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2章 放たれた魔銃と幸運の石
32 俗世間では属性系が重要らしい
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ジェイソン魔術研究所は30名の人員で運営されている。
運営資金は国から出ており、研究成果は国によって管理されている。
機密管理は厳重で、部屋の扉は魔法的な封印素材で出来ているので破るのは至難の業だ。
僕をあっさり中まで通して、設計中の図面を見せられた気がするんだけど、管理は厳重だ・・と思う。
まあ、どんな厳重なセキュリティーもヒューマンエラーで無力化するんだけどね。
僕は所長にこの前のエリザさんの紹介状に何が書いてあったのか聞いてみた。
「天才だから使ってみなさい。それと魔法を学ばせなさい。」とだけ書いてあったらしい。
エリザさん、相変わらずだ。
僕はテイランさんを先輩と呼ぶことになった。
そして先輩から魔法についてどこまで知っているのか聞かれた。
僕は実験室に案内してもらうと、拳大の炎や氷を出したり、扇風機程度の風を発生させたり、紙をちょっと堅くしたりしてみた。
一年前より少しだけパワーアップしている。
先輩は静かに見守っていた。
得意の精神系魔法はさすがに見せるわけにはいかない。
僕は一通りのショボい魔法を見せ終わった。
「オキス、君は魔法を使えるのかい?」
「え?使えるからもっときちんとしたものを習いに来たんですけど。」
「・・・。」
「・・・。」
沈黙だった。
「魔法をどこで習ったんだい?」
「クエルク自治領にいたときに隣国との戦争に巻き込まれて、それ以前の記憶が無いんです。
その後、孤児院で過ごしていたので。」
まさかコロボックルみたいな生き物に習ったとは言えない。
「色々おかしい。
まずその年で魔術回路が編めるのがおかしい。
だけどごく希に英才教育を受けた上での天才は確かにいる。
しかし編める属性が多すぎる。
天才だったとしても得意属性を一つとかそういうレベルだ。
それから魔法の持続時間がおかしい。
その年でその魔力量はどうなってるんだ?
なぜそれだけ魔法を使ってぴんぴんしている?
おかしいところはまだあるぞ。」
先輩が顔を真っ赤にして叫ぶ。
「あの、そもそも魔法ってどうやって習うべき物なんですか?」
先輩の話をまとめると以下のようになる。
この国の子供は6歳から学校へ通い出す。
この時は魔法の魔の時も出ない。
10歳になると魔力量の検査が行われ、素質があり希望する者がいれば魔法学科へ入る。
幼いときは魔力が育っておらず、その上不安定で正確に測れないので調べないのだ。
魔法学科に入っても、まずは魔力を適切に放出する修練が始まるだけでいきなり魔法が使えたりはしない。
準備無しに魔力を扱おうとすると、魔導が焼き切れて下手をすると死んでしまうからだ。
この修練だけで数年を要する。
がんばって練習しようにも、普通はすぐに魔力切れになってしまい、再び回復を待たなければいけないからだ。
この間に平行して魔術回路の基礎を学術的に学ぶ。
そして魔力のコントロールが可能になったところでようやく魔法の練習に入ることが出来る。
これが15歳前後だ。
ごく希に幼い頃から魔法のコントロールが出来る天才がいる。
そういう子供に英才教育を施すと、魔法を一つくらいは使えるようになる。
得意属性の専用関数が魔術回路の構築を単純化してくれるからだ。
子供の思考能力では汎用的な魔術回路の構成が上手く出来ない。
だから複数の属性の魔法を使えるようなケースはまず無いのだ。
という話を先輩がしてくれた。
先輩は13歳で風属性の魔法を使うことが出来たらしい。
その時、周りから天才と呼ばれたそうだ。
僕の魔法は、得意属性の専用関数を使った物では無く、一般命令を使った汎用構成で組んでいる。
それがかなり難しいことなのだそうだ。
「生きていると色んな発見があるよね。」
先輩は惚けた表情でつぶやいた。
僕の話を先輩から聞いた所長は、こう言った。
「ふぁ?」
所長は元々、恩人だというエリザさんからの頼みなので、僕を学校に通わせようとしていたらしい。
設計図の件があるので、研究のサポートでアイデアを出してもらおうとも考えていたようだ。
どんな恩があるのかはそのうち聞きたいと思う。
「今更学校に通っても仕方が無いだろう。
魔術回路の編み方はテイランに教わるといい。
資料室で好きな書籍を見て勉強するのもいいだろう。
後は私の研究の手伝いをして欲しい。
思いついたことを言ってくれるだけで構わない。」
という決定が所長から出た。
異世界の学園生活は始まらないようだ。
こうしてブリデイン王国の首都ロブルトンでの生活が本格的に始まった。
学園生活無双とかは無いらしいよ。
運営資金は国から出ており、研究成果は国によって管理されている。
機密管理は厳重で、部屋の扉は魔法的な封印素材で出来ているので破るのは至難の業だ。
僕をあっさり中まで通して、設計中の図面を見せられた気がするんだけど、管理は厳重だ・・と思う。
まあ、どんな厳重なセキュリティーもヒューマンエラーで無力化するんだけどね。
僕は所長にこの前のエリザさんの紹介状に何が書いてあったのか聞いてみた。
「天才だから使ってみなさい。それと魔法を学ばせなさい。」とだけ書いてあったらしい。
エリザさん、相変わらずだ。
僕はテイランさんを先輩と呼ぶことになった。
そして先輩から魔法についてどこまで知っているのか聞かれた。
僕は実験室に案内してもらうと、拳大の炎や氷を出したり、扇風機程度の風を発生させたり、紙をちょっと堅くしたりしてみた。
一年前より少しだけパワーアップしている。
先輩は静かに見守っていた。
得意の精神系魔法はさすがに見せるわけにはいかない。
僕は一通りのショボい魔法を見せ終わった。
「オキス、君は魔法を使えるのかい?」
「え?使えるからもっときちんとしたものを習いに来たんですけど。」
「・・・。」
「・・・。」
沈黙だった。
「魔法をどこで習ったんだい?」
「クエルク自治領にいたときに隣国との戦争に巻き込まれて、それ以前の記憶が無いんです。
その後、孤児院で過ごしていたので。」
まさかコロボックルみたいな生き物に習ったとは言えない。
「色々おかしい。
まずその年で魔術回路が編めるのがおかしい。
だけどごく希に英才教育を受けた上での天才は確かにいる。
しかし編める属性が多すぎる。
天才だったとしても得意属性を一つとかそういうレベルだ。
それから魔法の持続時間がおかしい。
その年でその魔力量はどうなってるんだ?
なぜそれだけ魔法を使ってぴんぴんしている?
おかしいところはまだあるぞ。」
先輩が顔を真っ赤にして叫ぶ。
「あの、そもそも魔法ってどうやって習うべき物なんですか?」
先輩の話をまとめると以下のようになる。
この国の子供は6歳から学校へ通い出す。
この時は魔法の魔の時も出ない。
10歳になると魔力量の検査が行われ、素質があり希望する者がいれば魔法学科へ入る。
幼いときは魔力が育っておらず、その上不安定で正確に測れないので調べないのだ。
魔法学科に入っても、まずは魔力を適切に放出する修練が始まるだけでいきなり魔法が使えたりはしない。
準備無しに魔力を扱おうとすると、魔導が焼き切れて下手をすると死んでしまうからだ。
この修練だけで数年を要する。
がんばって練習しようにも、普通はすぐに魔力切れになってしまい、再び回復を待たなければいけないからだ。
この間に平行して魔術回路の基礎を学術的に学ぶ。
そして魔力のコントロールが可能になったところでようやく魔法の練習に入ることが出来る。
これが15歳前後だ。
ごく希に幼い頃から魔法のコントロールが出来る天才がいる。
そういう子供に英才教育を施すと、魔法を一つくらいは使えるようになる。
得意属性の専用関数が魔術回路の構築を単純化してくれるからだ。
子供の思考能力では汎用的な魔術回路の構成が上手く出来ない。
だから複数の属性の魔法を使えるようなケースはまず無いのだ。
という話を先輩がしてくれた。
先輩は13歳で風属性の魔法を使うことが出来たらしい。
その時、周りから天才と呼ばれたそうだ。
僕の魔法は、得意属性の専用関数を使った物では無く、一般命令を使った汎用構成で組んでいる。
それがかなり難しいことなのだそうだ。
「生きていると色んな発見があるよね。」
先輩は惚けた表情でつぶやいた。
僕の話を先輩から聞いた所長は、こう言った。
「ふぁ?」
所長は元々、恩人だというエリザさんからの頼みなので、僕を学校に通わせようとしていたらしい。
設計図の件があるので、研究のサポートでアイデアを出してもらおうとも考えていたようだ。
どんな恩があるのかはそのうち聞きたいと思う。
「今更学校に通っても仕方が無いだろう。
魔術回路の編み方はテイランに教わるといい。
資料室で好きな書籍を見て勉強するのもいいだろう。
後は私の研究の手伝いをして欲しい。
思いついたことを言ってくれるだけで構わない。」
という決定が所長から出た。
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学園生活無双とかは無いらしいよ。
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