、自分たちを伸ばしていこう…というようなことだったと思う。僕も次元こそ違え、より高い世界を見てみたいと熱望していたから、大河原校長の話にある種の共感をおぼえていた。

始業式では学年1名の生徒代表が新学期の決意発表をする。
2年代表は翔一だった。卓球部の後輩で、特別支援学級「けやき学級」に所属している。ステージに上がった翔一を見たとき、卓球のことを話すんじゃないかと思った。翔一の卓球部活動への打ち込み方はある意味迫力があったからだ。
 翔一は作文を読み上げた。中学校に入って「1年間頑張ったこと」そして「これから頑張ること」を。
第一に、この一年、僕は暴力を振るわなかった。僕はカンシャクもちで頭に来ると抑えきれずに物に当たってしまうことが度々あった。6年生の時は傘を振り回して友達の頭に怪我をさせてしまった。父と母が怪我をした友達の家に僕をつれて行き、泣きながら何度も何度も謝ってくれた。僕はとても親不孝だと思った。だから中学校に入ったら絶対に暴力は振るわないと決めた。そしてこの1年間、頭に来たときは深呼吸を5回して目を瞑るという魔法を自分にかけることを教わって、我慢できることが多くなった。自分の鉛筆は何本も折ってしまったけれど友達に暴力をふるわなかった。2年になったら物にも当たらないと決意していること。
第二に勉強を頑張った。先生たちはわかるまで教えようと僕につきっきりでいるけれど、僕ははじめそれが面倒くさくて、わかったふりをしてごまかそうとしてきたこと。でも西部中学校の先生はなかなか許してくれなかった。泣きそうになってやってみたら、初めて数学の方程式が解けてうれしかった。2年になったらわかったふりをしてごまかすのはヒキョウだとわかったからからやめること。
第三に部活動を頑張った。卓球ならできそうだと思って選んだが、卓球をナメていたこと。体力作りがつらかったこと。育成係の2年の先輩が優しく教えてくれたこと。先輩たちが大会で活躍するのがかっこよかったこと。尊敬している先輩からラケットをもらいうれしかったこと。カットサーブができるようになったこと…。今は卓球が面白くてたまらない。今度1年生の新入部員が入ってきたら僕も先輩として優しくしてしっかり面倒をみてあげたい。3年になるまでには団体戦のメンバーにも選ばれて活躍したいから、練習を頑張りたい…。
を後半になるほど顔を紅潮させながら、訥々と読み上げた。
発表が終わると柔らかくて大きな拍手が体育館に響いた。
ラケットを翔一に譲ったのは僕だった。オヤジさんの勧めでペンホルダーに転向し、使わずに放ってあったシェークハンドを翔一に譲ったのだ。「尊敬している先輩」なんて言われているのは自分じゃないと思い、どこか恥ずかしかった。だが嬉しさも込み上げてきた。翔一が2学年代表で、卓球部で学んだことを発表している。いいチームになってきたことを翔一が全校に広報しているのだから。

実は僕が翔一を語るとき、自分がレイシストになる瀬戸際にあったことを白状しなければならない。
翔一が入ってきたとき、僕たちについてこられるはずがない…と翔一の入部をネガティブに考えてしまった。校舎周りのランニングは周回遅れになるし、ボール突きは5回もできない。できないと大声で泣く。特にタイミングの取り方がよくわからずに、初めての時なんかは左手でトスを上げて右ラケットでボールをつくことさえ難しかった。時間ばかりかかった。2年生が担う新入部員育成当番が回ってくると自分の練習ができない。正直面倒な下級生が入ってきたと思った。卓球のことを嫌いになってやめてくれないかなと思ったことさえある。しかも、はるか先生のことが気に入って、先生の手や腕にやたらと触りたがり、べったりとくっつくのをどう注意していいのか…という余計なことまで気にしなければならなかった。
部活下校のミーティングの後、翔一が後ろから両手ではるか先生の肩を抱いてしまったことがあった。先生の視線が翔一を刺した。
「翔一、何?この手は。自分の彼女にするみたいなことはやめてね。私はあなたの彼女じゃなくて顧問だから。」
きっぱりと言った。翔一は慌てて手を引っ込めた。以後翔一ははるか先生に触れなくなった。
しかし、翔一は、はるか先生と同じくらい、卓球も好きになった。夏休みが明けてからは、ボール突き300回もクリアし、秋にはフォア打ちもできるようになった。さらに、僕たち上級生も気に入ってくれたらしく、先輩たちはかっこいい、と団体戦は言うに及ばず個人戦も大声で僕たちをひたすら熱く応援してくれた。

新人戦の地区大会個人戦で、僕は翔一に救われることになった。
ベスト4決定戦だった。はるか先生は大会の運営委員で地区大会の個人戦レベルではベンチコーチに入ったことがない。自分で考えて試合をしなさいというスタンスを変えなかった。本部席にいる。相手はカットマンの松本3位の吉澤。2ゲームを先取されて3ゲーム目も5-7でリードされていた。得点するたびの味方の拍手は力になった。しかしなかなか得点ができない。ラケットの面が合わない。ラバーは確かフォア裏ソフト粘着系、バックは変化形表ソフトラバーのはずだが、なにか仕掛けがあるのだろうか、フォア面が時々粒高ラバーのような不規則回転をしてくる。僕の左腕はミスをする不安から振れなくなっていた。まだ試合に出られない翔一は会場いっぱいに響く大声で僕を応援していた。
「冬樹先輩ガンバです。」
「勝つのは冬樹先輩です。」
タオルを取って観覧席を見ると、副顧問のガンちゃんも翔一の隣に来たのだ。僕よりも翔一のことが心配だったのだろう。翔一の泣きだしそうな声が聞こえてきた。
「先生、冬樹先輩が負けることなんてないですよね。」
ガンちゃんは翔一の背中をさすりながら大きく何度もうなずいた。
ふと目に留まった半泣きの翔一を見たとき、なぜか、臆病になってラケットを振れない今の自分を「このままではいけない。翔一の前では強くてかっこいい先輩でいたい。臆病も疑いの気持ちも振り払わなくては…」と思えたのだった。
僕は吉澤のことをカットマンと思わず攻撃選手だと自分自身に暗示をかけ、レシーブから思い切りドライブで振り抜くことにした。2本続けてレシーブドライブが決まった。サーブが来た。僕は3球目攻撃に徹した。4本連取。一気に流れが来た。第3ゲームは11-7。第4ゲームが11-2.第5ゲームはラブゲームだった。
マッチポイントが決まったとき、ふと観覧席を見ると、母が翔一のお母さんに何回も頭を下げていた。決勝まで翔一の声が僕を勇気づけた。そのたびに僕はボールに集中し自分のタイミングで思い切り振り抜くことができた。

母はその夜、僕に話した。
「翔ちゃんのお母さんがね、息子が卓球部に入って本当に良かった…って言っていたよ。『息子は人の好き嫌いが激しい。中学校で部活をしたいと言い出したときは心配だった。選んだ卓球部のはるか先生と先輩たち全員のことが大好きで、毎日優しく教えてもらった話、先輩たちが強くてカッコいいという話をする。冬樹先輩みたいに強くなりたいというのが口癖で、ラケットをもらった夜は本当に枕元に置いて寝た。毎日ボール突きを1時間以上やっている。応援も大好きで、夏の県大会ではお弁当をそっくり持ち帰ってきた。応援していたら食べるのを忘れていたみたいだ。先輩とはるか先生に会いたくて、休み中など学校に行くのが待ちきれないようだ。』と嬉しそうに話すんだよ。…私は今日の優勝より、冬樹たちがそういわれていることのほうが嬉しい。」
母は時々目頭を押さえていた。母の涙に少し戸惑いながらも、うれしかった。嬉しかったからこそかもしれないが、翔一のことを邪魔者にしていた頃の自分が恥ずかしかった。心からみっともないことを考えたと思った。僕たちが差別者にならずに、踏みとどまれたのはどうしてだろうと思い返してみた。もちろん、はるか先生の存在が大きかったことがある。もう一つ、自分を省みれば、翔一を無視するとか排除することが、とんでもない不気味なところに落ちていくようで怖かったからだとも思う。
実際は、本当にヤバかった。

はるか先生との距離を詰めたくて拒否された翔一だが、二度までも先生を泣かせた。
一度目は大町での練習試合の帰りだった。白馬発の電車は結構混んでいた。翔一は僕たちを押しのけて電車に飛び乗ると、一目散に走り、空いている席に座った。乗客には顰蹙をかう行動に見えた。僕らが翔一のヤツ何するんだと見ていると、後から乗ったはるか先生を大きく手招きしてすっと立った。
「先生、早く、早く、こっち、こっち。座って休まなくちゃ疲れちゃうよ。」
先生はゆっくりと翔一の近くにいくと、
「私は大丈夫だよ。電車の中で迷惑になることはやめてね。」
と手すりにつかまりながら立ったまま翔一に注意した。翔一が何とも言えない寂しそうな目をした。その口元がへの字に曲がった。大声で泣き出してパニックになる寸前の表情だ。先生は、危ない気配を察知し、おもむろに座った。
「でも、ありがとうね。」
はるか先生の言葉に、翔一は目を柿の種の形にして満面の笑みをつくった。
その時、席の隣に座っていた高齢の女性が先生に、
「先生、とても心の優しい、先生思いの生徒さんですね。いまどき、滅多にいませんよ。」
と声をかけると、先生は何度も頷く。そして、次第にうつむく。泣いているのだろうか。先生の顔を覗き込みながら、翔一が話しかけた。
「先生、泣いちゃだめだよ、赤ちゃんまで泣き虫になっちゃうよ。」
その声に先生は何度も頷きながら顔を上げて、平静を装いながら小声で、
「翔一のせいだからね。でも…ありがとうね。」
とほほ笑んだ。笑顔から大きな涙が伝わってきた。
周囲をあたたかな空気だった。
隣の女性は、初産なの?予定日はいつ?どんな部活動の生徒さんですか?などを質問し、先生は丁寧に答えていた。やがて自分の出産の経験を話し、『案ずるより産むが易し』のことわざを初産で実感したこと、身重でも身が一つの方が楽で、生まれるとわが子は可愛いが大変になること。自分も小学校の教壇に立っていたことがあったが、当時は今のような育児休業ではなく、学校をやめたこと…を話した。はるか先生はそれこそ謙虚な表情でその話を聞いていた。翔一も満足そうに先生の様子を黙って見ていた。
翔一は好きな人のためなら、周囲の状況なんかお構いなしに、親切や思いやりを実際の行動に表してしまう。自分のこと以上に好きな人を大切にする少年だった。きっと「愛すべき人間」とは翔一のような人を言うんだろう。

二度目は翔一のデビュー戦の時、翔一に心をくだいていた先生の大粒の涙を見た。
翔一のデビュー戦は、他の一年生よりも遅かった。理由は翔一が正規のサーブが出せなかったからだ。オープンハンドができなかったし、トスの時、台の下にボールが隠れてしまうし、トスの高さそのものも足りなかった。部内試合でもサービスをするたびにフォルトを取られ相手に得点が入ってしまう。翔一はパニックになる。はるか先生が試合に出さなかったのだ。試合に出さないことを決めてから、先生は、それまでに増して翔一につきっきりになった。
翔一のデビュー戦は5か月遅れの2月、アルプスタイムス杯の学年別個人戦だった。1回戦は相手棄権により不戦勝、2回戦が初戦になった。相手は小学生の時県ランキングベスト10に入っていた川原だった。川原は1ゲーム目の序盤こそしっかり構えて翔一に対していたが、対戦相手の様子がわかったのか、まともに相手をしなくなった。フリーハンドはだらりと下げ、いかにけだるそうにプレイしている、ボールを拾いに行く時なんか特に面倒くさそうだった。僕たちギャラリーにいる2年生はそろって翔一を応援した。その大会では運営委員でない先生は、ギャラリーの最前列から試合を見ているが、普段の冷静さはなく、祈るように手を合わせ心配そうにその行方を見ている。
「翔一ファイト!」
「挽回!挽回!」
僕たちにもある意味、結果はわかっている。しかし川原の態度はひどいじゃないか。とにかくみんなは、デビュー戦の翔一が大声で泣きだしたり、試合放棄したりしてほしくなかった。デビュー戦の翔一を支えたかった。
僕は翔一を応援しながら、いつの間にか応援しているという感覚さえ飛んでいた。そこでボールを打とうとしているのは翔一ではなく自分自身のような気がしていたのだ。
第3ゲーム、マッチポイント間際に翔一渾身のスマッシュ1本が決まった。思わず、僕たちは歓声を上げた。翔一は1本決まったのがよほどうれしかったらしく、ゲームセットが告げられても笑顔のまま、握手を交わした。川原は握手さえ面倒くさそうだった。
晋介が、
「ひでえな。ああいうやつ、ぶん殴ってやりてえ。」
と舌打ちした。邦彦は冷徹に、
「あのやろう、勝ち上がっても俺がボコる。」
と呟いた。僕もみんなも同じ気分だった。
解散のミーティングの時、はるか先生は言った。
「翔一、デビュー戦よく戦ったね。2年生もみんなで応援していいチームになってきた。冬樹と邦彦の決勝戦以上に、顧問として誇らしかっよ。…相手選手の試合態度を見てみんな思うところがあったはず。自分の考えがあるなら、今日の試合の振り返りノートに書いてきなさい。」
 はるか先生は僕と副キャプテンの邦彦を残して言った。
「あんなひどい試合をするような選手は、私はこの西部中からは出てほしくない。翔一は夢中で相手が馬鹿にした態度を取っていることがわからないから、試合になったけれど。わからないから何をしてもいいってものじゃないよね。勝てばそれでいいの?川原という選手は自分の中にルールがないのね。…翔一をけがしてほしくはなかったよ。」
と絶句した。はるか先生の頬を見たことがないほど大きな涙が伝っていった。
翔一をけがす…僕はその言葉に胸を突かれた。僕たちを翔一の応援に駆らせた感情は、その時の僕たちは表現できる言葉を持ち合わせていなかったが、まさに「翔一を汚してほしくはない」その一言に尽きていたからだ。

僕が帰る途中に翔一の家がある。一緒に下校しながら弟のいない僕に、可愛い弟ができたと思った。卓球のことばかり聞くんだけれど、翔一にもわかりやすい言葉で説明することは難しかった。難しかったが、道場で平生「言葉は大事だぞ」と教えられていたためか、いい修行をしているんだと思えて、翔一にわかる言葉を探すことに挑戦している自分がいた。
僕の話を洩らさずに信じて聞こうとする翔一を見ていると、不思議と『おれはそんなにいい先輩じゃない。まして尊敬されるような人間でもない。はじめはお前を面倒な後輩だ…と思っていたんだぜ』といいたくなる。でもやっぱり翔一はといえば、僕がそんな感情を持っていたなどということの疑念はみじんも抱かず、うれしそうに話を聞いている。もし神様が実在して、僕たちを並べて見たとしたら、翔一は慈愛のまなざしで見られ、僕は恰好つけたがりで、お調子者で、意地のはった醜いヤツだと軽蔑の目で見られているんだろうなんて思ったりもした。翔一を前にしたときに感じる罪悪感に似た感情は僕ばかりでなく仲間たちも感じていたらしいことは、ずいぶんと後になってわかったが。 
やがて、僕ばかりでなく皆が、翔一のことを本当の弟のように可愛がるようになっていた。
あの始業式の発表の頃には、翔一の姿が僕たち卓球部の「誇り」にさえなっていた。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

小学生をもう一度

廣瀬純七
青春
大学生の松岡翔太が小学生の女の子の松岡翔子になって二度目の人生を始める話

妹の仇 兄の復讐

MisakiNonagase
青春
神奈川県の海に近い住宅街。夏の終わりが、夕焼けに溶けていく季節だった。 僕、寺内勇人は高校三年生。妹の茜は高校一年生。父と母との四人暮らし。ごく普通の家庭で、僕と茜は、ブラコンやシスコンと騒がれるほどではないが、それなりに仲の良い兄妹だった。茜は少し内気で、真面目な顔をしているが、家族の前ではよく笑う。特に、幼馴染で僕の交際相手でもある佑香が来ると、姉のように慕って明るくなる。 その平穏が、ほんの些細な噂によって、静かに、しかし深く切り裂かれようとは、その時はまだ知らなかった。

静かに過ごしたい冬馬君が学園のマドンナに好かれてしまった件について

おとら@ 書籍発売中
青春
この物語は、とある理由から目立ちたくないぼっちの少年の成長物語である そんなある日、少年は不良に絡まれている女子を助けてしまったが……。 なんと、彼女は学園のマドンナだった……! こうして平穏に過ごしたい少年の生活は一変することになる。 彼女を避けていたが、度々遭遇してしまう。 そんな中、少年は次第に彼女に惹かれていく……。 そして助けられた少女もまた……。 二人の青春、そして成長物語をご覧ください。 ※中盤から甘々にご注意を。 ※性描写ありは保険です。 他サイトにも掲載しております。

二重のカーテン (スカートの下の黒い意志)

MisakiNonagase
青春
洗濯物の隙間に隠したのは、母としての祈りと、娘のプライド。 かつて、女子高生という生き物はもっと無防備で、自由だった。 44歳の主婦、愛子が朝のベランダで手にするのは、娘たちが毎日履き替える漆黒のオーバーパンツ、通称「黒パン」。それは、令和を生きる娘たちが自らの尊厳を守るために身に着ける、鉄壁の「鎧」だった。 小学校時代のママ友たちとのランチ会。そこで語られるのは、ブルセラショップに下着を売っていた奔放な50代、無防備なまま凛と歩くしかなかった40代、そして「見せないこと」に命を懸ける10代の、あまりに深い断絶。さらには、階段で石像のように固まる父、生徒の背後に立たないよう神経を削る教師……。 一枚の黒い布を通して浮き彫りになる、現代社会の歪さと、その根底にある不器用なまでの「優しさ」。 ベランダに干された黒いカーテンの向こう側に、あなたは何を見ますか?

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

処理中です...