【完結】銀色の商人と贋作の妻

真大(mahiro)

文字の大きさ
248 / 251
番外編

悩める弟7⚠️


二人の唇が重なり、互いの想いを確かめ合うような深く優しいキスは、次第に熱を帯び、貪るような濃厚なものへと変わっていった。

クチュ、クチュ……と、水音を立てて唾液が絡み合う。
想いが心から通じ合ったからか、それともヨハンの心に引っかかっていた迷いが晴れたからか。
カイの唾液が、いつも以上に甘く、脳が痺れるような蜜の味に感じる。

怖いくらいに頭が混乱し、快感で視界が揺らぐ中、ふと目を開けたヨハンはハッとした。
カイの表情が、いつもと違う。
興奮している顔は見たことがあるが、ここまで理性を失いそうな、獲物を前にした獣のような切迫した顔は見たことがない。

「ヨ、ヨハン……っ」

カイが唇を離さずに、唸るように言った。

「お前が言う……甘い、っていうのが分かった……」

カイはそう言うと、獣のように舌を突き入れ、ヨハンの口腔内を隅々まで貪り尽くしていく。
唾液を奪われ、そして与えられる。強烈な甘さとフェロモンの奔流に、ヨハンの脳が痺れていく。
怖い。けれど、どうしようもなく気持ちいい。

カイのゴツゴツした手が、ヨハンの服を乱暴に、けれど愛おしむように脱がしていく。
抵抗する気など微塵もなく、ヨハンはあっという間に全裸にされた。
露わになった白い肌を大きな掌で撫で回され、敏感な首筋を舐め上げられる。

「ぁ……んッ、カイ……!」

そして、そのまま足を大きく開かされると、カイの顔が股間に埋まり、ヨハンの昂った自身を熱い口内へと咥え込んだ。

「ひぁッ!?」

熱く、湿った口腔内に包まれ、吸い上げられる感覚に、ヨハンは甲高い声を上げた。
舌先で転がされ、喉奥で締め付けられる。

「あ、だめ、すごい、あぁぁ……ッ!!」

強すぎる刺激に耐えきれず、ヨハンはそのままあっけなく射精してしまった。
ビクビクと脈打つ自身から吐き出されたものを、カイは嫌がるそぶりもなく、喉を鳴らして飲み込んだ。

「……っ、ふぅ……」

カイが顔を上げ、唇を舐める。その瞳は、さらにギラギラと獣じみていた。

「……唾液だけじゃなく、これも甘い……」

その言葉と視線に煽られ、ヨハンの理性のタガも外れた。
ヨハンはカイの身体を起こさせ、ベッドに座らせると、その足の間に跪き、すでに痛いほどに勃起しているカイのものを咥え込んだ。

「う……っ」

ヨハンにとって、これは初めての経験だった。
口いっぱいに広がる大きさ、硬さ、そして脈打つ熱さ。
懸命に舌を使い、喉の奥まで受け入れようと顎が疲れるくらいに奉仕した。

「っ、ヨハン……!くぅ……ッ」

カイが余裕なさげに唸り、ヨハンのさらさらとした金髪を鷲掴みにする。

「だす、ぞ……ッ!」

ガクリと腰が跳ね、そのままヨハンの口の中へと大量に吐き出された。
喉奥がカッと熱くなり、独特の匂いと味が広がる。
ヨハンはむせそうになりながらも、カイの精液を味わうようにして飲み干した。

「……ん……」

口元を離し、とろりとした瞳で見上げる。

「……甘い……おいしいよ、カイ……」

ヨハンが妖艶に笑うと、カイの理性が完全に決壊した。

「……ッ!」

カイはそのままヨハンをベッドに押し倒し、ゆっくりと、けれど焦れたようにヨハンの後孔に指を入れてきた。

「ぁ……っ」

オメガの身体は、すでに愛液でぐしょぐしょに濡れきっている。
カイというアルファの体液を摂取し、フェロモンに反応して、結合を欲して準備万端になっていたのだ。

「すげぇ……こんなに濡れて……」

カイはヨハンの身体を気遣いながらも、熱く濡れた孔をクチュクチュと音を立てて指で慣らしていく。
中をかき回される感覚と、与えられるアルファの熱。

「あ、あ、や、ぁッ!」

それだけで、ヨハンはまたイッてしまった。
身体が弓なりになり、小刻みに痙攣する。

「やばい、なんかもう俺……我慢できない」

カイの額には玉のような汗が浮かび、切羽詰まった表情でヨハンを見下ろした。

「お前が可愛すぎて……無理させるかもしれない……」
「カイ……っ、だいじょうぶ……」

ヨハンは潤んだ瞳でカイを見つめ、自分から誘うように足をM字に大きく開いた。

「僕も、ほしい……無理してないからぁ……早く、して……」

その言葉が合図だった。
充分にとろとろになっている入り口に、カイはすでに再び限界まで昂っている自身の剛直を突き立てた。
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】一生に一度だけでいいから、好きなひとに抱かれてみたい。

村松砂音(抹茶砂糖)
BL
第13回BL大賞で奨励賞をいただきました! ありがとうございました!! いつも不機嫌そうな美形の騎士×特異体質の不憫な騎士見習い <あらすじ> 魔力欠乏体質者との性行為は、死ぬほど気持ちがいい。そんな噂が流れている「魔力欠乏体質」であるリュカは、父の命令で第二王子を誘惑するために見習い騎士として騎士団に入る。 見習い騎士には、側仕えとして先輩騎士と宿舎で同室となり、身の回りの世話をするという規則があり、リュカは隊長を務めるアレックスの側仕えとなった。 いつも不機嫌そうな態度とちぐはぐなアレックスのやさしさに触れていくにつれて、アレックスに惹かれていくリュカ。 ある日、リュカの前に第二王子のウィルフリッドが現れ、衝撃の事実を告げてきて……。 親のいいなりで生きてきた不憫な青年が、恋をして、しあわせをもらう物語。 ※性描写が多めの作品になっていますのでご注意ください。 └性描写が含まれる話のサブタイトルには※をつけています。 ※表紙は「かんたん表紙メーカー」さまで作成しました。

運命の番は僕に振り向かない

ゆうに
BL
大好きだったアルファの恋人が旅先で運命の番と出会ってしまい、泣く泣く別れた経験があるオメガの千遥。 それ以来、ずっと自分の前にも運命の番があらわれることを切に願っていた。 オメガひとりの生活は苦しく、千遥は仕方なく身体を売って稼ぐことを決心する。 ネットで知り合った相手と待ち合わせ、雑踏の中を歩いている時、千遥は自分の運命の番を見つけた。 ところが視線が確かに合ったのに運命の番は千遥を避けるように去っていく。彼の隣には美しいオメガがいた。 ベータのような平凡な見た目のオメガが主人公です。 ふんわり現代、ふんわりオメガバース、設定がふんわりしてます。 完結しました!ありがとうございました。

売れ残りオメガの従僕なる日々

灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才) ※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!  ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。  無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。

貧乏Ωが御曹司αの将来のために逃げた話。

ミカン
BL
オメガバース

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。

Ωの庭園

にん
BL
森 悠人(もり ゆうと)二十三歳。 第二性は、Ω(オメガ)。 施設の前に捨てられ、 孤独と共に生きてきた青年。 十八歳から、 Ω専用の風俗で働くしか、 生きる道はなかった。 それでも悠人は、 心の中にひとつの場所を思い描いている。 誰にも傷つけられない、 静かな庭園を。 これは、 そんな青年の物語。

当たり前の幸せ

ヒイロ
BL
結婚4年目で別れを決意する。長い間愛があると思っていた結婚だったが嫌われてるとは気付かずいたから。すれ違いからのハッピーエンド。オメガバース。よくある話。 初投稿なので色々矛盾などご容赦を。 ゆっくり更新します。 すみません名前変えました。

【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】

古森きり
BL
【書籍化決定しました!】 詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります! たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました! アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。 政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。 男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。 自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。 行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。 冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。 カクヨムに書き溜め。 小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。