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もちだ すしの

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「…っ……もう光生なんて知らないっ……」

せっかく2人きりになれたのにさっきから少しも触ってくれないしなんだか拒否されたみたいで悲しくて感情がぐちゃぐちゃになる。光生の前で泣きたくないのにボロボロと出る涙は止まらず見られないように顔をそらせば勢いよく押し倒される。

「わっ!ちょっと、光生……!」

そのまま覆い被さってくる光生との距離は近くて久しぶりのこの感じにドキドキして心臓がはちきれそうだ。

「ふーん、じゃあ俺の好きにしていいの?この2週間分の涼のこと満足するまで貰うけどそれでもいいんだ?途中で嫌だって言っても絶対やめないよ?」

光生はいじわるなことを言うくせに俺に触れる手も声も顔も全てが優しい。今だって俺が頭を打たないように後ろに手を添えて押し倒してくれたことだってちゃんとわかってる。

「…うん、、俺も2週間分の光生が欲しい……」

女の子に囲まれている姿を最近ずっと見ていたからかひとりじめしたくてしょうがない。それにきっと俺といない間はこの前みたいに誰かとご飯に行って楽しい時間を過ごしていたに違いない。

「ふふっ、涼はいつも俺のこといっぱい幸せにしてくれるね。」

甘くて優しい顔で微笑んでくれる光生に俺は酷いことを言ってしまった。

「…光生……っ…さっきは大っ嫌いって言ってごめんね……本当はすごい好き…大好き……っ…」

少しでも気持ちが伝わってほしくて力いっぱい抱きしめると頭を撫でてくれる。

「そんなの気にしなくていい。涼が俺のこと想ってくれてるのちゃんと伝わってるから。」

泣きながら喋る俺の言葉を聞き取ってくれるのもこんなに安心する言葉をくれるのも絶対に光生だけだ。

「いっぱい泣かせちゃってごめんね。」

心配そうに涙を拭ってくれる光生の指は温かくてそれだけで落ち着いてきて涙は一瞬で止まる。なんだか光生はまるで魔法使いみたいだ。

「……ずっと光生に触ってほしかった。」

「ふふっ、またそうやってかわいいこと言う。」

「だって光生じゃないと気持ちよくなれないし、、」

ポロッと無意識に出た一言にまずいと思ったときにはもう遅かったらしい。

「は?俺じゃないとってまさか誰かとしたの?」

突然ムッとする光生は俺の手を床に押さえつけてくる。力の弱い俺は抵抗できずジタバタしてみるけどなんの効果もない。

「あっ、、いや違う、、!してない!!」

「なにその焦り。すっごい怪しいんだけど。」

本気で怒っている光生は不機嫌な顔で睨んでくる。こうなれば本当のことを言うまで問い詰めてくるだろうし恥ずかしいけど正直に話すしかない。

「……この前光生のこと考えて1人でしてたけど最後までできなくてイけなかっただけ、、」

こんなこと引かれるから絶対に言いたくなかったのに。恥ずかしさで顔を隠したいけど手を押さえつけられているからできないし、しょうがなく光生の顔を見ればドサッと倒れ込んでくる。

「……ごめん。もう涼がかわいすぎて今日絶対に優しくできない。」

すぐに起き上がったかと思えば突然光生のペースでキスをされ呼吸なんてものはできない。

「んんっ…!…っ……っはぁ……光生…!」

いつもなら俺が少しでも苦しそうにすれば途中で止めてくれるのに。こんな大人なキスなんて知らない俺は今まで手加減してくれていたことに今さら気づく。

「んふぅ……あっ……ちょっと……こうぅっ…」

舌を絡ませて何度も角度を変えられされるがままの俺は光生のことを満足させられるキスなんて絶対にできていない。それなのに光生はキスをしながら「ふふっ」とご機嫌に笑う。

「涼大好き。俺も涼のこと考えながら1人でしたよ。」

一瞬唇を離した光生はそう言ってまたすぐにキスをする。そんな衝撃的な話を詳しく聞きたいのにそのままスルッと服の中に手を入れられお腹を撫でられてしまい全身がビクビクと反応して聞けない。

「んぁっ…!…ふぁあ……っ…光生…だめっ…」
 
えっちな触り方に情けない声が出てしまい体をくねらせ必死に止めようとするけどそんなことで光生を止められるはずもなく器用に腰や脇腹を撫でてくる。

「ふふっ、ずっと俺に触られたかったんじゃないの?」

だめだと言っても嫌な顔をするどころかニコニコしているところなんてたまらなく大好きだ。 

「だってぇ……もうイっちゃうからぁ…!」

「なんで?イっていいよ?」

不思議そうにする光生に伝わるように首を横に振る。

「やだっ…!俺がイくと光生優しいから体のこととか気遣って途中でやめそうだもん……」

だからまだ絶対にイきたくない。なにも返事をしてくれない光生にやっぱり途中でやめるつもりだったのかと不安になってくる。

「……今日は光生とずっと繋がってたい。」

さっきから俺はわがままばかり言って光生のことをたくさん困らせてしまっている。優しさに甘えてばかりな俺はなにも成長していない。

「……やばい、もっと言って。」

それなのにこんな俺に光生は照れてくれたらしい。一言で不安を吹き飛ばしてくれた光生はベッドに連れて行ってくれる。

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