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龍と魔法と狼と-2
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龍の爪先に赤い蒸気が立ち上がったと思うと、それは爪先に集まり大きな矢のようになる。
そして静かに、龍はつぶやく。
「”火炎矢”」
その瞬間、赤い蒸気は燃え上がり、爪先から発射される。燃え上がった火炎の矢は、洞窟の壁にぶつかり、はじけて霧散する。
「これが、アンタたちにこれから教える魔法さァ。これなら、何かあっても身を守れるし、狩りも出来てお腹も空かさずに済むだろォ?」
「そ、それで、どうすればそんなすごいのを覚えられるんだ!?」
ルゥは興奮して、龍に向かって叫ぶ。メイの方もまた、生まれて初めて見る派手な魔法に興奮を隠せないで居た。
「まずはそうさねェ……取りあえず、目をつぶって感覚で覚えてもらおうかねェ」
そういうとルゥとメイはぎゅっと目をつむる。そして龍はルゥとメイに爪先で触れると再び、魔法を唱える。
「”火矢”」
先ほどとは違い、龍の爪先からとても小さな、小さな火の矢がゆっくりとルゥとメイの頬を撫でて、暗闇へと消えていく。
ルゥとメイは火の暖かさとは別に、不思議な感覚が肌を撫でた。
「なんだ、これ!」
ルゥは今まで味わったことのない感覚に、思わず叫ぶ。同時にメイも興奮してか、短い叫び声を上げる。
「その感覚が、魔法を使えるようになる、第一歩さねェ」
龍は2人に向き直すと、魔法について語り始める。
「魔法ってのは、生き物が持っている気を使うのさァ、ある意味生命力と言い換えても良いかもねェ。それは普段は体の中を巡っているだけなんだが、訓練すればそれを体から出せるようになるんだァ。その体から出した気を操れれば、さっきのような”魔法”が使えるっていう寸法さねェ」
ルゥとメイは頭に疑問符を浮かべながら、小首をかしげる。その様子を見て、龍は目を細める。
「まぁ、小難しい話は後にしようさねェ。とにかく、さっきの感覚を体に覚えさせようかねェ」
龍は爪先を2人に差し出すと、爪を掴むように促す。
そして龍の爪先から、赤い蒸気が立ち上り始める。
「さあ、授業の始まりさァ」
そうして、ルゥとメイは龍から魔法を教わることとなる。
魔法に触れ始めて、ルゥは3日、メイは2日で気を体から外へ出すことに成功する。
*
そしてそこから、6日ほど経った頃。ルゥとメイは龍の住処を訪れていた。そして2人の後ろについてくる、母狼と4匹の子狼たち。ルゥとメイは龍の前に立って精神統一をすると、同時に魔法を唱える。
「「火矢!」」
2人の手の平から、小さな火の矢が放たれて宙に消える。
初めて自分たちが魔法を使えたことに興奮して、2人でハイタッチをする。
「やったー!これで、なにに襲われても怖くないぞ!」
その2人の様子を見ながら、龍は口元を緩ませる。龍の永い時間の中で、人にものを教えること、その教え子たちの成長を喜ぶ自分に内心では驚いていた。
その自分自身の変化に。
そしてルゥとメイにも変化が訪れていた。
「ありがとう! ドラゴン先生!」
「ありがとう! 龍先生!」
2人が龍のことを、先生と呼び始めたことであった。
2人はきらきらと目を輝かせ、龍の次の話を待っていた。
「アンタたち、飲み込みが早いねェ。じゃあ、次はもう少し難しいことを教えようかねェ」
そして、龍の魔法の授業はその日も続いていくのであった。
そして静かに、龍はつぶやく。
「”火炎矢”」
その瞬間、赤い蒸気は燃え上がり、爪先から発射される。燃え上がった火炎の矢は、洞窟の壁にぶつかり、はじけて霧散する。
「これが、アンタたちにこれから教える魔法さァ。これなら、何かあっても身を守れるし、狩りも出来てお腹も空かさずに済むだろォ?」
「そ、それで、どうすればそんなすごいのを覚えられるんだ!?」
ルゥは興奮して、龍に向かって叫ぶ。メイの方もまた、生まれて初めて見る派手な魔法に興奮を隠せないで居た。
「まずはそうさねェ……取りあえず、目をつぶって感覚で覚えてもらおうかねェ」
そういうとルゥとメイはぎゅっと目をつむる。そして龍はルゥとメイに爪先で触れると再び、魔法を唱える。
「”火矢”」
先ほどとは違い、龍の爪先からとても小さな、小さな火の矢がゆっくりとルゥとメイの頬を撫でて、暗闇へと消えていく。
ルゥとメイは火の暖かさとは別に、不思議な感覚が肌を撫でた。
「なんだ、これ!」
ルゥは今まで味わったことのない感覚に、思わず叫ぶ。同時にメイも興奮してか、短い叫び声を上げる。
「その感覚が、魔法を使えるようになる、第一歩さねェ」
龍は2人に向き直すと、魔法について語り始める。
「魔法ってのは、生き物が持っている気を使うのさァ、ある意味生命力と言い換えても良いかもねェ。それは普段は体の中を巡っているだけなんだが、訓練すればそれを体から出せるようになるんだァ。その体から出した気を操れれば、さっきのような”魔法”が使えるっていう寸法さねェ」
ルゥとメイは頭に疑問符を浮かべながら、小首をかしげる。その様子を見て、龍は目を細める。
「まぁ、小難しい話は後にしようさねェ。とにかく、さっきの感覚を体に覚えさせようかねェ」
龍は爪先を2人に差し出すと、爪を掴むように促す。
そして龍の爪先から、赤い蒸気が立ち上り始める。
「さあ、授業の始まりさァ」
そうして、ルゥとメイは龍から魔法を教わることとなる。
魔法に触れ始めて、ルゥは3日、メイは2日で気を体から外へ出すことに成功する。
*
そしてそこから、6日ほど経った頃。ルゥとメイは龍の住処を訪れていた。そして2人の後ろについてくる、母狼と4匹の子狼たち。ルゥとメイは龍の前に立って精神統一をすると、同時に魔法を唱える。
「「火矢!」」
2人の手の平から、小さな火の矢が放たれて宙に消える。
初めて自分たちが魔法を使えたことに興奮して、2人でハイタッチをする。
「やったー!これで、なにに襲われても怖くないぞ!」
その2人の様子を見ながら、龍は口元を緩ませる。龍の永い時間の中で、人にものを教えること、その教え子たちの成長を喜ぶ自分に内心では驚いていた。
その自分自身の変化に。
そしてルゥとメイにも変化が訪れていた。
「ありがとう! ドラゴン先生!」
「ありがとう! 龍先生!」
2人が龍のことを、先生と呼び始めたことであった。
2人はきらきらと目を輝かせ、龍の次の話を待っていた。
「アンタたち、飲み込みが早いねェ。じゃあ、次はもう少し難しいことを教えようかねェ」
そして、龍の魔法の授業はその日も続いていくのであった。
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