36 / 251
第1章
愛の楔⚠️
理性を失った獣のように、ヴォルフはエリアスの身体を貪り尽くした。
大きく開かれた両足の間に顔を埋め、エリアスの自身を根元まで深く口に含み込む。
あの夜もされた行為だが、今のヴォルフはそれよりも遥かに貪欲で、まるでエリアスの魂ごと飲み干そうとするかのような激しさだった。
「ひ、あぁっ……!熱い、ヴォルフ、熱い……ッ!」
熱を帯びた口腔と、巧みに動く舌。
蘇ったヒートの熱に浮かされているエリアスには、その刺激はあまりに強すぎた。
耐えることなど到底できず、シーツを鷲掴みにして喘ぎ狂う。
脊髄を駆け上がる快感に、目の前がチカチカと明滅した。
「ん、ぐ……っ」
ヴォルフの容赦ない攻めに、エリアスはすぐに限界を迎え、身体を弓なりにして白濁を吐き出した。
ヴォルフは喉を鳴らしてそれを受け止めるが、口を離そうとはしない。
それどころか、敏感になった先端を吸い上げながら、背後へと手を伸ばしてきた。
「あ、ひっ!?だめ、まっ……!」
すでに溢れる愛液でどろどろになっている蕾に、太い指が容赦なく侵入する。
前と後ろ、同時にもたらされる強烈な刺激。
「や、ぁ、こわい……っ!おかしく、なる……ッ!」
快感の許容量を超えていた。
怖いと思うほど気持ちいい。
壊れてしまいそうなほどの刺激に、エリアスの理性は粉々に砕け散った。
断続的に身体が痙攣し、意識が飛びそうになる。
これ以上焦らされたら、本当に狂ってしまう。
「おねがい……ヴォルフ……っ」
エリアスは涙に濡れた瞳で、目の前の男に懇願した。
「もう、挿れて……欲しい……。ヴォルフが、欲しい……ねぇ、気持ちよくしてください……奥まで、ください……っ」
その言葉は、ヴォルフに残っていた最後の理性の糸を焼き切った。
「――エリアスッ!」
ヴォルフはエリアスの腰を高く持ち上げ、自身の昂りきった楔をあてがった。
あの夜よりもさらに大きく、硬く脈打つ凶器のような熱。
一息に、最奥まで突き上げられる。
「あ、あああぁーーッ!!」
悲鳴に近い絶叫が上がった。
けれど、それは苦痛の声ではなかった。
あの時は少し痛い、苦しいと感じた質量も、今はヒートの熱でとろとろに溶かされた身体には、ただ甘美な充足感としてしか感じられない。
内壁が喜んでヴォルフを迎え入れ、隙間なく吸い付く。
「はっ、ぁ……凄い、奥まで……ヴォルフで、いっぱいだ……」
満たされている。
その幸福感があまりに大きくて、エリアスの目から涙が溢れ出した。
ヴォルフは腰を動かしながら、その涙を愛おしげに舐め取る。
「エリアス……愛している、エリアス……ッ」
「わたしも、愛して……んあッ、そこっ!」
ヴォルフの動きに合わせて、身体が大きく揺さぶられる。
耳元で聞こえるヴォルフの切羽詰まった喘ぎ声が、エリアスの興奮をさらに煽った。
嬉しくて、嬉しくてたまらない。
エリアスはヴォルフの首に腕を回し、もっと深く、もっと強く欲しいと自ら腰をくねらせて求めた。
再び唇が重なり、互いの唾液と吐息を混ぜ合わせる。
高まる熱が頂点に達する。
「いく、っ、ヴォルフ、だめ、いくッ!!」
「一緒に……っ!」
二人の身体が同時に硬直し、弾けた。
エリアスの胎内に、灼熱の種がどぷりと注ぎ込まれる。
あの夜、「これが最初で最後だ」と絶望と共に迎えた瞬間とは、全く違う。
注がれる熱の一滴一滴が、愛の証として愛しく感じられた。
余韻に浸る間もなく、ヴォルフが動いた。
エリアスの身体を反転させ、四つん這いの体勢にする。
「え……?」
「まだだ。……まだ、足りない」
ヴォルフの瞳は、情欲の炎で妖しく光っていた。
背後から腰を掴まれ、先ほどよりも深い角度で、一気に貫かれる。
「ぎ、ぁあッ!?」
子宮の入り口を直接叩くような、深すぎる刺激。
敏感になった最奥を容赦なく突かれ、それだけでエリアスの目の前が真っ白に染まり、またイッてしまった。
「あ、あ、ひぐッ……!」
「可愛い……可愛いよ、エリアス……」
ガツガツと打ち付けられる衝撃に合わせて、ヴォルフが耳元で甘く囁き続ける。
「可愛い」「愛している」「私のものだ」。
その言葉の甘さと、暴力的なまでの快感の激しさに、エリアスの意識は酩酊していった。
もはや自分が誰なのかも、ここがどこなのかも分からない。
ただ快感と熱に浮かされ、愛する男に翻弄されるだけの存在。
「ヴォル、フ……すき、おかしく、なる……っ」
終わらない情事。
求められる喜び。
エリアスはヴォルフが与える愛の波に溺れ続け、やがて本当に意識が途切れて気絶するその瞬間まで、幸福な悲鳴を上げ続けた。
あなたにおすすめの小説
運命の番は僕に振り向かない
ゆうに
BL
大好きだったアルファの恋人が旅先で運命の番と出会ってしまい、泣く泣く別れた経験があるオメガの千遥。
それ以来、ずっと自分の前にも運命の番があらわれることを切に願っていた。
オメガひとりの生活は苦しく、千遥は仕方なく身体を売って稼ぐことを決心する。
ネットで知り合った相手と待ち合わせ、雑踏の中を歩いている時、千遥は自分の運命の番を見つけた。
ところが視線が確かに合ったのに運命の番は千遥を避けるように去っていく。彼の隣には美しいオメガがいた。
ベータのような平凡な見た目のオメガが主人公です。
ふんわり現代、ふんわりオメガバース、設定がふんわりしてます。
完結しました!ありがとうございました。
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
【完結】一生に一度だけでいいから、好きなひとに抱かれてみたい。
村松砂音(抹茶砂糖)
BL
第13回BL大賞で奨励賞をいただきました!
ありがとうございました!!
いつも不機嫌そうな美形の騎士×特異体質の不憫な騎士見習い
<あらすじ>
魔力欠乏体質者との性行為は、死ぬほど気持ちがいい。そんな噂が流れている「魔力欠乏体質」であるリュカは、父の命令で第二王子を誘惑するために見習い騎士として騎士団に入る。
見習い騎士には、側仕えとして先輩騎士と宿舎で同室となり、身の回りの世話をするという規則があり、リュカは隊長を務めるアレックスの側仕えとなった。
いつも不機嫌そうな態度とちぐはぐなアレックスのやさしさに触れていくにつれて、アレックスに惹かれていくリュカ。
ある日、リュカの前に第二王子のウィルフリッドが現れ、衝撃の事実を告げてきて……。
親のいいなりで生きてきた不憫な青年が、恋をして、しあわせをもらう物語。
※性描写が多めの作品になっていますのでご注意ください。
└性描写が含まれる話のサブタイトルには※をつけています。
※表紙は「かんたん表紙メーカー」さまで作成しました。
【完結済】極上アルファを嵌めた俺の話
降魔 鬼灯
BL
ピアニスト志望の悠理は子供の頃、仲の良かったアルファの東郷司にコンクールで敗北した。
両親を早くに亡くしその借金の返済が迫っている悠理にとって未成年最後のこのコンクールの賞金を得る事がラストチャンスだった。
しかし、司に敗北した悠理ははオメガ専用の娼館にいくより他なくなってしまう。
コンサート入賞者を招いたパーティーで司に想い人がいることを知った悠理は地味な自分がオメガだとバレていない事を利用して司を嵌めて慰謝料を奪おうと計画するが……。
【本編完結済】巣作り出来ないΩくん
こうらい ゆあ
BL
発情期事故で初恋の人とは番になれた。番になったはずなのに、彼は僕を愛してはくれない。
悲しくて寂しい日々もある日終わりを告げる。
心も体も壊れた僕を助けてくれたのは、『運命の番』だと言う彼で…
俺は夜、社長の猫になる
衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。
ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。
言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。
タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。
けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。