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もちだ すしの

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72 光生side

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「星くんそこ俺の席!」

誰かと話している星くんは涼が話しかけると勢いよく振り向いた。

「さくらちゃん!おはよ!」

手を伸ばし挨拶をする星くんに涼は手のひらを合わせハイタッチしながら笑っている。

「おはよー!またハイタッチだ!」

さっきまで俺の事を触っていた涼の手が星くんに触れているだけでイラっときてしまう。しかもハイタッチをして「また」なんて言うってことはきっと昨日もしたのだろう。そんな重大な事を今知った俺はさらに機嫌が悪くなっていく。

「実はさくらちゃんに頼みがあってさ、、」

そう言って星くんは涼を席に座らせ自分の顔の前で両手をパンっと合わせた。

「今日部活のマネージャーが1人学校休んでて代わりに来て欲しいんだけど、、だめかな?」

だめに決まってる。俺は心の中で勝手に返事をするがそんなものが届くはずもない。ていうかそもそもなんで涼なんだ。その顔なら頼めばいくらでも代わりにしてくれる女の子がいるはずだ。

「え?俺が?バスケなんてほとんどしたことないしマネージャーなんてできるかな、、」

「できるできる!難しいことしないしもう1人いるから!嫌じゃなかったらお願い!」

まっすぐ見つめる星くんの視界には涼しか入っていないらしい。

「俺は別に嫌じゃないけど、、」

申し訳なさそうにお願いする星くんを見て涼が断るはずがない。そんな優しい返事をすれば星くんは目をキラキラと輝かせて涼に抱きついた。

「じゃあ決定ね!放課後迎えに行くから一緒に体育館行こ!」

星くんはお礼を言いながら教室を出ていくと涼は俺のほうを向く。

「本当は光生が風邪だから今日は家まで送りたかったんだけど、、ごめんね、先に帰っててね、、」

「ん、わかった。」

申し訳なさそうに謝る涼は何も悪くない。それなのにそんな涼を見て勝手に嫉妬してイライラしている自分が嫌になっていく。

「保健室で寝てくる。」

このままだと嫌な態度を取ってしまいそうで一旦冷静になろうと保健室に行こうとすれば涼は心配そうに俺を見る。

「大丈夫?ついて行こうか?」

涼はどこまでも優しい。その優しさが俺だけに向いていればいいのになんて自分勝手なことを思ってしまう。でもきっとそれは無理な話で今さっきだって星くんにも優しくしていた事を思い出し首を横に振った。

「んーん、1人で大丈夫。ありがと。」

本当は一緒に来てほしいし一緒に保健室で授業をサボりたい。それなのに上手く素直になれない俺は強がってしまう。カバンを持って保健室に行くとまだ登校したばかりだからか他の生徒はいなかった。
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