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第147話 ジャガイモと軍糧食
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賊の残党狩りを終えた事で賊から鹵獲した武器や装備も加え領軍の装備が整ってきた
特に後からやって来たハーフエルフの連中は弓が巧みなようだったので賊の使っていた弓や以前調べて出て来た旧ユガン帝国の古いロングボウを与え弓兵部隊を編成し現在は最低限の連携をとる為に訓練している
もちろんハーフエルフの彼らに与えたロングボウには以前、記述した連射式デバイスは付いていない。これはロングボウ特有の長射程を生かす事と、まだ信頼できないハーフエルフ達に持たせたくないのが主な理由だ
人間より魔法が得意な彼らがコチラが渡した武器を使って反乱を企てるとは思えないがハーフエルフ達が渡した武器で攻撃してこないとは断言できないのと連射式デバイスを売り払われても困るしねぇ?
おっと?・・・話が逸れたが――そんなこんなで上記の通り領軍の規模が拡大した事も勘案して今日は開発した軍糧食の試食会を開いている
「ん"ん~♡ すごいです!苦くないビレネー芋なんて初めて食べました!」
「あんなに見た目の悪かったビレネー芋が、こんな美味しくなるなんて!こんなビレネー芋食べた事ないですー!」
そんなリリナ達がリスなみに頬張りながら褒め称えているのはビレネー芋ことジャガイモだ。
元の世界でのジャガイモの原産地は南米の標高の高いアンデス山脈が広がるアンデス地方が原産だと言われているが元の世界のジャガイモ同様にビレネー芋はデンプン質が多く痩せた土地でも育ち耕作の手間が掛かりにくいっと言うだけでなく地中にて結実するので麦のように食害に遭いにくく魔物や敵兵に踏み荒らされにくいという特性を持っている。さらに栄養価も高く収穫量も多い!
もちろんメリットがあるからにはデメリットもあって連作障害になりやすいのでイモを植えた土地には休作期間中他の作物・・・豆やユリ科のネギ、クローバーなどを植えて窒素を補充する必要があり収穫したイモは適切に保存しないとポテトグリコアルカロイドことソラニンが分泌されるので、それを食すとソラニン中毒による食中毒を起こす危険があるので注意が必要だ
しかしデメリットを差し引いても多くのメリットがあるので俺は――ずっとダメ元で探し求めていた。
そして俺は、ようやくジャガイモに似たビレネー芋を見つけた訳だが見つけたビレネー芋は、どうやら元の世界におけるジャガイモの原種に近く小さく黒かっただけでなく食べてみると少し苦みまで感じるようなシロモノだった
だからこそ先ほどリリナ達も述べていた通り当初ジャガイモは、その見た目悪さやソラニン中毒による食中毒を起こした経緯から元の世界では悪魔の食べ物として卑下されていた訳だが...
幸いにもこの世界では悪魔の食べ物と呼ばれるような事はないのだが元の世界の品種改良されたジャガイモと違って当のビレネー人達でさえ好んで食さない苦みのあるビレネー芋はパンすら食べれない貧民が食す事から【貧者のパン】と言われ嫌われている
その事実を聞き俺は確信した。いちおう食べられているのであれば品種改良にさえ成功して食べられやすくすればビレネー芋は容易く人々に受け入れられるのではないか?っと...
そこで俺はビレネー芋の品種改良に乗り出したっと言う訳である
幸いにも、この異世界には現実では有り得ないようなファンタジーな技術が沢山あり品種改良は、さほど大変ではなかった...
本来なら一番、時間が掛かり大変な作業であるハズの品種改良だが結界術士のスキルを持っている梨島の空間操作能力の応用する事で植物の植えられている鉢の空間だけ時間を急速に進めることが出来たのだ
お陰でビレネー芋の交配が成功し元の世界のジャガイモ同様に苦みの消えた大きく口当たりの良いビレネー芋が誕生しオマケにだいぶ黒くなくなったので人々に受け入られつつある
ちなみに余談だがヨルミネイトは最初ビレネー芋で作られた軍糧食に難色を示していたが粉末にした乾燥ジャガイモに、お湯を注いで一分で出来るマッシュポテトを食べると美味しかったのか?
『もっとコレはないのですか?卿?』っと最初から試食だと言っているのに、おかわりを催促してくるほどだった。勿論――ヨルミネイトには他の軍用携行食も食べて貰う必要もあったので少量で我慢してもらったが...
他には、お湯を混ぜて直ぐに食べる事が可能な乾燥オーツ麦と粉末チキンスープのオートミールや同じく乾燥オーツ麦とカツオに似た魚で作った荒節のオートミール、ビール酵母で粕と塩、ナツメグ、タイムで一定期間つけ込んで干したビーフジャーキー
電気精錬して増産したアルミで製作したベイクドビーンズの缶詰、シーチキン、ポケットサンド、ポーク&ビーンズ缶なども試食してもらい軍用として容器が耐えられるか、形や内容量に関して意見を交わした
ついでにポーク&ビーンズのソースにはビレネー芋を探している時に同時に見つけた煮詰めた濃縮したトマトのソースが使っている。ダメ元でジャガイモを探している時に偶然見つけたのだ
トマトは――この世界では、どうやらビレネーナスと言うらしい...
名前の通り――どちらもビレネー山脈の中腹が原産地との事だ
追伸――トマトことビレネーナスを見つけたお陰で作りたかったトマトケチャップも出来たので料理のレパートリーが増えた
バールハイト氏も、また忙しくなるだろう...
アユムは一日の終わりに、そう書き記し日記を閉じるのだった...
特に後からやって来たハーフエルフの連中は弓が巧みなようだったので賊の使っていた弓や以前調べて出て来た旧ユガン帝国の古いロングボウを与え弓兵部隊を編成し現在は最低限の連携をとる為に訓練している
もちろんハーフエルフの彼らに与えたロングボウには以前、記述した連射式デバイスは付いていない。これはロングボウ特有の長射程を生かす事と、まだ信頼できないハーフエルフ達に持たせたくないのが主な理由だ
人間より魔法が得意な彼らがコチラが渡した武器を使って反乱を企てるとは思えないがハーフエルフ達が渡した武器で攻撃してこないとは断言できないのと連射式デバイスを売り払われても困るしねぇ?
おっと?・・・話が逸れたが――そんなこんなで上記の通り領軍の規模が拡大した事も勘案して今日は開発した軍糧食の試食会を開いている
「ん"ん~♡ すごいです!苦くないビレネー芋なんて初めて食べました!」
「あんなに見た目の悪かったビレネー芋が、こんな美味しくなるなんて!こんなビレネー芋食べた事ないですー!」
そんなリリナ達がリスなみに頬張りながら褒め称えているのはビレネー芋ことジャガイモだ。
元の世界でのジャガイモの原産地は南米の標高の高いアンデス山脈が広がるアンデス地方が原産だと言われているが元の世界のジャガイモ同様にビレネー芋はデンプン質が多く痩せた土地でも育ち耕作の手間が掛かりにくいっと言うだけでなく地中にて結実するので麦のように食害に遭いにくく魔物や敵兵に踏み荒らされにくいという特性を持っている。さらに栄養価も高く収穫量も多い!
もちろんメリットがあるからにはデメリットもあって連作障害になりやすいのでイモを植えた土地には休作期間中他の作物・・・豆やユリ科のネギ、クローバーなどを植えて窒素を補充する必要があり収穫したイモは適切に保存しないとポテトグリコアルカロイドことソラニンが分泌されるので、それを食すとソラニン中毒による食中毒を起こす危険があるので注意が必要だ
しかしデメリットを差し引いても多くのメリットがあるので俺は――ずっとダメ元で探し求めていた。
そして俺は、ようやくジャガイモに似たビレネー芋を見つけた訳だが見つけたビレネー芋は、どうやら元の世界におけるジャガイモの原種に近く小さく黒かっただけでなく食べてみると少し苦みまで感じるようなシロモノだった
だからこそ先ほどリリナ達も述べていた通り当初ジャガイモは、その見た目悪さやソラニン中毒による食中毒を起こした経緯から元の世界では悪魔の食べ物として卑下されていた訳だが...
幸いにもこの世界では悪魔の食べ物と呼ばれるような事はないのだが元の世界の品種改良されたジャガイモと違って当のビレネー人達でさえ好んで食さない苦みのあるビレネー芋はパンすら食べれない貧民が食す事から【貧者のパン】と言われ嫌われている
その事実を聞き俺は確信した。いちおう食べられているのであれば品種改良にさえ成功して食べられやすくすればビレネー芋は容易く人々に受け入れられるのではないか?っと...
そこで俺はビレネー芋の品種改良に乗り出したっと言う訳である
幸いにも、この異世界には現実では有り得ないようなファンタジーな技術が沢山あり品種改良は、さほど大変ではなかった...
本来なら一番、時間が掛かり大変な作業であるハズの品種改良だが結界術士のスキルを持っている梨島の空間操作能力の応用する事で植物の植えられている鉢の空間だけ時間を急速に進めることが出来たのだ
お陰でビレネー芋の交配が成功し元の世界のジャガイモ同様に苦みの消えた大きく口当たりの良いビレネー芋が誕生しオマケにだいぶ黒くなくなったので人々に受け入られつつある
ちなみに余談だがヨルミネイトは最初ビレネー芋で作られた軍糧食に難色を示していたが粉末にした乾燥ジャガイモに、お湯を注いで一分で出来るマッシュポテトを食べると美味しかったのか?
『もっとコレはないのですか?卿?』っと最初から試食だと言っているのに、おかわりを催促してくるほどだった。勿論――ヨルミネイトには他の軍用携行食も食べて貰う必要もあったので少量で我慢してもらったが...
他には、お湯を混ぜて直ぐに食べる事が可能な乾燥オーツ麦と粉末チキンスープのオートミールや同じく乾燥オーツ麦とカツオに似た魚で作った荒節のオートミール、ビール酵母で粕と塩、ナツメグ、タイムで一定期間つけ込んで干したビーフジャーキー
電気精錬して増産したアルミで製作したベイクドビーンズの缶詰、シーチキン、ポケットサンド、ポーク&ビーンズ缶なども試食してもらい軍用として容器が耐えられるか、形や内容量に関して意見を交わした
ついでにポーク&ビーンズのソースにはビレネー芋を探している時に同時に見つけた煮詰めた濃縮したトマトのソースが使っている。ダメ元でジャガイモを探している時に偶然見つけたのだ
トマトは――この世界では、どうやらビレネーナスと言うらしい...
名前の通り――どちらもビレネー山脈の中腹が原産地との事だ
追伸――トマトことビレネーナスを見つけたお陰で作りたかったトマトケチャップも出来たので料理のレパートリーが増えた
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