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木曜日
「宣戦布告だ。魔法少女スペード」(7)
しおりを挟む「……ええっと。聞き間違い……ではない、ですわね?」
普段の口調と、慣れない敬語が入り混じって、おかしな言葉遣いになっている。
「ああ、そうだ」
「まあまあ、手間が省けて願ったり叶ったり、です? なのですわ?」
首を傾げながら語尾を探るスペード。随分と喋りにくそうにしているが、そうしている分には年相応の可愛らしい少女という感じだ。何だか俺が苛めているみたいな気分が増していく。
「普通に喋っていいぞ」
「ありがとう。ナナ! 貴方もそれでいいのかしら? ワタクシと一騎打ちで、正々堂々戦って終わりってことみたいだけど?」
「ああ、はい。何か初めて聞きましたけど、それでいいです。終わりにしましょう」
正気に戻ったナナがはっきりと告げる。正直、此処まで勝手に進めてきたこともあって、こうもすんなりと行くとは思ってなかった。
もう一悶着あるものかと。
「そういうわけだ、スペード。明後日に試合といこうじゃないか。場所はそうだな……」
「ちょっと、何を勝手に進めてるわけ? そもそも、人間である貴方、」
無言で照準を合わせる。
「はい! 決めちゃって構わないです!」
「良し。じゃあ、明後日に……俺の家は知ってるな。近くに空き地があっただろう。そこでいいや。朝の十時にそこで」
「分かりました! 遅れないようにしますね」
「分かったなら、とっとと行け。俺達はやることがあるんだよ」
「……後ろから撃ったりしないですわよね?」
まーた変な喋り方になってやがる。
流石に面倒になってきたな。
「ふー……」
銃を下ろして、その辺に放ると、露骨に安堵の表情を浮かべる。
もしかしてこいつ……。
「あ! じゃあ、行きますね! 明後日の十時、また会いましょう!」
ぴゅーっ、と擬音が付きそうな勢いで飛んでいくスペード。見る見るうちに小さくなり、そして消えた。
「なあ、ナナ」
「なんでしょう」
「スペードって、馬鹿なのか?」
「……成績は良いんですよ、すごく」
それは肯定したのと同じだな……。
ふと空を見上げると、砂埃も、ナナの書いた流線も、すっかり消えて綺麗な青空が広がっていた。
「それより、ありがとうございますね」
「何の話だ」
ナナに視線を向けるが、向こうは空を見ていて視線が合わない。
「諦めさせてくれた、ですよね? このままダラダラと、どっちつかずってわけにはいかないですし、最後に一花、というか」
「違うぞ、ナナ。俺は本当に勝つつもりだ」
「えへへ。一体、どうやって」
やっと目が合ったナナは、目に涙をいっぱいに溜めていて、今にも零れ落ちそうになっていた。
その表情はまるで、
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