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第7章
幸せな日を作ろう 8月27日
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何もかもが幸せで上手くいっていて、俺は今すぐにでもあいりと結婚したいくらいだった。でも結婚するためには、やることが沢山ある。この計画もその1つ。
そして、計画したその日を彼女にとって完全に『幸せな日』にしたかったから、恥を忍んで相談した。相手にとっては迷惑だったかもしれないけれど、快く相談にのってくれた彼はやはり大人だ。
【そろそろ美容院行ってもいい時期なので、上手く声かけて誘導してください。希望の日にちさえ分かれば俺が予約するし、あいりが余計な気遣いしないように根回しもしとくので】
俺は全然気にしていなかったけれど、確かにあいりの髪の毛の根本は伸びて黒くなってきている。
俺の声かけと、タイミングの良いこおりさんからのメッセージであいりは渋々美容院に行った。そして、満面の笑みで帰ってきた。
行く前に「優くんはどんなのが好みかな?」と聞いてきたが、
「どんなあいりちゃんでも好みだし好きだから、自分の好きな髪型にしてもらいな? 」と言ったら困った顔で唸っていた。
帰ってきたあいりは、髪の毛はほぼ切らずに毛先を整え、髪色は美味しそうなミルクティー色。パーマを当て直して毛先がくるんとなった髪は肩につくかつかないかといったところでふわりと揺らめく。
「可愛い~、こういうのあいりは好きなの? 俺も好き!」
と言って彼女の髪先に指を絡める。くるり
巻き巻き。
「私は……そうやって優くんが髪の毛触ってくれるのが……好き。だから切らなかったの」
美容院でメイクもしてもらったあいりの可愛さは言葉では言い表せない。素っぴんでも可愛いんだけど、何というか、淡い色にところどころはっきりと色がついてキラキラ光っている感じ。わからなくてもいい、彼女は俺だけがその魅力を知っていればいいのだから。
嬉しそうに珍しく自分からキスしてきたあいり。時々、彼女はこうやって俺の心臓を破壊するんだ。
その日の為に密かに服も靴も選んでおいた。
待ちに待ったこの日、今日の彼女は俺のコーディネート通り。
可愛さと愛しさのかたまり。
「さっ、行こっか」
天気の良い真夏の日。
今日は俺にとってもあいりにとっても『幸せな日』になる予定。
そして、計画したその日を彼女にとって完全に『幸せな日』にしたかったから、恥を忍んで相談した。相手にとっては迷惑だったかもしれないけれど、快く相談にのってくれた彼はやはり大人だ。
【そろそろ美容院行ってもいい時期なので、上手く声かけて誘導してください。希望の日にちさえ分かれば俺が予約するし、あいりが余計な気遣いしないように根回しもしとくので】
俺は全然気にしていなかったけれど、確かにあいりの髪の毛の根本は伸びて黒くなってきている。
俺の声かけと、タイミングの良いこおりさんからのメッセージであいりは渋々美容院に行った。そして、満面の笑みで帰ってきた。
行く前に「優くんはどんなのが好みかな?」と聞いてきたが、
「どんなあいりちゃんでも好みだし好きだから、自分の好きな髪型にしてもらいな? 」と言ったら困った顔で唸っていた。
帰ってきたあいりは、髪の毛はほぼ切らずに毛先を整え、髪色は美味しそうなミルクティー色。パーマを当て直して毛先がくるんとなった髪は肩につくかつかないかといったところでふわりと揺らめく。
「可愛い~、こういうのあいりは好きなの? 俺も好き!」
と言って彼女の髪先に指を絡める。くるり
巻き巻き。
「私は……そうやって優くんが髪の毛触ってくれるのが……好き。だから切らなかったの」
美容院でメイクもしてもらったあいりの可愛さは言葉では言い表せない。素っぴんでも可愛いんだけど、何というか、淡い色にところどころはっきりと色がついてキラキラ光っている感じ。わからなくてもいい、彼女は俺だけがその魅力を知っていればいいのだから。
嬉しそうに珍しく自分からキスしてきたあいり。時々、彼女はこうやって俺の心臓を破壊するんだ。
その日の為に密かに服も靴も選んでおいた。
待ちに待ったこの日、今日の彼女は俺のコーディネート通り。
可愛さと愛しさのかたまり。
「さっ、行こっか」
天気の良い真夏の日。
今日は俺にとってもあいりにとっても『幸せな日』になる予定。
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