魔王の息子に転生したら、いきなり魔王が討伐された

ふぉ

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2章 放たれた魔銃と幸運の石

40 仮設の仮説を立てる

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「先輩、事情を伺ってもよろしいですか?」

 セフィリアさんのおかげで、あの所属名を言うこと無くここまで来ることが出来た。
 噛むかもしれないという緊張感と戦わずに済んだことを感謝したい。

「オキス、ブラニカはどうしている?」

「先輩が連行されたのを見てショックを受けていましたよ。
 それとお母さんの容態が悪いらしいです。」

 自分のことより先に彼女の心配をする先輩。
 イケメン過ぎですよ。

「そうか。
 俺はもう少しここにいることにするよ。」

 研究所での先輩よりいささかぶっきらぼうに感じる。

「先輩、あの時何があったんですか?」

「すまない、話せないんだ。」

「何故話せないんですか?
 僕は先輩が所長に何かしたとは思っていません。
 僕に協力できることがあれば言ってください。」

「少なくとも俺は所長の件に関しては無関係だ。
 だけどしばらくここにいる必要がある。」

「意味が分かりませんよ。
 何故・・・。」

「これ以上話すことは無い。
 いや、そうだな、一つ調べて欲しいことがある。
 魔銃だ。
 他の奴が調べても駄目だが、オキスなら何か分かるかもしれない。」

「魔銃ですね。
 分かりました。
 必ず先輩の無実を証明して見せます。」

 先輩は苦さが混じった寂しげな笑顔を僕に向けた。

 僕は先輩の指示通り証拠品が保管されている倉庫へ向かった。
 倉庫の一角には部屋に置かれていた物が一角に固められていた。
 倉庫と言っても、きっちり警備が固められているので勝手に持ち出したりは出来ない。

 証拠品をざっと見る。
 まず魔銃だ。
 凶器であり扱い方が不明、そして最も重要な証拠なので、直接手で直接触れずに慎重に運び出したそうだ。
 その他、焼けた書類や小物類がある。
 事件の時に放火されたという話しだったのだけれど、検証結果は魔法の炎によるものだという。
 少なくとも魔術師で無ければ魔法での放火は出来ない。

 魔銃を周りから観察する。
 焼けた後が見られない。
 どうやら魔銃は火災から免れたようだ。
 そして変なところがあることに気がついた。
 魔力供給部分から引き金のスイッチまでの部分に違和感がある。
 よく見なければ分からない、日頃なら見過ごしていたレベルだけれど。

「もしかしてこれは・・・。」

「オキス様、何か気がつかれましたか?」

 そういうとセフィリアさんが僕が見ている部分を覗き込む。

「一つ仮説は立ちましたよ。
 それともう一つ気になることが。」

 証拠品の小物の仲に焼け焦げた石があった。
 魔銃の弾丸ではない。
 真っ黒になってはいたけれど、形に見覚えがあった。

「繋がってきましたよ。
 あくまでも仮説ですが。」

 そして僕はセフィリアさんに尋ねた。

「僕の権限で王立大学のエムルライド教授から話を伺うことは可能ですか?」

「はい。
 特に今回の件はクルデウス卿のご指示ですから。」

 僕はこの証拠を見て、先輩の無実を確信した。
 同時に悲しい結末を迎える予感がした。




 推理無双が出来ていると良いな。
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