幼馴染は人気グラドル

杏仁豆腐

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「拓。一つ言っておくけど。絶対私に変な事しないでね。いい? 分かった?」
「んだよ。変な事って。具体的にどうしたらだめなんだよ」
「そ、それは……分かってるでしょっ!!」


夕飯のチャーハンと中華スープを食べてる時に愛紀が言い出した話。
警戒心がつえーつえー。
本当にこいつってバカなんだかアホなんだか……って一緒かどっちも。

まぁ、こいつに何かする程俺は落ちぶれちゃいねーんだ。
とはいっても一応今超人気のグラドルと一つ屋根の下で寝る場所も一緒ってだけでファンからフルボッコ確定なんだよな、俺。
だったらいっその事こいつを襲って既成事実作っちゃうって言うてもあんだよなぁ~。


「んなこと出来っか……」
「ん? 何。独り言?」
「あ、何でもねーよ。それより早く食っちまおうぜ。明日から仕事だろ?」
「ヤダなぁ~!! もう何で拓のばか。あの社長に丸め込まてちゃってさぁ~」
「仕方ねーだろ。既に俺たちの知らないところで話が進んでたんだから」
「それがあの社長のやり口なのよ。それで私は早いうちにヌードにならないといけないんだわ。クスン……」


それはさせねぇよ。
一応カタチ上俺たち恋人ってことになってんだし。
俺の目の黒いうちは絶対にそんなことさせないから安心しろって。
でもその見返りに……一回でいいからヤッてみてーなーなんて。


「嫌らしい目で私を見ないでっ」
「見るくらいなんでもねーだろ」
「いーやっ。拓のエッチ、変態、ばかっ」
「男だから仕方ねーだろ。襲われないだけましだと思え」
「……拓は私を襲いたいの?」
「んなこと言ってねー。例えだ、例え。お前なんか乳くせーガキに興奮するわけねーだろ。どっちかと言ったら春日部さんみたいな大人な美人がいいかな~なんて」
「ホント拓ってえっちばっかり。頭の中そればっかじゃないの?」
「うっせー。いいから早く食え。俺は飯食ったら風呂入りて―んだよ」
「あ。私が先だからね。汚いお風呂に入りたくないもん」
「好きにしろ……」


愛紀の風呂の後に入るのかぁ~。
それはそれでご馳走様だぜ。
前のアパートの時敢えて浴槽に浸からなかったけどあんだけ広い浴槽だったら入らんと勿体ないからな。愛紀には申し訳ないけど入らせて貰うからな。
にひひひ。


「何にや付いてんのよ。もう、最悪ぅ~!」
「妄想したっていいだろ。俺だってそういうこと考えるの」
「変わってないな~。昔から私のスカートめくったりしてたもんね」
「そんなことしたか? 覚えてねーよ」
「うそっ! 覚えてないの!? ありえない……マジか、こいつ」
「昔の事はいいだろ。今を生きてんの、俺様は」
「カッコつけてもかっこよくないもん。もういい。お風呂入って来る」
「いってら~」
「ほんっと拓のえっちっ!!」


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