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彼氏さんから連絡が来ていた。
『大丈夫?ちゃんと帰れた?』
心配してくれているらしい。
「帰れたよ」と返すと、すぐに返事がくる。可愛いクマのスタンプだ。
「フフ」
「…キモ」
隼人はそう言って冷たい視線を送ってくる。
「…そんな風に言わなくてもいいじゃん」
「…ウザい」
「僕、これでも傷ついてるんだよ?キモいとかウザいとか言われて」
「…死ね」
(話を聞いているのだろうか?)
「隼人が僕のこと嫌いなのは分かったよ。でも、そういうのをもうちょっと隠してよ」
「は?何で僕が玲に気遣わなきゃいけないの?」
「……分かったよ、もういい」
僕はひっそりと、心の中で僕にだけ甘い隼人を思い浮かべる。
『玲、おいで』
『可愛いね』
『大好きだよ』
『玲は僕のものだよ』
ヤンデレでも彼を愛している。でも、彼は愛してくれない。
でも、そばにいてくれるだけで十分すぎるよね?
「……はぁ、麗華」
「あれ?梨花ちゃんじゃないの?」
「梨花は…もう諦めた」
いつものように新しい女の子を好きなったようだ。
「さてと、夕飯にしますか。今日は何にしようかな~。隼人は何がいい?」
「オムライス」
「はーい。えっと…卵」
席に着くと、隼人は相変わらず携帯をいじっている。
「せっかくだし、お喋りしながら食べようよ」
「やだ」
「…新しい子はどんな子なの?」
「優しい。ハンカチ拾ってくれた」
それから、その子の良いところを延々と述べる。
「…よかったね」
「まぁね、玲なんかよりも可愛いくて、おっとりしているんだ」
「僕と比べなくてもいいでしょ…」
頬を赤らめて笑みを浮かべている。その顔は僕に向けられることはない。
彼に尽くすことで愛されるとは思っていない。
実際、死ねだとか嫌いだとか言われてるし…
「隼人は僕を愛してくれない?」
「ないね」
どうすればいいんだろう…。
ピーンポーン
「あ、はーい」
インターホンがなり、ドアを開けると知らない女の人が入ってきた。
「え、あの…どちら様ですか?」
「隼人…隼人はどこ?!」
「は、隼人?」
すると、隼人がでてきた。
「麗華?!なんで、ここに?」
「隼人に会いにきたのよ!今から夕飯作ってあげるわね」
「夕飯はもう食べましたけど?」
僕がそういうと、キッと睨んできた。そして、僕を追い出した。
「え?ちょ、入れてよ!」
「貴方、隼人のお友達よね?もう帰っていいわよ」
「は、隼人!」
隼人に助けを求めるが、麗華さんをもてなす用意をしていた。
そして、満面の笑みで麗華さんを見つめている。
僕が助けを求めた瞬間、冷めた目で僕を見た。
「……なんで」
僕はどうすることもできずに、ドアの前に突っ立っていた。
しばらくして、僕は移動することにした。財布は持っていないが携帯は持っている。
連絡先は彼氏さんと隼人と母と父。両親にはなるべく迷惑をかけたくない。
『もしもし?』
「あ、あの…」
事情を説明したら、彼氏さんが泊めてくれることになった。
「ごめんなさい…」
「いいよ、別に。つい昨日、梨花と別れたばっかだし」
「え?そうなの?」
「うん、隼人くんが好きだから別れてってね」
(両思いだったんだ…なんだか、複雑だなぁ)
僕は彼氏さんの事について色々知った。名前は中島智紀。同じ大学の一年生。好きなものは動物。
猫を2匹、犬を3匹飼っている。
「可愛いね、名前は?」
「そいつが太郎で、そっちの黒いのが二郎、で、そこの白いのがシロ」
「なんでシロだけ郎をつけなかったの?」
「思いつかなかったんだよ」
「フフ、おいで~」
僕を囲む3匹はとても大きくて可愛い。猫ちゃんも紹介してもらってタマとクロの2匹に触らせてもらった。
「可愛い~」
「梨花は動物が嫌いだから、なかなか俺の家に来てくれなかったから可愛がってくれよ」
「もちろん!フフ」
昔、俺はうさぎと犬、さらにハムスターを飼っていた。田舎のじいちゃんの家に泊まった時も犬の小太郎がいた。
「もふもふ…幸せ~」
「ハハ、なんだよそれ…てか、犬の扱い慣れてるんだな」
「うん、家で柴犬飼ってたんだ」
「柴犬?!大型犬しか飼ったことないから憧れだな~」
「家は逆だね。大型犬飼った事ないから憧れだったよ」
それから、話も弾み僕はその日泊まった。
「泊めてくれてありがとう。とりあえず、一回帰ってみるね!」
「いつでも帰ってきていいからな」
「うん!」
家の鍵は空いているっぽい。
「隼人?いる?」
歩き進めていくと、隼人が紐に繋がれていた。
「隼人!大丈夫?」
「…玲」
「どうしたの?昨日、何かあった?」
「……麗華に監禁された、今は大学行ってる」
「分かった、早く出よう」
「無理、GPSつけられた」
僕は隼人の紐を外してあげて、財布と、着替えそれから、必要なものを鞄に詰めた。
「行こう!」
「僕、別に逃げたくない」
「いいから!」
僕は玲の手を引っ張ってホテルに向かった。
「GPSは置いてきた?」
「うん…」
「無事でよかった…」
「ウザい」
いつもの調子に戻ってきたようだ。だが、すぐに見つかってしまった。GPSが残っていたようだ。
「貴方…隼人を独り占めしようってのね、許さない!」
「落ち着いて!」
麗華さんは僕のお腹にナイフを刺した。
「あ、あんたのせいよ!あんたが避けないから!隼人、行きましょう!」
「玲!」
僕は部屋に横たわって、お腹を抑えた。血が止まらなくて、どうすることもできなかった。
ホテルの人に言わなきゃ…
『大丈夫?ちゃんと帰れた?』
心配してくれているらしい。
「帰れたよ」と返すと、すぐに返事がくる。可愛いクマのスタンプだ。
「フフ」
「…キモ」
隼人はそう言って冷たい視線を送ってくる。
「…そんな風に言わなくてもいいじゃん」
「…ウザい」
「僕、これでも傷ついてるんだよ?キモいとかウザいとか言われて」
「…死ね」
(話を聞いているのだろうか?)
「隼人が僕のこと嫌いなのは分かったよ。でも、そういうのをもうちょっと隠してよ」
「は?何で僕が玲に気遣わなきゃいけないの?」
「……分かったよ、もういい」
僕はひっそりと、心の中で僕にだけ甘い隼人を思い浮かべる。
『玲、おいで』
『可愛いね』
『大好きだよ』
『玲は僕のものだよ』
ヤンデレでも彼を愛している。でも、彼は愛してくれない。
でも、そばにいてくれるだけで十分すぎるよね?
「……はぁ、麗華」
「あれ?梨花ちゃんじゃないの?」
「梨花は…もう諦めた」
いつものように新しい女の子を好きなったようだ。
「さてと、夕飯にしますか。今日は何にしようかな~。隼人は何がいい?」
「オムライス」
「はーい。えっと…卵」
席に着くと、隼人は相変わらず携帯をいじっている。
「せっかくだし、お喋りしながら食べようよ」
「やだ」
「…新しい子はどんな子なの?」
「優しい。ハンカチ拾ってくれた」
それから、その子の良いところを延々と述べる。
「…よかったね」
「まぁね、玲なんかよりも可愛いくて、おっとりしているんだ」
「僕と比べなくてもいいでしょ…」
頬を赤らめて笑みを浮かべている。その顔は僕に向けられることはない。
彼に尽くすことで愛されるとは思っていない。
実際、死ねだとか嫌いだとか言われてるし…
「隼人は僕を愛してくれない?」
「ないね」
どうすればいいんだろう…。
ピーンポーン
「あ、はーい」
インターホンがなり、ドアを開けると知らない女の人が入ってきた。
「え、あの…どちら様ですか?」
「隼人…隼人はどこ?!」
「は、隼人?」
すると、隼人がでてきた。
「麗華?!なんで、ここに?」
「隼人に会いにきたのよ!今から夕飯作ってあげるわね」
「夕飯はもう食べましたけど?」
僕がそういうと、キッと睨んできた。そして、僕を追い出した。
「え?ちょ、入れてよ!」
「貴方、隼人のお友達よね?もう帰っていいわよ」
「は、隼人!」
隼人に助けを求めるが、麗華さんをもてなす用意をしていた。
そして、満面の笑みで麗華さんを見つめている。
僕が助けを求めた瞬間、冷めた目で僕を見た。
「……なんで」
僕はどうすることもできずに、ドアの前に突っ立っていた。
しばらくして、僕は移動することにした。財布は持っていないが携帯は持っている。
連絡先は彼氏さんと隼人と母と父。両親にはなるべく迷惑をかけたくない。
『もしもし?』
「あ、あの…」
事情を説明したら、彼氏さんが泊めてくれることになった。
「ごめんなさい…」
「いいよ、別に。つい昨日、梨花と別れたばっかだし」
「え?そうなの?」
「うん、隼人くんが好きだから別れてってね」
(両思いだったんだ…なんだか、複雑だなぁ)
僕は彼氏さんの事について色々知った。名前は中島智紀。同じ大学の一年生。好きなものは動物。
猫を2匹、犬を3匹飼っている。
「可愛いね、名前は?」
「そいつが太郎で、そっちの黒いのが二郎、で、そこの白いのがシロ」
「なんでシロだけ郎をつけなかったの?」
「思いつかなかったんだよ」
「フフ、おいで~」
僕を囲む3匹はとても大きくて可愛い。猫ちゃんも紹介してもらってタマとクロの2匹に触らせてもらった。
「可愛い~」
「梨花は動物が嫌いだから、なかなか俺の家に来てくれなかったから可愛がってくれよ」
「もちろん!フフ」
昔、俺はうさぎと犬、さらにハムスターを飼っていた。田舎のじいちゃんの家に泊まった時も犬の小太郎がいた。
「もふもふ…幸せ~」
「ハハ、なんだよそれ…てか、犬の扱い慣れてるんだな」
「うん、家で柴犬飼ってたんだ」
「柴犬?!大型犬しか飼ったことないから憧れだな~」
「家は逆だね。大型犬飼った事ないから憧れだったよ」
それから、話も弾み僕はその日泊まった。
「泊めてくれてありがとう。とりあえず、一回帰ってみるね!」
「いつでも帰ってきていいからな」
「うん!」
家の鍵は空いているっぽい。
「隼人?いる?」
歩き進めていくと、隼人が紐に繋がれていた。
「隼人!大丈夫?」
「…玲」
「どうしたの?昨日、何かあった?」
「……麗華に監禁された、今は大学行ってる」
「分かった、早く出よう」
「無理、GPSつけられた」
僕は隼人の紐を外してあげて、財布と、着替えそれから、必要なものを鞄に詰めた。
「行こう!」
「僕、別に逃げたくない」
「いいから!」
僕は玲の手を引っ張ってホテルに向かった。
「GPSは置いてきた?」
「うん…」
「無事でよかった…」
「ウザい」
いつもの調子に戻ってきたようだ。だが、すぐに見つかってしまった。GPSが残っていたようだ。
「貴方…隼人を独り占めしようってのね、許さない!」
「落ち着いて!」
麗華さんは僕のお腹にナイフを刺した。
「あ、あんたのせいよ!あんたが避けないから!隼人、行きましょう!」
「玲!」
僕は部屋に横たわって、お腹を抑えた。血が止まらなくて、どうすることもできなかった。
ホテルの人に言わなきゃ…
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