13 / 251
第1章
銀色の楔⚠️
しおりを挟む「ぁ、あ……っ、んあッ!」
ヴォルフの指が、エリアスの内壁の最も甘い場所を執拗に擦り上げる。
すでに蜜で濡れそぼった場所は、異物を受け入れる準備を整え、貪欲に指を吸い締めていた。
ヴォルフに抱きついたまま、エリアスは獣のような声を上げて身を震わせた。
「いい子だ、エリアス……」
耳元で囁かれ、また一つ深い場所を突かれる。 それだけで、エリアスの目の前が弾けた。
本日二度目の絶頂。 腰が勝手に跳ね、ヴォルフの肩に爪を立てる。 頭の中がぐちゃぐちゃにかき混ぜられるような快感。
(おかしく、なりそうだ……)
けれど、指だけではもう足りなかった。
空虚な穴が、もっと大きなもので埋められたいと疼いている。
早く、ヴォルフの自身を挿れてほしい。 奥の奥まで満たして、突いて、ぐちゃぐちゃにして、溢れ出るくらい注いでほしい。
オメガとしての本能が、彼を求めて悲鳴を上げていた。
エリアスは、霞む視界で目の前の男を見つめ、自分から唇を寄せた。
「ん……っ」
ぎこちなく舌を絡め、愛を乞うように吸い付く。 それが合図だった。
ヴォルフの喉が低く鳴り、貪るようなキスが返ってきた。 互いの唾液を交換し合いながら、腰を撫で上げられるだけで、またイッてしまいそうになるほど、エリアスの身体は敏感になっていた。
長く深いキスを終えると、世界が反転した。 仰向けにベッドへ横たえられる。
純白のシーツに沈み込む背中。 ヴォルフの手によって両足が大きく開かれ、露わになった秘所に、熱く硬いものが宛がわれた。
「……入るぞ」
ヴォルフのものが、ゆっくりと沈み込んでくる。 エリアスのものとは比べ物にならない、凶悪なまでの質量と熱量。
皮膚が引き伸ばされ、内臓が押し上げられるような圧迫感に、エリアスは息を止めた。
「ぐ、ぅ……ッ!」
苦しい。けれど、それ以上に「繋がった」という充足感が、魂を震わせた。
身体の空洞が、彼という存在で隙間なく埋め尽くされていく。
逃げ場のない楔を打たれたような感覚。 生理的な涙が、目尻から自然と溢れ出した。
ヴォルフは動きを止め、その涙を丁寧に舐め取ってくれた。
痛みに耐える時間を、愛撫で紛らわせてくれているのだ。
エリアスは朦朧とする意識の中で、濡れた瞳でヴォルフを見上げた。
どうしても、聞きたかった。
「…………ヴォルフ…………きもち、いい……?」
掠れた声で問いかける。
自分が、貴方を満足させられているだろうか。
名ばかりの妻が、身体だけで貴方を繋ぎ止めるこの行為に、意味はあるのだろうか。
ヴォルフはエリアスの汗ばんだ髪をかき上げ、耳元で低く答えた。
「……ああ。君の中は凄く熱くて……最高に、気持ちいいよ」
その言葉が、たとえ義務から出た嘘だとしても構わなかった。
どんな顔で言っていたとしても、その響きだけで十分だった。
今夜のすべてを、美しい思い出として記憶に焼き付けておけるから。
エリアスの呼吸が落ち着いたのを感じ取ったのか、ヴォルフが再び腰を動かし始めた。
「あっ、あ、ぁ……ッ!」
動きに合わせて、最奥を抉るように突かれる。
楔が抜かれ、また打ち込まれるたびに、エリアスの身体は快楽で跳ね上がった。
内壁が意思を持ったように収縮し、ヴォルフを締め付ける。
「くっ……エリアス……ッ」
ヴォルフの余裕のあった呼吸が、次第に荒くなり、切羽詰まったものに変わっていく。
彼もまた、感じてくれているのだろうか。 少しでも、気持ちいいと思ってくれているなら。 それだけで、救われる気がした。
「もっと、奥……して、ください……ッ」
「ああ、望み通りに……!」
ヴォルフがエリアスを抱きすくめるようにして、腰の動きを激しくする。
激しい音と、水音が部屋に響く。
もはや理性など欠片も残っていなかった。
ただ互いの熱を求め合い、高みへと駆け上がっていく。
「いく、っ、ヴォルフ、だめ、ああっ!」
「……っ!」
最深部を強く打ち付けられた瞬間、エリアスの視界が真っ白に染まった。
同時に、お腹の奥が熱く焼けるような感覚に襲われる。
ヴォルフが吐き出した熱情が、どぷりとエリアスの中に注ぎ込まれたのだ。
「あ、あ……ぁ……」
力が抜け、ベッドに沈み込む。
遠くで鐘が鳴っているような、ぼんやりとした浮遊感。 意識が急速に薄れていく。
深い闇へと落ちていく寸前。
熱を持った唇が、額に優しく触れた気がした。
(……おやすみなさい、ヴォルフ)
エリアスは満ち足りた気持ちで、深い眠りの底へと落ちていった。
213
あなたにおすすめの小説
僕の、しあわせ辺境暮らし
* ゆるゆ
BL
雪のなか僕を、ひろってくれたのは、やさしい男の子でした。
ふたりの、しあわせな辺境暮らし、はじまります!
ふたりの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました
よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、
前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。
獣人が支配する貴族社会。
魔力こそが価値とされ、
「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、
レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。
そんな彼を拾ったのは、
辺境を治める獣人公爵アルト。
寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。
溺愛され、守られ、育てられる日々。
だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。
学院での出会い。
貴族社会に潜む差別と陰謀。
そして「番」という、深く重い絆。
レオンは学び、考え、
自分にしかできない魔法理論を武器に、
少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。
獣人と人族。
価値観も、立場も、すべてが違う二人が、
それでも選び合い、家族になるまでの物語。
溺愛×成長×異世界BL。
読後に残るのは、
「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*不定期連載です。
抑制剤の効かない薬師オメガは森に隠れる。最強騎士団長に見つかり、聖なるフェロモンで理性を溶かされ、国を捨てた逃避行の果てに番となる
水凪しおん
BL
「この香りを嗅いだ瞬間、俺の本能は二つに引き裂かれた」
人里離れた森で暮らす薬師のエリアルは、抑制剤が効かない特異体質のオメガ。彼から放たれるフェロモンは万病を癒やす聖なる力を持つが、同時に理性を失わせる劇薬でもあった。
ある日、流行り病の特効薬を求めて森を訪れた最強の騎士団長・ジークフリートに見つかってしまう。エリアルの香りに強烈に反応しながらも、鋼の理性で耐え抜くジークフリート。
「俺が、貴方の剣となり盾となる」
国を救うための道具として狙われるエリアルを守るため、最強の騎士は地位も名誉も投げ捨て、国を敵に回す逃避行へと旅立つ。
シリアスから始まり、最後は辺境での幸せなスローライフへ。一途な騎士と健気な薬師の、運命のBLファンタジー。
今からレンタルアルファシステムを利用します
夜鳥すぱり
BL
大学2年の鳴水《なるみ》は、ずっと自分がオメガであることを隠して生きてきた。でも、年々つらくなる発情期にもう一人は耐えられない。恋愛対象は男性だし、男のアルファに会ってみたい。誰でも良いから、定期的に安全に話し相手をしてくれる人が欲しい。でもそんな都合のいい人いなくて、考えあぐねた結果たどり着いた、アプリ、レンタルアルファシステム。安全……だと思う、評価も星5で良いし。うん、じゃ、お問い合わせをしてみるか。なるみは、恐る恐るボタンを押すが───。
◆完結済みです。ありがとうございました。
◆表紙絵を花々緒さんが描いてくださりました。カッコいい雪夜君と、おどおど鳴水くんです。可愛すぎますね!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる