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もちだ すしの

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163 光生side

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寂しい思いをさせてしまった涼に謝りたくて教室に戻っていると2人の声が聞こえてきた。

星くんのことを好きだと言う涼の言葉が頭から離れない。きっと恋愛の意味じゃないことも優しい涼が星くんの目の前で好きじゃないと言えるはずがないこともちゃんとわかってる。それでもその一言がずっと頭の中で繰り返される。

星くんに簡単にキスをされた涼を責めたいわけじゃない。俺がちゃんとすぐに謝って引き寄せればよかっただけだ。頭ではわかっていてもうまく気持ちが追いついてこない。


「っ……光生っ……」

いつもの場所に座っていると名前を呼ばれ振り返ると追いかけてきてくれたらしい涼が泣いて立っている。

「…光生…っ…さっきのは本当に誤解で……」

自分の手をギュッと握りしめこれ以上泣くことを耐えている涼を今すぐに抱きしめてあげたいのにできない。

「俺より星くんのほうが優しいしきっと涼のこと笑わせてくれるんじゃない?」

こんなことを言いたいんじゃない。黙ったままフルフルと首を横に何度も振る涼の顔は悲しそうでこんな顔をさせたくなかった。

「星くんは俺みたいに束縛ばっかりしないしバスケだって上手だしゲームの話もできるし無理矢理に香水だってかけたりしないんだよ。」

「………いいよ、束縛しても。光生だってバスケ上手だしゲームの話なんてできなくてもいい、、香水だって毎日かけてもいいよ、、」

「……涼は優しすぎなんだよ、、だからいつも俺甘えてばっかりで困らせるようなことしちゃう。きっとこれからもそうだよ。」

いつも涼は俺のことを甘やかしすぎだ。なんでも受け入れてくれて俺がすることを全部笑って許してくれる。

「光生のほうが優しいよ、、それにそれが嫌ならその何倍も俺が光生に甘えて困らせるから、、」

「それじゃだめなんだよ。涼のこと幸せにしたいのに気を遣わせてばっかりで苦しくなる。」

本当はその言葉が何よりも嬉しいのに自信のない俺は素直にありがとうと言えない。じわっと出てきた涙は頬を伝って落ちていく。咄嗟に俯けば突然フワッと俺の大好きな全てで体を包み込まれる。

「俺ずっと幸せだよ?光生に毎日会えていっぱい大好きって言ってもらえて、こうやって今も話せて、、幸せすぎて怖いくらいだよ、、」

すぐに離れていった涼は俺の前にちょこんと座り頬にキスをした。

「んふふっ、光生のほっぺたしょっぱい!!」

やっぱり涼には敵わない。どれだけ俺が心を閉ざしたとしても一瞬で引き戻してくれるその笑った顔が大好きでしょうがない。

「……いいの?俺の愛すっごい重いよ?」

涼は俺の手を握り頷いてくれる。

「俺の方が重いもん!光生の100億倍重い!」

嬉しそうにそう言ってくれるから不安だった俺の心はどんどん軽くなっていく。

「へへっ、光生が泣いてるところ初めて見た!」

スベスベな指で涙を拭いてくれる涼はこんなにかっこ悪いところを見せても引かないでいてくれる。

「ごめんね、涼のことまた泣かせちゃったね。」

俺のことばかり心配してくれるけど涼のことをいっぱい傷つけてしまった。

「……じゃあ、ちゅーしてくれたら許してあげる!」

「………え?」

いや学校でそんなことしたら絶対怒るじゃん。もしかして俺の空耳か?なんて考えていれば涼は袖を少し引っ張ってくる。

「早くしてよ、、誰か来ちゃうかもしれないじゃん、、」

少し拗ねている涼は不満そうにしていてかわいい。きっとさっき言った通り俺のことを困らせてくれているのだろう。

「………それともさっき星くんとしちゃったから嫌だ?」

なかなかキスしない俺に不安になったのかそんなことを聞いてくる。そんなことで嫌になるはずがない。むしろ星くんのキスを忘れるほど俺の気が済むまでしたい。

「ふふっ、ここでキスしたら涼のまた勃っちゃうのにいいのかなって思ってたの!」

余計な心配をしてほしくなくていじわるを言えば俺の大好きな怒った顔を見せてくれる。

「っっ!!勃たないもん!!俺じゃなくて光生の間違いでしょ!」

「ふっ、俺がいつキスだけで勃ったの。」

「いつも勃ってるじゃん!!昨日もこの前も!!」

やばい、怒らせすぎたかもしれない。完全に不機嫌モードに入った涼は少し離れた場所に移動する。

「もういい!しばらく光生とはちゅーしない!」

やってしまった。フンッと顔をそらす涼はそれから名前を呼んでも近づいても目すら合わせてくれない。
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