80 / 262
4章 神の雷光と裏切りの花
81 登場と退場
しおりを挟む
じりじりと数を減らしながら後退する冒険者の遊撃部隊。
乱れる兵士達の包囲網。
飛び交う怒号と断末魔の悲鳴。
味方の陣は大混乱に陥っていた。
ゾンビや骸骨剣士だけならなんとかなる。
的確に頭部を潰していけば勝てない敵では無い。
しかし完全武装のオークは簡単にはいかない。
死霊系の魔物と違って知能があり、的確に弱点を突いてくる。
そして強い。
一対一なら冒険者達も負けてはいないが、死霊系の魔物も同時に押し寄せてくる中、圧倒的な物量で押されていく。
さらにゴブリン達の射手の援護が効いている。
善戦しているのはリプリアぐらいだ。
僕は目立ちすぎたためか、ゴブリンの弓に狙い撃ちされてしまい身動きがとれない。
さらにオークが僕に向かって追撃をかけてくる。
魔力残量も半分を切った。
さすがにマズい。
「オキス様、わたくしの魔力も残り少なくなってきました。
撤退を進言します。」
リプリアから悪い報告が入った。
魔力消費を抑えて戦っていたリプリアだが、僕より魔力総量が劣るらしくそろそろガス欠らしい。
僕達が抜けたら間違いなく負ける。
いや、どちらにせよ時間の問題だろう。
残念ながら撤退するしか無い。
ところが、状況が一変する事態が訪れる。
目の前に光り輝く巨大な鳥が現れたのだ。
「なんだあれは?」
じり貧になっていた冒険者や兵士達がつぶやく。
次の瞬間、なだれ込んできていた魔物達が風圧で吹き飛ばされていく。
巨大な鳥が鳴く。
「ははは、どうだね神鳥フローリアの力は!」
巨大な鳥の上に人の姿があった。
二十代中盤の学者風の男だった。
「さあ、一気に魔物共を追い払うぞ。」
学者風の男は杖を振るう。
魔物達の中心で爆発が起こる。
「賢者の杖!」
僕は叫んでいた。
ついに賢者の杖を見つけたのだ。
賢者の杖を持った男は、巨大な鳥を前に進める。
鳥が大きく羽を広げると次の瞬間、再び暴風が吹き荒れる。
乱される魔物達の隊列。
好機とみた帝国兵は包囲陣を解いて一気に突入をかける。
戦意を失いかけていた冒険者達も息を吹き返す。
この状況を見て一目散に撤退を始めたのはゴブリン達だった。
オークも攻撃を受けながら後退していく。
ついに街の外まで押し返すことが出来た。
学者風の男はさらに神鳥フローリアと呼んだ鳥を前に進めていく。
「造作も無い。
私の方程式に狂いは無いのだよ。
はははは、がっぁぁ。」
神鳥フローリアが魔物達を追撃するため街の外に出た時それは起こった。
学者風の男の頭に矢が刺さったのだ。
「え?」
敵味方問わず、そこにいた者が同時にそう呟いた。
ゴブリンの放った矢があっさりと命中したのだ。
神鳥から転げ落ちる学者風の男。
僕もあまりの出来事に言葉を失った。
あの人、馬鹿ですか?
無防備に矢面に立てば、そりゃ当たるよ。
そして神鳥フローリアの暴走が始まった。
神鳥無双に失敗したらしい。
乱れる兵士達の包囲網。
飛び交う怒号と断末魔の悲鳴。
味方の陣は大混乱に陥っていた。
ゾンビや骸骨剣士だけならなんとかなる。
的確に頭部を潰していけば勝てない敵では無い。
しかし完全武装のオークは簡単にはいかない。
死霊系の魔物と違って知能があり、的確に弱点を突いてくる。
そして強い。
一対一なら冒険者達も負けてはいないが、死霊系の魔物も同時に押し寄せてくる中、圧倒的な物量で押されていく。
さらにゴブリン達の射手の援護が効いている。
善戦しているのはリプリアぐらいだ。
僕は目立ちすぎたためか、ゴブリンの弓に狙い撃ちされてしまい身動きがとれない。
さらにオークが僕に向かって追撃をかけてくる。
魔力残量も半分を切った。
さすがにマズい。
「オキス様、わたくしの魔力も残り少なくなってきました。
撤退を進言します。」
リプリアから悪い報告が入った。
魔力消費を抑えて戦っていたリプリアだが、僕より魔力総量が劣るらしくそろそろガス欠らしい。
僕達が抜けたら間違いなく負ける。
いや、どちらにせよ時間の問題だろう。
残念ながら撤退するしか無い。
ところが、状況が一変する事態が訪れる。
目の前に光り輝く巨大な鳥が現れたのだ。
「なんだあれは?」
じり貧になっていた冒険者や兵士達がつぶやく。
次の瞬間、なだれ込んできていた魔物達が風圧で吹き飛ばされていく。
巨大な鳥が鳴く。
「ははは、どうだね神鳥フローリアの力は!」
巨大な鳥の上に人の姿があった。
二十代中盤の学者風の男だった。
「さあ、一気に魔物共を追い払うぞ。」
学者風の男は杖を振るう。
魔物達の中心で爆発が起こる。
「賢者の杖!」
僕は叫んでいた。
ついに賢者の杖を見つけたのだ。
賢者の杖を持った男は、巨大な鳥を前に進める。
鳥が大きく羽を広げると次の瞬間、再び暴風が吹き荒れる。
乱される魔物達の隊列。
好機とみた帝国兵は包囲陣を解いて一気に突入をかける。
戦意を失いかけていた冒険者達も息を吹き返す。
この状況を見て一目散に撤退を始めたのはゴブリン達だった。
オークも攻撃を受けながら後退していく。
ついに街の外まで押し返すことが出来た。
学者風の男はさらに神鳥フローリアと呼んだ鳥を前に進めていく。
「造作も無い。
私の方程式に狂いは無いのだよ。
はははは、がっぁぁ。」
神鳥フローリアが魔物達を追撃するため街の外に出た時それは起こった。
学者風の男の頭に矢が刺さったのだ。
「え?」
敵味方問わず、そこにいた者が同時にそう呟いた。
ゴブリンの放った矢があっさりと命中したのだ。
神鳥から転げ落ちる学者風の男。
僕もあまりの出来事に言葉を失った。
あの人、馬鹿ですか?
無防備に矢面に立てば、そりゃ当たるよ。
そして神鳥フローリアの暴走が始まった。
神鳥無双に失敗したらしい。
0
あなたにおすすめの小説
荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました
夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。
スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。
ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。
驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。
※カクヨムで先行配信をしています。
身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜
しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」
魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。
鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。
(な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?)
実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。
レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。
「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」
冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。
一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。
「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」
これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。
異世界に降り立った刀匠の孫─真打─
リゥル
ファンタジー
異世界に降り立った刀匠の孫─影打─が読みやすく修正され戻ってきました。ストーリーの続きも連載されます、是非お楽しみに!
主人公、帯刀奏。彼は刀鍛冶の人間国宝である、帯刀響の孫である。
亡くなった祖父の刀を握り泣いていると、突然異世界へと召喚されてしまう。
召喚されたものの、周囲の人々の期待とは裏腹に、彼の能力が期待していたものと違い、かけ離れて脆弱だったことを知る。
そして失敗と罵られ、彼の祖父が打った形見の刀まで侮辱された。
それに怒りを覚えたカナデは、形見の刀を抜刀。
過去に、勇者が使っていたと言われる聖剣に切りかかる。
――この物語は、冒険や物作り、によって成長していく少年たちを描く物語。
カナデは、人々と触れ合い、世界を知り、祖父を超える一振りを打つことが出来るのだろうか……。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
ブラック企業でポイントを極めた俺、異世界で最強の農民になります
はぶさん
ファンタジー
ブラック企業で心をすり減らし過労死した俺が、異世界で手にしたのは『ポイント』を貯めてあらゆるものと交換できるスキルだった。
「今度こそ、誰にも搾取されないスローライフを送る!」
そう誓い、辺境の村で農業を始めたはずが、飢饉に苦しむ人々を見過ごせない。前世の知識とポイントで交換した現代の調味料で「奇跡のプリン」を生み出し、村を救った功績は、やがて王都の知るところとなる。
これは、ポイント稼ぎに執着する元社畜が、温かい食卓を夢見るうちに、うっかり世界の謎と巨大な悪意に立ち向かってしまう物語。最強農民の異世界改革、ここに開幕!
毎日二話更新できるよう頑張ります!
現代知識と木魔法で辺境貴族が成り上がる! ~もふもふ相棒と最強開拓スローライフ~
はぶさん
ファンタジー
木造建築の設計士だった主人公は、不慮の事故で異世界のド貧乏男爵家の次男アークに転生する。「自然と共生する持続可能な生活圏を自らの手で築きたい」という前世の夢を胸に、彼は規格外の「木魔法」と現代知識を駆使して、貧しい村の開拓を始める。
病に倒れた最愛の母を救うため、彼は建築・農業の知識で生活環境を改善し、やがて森で出会ったもふもふの相棒ウルと共に、村を、そして辺境を豊かにしていく。
これは、温かい家族と仲間に支えられ、無自覚なチート能力で無理解な世界を見返していく、一人の青年の最強開拓物語である。
別作品も掲載してます!よかったら応援してください。
おっさん転生、相棒はもふもふ白熊。100均キャンプでスローライフはじめました。
異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。
【あらすじ】
異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。
それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。
家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。
十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。
だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。
最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。
この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。
そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。
そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。
旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。
☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。
☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる