365日のこまり。

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(番外編)お肉どう食べますか?第3回お肉祭り~ボルシチ~

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 あのさ、いくらパッケージに書いてある期限はまだ先でもさ、家庭の冷凍庫保管は限界あるぜ?そろそろ出番じゃない?

 こまりは冷凍庫に鎮座する、冷凍牛肉に声をかけられた。彼の意見には大いに同意する。実際1パック400グラム入っていた彼は。100グラム位ずつ、切り分けられ2回料理された。彼は最後の末裔の200グラムだ。

 最初の子は、ヒラタケと共に中華に。
 2つ目の子は、青梗菜と共にこれまた中華に変身した。

 さて、残りのこの子はあれになる。
 ボルシチになるのだ。

 1度も食べたことのないボルシチ。1回食べてみたかった。正解がわからないがレシピ通り作って、美味しくなったらきっとそれはボルシチだ。

 生のビーツは見つからなくて、缶詰のものを買ってある。サワークリームは水切りヨーグルトで代用する。

 レッツクッキング!

 と思ったら最初からつまずいた。ビーツの缶詰が缶切りのいるタイプのものだったのだ。こまりは缶詰を開けるのが上手くない。

 缶詰と缶切りを洗い、いざ挑戦したが、何故か刃が通らない。刃先を良く見ると先端が少し曲がっていて尖っていなかった。手で直そうとしても到底直らない。

 何回か従来の使い方で開けようとするが、傷がつくだけで穴は開かないし、力を入れると滑って手に穴が開きそうだった。

 更に先端が丸まってしまうことになるが、ガンガン垂直に打ち付けて穴を開ける作戦に変更する。それでもなかなか開かずにこまりは焦った。

 もうお肉は解凍してあるし、水切りヨーグルトも用意したし、缶切りをわざわざ買いに外に出たくはない。

 世の中の人の知恵をかりるべく、「缶切り 開かない」と検索したが、こまりの今の状態に該当する答えはなかった。つまり、レアケース。

 仕方なく、缶切りを垂直に降りおろす暴挙を続ける。

 がんっがんっ
 ご近所迷惑、すみません。

 同じ所を何回も攻撃していると、缶詰めから赤い血が出てきた。

 ただのビーツの汁だ。希望の汁だ。

 缶切りを入れられる隙間が開いてからは、従来の使い方で穴を広げていく。ただ、この作業は元より苦手な上に、赤い液体が飛び散るので、キッチンは瞬く間にスプラッタ映画のようになった。

 何とか開けきったときは、こまりは既に疲れを感じた。赤く染まった缶切りを流しに起き、材料を切って炒める作業に何とかうつる。

 水煮のビーツはその見た目の狂暴さとは裏腹に包丁を置くだけで切れる位柔らかった。

 牛肉、にんじん、玉ねぎ、じゃがいも、ビーツ、トマト缶。
キャベツは安くなかったので省略。玉ねぎは最近高いが、今日の価格はましな方だったのでちゃんと買った。

 調味料もいれて煮込む。材料に火が通った所で味見をしたが、ビーツとトマトの混ざったスープの味がした。普通に美味しいやつ。

 あとは、これに水切りヨーグルトをのせて食べてみればいい。本当のボルシチはどんな味か知らないけれど。

 慢性的な眼精疲労で目が痛い。痛いだけじゃなくて、最近は吐き気もするので日常生活にも支障をきたしている。
 何だか身体に良さそうな色をしたこの食べ物は効くだろうか?信じてれば効くはずだ。

 お取り寄せの冷凍牛肉400グラム✕3パックはこれで食べきった。またきっと頼むこともあるだろう。

 牛さんありがとー。

 こまりは手を合わせて「いただきます」と宣言し、口を開けた。
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