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1章 クズ勇者の目標!?
クズ勇者、驚く
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妙に頭の下が柔らかいな。枕とかは持ってきてないはずだが……。
「あ、起きた?」
「最悪の目覚めだな…………テメェ、ぶちのめすぞ?」
「えぇ?私の太ももで気持ちよく寝てたのは誰ですかねぇ?」
「誰のおかげで生きられてると思ってんだ?死にてぇなら言えよ。死の救済ならいつでも下してやる」
それだけを言ってリョーマは不機嫌そうにしながら起き上がった。
「ねぇ」
「あ”ぁ?」
「名前、教えてよ」
「生憎と、道中に落ちてるゴミに教える名前は持ち合わせてないんでね」
「いいじゃんいいじゃん。教えてよ?」
うぜぇな。どうにかして黙らせられねぇか?
クソがっ。かったるいったらありゃしねぇな。
「………リョーマだ」
そう呟くとリョーマは歩き始めた。
「え?」
「……テメェの耳は飾りかよ!」
「ごめんってば、リョーマ」
「………ここまで俺をコケにしたのテメェが初めてだよ」
額に血管を浮かべ、顔には笑みを浮かべたリョーマは正しく、鬼のようだった。
『起きたんですか!』
「ぐへっ!?」
フィールに一発入れようと距離を詰めようとした時、何かが横からリョーマに体当たり……抱きしめたのだった。
「テメェ!ドラゴンごときが俺に触れんじゃねぇぞ!殺すぞ!」
『本当に……本当にありがとうございます』
「……………」
真っ向からお礼を言われてしまうと、天下のリョーマも言葉に詰まる。
「ファニちゃん。良かったね」
『はい!』
「ファニ?こいつの名前か?」
「そうだよ?私のイカしてるネーミングセンスに更に磨きが掛かってる名前だと思わない?」
「離れろ。髪の毛を一本一本、見せしめに抜いていってやろうか?」
『どれだけお礼を言っても言いきれません』
「テメェは……話を聞けぇ!」
ファブニ改めてファニの頭に拳が振り下ろされ、案の定、たんこぶが出来た。
『痛いですよォ』
「テメェは俺の言うことを聞け!俺に歯向かうんじゃねぇぞ、わかったか」
『わっかりました!』
ファニは黒竜とは思えぬほどの元気な人間となっていた。
「ねぇ、ファニちゃん。今更だけど、女の子で良いんだよね?」
『………なんとも言えませんね』
「んな事はどーでも良いんだよ。気が済むまで殴らせろ」
「まぁ、まぁ……ファニちゃんが女の子なら、正しく両手に花だよ?」
「花?両手に生ゴミの間違いだろ」
ムカつく……ムカつくし腹ただしいが……今まで感じていたほどでは無い。
リョーマを自分の心境の変化に戸惑っていた。自分になにが起きているか理解出来ていなかったのだ。
『えぇとですね。自分たち竜は、二匹の竜が愛し合って初めて性別がハッキリとします』
「はっ!つまらねぇ種族なこったな」
「愛し合うって……!ロマンチックなんだね」
『それで、強い方がメス。弱い方がオスになります』
「へぇ。で、テメェはどっちなんだ?」
『………ないですよ、そんなもん』
「「……………」」
天下のリョーマですら憐れむほどのものだった。
『そんな可哀想なものを見る目、止めてもらって良いですかね!』
「弱すぎて、誰もお前なんか眼中にないってことか」
『そういう事じゃないですよ!逆の方が可能性ありますよ!』
「笑わせるな!テメェごときが強いわけねぇだろ!鏡みたことあるか?」
『あなたがおかしいんです!自分は普通に強いですからね!あと、鏡の意味がわかりませんから!』
お互いが相手をいがみ合って、まるで子供の喧嘩のようだった。
「ふふっ。あはははは」
「んだテメェ!お前も締められてぇのか!」
リョーマはファニの頭を鷲掴みしにし、揺らしながら後ろで笑うフィールを睨みつけた。
「じゃあさじゃあさ。私と愛し合ったら、どっちになるの?」
『さぁ?人間は性別が決まってるから……』
「俺を無視すんじゃねぇぞ、テメェら!絶対に逃げんじゃねぇぞ。絶対、地面に埋めてやる!」
俺は……俺はどうなっちまったんだよ。
こいつらのことがムカつく。腹ただしいはずなんだ。
でも、いつもほどじゃない。
俺はどうしちまったんだ……。こんな低脳で下等なゴミクズ共と居て………楽しいと感じるなんて。
「あ、起きた?」
「最悪の目覚めだな…………テメェ、ぶちのめすぞ?」
「えぇ?私の太ももで気持ちよく寝てたのは誰ですかねぇ?」
「誰のおかげで生きられてると思ってんだ?死にてぇなら言えよ。死の救済ならいつでも下してやる」
それだけを言ってリョーマは不機嫌そうにしながら起き上がった。
「ねぇ」
「あ”ぁ?」
「名前、教えてよ」
「生憎と、道中に落ちてるゴミに教える名前は持ち合わせてないんでね」
「いいじゃんいいじゃん。教えてよ?」
うぜぇな。どうにかして黙らせられねぇか?
クソがっ。かったるいったらありゃしねぇな。
「………リョーマだ」
そう呟くとリョーマは歩き始めた。
「え?」
「……テメェの耳は飾りかよ!」
「ごめんってば、リョーマ」
「………ここまで俺をコケにしたのテメェが初めてだよ」
額に血管を浮かべ、顔には笑みを浮かべたリョーマは正しく、鬼のようだった。
『起きたんですか!』
「ぐへっ!?」
フィールに一発入れようと距離を詰めようとした時、何かが横からリョーマに体当たり……抱きしめたのだった。
「テメェ!ドラゴンごときが俺に触れんじゃねぇぞ!殺すぞ!」
『本当に……本当にありがとうございます』
「……………」
真っ向からお礼を言われてしまうと、天下のリョーマも言葉に詰まる。
「ファニちゃん。良かったね」
『はい!』
「ファニ?こいつの名前か?」
「そうだよ?私のイカしてるネーミングセンスに更に磨きが掛かってる名前だと思わない?」
「離れろ。髪の毛を一本一本、見せしめに抜いていってやろうか?」
『どれだけお礼を言っても言いきれません』
「テメェは……話を聞けぇ!」
ファブニ改めてファニの頭に拳が振り下ろされ、案の定、たんこぶが出来た。
『痛いですよォ』
「テメェは俺の言うことを聞け!俺に歯向かうんじゃねぇぞ、わかったか」
『わっかりました!』
ファニは黒竜とは思えぬほどの元気な人間となっていた。
「ねぇ、ファニちゃん。今更だけど、女の子で良いんだよね?」
『………なんとも言えませんね』
「んな事はどーでも良いんだよ。気が済むまで殴らせろ」
「まぁ、まぁ……ファニちゃんが女の子なら、正しく両手に花だよ?」
「花?両手に生ゴミの間違いだろ」
ムカつく……ムカつくし腹ただしいが……今まで感じていたほどでは無い。
リョーマを自分の心境の変化に戸惑っていた。自分になにが起きているか理解出来ていなかったのだ。
『えぇとですね。自分たち竜は、二匹の竜が愛し合って初めて性別がハッキリとします』
「はっ!つまらねぇ種族なこったな」
「愛し合うって……!ロマンチックなんだね」
『それで、強い方がメス。弱い方がオスになります』
「へぇ。で、テメェはどっちなんだ?」
『………ないですよ、そんなもん』
「「……………」」
天下のリョーマですら憐れむほどのものだった。
『そんな可哀想なものを見る目、止めてもらって良いですかね!』
「弱すぎて、誰もお前なんか眼中にないってことか」
『そういう事じゃないですよ!逆の方が可能性ありますよ!』
「笑わせるな!テメェごときが強いわけねぇだろ!鏡みたことあるか?」
『あなたがおかしいんです!自分は普通に強いですからね!あと、鏡の意味がわかりませんから!』
お互いが相手をいがみ合って、まるで子供の喧嘩のようだった。
「ふふっ。あはははは」
「んだテメェ!お前も締められてぇのか!」
リョーマはファニの頭を鷲掴みしにし、揺らしながら後ろで笑うフィールを睨みつけた。
「じゃあさじゃあさ。私と愛し合ったら、どっちになるの?」
『さぁ?人間は性別が決まってるから……』
「俺を無視すんじゃねぇぞ、テメェら!絶対に逃げんじゃねぇぞ。絶対、地面に埋めてやる!」
俺は……俺はどうなっちまったんだよ。
こいつらのことがムカつく。腹ただしいはずなんだ。
でも、いつもほどじゃない。
俺はどうしちまったんだ……。こんな低脳で下等なゴミクズ共と居て………楽しいと感じるなんて。
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