上 下
1 / 1

バカ息子は経営者になってみたというか(試しに)……

しおりを挟む
父「おい、『バカ息子』!3年間学校行き続けてやっと高校卒業したな!!おめでとう」

父が珍しく褒め称えてくれた。

それと『バカ息子』は余計だな、それがなかったら最高だったのにな……もったいないなぁーー……

明日にでも超巨大地震でも起きんの?めっちゃ不吉な予感がしますね……

まぁ、その後の言葉も聞いてみようか。

莉音「うん、父さん。ありがとう……」
  「この高校生活は実質等さんのおかげで追われたみたいなものやから、こっちからもありがとう……」

父「おっ、やっと礼も言えるようになったか……お前の中学時代はな、大変やったわーー……」
 「すぐに電車乗ってどっか遠くの街に旅行してきたって急に言うわ、小遣いクレって言ってくるから渡したらその日中にはゲーセンで溶かすわ、友達と喧嘩してゲーム破壊しても気が済まんかったからメガネとか、ついには家の壁に穴開けたからなwwああの時は高かったでぇーー……」
 「それとそれと……」

莉音「わーーっ!!父さん!それ以上は言わんといてーー(泣)!」
  「こ、ここじゃないところで話そうよ!!その話恥ずかしいからやめてーーー!!」

父「えーー、めんどくせぇなーー!我が息子よーー……」
 「まぁ、いいか!!よしっ、飯でも食いに行こう!!最近父さんなーー、うまい鮨や見つけたねんてーー。食いに行こうぜ、我が自慢の息子よ!!」

莉音(分かってくれてよかったーー……父さん、この手の話しだすと止まらんくなるからな……危ない危ない……)
  「うん、行こっか!そこって場所どこなんーー…?粗sて本当に美味いのーー?」

父「おう、俺の言葉が信じれへんてか?そうかそうか、だったら寿司一貫あたりの額を言ってやる……!聞いて驚くなよ!」
 「なんと!最低でも400円!最高額は1500円だ!!どうだ!驚いたか、我が息子よ……!!」

莉音「本当にそれは美味そうやし、素材が良さそうやな……っていうか、もうその時点でいい素材使ってんのか……さすがやな、父さん。どうしたらそんな店見つけられんの??そこだけが疑問な点やわ。教えてやーー、水車着いたらでいいから……な?」

父(もう息子も成人したし、包み隠さず教えるか……)
 「おう、その話を聞く覚悟があったらな……」
 「まぁ、こんな重苦しい話してないではよ行こや……ひーー、こりゃ寒いなーー……もう春じゃなかったけ?もう気候がおかしなってきてるからな、今の世界……」
 「ま、タクシー読んでるから関係ないんやけどな。おっ、もう居るわ……おい!莉音ーー、行くでーー!!」

莉音「へーーい……じゃーーなーー、この学校にはもう二度と来ません!さようならーー……」
  「今行くわーー、待っててやーー!!」

父「莉音よーー、何をしていたんかねーー?」

莉音「ん?思いに耽けてた……というか、もうあんな学校もう二度と行きません。って思ったから口に出して言ってただけよ」

父「お、おう……莉音も結構エグいこと言うんやな……」
 「ま!そんな事を言ってももうあの学校とは関係はないんや。動行ったって構わんさ……で、後1時間位かかるんや、その寿司屋……言ってなかった事実です……すみません……」

莉音「……もういいや。まぁ、すし大は奢ってや……で、つかれたんで、着くまで寝ますんで、着いたら起こしてやー、よろしく!」グーーーッ……


父「……寝んの早っ!その点は驚きやわ……またコツでも教えてもらうとしますか……じゃ、俺は『あの』計画を進めますか……」
 『あっ、もしもしーー、〇〇ですけどもーー。あっ、『あの』計画の進捗具合ってどうなってますかーー?』
 『あーー、分かりましたーー!じゃあ、計画どおりに進めていただくってことでーー。はいーー、じゃあ、後45分くらいで例の寿司屋に着くのでーー。はいーー、お願いしまーーす!』
 「フッ、愚かな我が息子よ……お前は我に売られて我の設立した会社の後継者になるのだ……まぁ、悪いようにはせんから、そこだけは安心してや……まぁ、君は日商簿記1級と税理士その他諸々の資格を持ったエキスパートなのだよ……そんな息子といえど高校卒業後アルバイト生活なんて事はさせんかな……我が社を変革させる、というか変革してくれる重要な人物だからな……フフフ……ハハハっ!じゃあ、この先よろしく頼むよ、次期社長さん………」

莉音「……………」
  (お、親父……ひでぇな、俺を売るなんて……でも親父のやってる会社って確か……これ以上は考えないでおこう……あまり深く考えないほうが身のためだし、なおかつ平和に物事が終わってくれる……はずだ……)

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
~タクシー乗って約1時間……~
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
父「はいーー、到着!おいっ、起きろーー莉音ーー。着いたぞーー……」

莉音「……はっ!」
  (やべっ、マジで寝てたか……その後の話の内容全く聞けへんだ……くそっ!!)
  「おう、もう着いたか……おお、めっちゃきれいやな……エグいわ、流石親父が美味いし高級っていうだけあるな……自慢の親父やわ!1」

父(!!)
 「そ、そうか……莉音も変わったな、中学時代に比べたら……なんというか、成長したな。俺の自慢の息子だ!!」

莉音「あ、ありがとう親父……店内入ろうぜ、寒いんやろ……絶対店内は温かいんやからな……」
  (なんでそんな事言うんだよ……めっちゃ恥ずかしいんやけどな……うう、同級生とかに聞かれやんでよかった……)

父「おう、入ろか……」
 (よしっ!計画通り……)

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
~親子で入店ーー~
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
父「莉音!お前の卒業祝いや!!なんでも注文していいぞ!!景気づけや!!どんと来い!!」

莉音「いいんやな……?じゃあ、遠慮なく……」
  「えーー、大トロ5貫と中トロ5貫、エンガワ3貫といくら10貫、そしてたまご3貫で最後におすすめセット2セット、お願いします……」
 「だって親父さ、言ったやん……なんでもええでって……俺の食う量忘れた?それ忘れてなかったらそんな事は言わんだよな……w」

父「くっそ、莉音にこりゃあ一本取られたわ……まぁ、そういったのも俺だし……まぁ、いいわな、今日くらい好きに食べさせても。じゃあ、俺は大トロ2貫とおすすめセット1セット頂こうかな……」
 「莉音も莉音で成長したな、体格面でも精神面でもな……中学校のころあんなに小さくて運動も出来んくていじめられにいじめられてた莉音が高校入って野球やりだしてまさかとは思ったけど高校日本代表入りするとはな……しかも俺より背も大きくしあがって……コノコノーー!!」リオノワキバラツンツン

莉音「やめろって親父……おっ、俺の分が出来上がった!美味そーー、じゃあ、早速……頂きます!」
  「うん、親父の言ったとおりめちゃくちゃ美味いわ……ありがと、連れてきてくれて……また来ような」

父「おう、ええで。おっ、俺の分もちょうで出てきたわ……頂きます……と」
 「うん、美味いわ。大将、流石っすね……虜になるわ……」
 (さぁ、莉音。楽しい時間も束の間、お前には俺からの恐ろしい言葉が待っとるからな……フフフ……)

莉音「親父、何ニヤニヤしてんの……?最高にキモかったんやけど……親父のこと久々にヒいたわ……」

父(おっと、考えが表情に出てたか……考えがバレるとこやったわ……)
 「ごめんごめん、でも久々にひいたっていうのはショックやったわ……父さん悲しい、ヨヨヨ……」

莉音「そういうところがキモいんやって、親父……家の中やったらいいけど、ここ外やでな……周りの事は気遣ってや……それと俺のことも……今の荒れめっちゃ恥ずかしかったでな……俺等親子の視線がめっちゃ冷たいわ……親父のせいやでな、俺の謝って!」

父「いや、さっき『ごめんごめん』って言ったがな、聞いといてや……じゃ、ご不満のようやからもう一回言うわな、先程は申し訳ありませんでした……」
 (これ親に言うことじゃねぇだろ……今後お前は俺の会社を背負っていく人間になるのにな……はぁ、もったいない……おっと、ため息は心の中だけでとどめておこう……いや、そうしなければ怪しまれるぞ……気をつけてっと、はい、次の話……)
 「なぁ、莉音さんよ、もう高校卒業したけど卒業後の進路は?どこで働くんや?まさかまさかだが大学進学とか……?」

莉音(なんか裏がありそうやなーー……まぁ、そこも駆け引きの一種ということで、って今は捉えるが、あの父親のことだ、何も仕掛けてはくるまい……)
  「おーーん、とりあえずアルバイトで生活を繋ぎ止める。みたいな生活、かな?非正規のほうが時間にもゆとりが出来るしなおかつ仕事量が圧倒的に少ななるしな……なので、『アルバイト』で生活します……」

父(よしっ!ここまでは狙い通り……そこからどう切り込むか……あ怪しまれたらもうこの話はオジャンになるからな……徹底的な配慮をしながら話をしましょうっと……)
 「ほうほう、OK……莉音は正社員とかさ、経営者とか興味はないのか?ちょっと前に日商簿記1級と税理士の資格取得してたけど、それはなんの意図なん……?言い方悪いな、どういう意図でその資格を取得したん?ちょっとでいいから教えてくれ。ほらっ、もっと食えよ……景気づけなんやからな、其れか俺が次のネタ決めたろか?」

莉音「それはやめてほしいわ……で、父さんが聞きたいことは『なぜ俺が急に日商簿記の1級を取得し、その後税理士の資格を取ったのか……』やな……ま、流石にいつまでも隠し通せるわけじゃ無さそうなので、タイミングもいいのでお話しまーーすw」
  (もうな、裏があるとかないとかを考えだしたらきりが無いからもう考えんのはやめてね、大人しーーく父親に話しましょう……まぁ、嘘はつかないように気をつけます……)

父「莉音よ、前置が長いねんて……はよ話してくれ。そっちのほうがありがたいわ……」

莉音「あ、父さんキレ気味ですかぁーー?(ウザボイス)怒っていたりキレ気味の人間にはお話できませんねぇーー……ww」

父「意味わからんて、そしてもう怒ってない。ほらっ!!なので話してや……お願いしまーーす!!」

莉音(終わった父親やな……なんでそんなテンションで話せんねん……意味分からん。父さんキッショ!)
  「へいへい、話しますよーーだ……」
  「えーー、なぜ取ろうかとその2つの資格を思ったと言うと、ね?」
  「あなたの……というか父さんの会社の手伝いをしたかった、からかな……でも、勘違いしやんといてや。あくまで会社経営の手伝いやから」
  「そしてもう一つ隠していたこともあります。中小企業診断士の資格も持ってます……俺って流石やろ?」

父「……もうな、文句は何も無いわ。よしっ、最初計画しとった時以上の収穫が得られましたとさ……っさーー、やろーぜーー、我が社員たちよ……」

莉音「ん?親父よ、なんて言った……?はっ?」

黒服の人たち「はっ、社長。どこにお連れしますか?」

父「んーー、社長室で☆」
 「じゃあーー、我が息子よ!『俺に売られた』っていう不名誉な事をめちゃくちゃ味わって苦しめ!!日頃の仕返しじゃあゴラァ!!」

莉音「お、おい!バカ親父よ、何俺を売ってんだ!!離せよ、おい!!そしてな、質問だけでも答えてけよぉーー!!馬鹿親父ぃーー!!」

父「はははっ!声が遠のいってったよ……ww」
 「さーーさーー、私も移動しましょうっと……大将ーー、お勘定よろしく!!」

大将「へい!125,000円だよっ!!」

父「微みょーーい額やな……まぁ、ええか。あ、現金で!」

大将「へい!丁度頂きます!あ、あとねぇーー、息子くんあんまりいじめちゃ駄目だよ……そこはね、手加減も大事だよーー。じゃ、今回もありがとうね!!」

父「はい。そうっすね、というかそうしたほうがいいですね……気をつけていじめようと思いまーーすw」
 「大将、また来るよ。今度はバカ息子が社長になった時ねwwじゃ……」

大将「……息子くんよ、綿店の売上に貢献してくれることを期待しているよ……フフフっ!」

莉音「……な、なんか寒気がするな。気のせいだろうけどな……」
  「てかな、ここどこだよ!おい、バカ親父出てこい!!は夜こんなカチカチに拘束せんでもいいやろがい!!これ意外と痛いねん!!はよ離せ、そして出てこい!クソ親父と……その周りにおった黒服の連中も!!はよ離せやぁーーー!!クソどもがぁーーー!!」

黒服さん「社長、〇〇です。莉音殿は『社長を呼べ』と叫びに叫んでいますがどうされますか?」

父兼社長「んーー、社長室に催涙ガスって送り込める?どうやったっけ?」

黒服さん「ええ、空調節部から送り込めますが……どうされます?」

父兼社長「じゃ、よろしく!送り込み確定でw」

黒服さん「どのくらいの濃度にされますか?」

父兼社長「んーー、アイツが黙り込むくらいの濃度でお願いねーー。あ、失神とかはさせんといてや……」

黒服さん「分かりました。では、この辺で……」

父兼社長「おう、ありがとさん」
    「へーーっ、アイツがあんな行動を取っているとは……俺も落ちぶれてんなぁ……w」
    「でも!目標のものを早くも手に入れれそうなので文句はない!!そしてあいつに拒否権はない!!だから絶対社長をやらなあかんっていうw」
    「というかこの条件聞いたら絶対したいって言うやろ……知らんけどw」
    「じゃあ、早速向かいますかぁーー。自慢の我が息子よーー、待っておきなさーーい。逃げたり妙な行動をするんじゃないよぉーー!!じゃ、行ってください……」

莉音「……なんか、な?めっちゃ咳が出そうになってきたんだが……へクション!!うわっ!!なんやこれ!!涙も止まらんようなってきたぞ!?あ!分かった、これ催涙ガスかもしれんわ……」
  「息止めてなんとかなるかなーー、知らんけど……」
  「まあ、やって見るだけ損はないでしょ。やってみようか……」
  「……無理っ!!そしてキッツ!ああーー、もうこれ喋らんほうがいいなぁーー、余計に苦しくなるぅーー……」

父「ハハハッ、バカ息子よ。そう一生暴れている良い……フフフ……」

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
こんな展開にはなったが、今後は莉音くんの運命はどうなるのだろうか?

次回以降乞うご期待!!

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...