249 / 251
番外編
悩める弟8⚠️
「ぐ、ぅ……ッ!!」
ズヌッ、とカイの熱く硬い剛直が、ヨハンの最奥へと挿入された瞬間。
頭の芯を突き抜けるような激しい快感が走り、ヨハンの目の前がチカチカと白く明滅した。
身体が割れるような衝撃と、それを上回る充足感。
そして、それだけではなかった。
繋がった瞬間、堰を切ったように、ヨハンはこの瞬間にカイから放たれた、濃厚で圧倒的な「アルファ」のフェロモンを感じ取ったのだ。
「っ、は、あ……ッ!?」
カイもまた、ヨハンの胎内から溢れ出すオメガの甘美なフェロモンを全身で浴びたのか、先ほど唾液で甘さを感じた時とは比べ物にならないほど、驚愕と興奮に満ちた表情をしている。
「ッこ、これが、フェロモン……、やばい、ッ」
初めて本能で感じる、番候補であるオメガの濃厚な香りに、カイは一気に理性を焼き切られそうになり、カッ!と目を見開いた。
その瞳は爛々と輝き、先程よりもさらに理性を失った獣のように、ギラギラと光っている。
普段の温厚なカイからは想像もできない、その瞳に湛えられた強い欲情と独占欲。
それを肌で感じ、ヨハンは恐怖するどころか、心の底から嬉しくて震えた。
(ああ、カイも……僕を、こんなに求めてくれている……!)
ヨハンもまた、初めて感じる愛しい人の濃厚なアルファフェロモンに酔いしれていた。
脳髄が痺れ、頭がおかしくなりそうなくらいに、目の前の人を求めている。
「……カ、カイ……ッ、気持ちよくして、ぇ……ッ」
ヨハンがねだるように腰をくねらせると、カイの中で何かが弾けた。
「……くッ!!」
カイは必死に取り戻そうとしていた理性を完全に手放し、ヨハンの細い腰を大きな両手でガシッと掴むと、ガクガクとベッドがきしむほど激しく揺さぶるように、奥まで突き始めた。
「あ、あ、あ゛ッ! すご、い、カイ、あっ、あああーーッ!!」
ヨハンは狂いそうなくらい高い声を上げ、カイの容赦ない攻めを華奢な身体一つで受け止める。
いつも優しくて穏やかな苗屋のカイが、今はただの雄として、狂いそうなくらいの巨大な欲望をヨハンにぶつけている。
その事実に、ヨハンの心も身体もとろとろに溶かされていく。
「ひぃ、あ、イク、イッちゃう、あぁぁッ!」
何度も絶頂を迎え、ヨハンはすでに自分が射精しているのか、それとも中イキしているのか、何も分からなくなっていた。
白い内腿が痙攣し、快感のあまり全身がガタガタと震えている。
カイも、額に青筋を浮かべ、歯を食いしばって唸っている。
理性を失いかけているが、それでもなんとか力任せになりすぎないよう、華奢なヨハンを壊さないようにギリギリのところで制御しているのが目に入った。
(……壊して、ほしいのに……)
めちゃくちゃにされたい。
けれど、必死に壊さないように大切にしてくれているカイのことが、どうしようもなく愛しい。
そんな矛盾した感情に侵されたまま、ヨハンは思考を手放し、愛する人との初めてのセックスという快楽の海へ、深く溺れていった。
あなたにおすすめの小説
【完結】一生に一度だけでいいから、好きなひとに抱かれてみたい。
村松砂音(抹茶砂糖)
BL
第13回BL大賞で奨励賞をいただきました!
ありがとうございました!!
いつも不機嫌そうな美形の騎士×特異体質の不憫な騎士見習い
<あらすじ>
魔力欠乏体質者との性行為は、死ぬほど気持ちがいい。そんな噂が流れている「魔力欠乏体質」であるリュカは、父の命令で第二王子を誘惑するために見習い騎士として騎士団に入る。
見習い騎士には、側仕えとして先輩騎士と宿舎で同室となり、身の回りの世話をするという規則があり、リュカは隊長を務めるアレックスの側仕えとなった。
いつも不機嫌そうな態度とちぐはぐなアレックスのやさしさに触れていくにつれて、アレックスに惹かれていくリュカ。
ある日、リュカの前に第二王子のウィルフリッドが現れ、衝撃の事実を告げてきて……。
親のいいなりで生きてきた不憫な青年が、恋をして、しあわせをもらう物語。
※性描写が多めの作品になっていますのでご注意ください。
└性描写が含まれる話のサブタイトルには※をつけています。
※表紙は「かんたん表紙メーカー」さまで作成しました。
運命の番は僕に振り向かない
ゆうに
BL
大好きだったアルファの恋人が旅先で運命の番と出会ってしまい、泣く泣く別れた経験があるオメガの千遥。
それ以来、ずっと自分の前にも運命の番があらわれることを切に願っていた。
オメガひとりの生活は苦しく、千遥は仕方なく身体を売って稼ぐことを決心する。
ネットで知り合った相手と待ち合わせ、雑踏の中を歩いている時、千遥は自分の運命の番を見つけた。
ところが視線が確かに合ったのに運命の番は千遥を避けるように去っていく。彼の隣には美しいオメガがいた。
ベータのような平凡な見た目のオメガが主人公です。
ふんわり現代、ふんわりオメガバース、設定がふんわりしてます。
完結しました!ありがとうございました。
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。
Ωの庭園
にん
BL
森 悠人(もり ゆうと)二十三歳。
第二性は、Ω(オメガ)。
施設の前に捨てられ、
孤独と共に生きてきた青年。
十八歳から、
Ω専用の風俗で働くしか、
生きる道はなかった。
それでも悠人は、
心の中にひとつの場所を思い描いている。
誰にも傷つけられない、
静かな庭園を。
これは、
そんな青年の物語。
当たり前の幸せ
ヒイロ
BL
結婚4年目で別れを決意する。長い間愛があると思っていた結婚だったが嫌われてるとは気付かずいたから。すれ違いからのハッピーエンド。オメガバース。よくある話。
初投稿なので色々矛盾などご容赦を。
ゆっくり更新します。
すみません名前変えました。
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。