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第3章
いじめてほしい⚠️
ヴォルフの唇が再び重なると、キスは先ほどよりも深く、粘着質に絡み合うものへと変わっていった。
「ん、ぁ……っ」
脳が蕩けるような快感に、エリアスの目尻から自然と涙が零れ落ちる。
ヴォルフは一度唇を離すと、至近距離で潤んだエリアスの瞳を覗き込み、熱を帯びた声で問いかけた。
「エリアス……君の身体に負担をかけないことを最優先にするけれど、……もう少し、君を気持ちよくしても良いか?」
キス以上のことは、ずっと我慢してきた。
怪我が完治するまでは、まだ我慢するべきなのは分かっている。
けれど、もうどうしても、エリアスも我慢していられなかった。
悲しいわけじゃないのに、お酒の酔いと高ぶる感情で訳がわからなくなって、エリアスは泣きながらうんうんと何度も頷いた。
「触ってください……っ、ずっと、貴方に触ってほしかったんです……」
震える声で懇願すると、ヴォルフは満足そうに目を細めた。
ヴォルフはキスを再開させながら、上着を着ているがその下はあつらえた美しい水色の衣のままの、エリアスの太腿に手を伸ばした。
「んぅ……」
最高級のシルクは薄く柔らかく、ヴォルフの手の熱がすぐに肌へと伝わってくる。
太腿の内側から、丸みを帯びた臀部までをじっくりと撫で上げられ、エリアスの喉から甘い声が漏れた。
ヴォルフの手が衣の裾を捲り上げようか、それともどこまで触れて良いか悩んでいるように止まる。
それを見たエリアスは、じれったさに突き動かされ、自ら動いた。
首までを覆っている水色の衣のボタンに手をかけ、不器用な手つきで脱いでいく。
「エリアス……」
上半身だけ裸になり、さらけ出した肌の上に、アンナが用意してくれた毛布をふわりと被る。
「……傷も、薬のおかげもあって大丈夫ですから……」
エリアスはヴォルフの手を取り、自分の胸へと導いた。
「こ、ここ……いじめて、ください……」
「……ッ」
エリアスが指し示したのは、いつもヴォルフが執拗に愛で、いじめてくる乳首だった。
その言葉に、ヴォルフの理性の糸が弾けた。
興奮しきった顔つきになったヴォルフは、「いじめてくれ」という言葉の通り、両方の突起を指先で強めに摘み上げた。
「あぁっ!」
痺れるような衝撃が走り、エリアスが声を上げる。
「ひ、ぃ……っ」
痛い。けれど、それ以上に気持ちいい。
ずっと触れられずに飢えていた神経が、暴力的なまでの快感を脳に送り込んでくる。
あくまでエリアスの身体を気遣いながらも、少し意地悪に、グリグリと捻るような攻めに、エリアスはものすごく興奮した。
「か、噛んで……っ」
エリアスは涙目で訴えた。
「もっと……いじめてください……っ」
そのおねだりに、ヴォルフは理性をギリギリに保っている表情で、唸るように息を吐いた。
「……可愛いことを言う」
ヴォルフは毛布を掛けたエリアスの胸元に顔を潜り込ませると、張り詰めた片方の乳首に食らいつき、強めにガブリと甘噛みした。
「きゃぅっ!!」
鋭い刺激に、変な声が出て身体が跳ねる。
ヴォルフはエリアスの素直な反応を楽しむように、そのまま休むことなく噛んだり、舌で転がしたり、歯を立てて引っ張ったりと、執拗に責め立てた。
「あ、あ、だめ、すごい、ヴォルフ、あぁぁーーっ!」
望み通りにいじめ抜かれる喜びに、エリアスの腰の奥がどうしようもなく疼く。
下半身には触れられていないのに、乳首から走る電流のような刺激だけで、限界が訪れた。
「イッ、く、イッちゃう、あ、ああああぁぁーーッ!!」
エリアスの身体が弓なりに反り、大きく痙攣した。
怪我をしてから初めての、ものすごく久しぶりの射精。
その衝撃的な快感に、エリアスは目の前が真っ白になり、ヴォルフの頭を抱きしめたまま震え続けた。
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