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妖
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男は退魔師の間でも噂になっていた。『妖喰らい』その男に関わってはいけない、妖との繋がりがある人間も皆殺される。一時は妖喰らいを退治しようと、兵を動かしたが何れも返り討ちにあい、荒野に首を晒された。
「妖は減らない、何匹も何匹も殺しているのに」
男の刀や服は妖の血で黒く染まっていた。漆黒の刀、漆黒の髪、漆黒の服、漆黒の目。
「なあ、少年お前の漆黒の目には何が映る? 」
「血の道」
「血の道か、今のお前を見て誰が喜ぶんだ? 」
「さあ、誰だろうな」
「俺のとこにも殺しに来たんだろう? 」
「もちろん、貴方が大陰陽師安倍晴明だろうと。貴方は狐の子だ、僕は特に狐が嫌いなんだ」
「母も既に手にかけられたか」
「逃す理由も無い」
「そうか今宵は月が綺麗だなあ、月明かりの下殺されるのも悪くないのかもしれない。だが復讐者よ、妖喰らいよ、其方の魂はもう地獄にも天国にも行けぬ、塵になり消えるが運命よ」
「それの何が悪い、塵になり消えるが本望。消えるその時まで妖喰らいとして喰らい続けるさ」
「悲しき魂に、平穏と安寧が訪れる事を願おう」
そういい安倍晴明は死んだ。妖喰らいとして、初めて自分の手にかけらなかった妖だった。
僕は流れ出る涙が止まらなかった。
「妖は減らない、何匹も何匹も殺しているのに」
男の刀や服は妖の血で黒く染まっていた。漆黒の刀、漆黒の髪、漆黒の服、漆黒の目。
「なあ、少年お前の漆黒の目には何が映る? 」
「血の道」
「血の道か、今のお前を見て誰が喜ぶんだ? 」
「さあ、誰だろうな」
「俺のとこにも殺しに来たんだろう? 」
「もちろん、貴方が大陰陽師安倍晴明だろうと。貴方は狐の子だ、僕は特に狐が嫌いなんだ」
「母も既に手にかけられたか」
「逃す理由も無い」
「そうか今宵は月が綺麗だなあ、月明かりの下殺されるのも悪くないのかもしれない。だが復讐者よ、妖喰らいよ、其方の魂はもう地獄にも天国にも行けぬ、塵になり消えるが運命よ」
「それの何が悪い、塵になり消えるが本望。消えるその時まで妖喰らいとして喰らい続けるさ」
「悲しき魂に、平穏と安寧が訪れる事を願おう」
そういい安倍晴明は死んだ。妖喰らいとして、初めて自分の手にかけらなかった妖だった。
僕は流れ出る涙が止まらなかった。
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