双子の弟妹が異世界に渡ったようなので、自分も行くことにします

柊/アズマ

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第二章 到着した王都サンドイで

第十九話 マーリル、戻ってきました

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 ゲートと書かれた異様な魔石を発見してから丸一日。マーリルは王都周辺を見回っていた。『無』と書かれた透明な魔物探しである。あれは何だったのか、今も研究中だ。しかし一つだけわかったことがある。

「もしかしたらこの魔物はナイティル殿下を狙っているのかもしれません」
「何!?」

 言ったのは研究職の人間で、それに驚愕の声をあげたのは何を隠そう国王陛下である。


 王都周辺に居た透明になった魔物は団子蟲レウスが5体で、カブトムシ――兜蟲リナスが6体。増えていた。どれも脅威には程遠く、魔眼を使える人間で探索した結果生け捕りに成功したのだ。そして何れも『門』が付いた魔石を持っており、放すと同じ方向へ歩いていく。
 始め王城へ向かっているので何か目的があるのかと仮定し、検証が続けられた。あの日マーリルがジャンピング土下座をかました時の二体の様子からも仮説が立てられ、ナイティルの協力の元早々に結果が出たのは僥倖だった。加えて他の事実も判明した。

「ナイティル殿下が誘拐された時にともにいた平民の魔法使い見習いが消えました」

 このことはナイティルには伏せられている。


 透明な魔物は始祖種アヴァ・モントと関係があるのかはわかっていないが、マーリルが遭遇した誘拐事件とは無関係とは誰も言えなかった。

「貴方が遭遇した渡り人について聞いてもいいかな?」
「はい」

 これは尋問ではない。ないはずだ。言い切れないのは眼光するどい威圧感を受けて、マーリルは冷や汗が止まらなかったからだ。
 ナイティルの誘拐と関係があったからか、総司令官ファンダルによって直々に詰問――もとい質問をされていた。魔石に文字を彫るなど聞いたことがないそうだ。近いのは魔道具で、魔道具を作るときに魔石に魔方陣を彫り魔石の魔力を燃料に道具を作る。しかし文字その物を彫ったり、増して魔物に文字を彫ってその効果を現すなど聞いたことがないらしかった。

「僕、わたしは声を聞きましたが、その人自身は目で見ていないんです」
「何故?」
「日本語で話し掛けられて一瞬動揺したんですが、なんか、こう……」
「ん?」
「怖かったんです。言い知れない恐怖を感じて、逃げました」
「そうか」

 それ以上言葉を重ねなかったのはこれ以上聞いても仕方ないと思ったからか。どちらにせよ答えられることはもうない。

「何はともあれ、ナイティルを助けてくれてありがとう」
「うは!は、はい!」

 国王に礼を言われたことにも緊張したのに、ファンダルはそれ以上に緊張した。確かに威厳ある話し方をすると国王ジルヴァも恐ろしいのだが、威厳というか威圧感がファンダルの方が恐ろしい。今は相好を崩し大伯父然りとした親戚のおじさんのように表情が崩れているが、マーリルが見た数回はほぼ国の武を預かるトップとしての表情だったためいきなりそんな表情を向けられても困惑しかない。こんな時は日本人お得意の、秘儀愛想笑いである。にへらと笑いかけておいた。ファンダルの口角が引き攣ったのは見ないふりをした。

「では、私は前線に戻ります!」
「うむ」

 ここは国のトップに敬礼しておく。いくらきりりとした表情を取り繕っても今までの残念具合を見せているのでどうにも空気が締まらないが気にしない。今気にすると途端に遠い目になりそうなので気にしないったら気にしない。
 研究所職員は早々に帰ってしまった――確実に奴は逃げた――ので、この謁見の間にいるのは国のトップである国王ジルヴァ、武官のトップ総司令官ファンダル、文官トップ宰相クルマリオ、次期国王王太子サイディルしかいないとしても、気にしない。そうそうたるメンバーだが気にしたら負けである。

「父上一つよろしいですか?」
「なんだ、サイディルよ」
「マーリルは冒険者のDランクだと聞いてます。そんな人間が戦場に戻る必要があるのでしょうか」

 たとえマーリルへの質問だろうとこの場で一番の権力者は国王その人である。だから直接話を聞かれることはない。

「うむ、マーリルよ。サイディルの言うことも最もだ。本来はもう少しランクを上げてから大規模討伐に出てもらうつもりだったのだ。だが、アヴァ・モントの出現で思っていたよりも時間がなかったのは想定外だった。お前が行きたくないと言えばこちらは拒否はできないぞ。二度もナイティルを救ってもらった実績もある。このままこの王城に留まっても誰も文句は言うまい」

 先に言っていた国のトップたちしかいないからか、というより他に人がいないからか直接国王陛下と話をしても問題はないらしい。クルマリオが普通の表情なので問題ないと確信する。

「いえ、ディア。私の使い魔もおりますので行きます」
「そうか。わかった。では終わり次第ディストとともに帰って来るがよい」
「はい」
「特別にこの謁見の間を出たら魔法を使うことを許可しよう」
「え」
「謁見の間は魔法が使えないようになっているからな、すぐに行くんであろう?」
「……はい」

 転移の魔法はバレているようだ。クルマリオから話がいったのだろう。帰ってきたらなんの話があることやら。ディストにバレた時を考えると恐ろしいが、ただ今はありがたい。

 マーリルは深く頭を下げてディアの元へ飛んだ。


  ▽

 到着した戦場はまさしく戦場だった。
 到るところに魔物の死体が転がり、焼けただれた臭いを辺りに撒き散らす。あちらこちらで煙が上がり、人の死体が目に入らないのは幸いか。

「――――っ」

 ディアを置いたままには出来ないと戻ってはきたが、これからマーリルに出来ることは果たしてあるのだろうか。

「マーリル殿!」
 ――クルル

 マーリルを呼ぶ声とディアの声に意識を取り戻す。

「サツキリア様!どうなりましたか?ああ!あの、その!昨日はすいませんでした!」
「ああ、もう。そんなに慌てて。一度落ち着きなさい」
「は、はい」
「冒険者や騎士団も軍も出ているのです。心配しなくても大丈夫ですわ」

 ディアとともにやってきたのはサツキリアだった。焦りの余り支離滅裂になってしまったが、サツキリアに言われた通り一度深呼吸をして落ち着きを取り戻す。

「貴方のことだから何かあったのでしょう。こうして戻ってきたということは無事解決したのね」
「ならいいでしょう。お説教は、終わってからです」
「……はい」

 説教の予約をされてしまった。

 王都から見て北側に始祖種アヴァ・モントから逃れてきた弱い魔物軍団が氾濫を起こしていたが、定期的に行っている大規模討伐と同じようにほぼ討伐が完了したようだ。
 王都の東側にはマーリルとディアが加えた大規模な攻撃により開戦されたのだが、相手は王色蠍スコーピオンキングが率いてきた蟲型の魔物だったため、火の魔術が有効であり此方もほぼ制圧を終えている。加えて拓けた場所に誘導させ地の理を生かした罠も仕掛けることが出来たため、圧勝と言ってもいいそうだ。これも斥候をかってくれた語り部グルトのお陰らしい。

 問題なのはそんな語り部、もといディストたちSXランクが戦っている始祖種が現れたという北東の森である。
 北東の森は深く拓けた場所が少なく、一番有効である火の魔術が使えない。それなのに始祖種にくっついている眷族――魔蠍スコーピオンがとにかくすごい量いる。
 まだまだ戦える人を集めて北側からと、東側から始祖種に向かって挟み撃ちににしながら行軍していくようだ。


「打ち漏らしがないように!」
「は!」

 足が速い通常の騎士たちを先頭に冒険者が真ん中、そして魔術騎士団が殿を行く。北東の森の魔物の殲滅が目標ではあるが、少ない数でも街まで通してしまえば被害は大きくなる。そのため足が遅くともとにかく打ち漏らしがないようにしなければならない。
 はじめそれに文句を言っていた冒険者たちだったが、北東の森が近付いてくると魔蠍が増えそんな言葉も出なくなってきたようだ。

「見えたぞ!」

 それは薄暗くなりはじめた頃だった。まだ距離はあるものの森から飛び出た不自然な巨体。遠くから見るからこそ異様に見えるあれこそがディストが戦っているという始祖種。

  ――――王色蠍スコーピオンキング

 圧倒的な存在感こそが逆に現実味をなくし呆気に取られる。同じような顔をした他の面々を見ながら、マーリルは魔術騎士団団長のセンルターに声を掛けた。

「今日はこれからどうするのですか?」

 もう、すぐにでも日は沈むだろう。慣れた者ならある程度は夜目が効くとはいえ、真っ暗の中の戦闘は不利になる。マーリルにはどうすべきかの判断は出来ないので素直に聞いたのだが。

「あれを見ろ!」

 誰かが叫び、それはすぐに伝染した。マーリルも例に洩れずあれ――始祖種を見たときは既に消えそうなほど薄くなっており、程なくしてその巨体は日が沈みかけた薄暗い森の中に姿を消した。


  ▽

 ――――夜が明ける

 朝方に見廻りを担当していたマーリルは、ディアとともに森の中を歩いていた。

 昨日日が沈む直前、あの巨体が消えたように見えたのは気のせいではなかった。直ぐ様探索サーチして探したが近くにはいないようだった。
 センルターは語り部グルトが戦闘しているだろうところに衛兵をやり情報の擦り合わせを行っているようだったが、末端の末端であるDランク冒険者マーリルに詳しい話はなかった。

 魔蠍スコーピオンを筆頭に蟲型の魔物は夜行性のものが多く、三交代で見張り及び戦闘を余儀なくされた。ただ王色蠍スコーピオンキングが消えたことで統率力がなくなった蟲型魔物は格好の餌食だったと加えておこう。

「おはようございます」
「おはようございます。朝からきちんとした挨拶が出来るのはいいことです」

 だらだらとした冒険者や騎士団たちに向けたサツキリアは、朝からとても辛辣だった。勿論笑顔で聞き流した。

「ディアちゃんもおはよう」
 ――クルル、クル

 よしよし、と撫でられてディアも機嫌が良さそうである。

「さ、ご飯にしましょう」
「はい」

 ディアにも朝食魔力を与えてから、サツキリアとともにご飯を貰いに行った。


 今いるのは昨夜到着した始祖種が見えた場所から王都側まで少し後退している所だ。一番の理由は拓けた場所がなく野営に向いていないことではあったが、あの巨体を見て気遅れた騎士たちが少なくなかったからだ。
 凶暴で獰猛な魔物は元々そこまで大きな個体はあまりいない。あまり巨大だと餌になる生き物が大量に必要になるためだと言われているが実際は定かではない。ただ大きくてもマーリルを三倍にしたくらいの大きさらしく、あんな王城ほどにもなる魔物など見たことはなかった騎士たちの士気は一気に落ちてしまったのだ。このままでは魔蠍にもやられてしまうと危惧した騎士団長により、王色蠍がいた場所から離れる決断をしたのだ。そのため未だディストとは会えていない。

「昼前にはグルトと合流して魔蠍の残党を討伐するそうです」

 教えてくれたのはサツキリアで、騎士団長も魔術騎士団長であるセンルターも冒険者たちと会議をしているようで話はしていない。

「わかりました」

 マーリルの見張りの番は終了しているので、号令がかかるまでは自由行動でいいようだ。この場所から離れないようにだけは言われているが。


「ちょっと散歩してこようか」
 ―――クルル

 睡眠時間が少なかったからか少し眠気がする――ご飯を食べたので尚更だ――ため、眠気覚ましのために歩くことにする。自動危険探知機ディアが肩にとまっているので、警戒も気にせずに歩いていく。やはりマーリルの意識が改善されることはない。

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