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4章 神の雷光と裏切りの花
100 この百話食ってみろ、ひゃぁくうわ
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研究所付近でリプリアと合流した。
リプリアはエリッタから賢者の杖を取り返すのに失敗したことを詫びた。
しかし場所を特定しただけでもありがたい。
今回の作戦行動はジキル、パメラ、リプリアの三名に僕とは別行動をとってもらう。
僕自身は正面から研究所に乗り込むからだ。
今回リーフはお留守番、ペイストンとギグウロフ部隊は離れたところで待機だ。
作戦が成功すれば動かす必要は無いだろう。
僕は研究所の正面入り口に立つ。
さすがに研究所なので砦のような堅牢な造りにはなっていない。
柵で囲われてはいるが、別行動の三名なら突破は容易だろう。
当然のごとく僕は警備の兵隊に取り囲まれる。
「僕はオキスと言います。
ブリデイン王国の宮廷魔術師クルデウスの弟子です。
師匠はこちらにいらっしゃいますよね。
面会を希望するとお伝えください。」
師匠の性格からして、僕が真っ正面からやってきたら拒みはしないだろう。
しばらく待たされた後、僕は研究所の中へ通された。
ここまでは予定通りだ。
僕は研究所の一室へ案内された。
特に武装解除を求められることも無かった。
一応ボロ剣と師匠からもらった杖を腰に下げている状態だ。
そして中へ通される。
「良く戻ったの。」
中には師匠がいた。
師匠は僕を見て嬉しそうな顔をする。
そしてその隣にはエリッタだ。
「はい。
色々とありましたが。」
「そうか。
して、試しの剣はどうであった?
其奴は結果を見届けずに戻ってきてしまったからの。」
師匠はエリッタを見る。
エリッタは色々な意味でばつの悪そうな顔をする。
「残念ながら僕は勇者ではありませんでした。
途中までしか抜くことが出来ませんでした。」
「そうか、そうか。
それは残念じゃ。」
相変わらずニコニコしていて、全然残念そうでは無い。
「して、ヌシはここに何をしに来た。
もしかしてそれを取りに来たのか?」
師匠の指した先には賢者の杖があった。
「これがあればヌシは必ず私の所へ戻ってくることになる。
だから其奴に言いつけておったのだ。
ヌシと違って出来は悪いが、命令に背くことは無いのでな。」
出している雰囲気は温和なのに、話の内容で僕とエリッタを刺してくる。
相変わらずだ。
エリッタは黙って俯いている。
結局の所、僕は師匠の誘導に乗ってここに来たようなものだ。
それを理解した上で僕は行動している。
「エリッタ、僕は気にしていないよ。
師匠からの指示を受けているのは、なんとなく感づいていたし、色んな事情もあるんだよね。」
僕がそう言ったときエリッタはピクッと反応したけれど、相変わらず俯いて黙っている。
「師匠、神魔砲の件と言えば分かりますよね。」
「うむ、もちろん。
私が音頭をとって研究を進めておるからの。」
「何故、村を一つ消滅させたんですか?」
「この間の試射の件じゃな。
あれは村を狙ったわけでは無い。
まだまだ研究不足という所じゃ。
最愛の弟子に嫌われるようなことはしたくないからの。」
何気ないことを語るかのような口調だった。
その態度に、僕は多少の怒りを感じていた。
そして僕は言う。
「その最愛の弟子というのは、魔王アストレイアの息子のことですか?」
「・・・。」
師匠は一瞬だけ表情を変えた。
本当に一瞬だけ。
そしてすぐにいつもの表情に戻る。
「ほぉ、そういうことなら合点がいくの。
父親はジェイエルか?」
師匠はあっという間に結論にたどり着いた。
そして師匠は僕の知らない魔術回路を編む。
それは攻撃を目的にするものでは無いようだ。
師匠は魔法を発動させた。
師匠に無双させるのはなんとしても避けたい。
リプリアはエリッタから賢者の杖を取り返すのに失敗したことを詫びた。
しかし場所を特定しただけでもありがたい。
今回の作戦行動はジキル、パメラ、リプリアの三名に僕とは別行動をとってもらう。
僕自身は正面から研究所に乗り込むからだ。
今回リーフはお留守番、ペイストンとギグウロフ部隊は離れたところで待機だ。
作戦が成功すれば動かす必要は無いだろう。
僕は研究所の正面入り口に立つ。
さすがに研究所なので砦のような堅牢な造りにはなっていない。
柵で囲われてはいるが、別行動の三名なら突破は容易だろう。
当然のごとく僕は警備の兵隊に取り囲まれる。
「僕はオキスと言います。
ブリデイン王国の宮廷魔術師クルデウスの弟子です。
師匠はこちらにいらっしゃいますよね。
面会を希望するとお伝えください。」
師匠の性格からして、僕が真っ正面からやってきたら拒みはしないだろう。
しばらく待たされた後、僕は研究所の中へ通された。
ここまでは予定通りだ。
僕は研究所の一室へ案内された。
特に武装解除を求められることも無かった。
一応ボロ剣と師匠からもらった杖を腰に下げている状態だ。
そして中へ通される。
「良く戻ったの。」
中には師匠がいた。
師匠は僕を見て嬉しそうな顔をする。
そしてその隣にはエリッタだ。
「はい。
色々とありましたが。」
「そうか。
して、試しの剣はどうであった?
其奴は結果を見届けずに戻ってきてしまったからの。」
師匠はエリッタを見る。
エリッタは色々な意味でばつの悪そうな顔をする。
「残念ながら僕は勇者ではありませんでした。
途中までしか抜くことが出来ませんでした。」
「そうか、そうか。
それは残念じゃ。」
相変わらずニコニコしていて、全然残念そうでは無い。
「して、ヌシはここに何をしに来た。
もしかしてそれを取りに来たのか?」
師匠の指した先には賢者の杖があった。
「これがあればヌシは必ず私の所へ戻ってくることになる。
だから其奴に言いつけておったのだ。
ヌシと違って出来は悪いが、命令に背くことは無いのでな。」
出している雰囲気は温和なのに、話の内容で僕とエリッタを刺してくる。
相変わらずだ。
エリッタは黙って俯いている。
結局の所、僕は師匠の誘導に乗ってここに来たようなものだ。
それを理解した上で僕は行動している。
「エリッタ、僕は気にしていないよ。
師匠からの指示を受けているのは、なんとなく感づいていたし、色んな事情もあるんだよね。」
僕がそう言ったときエリッタはピクッと反応したけれど、相変わらず俯いて黙っている。
「師匠、神魔砲の件と言えば分かりますよね。」
「うむ、もちろん。
私が音頭をとって研究を進めておるからの。」
「何故、村を一つ消滅させたんですか?」
「この間の試射の件じゃな。
あれは村を狙ったわけでは無い。
まだまだ研究不足という所じゃ。
最愛の弟子に嫌われるようなことはしたくないからの。」
何気ないことを語るかのような口調だった。
その態度に、僕は多少の怒りを感じていた。
そして僕は言う。
「その最愛の弟子というのは、魔王アストレイアの息子のことですか?」
「・・・。」
師匠は一瞬だけ表情を変えた。
本当に一瞬だけ。
そしてすぐにいつもの表情に戻る。
「ほぉ、そういうことなら合点がいくの。
父親はジェイエルか?」
師匠はあっという間に結論にたどり着いた。
そして師匠は僕の知らない魔術回路を編む。
それは攻撃を目的にするものでは無いようだ。
師匠は魔法を発動させた。
師匠に無双させるのはなんとしても避けたい。
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