111 / 279
第七章
レベル111 エルフが居るならドワーフも居なくちゃね
しおりを挟む
「ところで、その温厚な鉱山にすむモンスターって、もしかしてドワーフって言うんじゃないだろうな?」
「おや、良く分かりましたね」
エルフが居るならドワーフが居ても不思議じゃない。
で、今回はどんなオチなん?
ふむふむ、ドワーフはゴブリンじゃなくてオーガの一種とな。
巨大な体躯をしたモンスターで、鬼のような怖い見た目とは裏腹に温厚な種族で有ると。
なんかエクサリーさんと気があいそうな種族だな。
えっ、誰がオーガだって? いやそんな事は言ってな・ヘブシッ!
「というか、どうすんだよ、そんな所に勢力圏作って」
えっ、とりあえずはドワーフに任せて来たから大丈夫? お前の大丈夫は大丈夫じゃないだろ?
「今回は本当に大丈夫ですよ。勢力圏と言っても、単に名前を貸しているだけで……おや、置いて来たカシュアから緊急信号が来てますね」
ラピスはそう言うと暫く目を瞑る。
「…………どうやら、ドワーフが居る場所にモンスターが侵攻して来たようです」
ほら見ろ! やっぱり大丈夫じゃなかったじゃないか!
とにかく緊急事態なので、ロゥリを拝み倒して乗せて行ってもらう事になった。
こんなとこで、こないだ姫様に聞いた密入国ルートが役に立つとは……
「大丈夫かアポロ! 振り落とされるなよ!」
「…………うん」
しかし寒い。
ロゥリはグリフォンのカイザーと違って、人を乗せる為の温度調整やら風圧調整の魔法をまったく覚えていない。
即ち、痛いわ、寒いわ。乗り心地は最悪でござる。
本当はオレ一人で行って、向こうでラピス達を召喚しようと考えていたのだが、アポロがどうしても付いて行くって。
二人でくっついてガチガチ震えながらの強行軍である。
っていうか、震えながらもなんだかアポロさん、嬉しがっているような気もする。
なお、ティニーやサヤラ達は通常ルートにて鉱山へ向かっている。
「ツイタゾ」
眼下では、モンスターの襲撃に鉱夫らしき人や、冒険者風の人が応戦している。
どうやら鉱山の方にまでモンスターが侵攻してきている様子。
カシュアの居る場所はどこだ? 下に降りて聞くか?
いやでも、ロゥリのドラゴンの姿を見たら人間達から襲われるか。
実際、コッチを見て弓を構えている人も居る。
だがロゥリ、そんな事はお構い無しに突っ込んで行く。
そして人間達を襲っているモンスターに向かってブレスを吐く。
「もしかして援軍か!?」
人間達の方からそんな声が聞こえてくる。
「味方です! 援軍に来ました!」
オレはそう叫びながらロゥリから飛び降りる。
そしてすぐにラピス達を召喚する。
「ありがてえ! うぉっ、すげーな姉ちゃん」
ラピスがモンスターの首をスパスパ刎ねていくのを見て驚いている鉱夫のおじさん。
だが、そのスゲーは決してラピスの攻撃力を指していない。
スケスケのレオタードをガン見でござる。
「ロゥリ、召喚しなおすぞ」
「ワカッタ!」
『出でよ! ドラゴンナイト・ロゥリ!』
次に出てきたナイスバディな女戦士に、辺りからおおっ、という感嘆の声が漏れる。
そのロゥリもまた、ラピスに遅れじとモンスターの集団に特攻を掛ける。
みなさん、そのエロさに視線が釘付けだ。
次にアポロが立ち上がって杖を構える。
そんなみなさん、次は何かと期待を込めてアポロを見やる。
そんな期待にさらされたアポロ。恥ずかしそうにローブを外す。
そしたらみなさんから残念そうなため息が。
「おい、お前等から片付けてやろうか!?」
まあまあアポロさん。おさえて、押さえて。
「お前達も手付けだけでもしとくか?」
とりあえず呼び出したハーモアとサウにそう問いかける。
ハーモアは、なんだかやる気になっているみたいだ。サウもフワフワ浮きながら石を投げてウッシッシと笑っている。
偶に悪戯でロリドラゴンに当てようとして、尻尾で跳ね返されてダメージを食らっている。バカな奴だ。
よし、そろそろオレも戦うか。
「兄貴! やっぱり兄貴じゃないっスか! 助けに来てくれたんスか!」
そう思った時、後ろから声が掛かる。
「レンカイアか? ここに居たのか」
「もしかしてさっきのドラゴンって、兄貴のモンスターなんスか!?」
その通りだ、ちょいと言う事は聞かないが、こういう時には役に立つナイスレディだ。
「スゲーッ! あんな巨大なドラゴンなんてゲットしてたんスか! てっきり兄貴のスキルは、男の欲望にしか使えないと思っていたッス」
……コイツ助けるの止めようかな?
「ところでなんでお前、こんな最前線で居るんだ?」
「いやあ、不相応ながら指揮官みたいな真似をさせてもらって居たッス」
レンカイアは、貴族時代に防衛戦の知識を仕込まれていたらしい。
それを聞いた親分さんから指揮を執るよう命令されいたとの事だ。
「お前が指揮官か。じゃあドワーフの居場所を知らないか?」
「ドワーフっすか? 親分なら知ってると思うッス」
レンカイアが当たってくれた所、鉱夫の上の方の連中はみな知っている模様。
ドワーフが襲われているって聞いて、すぐに案内してくれる事になった。
「ここだけの話だぜぼうず。実はドワーフとは繋がりがあってな、いい鉱石を譲ってもらったり、加工を頼んだりしている」
人より力が強いので、人では出来ない加工をしてもらったり、山の事を知りつくしているので、鉱石の有る場所などを教えてもらっているらしい。
内緒だぜ。って言いながらこっそり教えてくれる。
そうして案内された場所では、今まさにオーガの集団に襲われている瞬間だった。
「おや、良く分かりましたね」
エルフが居るならドワーフが居ても不思議じゃない。
で、今回はどんなオチなん?
ふむふむ、ドワーフはゴブリンじゃなくてオーガの一種とな。
巨大な体躯をしたモンスターで、鬼のような怖い見た目とは裏腹に温厚な種族で有ると。
なんかエクサリーさんと気があいそうな種族だな。
えっ、誰がオーガだって? いやそんな事は言ってな・ヘブシッ!
「というか、どうすんだよ、そんな所に勢力圏作って」
えっ、とりあえずはドワーフに任せて来たから大丈夫? お前の大丈夫は大丈夫じゃないだろ?
「今回は本当に大丈夫ですよ。勢力圏と言っても、単に名前を貸しているだけで……おや、置いて来たカシュアから緊急信号が来てますね」
ラピスはそう言うと暫く目を瞑る。
「…………どうやら、ドワーフが居る場所にモンスターが侵攻して来たようです」
ほら見ろ! やっぱり大丈夫じゃなかったじゃないか!
とにかく緊急事態なので、ロゥリを拝み倒して乗せて行ってもらう事になった。
こんなとこで、こないだ姫様に聞いた密入国ルートが役に立つとは……
「大丈夫かアポロ! 振り落とされるなよ!」
「…………うん」
しかし寒い。
ロゥリはグリフォンのカイザーと違って、人を乗せる為の温度調整やら風圧調整の魔法をまったく覚えていない。
即ち、痛いわ、寒いわ。乗り心地は最悪でござる。
本当はオレ一人で行って、向こうでラピス達を召喚しようと考えていたのだが、アポロがどうしても付いて行くって。
二人でくっついてガチガチ震えながらの強行軍である。
っていうか、震えながらもなんだかアポロさん、嬉しがっているような気もする。
なお、ティニーやサヤラ達は通常ルートにて鉱山へ向かっている。
「ツイタゾ」
眼下では、モンスターの襲撃に鉱夫らしき人や、冒険者風の人が応戦している。
どうやら鉱山の方にまでモンスターが侵攻してきている様子。
カシュアの居る場所はどこだ? 下に降りて聞くか?
いやでも、ロゥリのドラゴンの姿を見たら人間達から襲われるか。
実際、コッチを見て弓を構えている人も居る。
だがロゥリ、そんな事はお構い無しに突っ込んで行く。
そして人間達を襲っているモンスターに向かってブレスを吐く。
「もしかして援軍か!?」
人間達の方からそんな声が聞こえてくる。
「味方です! 援軍に来ました!」
オレはそう叫びながらロゥリから飛び降りる。
そしてすぐにラピス達を召喚する。
「ありがてえ! うぉっ、すげーな姉ちゃん」
ラピスがモンスターの首をスパスパ刎ねていくのを見て驚いている鉱夫のおじさん。
だが、そのスゲーは決してラピスの攻撃力を指していない。
スケスケのレオタードをガン見でござる。
「ロゥリ、召喚しなおすぞ」
「ワカッタ!」
『出でよ! ドラゴンナイト・ロゥリ!』
次に出てきたナイスバディな女戦士に、辺りからおおっ、という感嘆の声が漏れる。
そのロゥリもまた、ラピスに遅れじとモンスターの集団に特攻を掛ける。
みなさん、そのエロさに視線が釘付けだ。
次にアポロが立ち上がって杖を構える。
そんなみなさん、次は何かと期待を込めてアポロを見やる。
そんな期待にさらされたアポロ。恥ずかしそうにローブを外す。
そしたらみなさんから残念そうなため息が。
「おい、お前等から片付けてやろうか!?」
まあまあアポロさん。おさえて、押さえて。
「お前達も手付けだけでもしとくか?」
とりあえず呼び出したハーモアとサウにそう問いかける。
ハーモアは、なんだかやる気になっているみたいだ。サウもフワフワ浮きながら石を投げてウッシッシと笑っている。
偶に悪戯でロリドラゴンに当てようとして、尻尾で跳ね返されてダメージを食らっている。バカな奴だ。
よし、そろそろオレも戦うか。
「兄貴! やっぱり兄貴じゃないっスか! 助けに来てくれたんスか!」
そう思った時、後ろから声が掛かる。
「レンカイアか? ここに居たのか」
「もしかしてさっきのドラゴンって、兄貴のモンスターなんスか!?」
その通りだ、ちょいと言う事は聞かないが、こういう時には役に立つナイスレディだ。
「スゲーッ! あんな巨大なドラゴンなんてゲットしてたんスか! てっきり兄貴のスキルは、男の欲望にしか使えないと思っていたッス」
……コイツ助けるの止めようかな?
「ところでなんでお前、こんな最前線で居るんだ?」
「いやあ、不相応ながら指揮官みたいな真似をさせてもらって居たッス」
レンカイアは、貴族時代に防衛戦の知識を仕込まれていたらしい。
それを聞いた親分さんから指揮を執るよう命令されいたとの事だ。
「お前が指揮官か。じゃあドワーフの居場所を知らないか?」
「ドワーフっすか? 親分なら知ってると思うッス」
レンカイアが当たってくれた所、鉱夫の上の方の連中はみな知っている模様。
ドワーフが襲われているって聞いて、すぐに案内してくれる事になった。
「ここだけの話だぜぼうず。実はドワーフとは繋がりがあってな、いい鉱石を譲ってもらったり、加工を頼んだりしている」
人より力が強いので、人では出来ない加工をしてもらったり、山の事を知りつくしているので、鉱石の有る場所などを教えてもらっているらしい。
内緒だぜ。って言いながらこっそり教えてくれる。
そうして案内された場所では、今まさにオーガの集団に襲われている瞬間だった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる