39 / 118
第二章
〜第22話〜入り口の向こう側〜
しおりを挟む
「・・それはそうと・・人間の臭いがいたします・・どうやら・・見慣れない顔のお連れ様かと・・」
ガウスがやや顔を上げフード越しに優を見上げた。
「・・おやおや・・これはこれは・・失礼致しました・・まさか・・「真の闇の主」とは・・改めまして・・入り口の番人、ガウスでございます・・以後・・お見知りおきを・・」
「・・あ、えっ~と、優と言いますっ!よ、宜しくお願いね・・」
「♪アハッ、ところでガウス、最近の「中」の様子はどうだ?」
ダミアンがたずねる、すると!
《・・グゥグググゥ・・ネタマシイィ・・ウラメシィ・・ヒキヅリコメ・・》
奥の方から「悪」のうめき声が地響きの様に聞こえてきた。
「・・このような有り様になっています・・たまりにたまっている奴らが・・今では入り口から這い出ようとする者もあり・・一昔前より・・忙しいと言うのが現状です・・クックックックッ・・」
ルシファーが呟く。
「人間界の悪か・・これもまた・・因果か・・」
「・・いつの世も・・変わらぬでございます・・」
ルシファーとガウスが対話していると突然ハデスが叫んだ。
「!ルシファー様っ!ベルゼの暗影からの報告ですっ!」
ユラッと蜃気楼のようにベルゼの姿が現れた。
「ご機嫌いかがですか?・・さっそくご報告します、天界より、5匹の使い魔がダンジョンへ近づいています、なるべく早く魔界に入られた方が良いかと・・」
「わかった・・」
「・・クックックックッ・・ベルゼまで駆り出したのですね・・なおのこと急がれた方がよろしいですね・・クックックックッ・・」
ザクッ!
勢いよくガウスが槍を地面に突き刺した。
「クックックックッ・・どうぞ中へお入りください・・行きはよいよい・・帰りはなんとやら・・道中・・気を付けて下さいませ・・クックックックッ」
「・・あぁ・・そのつもりだ・・」
「🖤それではガウス♪ご機嫌よう🖤」
「♪アハッ行ってくるぞ♪」
「では・・後程、ガウス様」
「と、とりあえずいってくるね・・!」
ぞろぞろと、入り口より中へ歩きだした一行は、暗くよどんだ邪気に気をとられないよう注意して進んだ。
しばらく進むと何やらだだっ広い場所へ出た、
「ここは、どこなの?ルシファー?」
「「悪」の記憶の中だ・・惑わされるな・・」
すると・・何やら髪の長い女の後ろ姿が、ボンヤリ見える。
しくしくと泣いているようだ。
その女からは、
「どうして・・あなただけ怒鳴られな ・・いの・・いつも・・私だけ攻めらるの・・憎い・・憎い・・」
と、聞こえてきた。
優は、とっさに女に駆け寄った、
「大丈夫?どうしたの?ねぇ!」
「やめろっ!チィっ!」
ハデスが慌ててドラゴンの剣を抜いた!
ガウスがやや顔を上げフード越しに優を見上げた。
「・・おやおや・・これはこれは・・失礼致しました・・まさか・・「真の闇の主」とは・・改めまして・・入り口の番人、ガウスでございます・・以後・・お見知りおきを・・」
「・・あ、えっ~と、優と言いますっ!よ、宜しくお願いね・・」
「♪アハッ、ところでガウス、最近の「中」の様子はどうだ?」
ダミアンがたずねる、すると!
《・・グゥグググゥ・・ネタマシイィ・・ウラメシィ・・ヒキヅリコメ・・》
奥の方から「悪」のうめき声が地響きの様に聞こえてきた。
「・・このような有り様になっています・・たまりにたまっている奴らが・・今では入り口から這い出ようとする者もあり・・一昔前より・・忙しいと言うのが現状です・・クックックックッ・・」
ルシファーが呟く。
「人間界の悪か・・これもまた・・因果か・・」
「・・いつの世も・・変わらぬでございます・・」
ルシファーとガウスが対話していると突然ハデスが叫んだ。
「!ルシファー様っ!ベルゼの暗影からの報告ですっ!」
ユラッと蜃気楼のようにベルゼの姿が現れた。
「ご機嫌いかがですか?・・さっそくご報告します、天界より、5匹の使い魔がダンジョンへ近づいています、なるべく早く魔界に入られた方が良いかと・・」
「わかった・・」
「・・クックックックッ・・ベルゼまで駆り出したのですね・・なおのこと急がれた方がよろしいですね・・クックックックッ・・」
ザクッ!
勢いよくガウスが槍を地面に突き刺した。
「クックックックッ・・どうぞ中へお入りください・・行きはよいよい・・帰りはなんとやら・・道中・・気を付けて下さいませ・・クックックックッ」
「・・あぁ・・そのつもりだ・・」
「🖤それではガウス♪ご機嫌よう🖤」
「♪アハッ行ってくるぞ♪」
「では・・後程、ガウス様」
「と、とりあえずいってくるね・・!」
ぞろぞろと、入り口より中へ歩きだした一行は、暗くよどんだ邪気に気をとられないよう注意して進んだ。
しばらく進むと何やらだだっ広い場所へ出た、
「ここは、どこなの?ルシファー?」
「「悪」の記憶の中だ・・惑わされるな・・」
すると・・何やら髪の長い女の後ろ姿が、ボンヤリ見える。
しくしくと泣いているようだ。
その女からは、
「どうして・・あなただけ怒鳴られな ・・いの・・いつも・・私だけ攻めらるの・・憎い・・憎い・・」
と、聞こえてきた。
優は、とっさに女に駆け寄った、
「大丈夫?どうしたの?ねぇ!」
「やめろっ!チィっ!」
ハデスが慌ててドラゴンの剣を抜いた!
0
あなたにおすすめの小説
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
ブックマーク・評価、宜しくお願いします。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
氷河期世代のおじさん異世界に降り立つ!
本条蒼依
ファンタジー
氷河期世代の大野将臣(おおのまさおみ)は昭和から令和の時代を細々と生きていた。しかし、工場でいつも一人残業を頑張っていたがとうとう過労死でこの世を去る。
死んだ大野将臣は、真っ白な空間を彷徨い神様と会い、その神様の世界に誘われ色々なチート能力を貰い異世界に降り立つ。
大野将臣は異世界シンアースで将臣の将の字を取りショウと名乗る。そして、その能力の錬金術を使い今度の人生は組織や権力者の言いなりにならず、ある時は権力者に立ち向かい、又ある時は闇ギルド五竜(ウーロン)に立ち向かい、そして、神様が護衛としてつけてくれたホムンクルスを最強の戦士に成長させ、昭和の堅物オジサンが自分の人生を楽しむ物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる