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1章 幼き魂と賢者の杖
13 遠足で超える音速
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僕は5歳になった。
この地方での年齢のカウントは一年を四つの季(き)に分けて、その一つが来たら年齢を上げる。
正確に日付をカウントしていないのでこういう仕組みになっているようだ。
僕の誕生季(たんじょうき)は、ここに来た時に勝手に設定された。
ここに来てから多少の発明と、植物に関する知識、子供ばかりであるが使える人脈を得た。
多少の工具なども希望の家にあったので、みんなに手伝ってもらいつつ、微々たるものではあるが農具や生活用品の改良も行った。
そろそろ魔法を何とかしたいところだ。
一応細々と練習はしているのだが限界がある。
爺から教わった魔法回路の編み方は2ステージだけだ。
使えるステップ(命令)数も少ない。
これだとあまり効果のある魔法が使えない。
単純な構成を編んで魔力を全力投入すれば、一瞬だけガスバーナーのような炎を出す程度はできるかもしれない。
しかしそこそこの魔力を有している僕でも、それだけでガス欠になってしまう。
魔法の技術に関する情報が得られない状況では、独学に限界が見えてきた。
行き詰まってはいるが、考えてもしかたが無いことなので出来ることをやるしかない。
希望の家の仕事も効率的に回せるようになったので時間が出来た。
僕はいつもの三人を連れて町を見て回ることにした。
希望の家は郊外にあるため、町まで少々歩く。
到着すると、あまり立派とは言えない木造の家が建ち並び、大人たちが仕事をしている光景が目に入った。
町では年長組が職人の手伝いをしている。
そこで各職業スキルを磨き、十二歳前後で弟子入りという形で職に就くことが多い。
町の子供たちが、石を標的(まと)に当てる遊びをしている。
ふとこちらに気がつくと、標的を僕たちに変えてきた。
「こっち来んな、臭いんだよ。」
町の子供たちの表情を見て納得した。
孤児(みなしご)に対する差別があるんだろう。
石は当たらなかったが、ルディンが泣き出した。
パメラが無言でかけだし、一人を殴る。
早すぎて止める間もなかった。
「危ないじゃない、殴るわよ。」
言うより先に殴っているように見えたが、音が遅れて聞こえてきただけだろう・・・きっと。
「パメラよして。」
ジキルが涙目で止めに入る。
そして二撃目をくれようとしたパメラの攻撃を顔面で受け止める。
ジキルはさらに涙目が拡大した。
三撃目の惨劇が起ころうとしていた。
僕はパメラの首に手を添えて、重心を狂わせ無力化する。
あっけにとられた町の子供たちが我に返る。
「凶暴女、臭いがうつるから近づくんじゃねえよ。」
そういうと次の一撃を食らわないように逃げていった。
賢明だ。
敵対すると確実に反撃が来るので、年長組にさえパメラには手出ししないのだから。
ジキルを隅に連れて行き、おまじないをかける。
少しだけ魔術回路の改良が入っているので、以前よりも効き目は高い。
「パメラ、暴力行為は禁止。
反撃してもろくなことにはならないから無視するように。」
僕はパメラに言った。
「先に石を投げてきたのはあっち。
あたしは止めただけ。」
まだ怒りが収まらないパメラ。
「僕達はあの子達からすれば部外者なんだ。
町には町のルールがある。
ルールを変えたければ、もう少し大きくなって力を付けてからだよ。」
僕は諭すように言った。
「強くなったら変えられるの?」
「うん。ただし今は全然足りてないよ。
腕力だけじゃない、色んな力がいるんだ。」
分かってくれるか心配だったが、何となく納得してくれたようだ。
パメラはジキルに謝った。
そしてこの後、年長組が手伝いをしている職人の仕事を見学させてもらった。
その後は、雑貨屋のグラマンさんのところでビスケットをご馳走になったりした。
グラマンさんからは、時間が空いたら雑貨屋の仕事を手伝って欲しいと言われた。
まあ、お使いや多少の荷物運びぐらいは出来るだろう。
このまま成長したらパメラ無双が始まりそうだ。
この地方での年齢のカウントは一年を四つの季(き)に分けて、その一つが来たら年齢を上げる。
正確に日付をカウントしていないのでこういう仕組みになっているようだ。
僕の誕生季(たんじょうき)は、ここに来た時に勝手に設定された。
ここに来てから多少の発明と、植物に関する知識、子供ばかりであるが使える人脈を得た。
多少の工具なども希望の家にあったので、みんなに手伝ってもらいつつ、微々たるものではあるが農具や生活用品の改良も行った。
そろそろ魔法を何とかしたいところだ。
一応細々と練習はしているのだが限界がある。
爺から教わった魔法回路の編み方は2ステージだけだ。
使えるステップ(命令)数も少ない。
これだとあまり効果のある魔法が使えない。
単純な構成を編んで魔力を全力投入すれば、一瞬だけガスバーナーのような炎を出す程度はできるかもしれない。
しかしそこそこの魔力を有している僕でも、それだけでガス欠になってしまう。
魔法の技術に関する情報が得られない状況では、独学に限界が見えてきた。
行き詰まってはいるが、考えてもしかたが無いことなので出来ることをやるしかない。
希望の家の仕事も効率的に回せるようになったので時間が出来た。
僕はいつもの三人を連れて町を見て回ることにした。
希望の家は郊外にあるため、町まで少々歩く。
到着すると、あまり立派とは言えない木造の家が建ち並び、大人たちが仕事をしている光景が目に入った。
町では年長組が職人の手伝いをしている。
そこで各職業スキルを磨き、十二歳前後で弟子入りという形で職に就くことが多い。
町の子供たちが、石を標的(まと)に当てる遊びをしている。
ふとこちらに気がつくと、標的を僕たちに変えてきた。
「こっち来んな、臭いんだよ。」
町の子供たちの表情を見て納得した。
孤児(みなしご)に対する差別があるんだろう。
石は当たらなかったが、ルディンが泣き出した。
パメラが無言でかけだし、一人を殴る。
早すぎて止める間もなかった。
「危ないじゃない、殴るわよ。」
言うより先に殴っているように見えたが、音が遅れて聞こえてきただけだろう・・・きっと。
「パメラよして。」
ジキルが涙目で止めに入る。
そして二撃目をくれようとしたパメラの攻撃を顔面で受け止める。
ジキルはさらに涙目が拡大した。
三撃目の惨劇が起ころうとしていた。
僕はパメラの首に手を添えて、重心を狂わせ無力化する。
あっけにとられた町の子供たちが我に返る。
「凶暴女、臭いがうつるから近づくんじゃねえよ。」
そういうと次の一撃を食らわないように逃げていった。
賢明だ。
敵対すると確実に反撃が来るので、年長組にさえパメラには手出ししないのだから。
ジキルを隅に連れて行き、おまじないをかける。
少しだけ魔術回路の改良が入っているので、以前よりも効き目は高い。
「パメラ、暴力行為は禁止。
反撃してもろくなことにはならないから無視するように。」
僕はパメラに言った。
「先に石を投げてきたのはあっち。
あたしは止めただけ。」
まだ怒りが収まらないパメラ。
「僕達はあの子達からすれば部外者なんだ。
町には町のルールがある。
ルールを変えたければ、もう少し大きくなって力を付けてからだよ。」
僕は諭すように言った。
「強くなったら変えられるの?」
「うん。ただし今は全然足りてないよ。
腕力だけじゃない、色んな力がいるんだ。」
分かってくれるか心配だったが、何となく納得してくれたようだ。
パメラはジキルに謝った。
そしてこの後、年長組が手伝いをしている職人の仕事を見学させてもらった。
その後は、雑貨屋のグラマンさんのところでビスケットをご馳走になったりした。
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まあ、お使いや多少の荷物運びぐらいは出来るだろう。
このまま成長したらパメラ無双が始まりそうだ。
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