奴隷商人は紛れ込んだ皇太子に溺愛される。

奴隷商人と皇太子

42 ※ちょいH

「ちょっ！っ…」

自室につくなり、ベッドに押し倒され唇が重なる。欲情したように幾度も唇が重ねてくるが、さすがにこんな明るい中からイチャつきたいとは思わない。

でも、薄く開いた口から舌が入り込み、歯列や弱い上顎までも舐められてしまうと無意識に舌を絡めてしまい、もっとと強張ってしまう。

強引で、でもこちらの快楽を伴うような優しい口付け。

制服の中に入り込んできた手は少し温かくて気持ちが良い。乳首を摘まんだり弾かれたりして、弱い刺激を与えてくる。でも、段々と触る力も強くなり張っている突起が目に映る。それが恥ずかしくて仕方がないが、求めている程の快楽は与えられなくてもどかしくなる。

「っ、なんで…」
「何が？」
「ぁ…」

下半身を触られる。でも、そっと触れるだけで、求めている刺激はくれなくて苦しくなる。

「どうして欲しい？」
「っ…」

まるでお見通しだというように見下ろされて、つい強請ってしまいたくなる。でも、錯乱だと思われたくなくて開きかけた唇を閉じることになる。

「ルーカス。」

首筋に微かな痛みが走る。それが心地良いと感じてしまうのは、彼から与られるせいだろう。

「ほら、どうして欲しいのか言ってみな？」
「そんなの、ない。」
「えー、ココをこんなに硬くしているのに？」

意地悪な笑みを浮かべながら、ギュッと股間を優しく握り締めてくる。弱点となる箇所を触られて、身体はピクリと反応する。

「あんた、だって硬くしてんじゃん。」

膝を曲げ、リアムの足の間に押し付けると、彼は恥ずかしがるどころか逆に押し付けてきた。予想外の反応に慌てて膝を下ろすと、いたずらが成功したみたいに笑われる。

「残念。せっかく、ルーカスがエッチなことしてくれたのに。」
「してない！」

自分がやったことを思い出して、片手で顔を隠そうとしてもすぐにシーツに押しつけられる。

「ねえ、ルーカスは俺とヤリたくなかった？あの一回で満足なの？」

そんなことない。そんなはずがない。


あれからどんどん貪欲になって、リアムの身体に触れたくて仕方がなかった。

「遠慮せずにお願いしてみてよ。ほら、俺の我儘を代弁するためだと思って。」

胸が苦しくて勝手に涙が出てくる。

…いいの？こんな我儘を言っても引かない？

宥めるように口付けを落とされて、頭を撫でられていると、段々と力が抜けていく感じがする。

両手をリアムの首に回すと耳元に囁く。

「……ヤッて欲しい。」
「うん、喜んで。」

そっと手の力を緩めると再び唇が重なった。一瞬だけのキス。

リアムはルーカスの服に手を伸ばし、ルーカスは戸惑いながら目の前の青年の服を弛め出した。互いに服を脱がせ合い、裸体を晒していく。それだけで、胸の高鳴りは煩いほどに上がっていった。