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10.境目果て
16.封印の神座
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朝、アレンが一番遅く起きた。
アシド、シキ、レイドは朝のトレーニングをしていた。アストロは髪を梳き整え、エンドローゼは目をしょぼつかせながら顔を洗っていた。コストイラは朝風呂に行ったらしい。
アレンは部屋の端を陣取り、地図を広げた。今後にどう移動するのか具体的な策を詰めていく。
ゴーラが扉を開ける。
「お食事の準備ができました」
「あ、ありがとうございます」
アレンは立ち上がり、少女の背を追いかける。食事場所に着くと、すでに6人は席についていた。アレンが座ると食事が出てくる。
謎肉の香草焼き、謎の卵を使った卵焼き、パン、スープ。よくわからないレシピだ。アレンから見ると、肉や卵の正体が分かってしまうのであまり食欲が湧かない。
「食わんのか」
「朝は少食なんですよ」
パンとスープしか食べていないアレンに、レイドが話しかける。返答に対し、そうかと言うと、自身の謎肉をもしゃりと食べる。アレンは青い顔をするが、止めようとはしない。食事は自由であるべきだ。
「この先どうすんだ」
食事が終わり始めた頃、コストイラが切り出す。コストイラはこういうときも切り込み隊長か。
「南に行って神座と呼ばれるところに行きます。そしたら東の世界樹に向かいます」
「そっからは?」
「未定です。地図がないんですよね」
「そうか」
コストイラは椅子に体を預け、アレンの目の前の肉を掻っ攫う。アレンは何も抵抗しない。最初から食べる気がないのだから当たり前だ。
「じゃあ、ぼちぼち出発の準備するか」
アシドはアレンの目の前の卵焼きを口へと放り込み、立ち上がる。そんなに食べたかったのか、と思いつつアレンはスープを飲み干す。
「良いの? 取られてたけど」
「え? あぁ、構いませんよ。食べるつもりもなかったので」
「それならいいんだけど」
そう言うとアストロも部屋を出る。シキはいつの間にかいなくなっている。
「エンドローゼ? 食べられないならレイドにでもあげたら?」
「だ、だ、大丈夫です。だ、だ、出されたものはぜ、ぜ、全部食べます。じゃないとし、し、失礼なので」
「そう」
アレンは2人を横目に部屋を出ていった。
アレン達は温泉地の玄関に集まっていた。
「それでは参りましょうか」
アレン達の歩く雪原は、吹雪いておらず、それどころか雲一つない快晴だ。温泉地の長アドミン曰く、この先は滅多に天候が荒れないらしい。この先にある神座の影響なんだとか。その神座を利用していたものの名は分かっていないらしい。それが分かれば時代の人になれるのだとか。
元々、巨大な施設だったらしい神座は、解体の際、椅子の部分だけはうまくいかなった。解体しようとするものは呪われ、災いが降りかかった。強引にも、搦め手にも動じることなく、存在し続ける椅子に遂に人側が折れた。
頭を垂れ、信仰し、奉った。それに対し、椅子は光を放ち応えた。
その神秘的な光景に、人々は尊敬の念を込め、神座と名付けた。
この出来事から生まれた宗教こそがマーエン教という。
マーエン教は敬遠されがちだ。発言が危ないのだ。光が導いてくれる。夢のお告げを聞いた。神様に会えた。話す目も焦点があっていない。
「何でそんな奴らの聖地に行くんだ!」
アシドが純粋な疑問を口にする。
「宗教は入らなくてもいいんです。ただ、理解するだけでも。理解できておけば行動の予測ができますからね」
「成る、程?」
アシドは分かった風なことを言おうとして首を傾げる。
「そういえば皆さんは何の宗教に属しているんですか?ちなみに僕はガラエム教です」
「オレもガラエム教」
「私はエリオ教だ」
「わ、わ、私はト、トッテム教、です」
「オレはシラスタ教」
「無神」
「私はガラエム教よ」
アストロがシキの顔を見る。
「無神なのね」
「父が神を信じるなって」
「ふぅん」
アストロは自分で聞いておいてさも興味なさそうに返事する。シキは特に気にせずにスルーする。
しばらく歩くと石のモニュメントが見えてきた。
どうやらマーエン教は神座の周りに石の柱を建てたり、雨よけを設置したりしていたらしい。
『シュー』
空気が抜けるような音がした。ゾッゾッと雪が踏む音が続く。視線を向けると、全身を鎧に包んだ蜥蜴がいた。シュルシュルと舌を動かし、鼻口の前に出た顔は兜では隠し切れず、蜥蜴顔が露出している。小手に覆われた手で青い鱗を掻く。
大盾に長柄の斧。
こいつは見たことある。ヘビーアーマーだ。ヘビーアーマーのオレンジの眼がスッと細くなり、息が荒くなる。
『ヴァア!』
ヘビーアーマーが斧を思い切り振るう。踏みしめた雪が新雪を巻き上げ、目眩し、また威圧として働く。
エンドローゼは威圧をもろに食らった。恐怖のあまりアストロに抱き着く。アストロはエンドローゼの顔を鷲掴みにし、無理矢理引き剥がす。
目眩しをもろに食らったのは、コストイラとアシド、シキの3人だった。ヘビーアーマーの斧が雪でできた壁を引き裂いていく。ガキンという音と共に斧が止められる。コストイラが居合のように刀を抜き、長柄の斧に当てたのだ。
ヘビーアーマーの目が見開かれる。そこに、死角からナイフが飛んでくる。
『フォヴァアア!』
ヘビーアーマーは両目を強く閉じ、顔を振り上げた。アシドが高く跳ぶ。バレーボールのアタッカーのように跳び、そのままの勢いで、弓なりにしていた体をくの字に曲げ、腕力もプラスして槍を投げる。槍はヘビーアーマーの口内に入り込む。
外を鎧で固めようと、内は柔らかい。槍は蜥蜴の口奥を突き破り、兜の後頭部を凹ませた。ヘビーアーマーの体は大きくビクンビクンと動くと、ドサッと倒れ、以降動かなくなった。
シキはヘビーアーマーに近づくと、ナイフを掴み、ぐりぐりと動かし、眼窩から抜く。シキの動きが止まった。ナイフの先に眼球が付いている。無造作に掴むと、力任せに引き抜こうとする。
大胆だなぁと満場が一致する。
「オレの方は何も付いてきませんよ~~にっと!」
”に”のところで槍を抜くと、アシドは恐る恐る穂先を見る。何もない。ホッと胸を撫で下ろし、小躍り。ゲシッとアストロに蹴られた。
苦戦するシキを見守る中、神座が光った。
「え?」
誰が声を出したのか分からない。ただ、誰もがその現象に目を奪われた。あたり一面が光に包まれた。
「え?」
それははっきりとカルーセルの声だとわかった。
「どったん」
ジッタリーが寄ってくる。どうしたと聞かれてもカルーセル本人も分かっていない。ただ分かっていることは。
「光った」
「光った?」
「そう光ったの。あっちの方」
ジッタリーもカルーセルの指先のさす方を見る。しかし、今はもう光ってない。
「何が光ったんだ?」
「さぁ?」
光ったところを見ていないジッタリーは、カルーセルを疑いのまなざしで見つめる。
「ホント、光ったんだって」
「だから、何がだよ」
そこまで言うと、ドタドタドタと慌てた様子でジョッツが下りてきた。彼がそこまで慌てているのは初めて見た。
「光ったよな!?」
「うん。あっちで光った」
「マジ?」
目撃者が増えたことでジッタリーは不利を背負った。
「光った? 何がだい?」
アドミンがこちらに来る。先ほどまでキッチンにいたと思っていた。
「おそらく………」
ジョッツは言葉を渋る。ジョッツは何か知っているようだ。
言い渋るジョッツに苛立っているかと思ったカルーセルはアドミンの顔を見る。アドミンの顔はひどく冷静だ。登った体温が正常に戻ったような、そんな感じ。
「言いな」
子供をあやすように穏やかな声が掛けられ、ジョッツは喉を鳴らす。
「神座です」
「チッ」
アドミンは顔を大きく歪ませた。
「テンメン! コートを用意しな!」
「はい」
「待ってください」
アドミンが部屋を出ていこうとするのをジョッツが止める。
「何だい」
「偵察は私の役目です。アドミン様が行かなくても」
「アンタは。アンタにはゴーラがいるだろ。調べたら3か月だったよ、側にいてやりな。今が不安定になりやすいんだ」
アドミンがフンッと鼻を鳴らす。ジョッツは階段上のゴーラを見る。ゴーラは少し視線を逸らし、頬を赤く染め、自分の胸元のシャツとスカートを握る。
「ありがとうございます」
「かったいねぇ。いいんだよ。それより私は行くからね」
アドミンは経産婦だから夫に側にいてほしいという状態が分かるだろう。カルーセルは想像できても経験がないから実感が湧いてこない。
「オレも行くよ母さん」
「何言ってんだい。お前は最初から来ることは決定してんだ。何がオレも行くだい。とっとと準備しな」
ジッタリーは自室まで走って行った。
――夜は明ける。
――光を解放せよ。
――これを恐れるな。
――私もお前を恐れない。
――光を消し去ることはできない。
――さぁ、光を追い求めよ。
――そこに私はいる。
アシド、シキ、レイドは朝のトレーニングをしていた。アストロは髪を梳き整え、エンドローゼは目をしょぼつかせながら顔を洗っていた。コストイラは朝風呂に行ったらしい。
アレンは部屋の端を陣取り、地図を広げた。今後にどう移動するのか具体的な策を詰めていく。
ゴーラが扉を開ける。
「お食事の準備ができました」
「あ、ありがとうございます」
アレンは立ち上がり、少女の背を追いかける。食事場所に着くと、すでに6人は席についていた。アレンが座ると食事が出てくる。
謎肉の香草焼き、謎の卵を使った卵焼き、パン、スープ。よくわからないレシピだ。アレンから見ると、肉や卵の正体が分かってしまうのであまり食欲が湧かない。
「食わんのか」
「朝は少食なんですよ」
パンとスープしか食べていないアレンに、レイドが話しかける。返答に対し、そうかと言うと、自身の謎肉をもしゃりと食べる。アレンは青い顔をするが、止めようとはしない。食事は自由であるべきだ。
「この先どうすんだ」
食事が終わり始めた頃、コストイラが切り出す。コストイラはこういうときも切り込み隊長か。
「南に行って神座と呼ばれるところに行きます。そしたら東の世界樹に向かいます」
「そっからは?」
「未定です。地図がないんですよね」
「そうか」
コストイラは椅子に体を預け、アレンの目の前の肉を掻っ攫う。アレンは何も抵抗しない。最初から食べる気がないのだから当たり前だ。
「じゃあ、ぼちぼち出発の準備するか」
アシドはアレンの目の前の卵焼きを口へと放り込み、立ち上がる。そんなに食べたかったのか、と思いつつアレンはスープを飲み干す。
「良いの? 取られてたけど」
「え? あぁ、構いませんよ。食べるつもりもなかったので」
「それならいいんだけど」
そう言うとアストロも部屋を出る。シキはいつの間にかいなくなっている。
「エンドローゼ? 食べられないならレイドにでもあげたら?」
「だ、だ、大丈夫です。だ、だ、出されたものはぜ、ぜ、全部食べます。じゃないとし、し、失礼なので」
「そう」
アレンは2人を横目に部屋を出ていった。
アレン達は温泉地の玄関に集まっていた。
「それでは参りましょうか」
アレン達の歩く雪原は、吹雪いておらず、それどころか雲一つない快晴だ。温泉地の長アドミン曰く、この先は滅多に天候が荒れないらしい。この先にある神座の影響なんだとか。その神座を利用していたものの名は分かっていないらしい。それが分かれば時代の人になれるのだとか。
元々、巨大な施設だったらしい神座は、解体の際、椅子の部分だけはうまくいかなった。解体しようとするものは呪われ、災いが降りかかった。強引にも、搦め手にも動じることなく、存在し続ける椅子に遂に人側が折れた。
頭を垂れ、信仰し、奉った。それに対し、椅子は光を放ち応えた。
その神秘的な光景に、人々は尊敬の念を込め、神座と名付けた。
この出来事から生まれた宗教こそがマーエン教という。
マーエン教は敬遠されがちだ。発言が危ないのだ。光が導いてくれる。夢のお告げを聞いた。神様に会えた。話す目も焦点があっていない。
「何でそんな奴らの聖地に行くんだ!」
アシドが純粋な疑問を口にする。
「宗教は入らなくてもいいんです。ただ、理解するだけでも。理解できておけば行動の予測ができますからね」
「成る、程?」
アシドは分かった風なことを言おうとして首を傾げる。
「そういえば皆さんは何の宗教に属しているんですか?ちなみに僕はガラエム教です」
「オレもガラエム教」
「私はエリオ教だ」
「わ、わ、私はト、トッテム教、です」
「オレはシラスタ教」
「無神」
「私はガラエム教よ」
アストロがシキの顔を見る。
「無神なのね」
「父が神を信じるなって」
「ふぅん」
アストロは自分で聞いておいてさも興味なさそうに返事する。シキは特に気にせずにスルーする。
しばらく歩くと石のモニュメントが見えてきた。
どうやらマーエン教は神座の周りに石の柱を建てたり、雨よけを設置したりしていたらしい。
『シュー』
空気が抜けるような音がした。ゾッゾッと雪が踏む音が続く。視線を向けると、全身を鎧に包んだ蜥蜴がいた。シュルシュルと舌を動かし、鼻口の前に出た顔は兜では隠し切れず、蜥蜴顔が露出している。小手に覆われた手で青い鱗を掻く。
大盾に長柄の斧。
こいつは見たことある。ヘビーアーマーだ。ヘビーアーマーのオレンジの眼がスッと細くなり、息が荒くなる。
『ヴァア!』
ヘビーアーマーが斧を思い切り振るう。踏みしめた雪が新雪を巻き上げ、目眩し、また威圧として働く。
エンドローゼは威圧をもろに食らった。恐怖のあまりアストロに抱き着く。アストロはエンドローゼの顔を鷲掴みにし、無理矢理引き剥がす。
目眩しをもろに食らったのは、コストイラとアシド、シキの3人だった。ヘビーアーマーの斧が雪でできた壁を引き裂いていく。ガキンという音と共に斧が止められる。コストイラが居合のように刀を抜き、長柄の斧に当てたのだ。
ヘビーアーマーの目が見開かれる。そこに、死角からナイフが飛んでくる。
『フォヴァアア!』
ヘビーアーマーは両目を強く閉じ、顔を振り上げた。アシドが高く跳ぶ。バレーボールのアタッカーのように跳び、そのままの勢いで、弓なりにしていた体をくの字に曲げ、腕力もプラスして槍を投げる。槍はヘビーアーマーの口内に入り込む。
外を鎧で固めようと、内は柔らかい。槍は蜥蜴の口奥を突き破り、兜の後頭部を凹ませた。ヘビーアーマーの体は大きくビクンビクンと動くと、ドサッと倒れ、以降動かなくなった。
シキはヘビーアーマーに近づくと、ナイフを掴み、ぐりぐりと動かし、眼窩から抜く。シキの動きが止まった。ナイフの先に眼球が付いている。無造作に掴むと、力任せに引き抜こうとする。
大胆だなぁと満場が一致する。
「オレの方は何も付いてきませんよ~~にっと!」
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「え?」
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「え?」
それははっきりとカルーセルの声だとわかった。
「どったん」
ジッタリーが寄ってくる。どうしたと聞かれてもカルーセル本人も分かっていない。ただ分かっていることは。
「光った」
「光った?」
「そう光ったの。あっちの方」
ジッタリーもカルーセルの指先のさす方を見る。しかし、今はもう光ってない。
「何が光ったんだ?」
「さぁ?」
光ったところを見ていないジッタリーは、カルーセルを疑いのまなざしで見つめる。
「ホント、光ったんだって」
「だから、何がだよ」
そこまで言うと、ドタドタドタと慌てた様子でジョッツが下りてきた。彼がそこまで慌てているのは初めて見た。
「光ったよな!?」
「うん。あっちで光った」
「マジ?」
目撃者が増えたことでジッタリーは不利を背負った。
「光った? 何がだい?」
アドミンがこちらに来る。先ほどまでキッチンにいたと思っていた。
「おそらく………」
ジョッツは言葉を渋る。ジョッツは何か知っているようだ。
言い渋るジョッツに苛立っているかと思ったカルーセルはアドミンの顔を見る。アドミンの顔はひどく冷静だ。登った体温が正常に戻ったような、そんな感じ。
「言いな」
子供をあやすように穏やかな声が掛けられ、ジョッツは喉を鳴らす。
「神座です」
「チッ」
アドミンは顔を大きく歪ませた。
「テンメン! コートを用意しな!」
「はい」
「待ってください」
アドミンが部屋を出ていこうとするのをジョッツが止める。
「何だい」
「偵察は私の役目です。アドミン様が行かなくても」
「アンタは。アンタにはゴーラがいるだろ。調べたら3か月だったよ、側にいてやりな。今が不安定になりやすいんだ」
アドミンがフンッと鼻を鳴らす。ジョッツは階段上のゴーラを見る。ゴーラは少し視線を逸らし、頬を赤く染め、自分の胸元のシャツとスカートを握る。
「ありがとうございます」
「かったいねぇ。いいんだよ。それより私は行くからね」
アドミンは経産婦だから夫に側にいてほしいという状態が分かるだろう。カルーセルは想像できても経験がないから実感が湧いてこない。
「オレも行くよ母さん」
「何言ってんだい。お前は最初から来ることは決定してんだ。何がオレも行くだい。とっとと準備しな」
ジッタリーは自室まで走って行った。
――夜は明ける。
――光を解放せよ。
――これを恐れるな。
――私もお前を恐れない。
――光を消し去ることはできない。
――さぁ、光を追い求めよ。
――そこに私はいる。
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