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第四章
レベル65
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「ロゥリちゃん、これ食べて行くかね?」
「ウム、ハグハグ……」
すっかりロリドラゴンは町の人気者だ。
その機動力を生かして、縦横無尽に平原を駆け回る。
レベル10台とはいえ元はドラゴン。最初から高いパラメーターで、そこんじょそこらのモンスターでは相手にならない。
ロリドラゴンのおかげで命が助かったとかいう人がお礼に連日訪れるほどだ。
ただまあ、襲われているか戦っているかの状況判断はよろしくないらしく、よく冒険者さん達の獲物を横取りしてしまう。
「まあいいんじゃねえか? 連中もそんなに気にしちゃいねえよ」
「まあ、俺とかはロゥリちゃんに会えてラッキーぐらいにしか思ってねえよ」
「お前はロリコンだしな」
「誰がだよ!」
そんなロリドラゴンだが、冒険者さん達のウケもそこそこいいようだ。
中には本当に命を助けてもらって感謝されてたりもする。
「だがなあ、若い連中の中には、苦労してたモンスターが、あんなちっちゃい子のグーパンでやられて意気消沈してる奴もいるがな」
と、ガッハッハと笑うギルドの親父。
「おう、そういやおめえに指名依頼が来てるぜ」
続けてそう言ってくる。
なになに、私と一緒にスラミィちゃんレベル20を祝ってください。だって?
これ女格闘家さんのパーティじゃないか。
オレはメタルスライムのカードを取りだす。
おお、もう19レベルなのか。
なるほど、もうすぐ20レベルになるから一緒に来て欲しいという事か。
「最初の頃はほんと苦労したのよ」
格闘家のお姉さんのパーティ、ソードマン3人にエンチャンター1名の合計5名のパーティである。
エンチャンターとは、武器や防具に魔法効果を与える職である。要は補助魔法特化型だな。
で、構成を見ての通り、ガチガチの攻撃特化型、ガチンコパーティでござる。
しかしまあ、攻略スピードが早いのなんのって。
モンスター発見。オラァって走って行く。スパッ、ドカッで終了。おっしゃ次、って感じで、ラピスのパーティの倍ぐらいのスピードで攻略して行く。
おかげでメタルスライムの出番がない。
精々体に含んだ石を飛ばして手付けを行うぐらい。
「しかし10レベルになってからは、そこそこ活躍出来るようになったんですよ」
棘のようにとがった形になりモンスターを突き差したり、お姉さんのナックルに偽装して一緒に敵を倒したり出来るようになったとか。
20レベルと言えば、攻撃スキルの無いラピスが一流の冒険者レベル。
たとえスライムであろうとも、そこそこの攻撃力を誇っているみたいだ。
ただまあ悲しいかなそこはメタルスライム。攻撃手段があまりない。
ブラックドラゴンと同じ防御特化型なので、他のスライムと違って酸を吐いたり、魔法を使ったりという事が出来ない。
レベル20でなんか攻撃スキルが生えてくれればいいのだが。
そんな期待も空しく、新しいスキルは生えませんでした。
代わりに、擬態に+が付いたぐらい。
「あ~あ~、あすか、だいすき」
「「えっ!?」」
今、メタルスライムがしゃべったような……
人型の姿をとっているメタルスライムがお姉さんに手を伸ばしている。
そしてその口がパクパクと開いて……
「あすか、あすか」
どうやら擬態で声帯まで再現出来るようになった模様。
ズキューンって来たお姉さんがフラッと後ろに倒れそうになっている。
ちなみにアスカって言うのはこのお姉さんの名前だ。
鼻血がでてますやん。
「良かったっすね、念願のスライムとの会話が出来るようになって」
「神よ! 今の私のこの思いを、なんと伝えようか!」
それはいいんで、ほら、手を伸ばしてきてますよ。
スラミィたん! って言って頬ずりしている。
防御力を上げたおかげでダメージも出て居ない模様。
「感動のご対面の所悪いが、敵が来たぞ」
アスカさんのパーティメンバーがそう言った瞬間、スラミィの手がスッと伸びる。
それは刃のような形になりモンスターの首をストンと落としてしまう。
「「「ええっ!?」」」
スラミィはアスカさんの肩によじ登り、ごーごー、と言っている。
攻撃方法? ええ……
擬態にプラスが付いた事で、体積を無視して変形できるようなったようだ。
スパン、スパンと薄い刃に変身してはモンスターを切り刻む。
コレはあれだ、前世のマンガで見た、右手な寄生品に似ている。
しかも、モンスターが飛ばしてきた魔法を薄い膜のようなものを展開して防いでいる。
スゲー! スラミィ、スゲー! まるで攻防一体型の自律系マシンの様だ。オレもコレ欲しい!
いかん! オレ用にもう一体、ゲットしたくなってきた!
どこか! どこかにいないか!
スラミィが20レベルになったおかげでカードも一枚増えた!
今ならゲットできる!
おっ、あそこに見えるは!
「あっ、ちょっ! それはっ!」
『モンスターカード!』
「ウム、ハグハグ……」
すっかりロリドラゴンは町の人気者だ。
その機動力を生かして、縦横無尽に平原を駆け回る。
レベル10台とはいえ元はドラゴン。最初から高いパラメーターで、そこんじょそこらのモンスターでは相手にならない。
ロリドラゴンのおかげで命が助かったとかいう人がお礼に連日訪れるほどだ。
ただまあ、襲われているか戦っているかの状況判断はよろしくないらしく、よく冒険者さん達の獲物を横取りしてしまう。
「まあいいんじゃねえか? 連中もそんなに気にしちゃいねえよ」
「まあ、俺とかはロゥリちゃんに会えてラッキーぐらいにしか思ってねえよ」
「お前はロリコンだしな」
「誰がだよ!」
そんなロリドラゴンだが、冒険者さん達のウケもそこそこいいようだ。
中には本当に命を助けてもらって感謝されてたりもする。
「だがなあ、若い連中の中には、苦労してたモンスターが、あんなちっちゃい子のグーパンでやられて意気消沈してる奴もいるがな」
と、ガッハッハと笑うギルドの親父。
「おう、そういやおめえに指名依頼が来てるぜ」
続けてそう言ってくる。
なになに、私と一緒にスラミィちゃんレベル20を祝ってください。だって?
これ女格闘家さんのパーティじゃないか。
オレはメタルスライムのカードを取りだす。
おお、もう19レベルなのか。
なるほど、もうすぐ20レベルになるから一緒に来て欲しいという事か。
「最初の頃はほんと苦労したのよ」
格闘家のお姉さんのパーティ、ソードマン3人にエンチャンター1名の合計5名のパーティである。
エンチャンターとは、武器や防具に魔法効果を与える職である。要は補助魔法特化型だな。
で、構成を見ての通り、ガチガチの攻撃特化型、ガチンコパーティでござる。
しかしまあ、攻略スピードが早いのなんのって。
モンスター発見。オラァって走って行く。スパッ、ドカッで終了。おっしゃ次、って感じで、ラピスのパーティの倍ぐらいのスピードで攻略して行く。
おかげでメタルスライムの出番がない。
精々体に含んだ石を飛ばして手付けを行うぐらい。
「しかし10レベルになってからは、そこそこ活躍出来るようになったんですよ」
棘のようにとがった形になりモンスターを突き差したり、お姉さんのナックルに偽装して一緒に敵を倒したり出来るようになったとか。
20レベルと言えば、攻撃スキルの無いラピスが一流の冒険者レベル。
たとえスライムであろうとも、そこそこの攻撃力を誇っているみたいだ。
ただまあ悲しいかなそこはメタルスライム。攻撃手段があまりない。
ブラックドラゴンと同じ防御特化型なので、他のスライムと違って酸を吐いたり、魔法を使ったりという事が出来ない。
レベル20でなんか攻撃スキルが生えてくれればいいのだが。
そんな期待も空しく、新しいスキルは生えませんでした。
代わりに、擬態に+が付いたぐらい。
「あ~あ~、あすか、だいすき」
「「えっ!?」」
今、メタルスライムがしゃべったような……
人型の姿をとっているメタルスライムがお姉さんに手を伸ばしている。
そしてその口がパクパクと開いて……
「あすか、あすか」
どうやら擬態で声帯まで再現出来るようになった模様。
ズキューンって来たお姉さんがフラッと後ろに倒れそうになっている。
ちなみにアスカって言うのはこのお姉さんの名前だ。
鼻血がでてますやん。
「良かったっすね、念願のスライムとの会話が出来るようになって」
「神よ! 今の私のこの思いを、なんと伝えようか!」
それはいいんで、ほら、手を伸ばしてきてますよ。
スラミィたん! って言って頬ずりしている。
防御力を上げたおかげでダメージも出て居ない模様。
「感動のご対面の所悪いが、敵が来たぞ」
アスカさんのパーティメンバーがそう言った瞬間、スラミィの手がスッと伸びる。
それは刃のような形になりモンスターの首をストンと落としてしまう。
「「「ええっ!?」」」
スラミィはアスカさんの肩によじ登り、ごーごー、と言っている。
攻撃方法? ええ……
擬態にプラスが付いた事で、体積を無視して変形できるようなったようだ。
スパン、スパンと薄い刃に変身してはモンスターを切り刻む。
コレはあれだ、前世のマンガで見た、右手な寄生品に似ている。
しかも、モンスターが飛ばしてきた魔法を薄い膜のようなものを展開して防いでいる。
スゲー! スラミィ、スゲー! まるで攻防一体型の自律系マシンの様だ。オレもコレ欲しい!
いかん! オレ用にもう一体、ゲットしたくなってきた!
どこか! どこかにいないか!
スラミィが20レベルになったおかげでカードも一枚増えた!
今ならゲットできる!
おっ、あそこに見えるは!
「あっ、ちょっ! それはっ!」
『モンスターカード!』
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