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7 私の周りの男性たち

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やっぱりちゃんと伝わってなかったぁぁぁ!! 
そう言う事じゃないって言うのよ。
このままだと私悪者扱いになっちゃうじゃない。
それにアドルフにも好印象を持ってもらえないっ!


「ダリウス様。そう言うことでは無くて、私よりマリア―ヌ様との婚約をしてください。私はダリウス様とは婚約できません」
「何故だ? それに何故『様』付けする。私は昔のように其方と語り合いたいのだ。なぜそれが分かって貰えない」


分からないって。
右手を掴まれたまま今度は壁ドンされてしまった。
ちょっとキュンってしちゃったじゃない、私のバカバカっ。
困った表情をしてダリウス王太子を見つめるとやっと私の困っていることが理解できたのか手を放してくれた。


「とにかく、この話はまた後程にしよう。そろそろ授業が始まる時間だ。其方の事は絶対諦めないからな。その額の傷、私が責任を持つからな」


そう言って私から離れて行ってしまった。
私は前髪で隠していた額の傷を触る。
ほんの少しだけ跡が残っているだけの傷。
その傷の為に自分の婚約を破談させて私との婚約を進めるダリウス王太子の気持ちが私には理解できなかった。


教室へ戻るとリエットとクリシアが私の事を心配してか籍の周りに立って話しかけてきた。


「今朝はどうしたの? 何かあったの?」


クリシアがそう言って私の肩に手を当てた。
私は黙ったまま左右に首を振ると今度はリエットが話しかけてきた。


「マリエット様、何かあったのでしたらわたくし達を頼って下さいまし」
「有難う。リエット、クリシア。でもこれは私個人の問題なの。何とかして自分で解決して見せるわ」
「マリエット……」
「マリエット様……」


二人には迷惑を掛けられない。
そう思いながら二人を見つめた。




午後の授業は『貴族としての品格』についてだった。
私たち貴族の子供たちは両親と共に社交界へデビューしている。
常にその品格を損なわないための授業だった。
実はこの授業は私の中で最も詰まらない授業で時間が立つのが遅いのだ。
というのも品格って何? って感じなのだ。
人間色々な事があるのは当たり前で人格否定するような奴は最低のクズだと思っている。
ただ最低限のマナーだけ有れば後はそれなりにこなしていけると思っているのだ。
そんなことを想っていると先生から質問が私に向かって飛んできた。


「マリエット様。この場合の立ち振る舞いについて簡潔に述べてください」


先生の話を訊いていなかった私はその場で立ったまま無言でいるといきなりアドルフが立ち上がった。

「この問題は貴婦人にとってさほど重要なマナーだとは思いません。寧ろ私共男性が女性を気遣う事が重要だと思われます」

アドルフはシャキッと立ち上がってそう言いだしたのだ。
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