30 / 66
1章 クズ勇者の目標!?
クズ勇者、戦闘する 2
しおりを挟む
「くっ……なんだこれ!?」
体から魔力が抜ける!いや、吸われているのか?!
「テメェ……何を、しやがった……!!」
魔力が無くなると魔無欠消症になり一時的に貧血状態のようになるが、魔無欠消症の場合は気絶してしまう。
「くぅ……っそが!」
『うっ!?』
「キャッ!」
リョーマは重力魔法とアパラージタを解除し、ソウゾウの魔剣を生成した。そしてすぐに、その魔剣を二人に目掛け投げた。
「ザコドラァ!!テメェは絶対にぶっ殺す!」
「私たちを倒せるかな?」
フィールの一太刀でリョーマの魔剣は消えた。
聖剣を両手で持ち右側に構えたフィールはいつリョーマに斬り掛かってもおかしくない雰囲気だった。
『全力でいきますよ』
竜の姿に戻り、戦闘態勢をとるファニ。
「己の身の程をわきまえろ!テメェらごときに魔法すら使う必要はねぇ」
リョーマ落ちていた木の枝を拾い二人を見据えた。
「来い。殺してやる」
少しの間睨みあったまま、どちらも動かなかった。
(隙がない……攻めようにもどうすれば……フィールさんも腰が引けてるというか、気押されてる)
俺が短気だと知ってこの態度か?せっかく抵抗する時間をやったのに。
「『!!!!』」
鋭い一撃が二人の頬を掠めた。
木の枝を振るった時の風圧のみで出血させたのだ。
「意外と手に馴染むぜ。さて、次はどこが……」
優越感に浸りながら、木の枝から二人の方を見ると、既に二人の姿は無く地面に踏み込んだあとのみが残っていた。
「やっとやる気になったか」
体勢を低くし木の枝を逆手に持った。
「俺の木の枝の餌食になりに来たのか?」
突如後ろに現れたフィールの攻撃を振り向く余裕すら見せ、涼しい顔で受け止めた。
「ファニちゃん!」
『受け取ってください!(ファイアボール)』
先程よりも数倍はあるファイアボールを無防備なリョーマの背中に放たれた。
「同士討ちって知ってか?」
リョーマは器用に木の枝を傾け、フィールの剣を木の枝の上で滑らせた。
すると、剣に体重を掛けていたフィールは前に倒れた。
「だが、避けるなんて俺がまるでこんなザコ魔法にビビってるみたいだしな」
フィールはただその場で倒れたまま呆然としていた。立ち上がるのが怖くなっていた。
腰が抜けていたのかもしれない。
「ほらよっと」
木の枝を回転させファイアボールの中心部に投げつけた。
すると、ファイアボールは小さな爆発を起こし、消滅した。
『えっ?』
あの程度ならば当たっても大丈夫だったな。にしても、俺の唯一の武器が無くなっちまったな。
魔法には核という魔力の形を維持するための物が存在する。
その核に的確に衝撃を与えると、魔力が魔法を形成できなくなり簡単に消滅してしまう。
「まぁ、素手でも充分か」
どう弄んでやろうか。
まだ全然戦う気があるリョーマとは対照的に、フィールとファニは戦意喪失していた。
こいつらはもうダメだな。しょうがない。救済をしてやるか。
魔剣を生成し、フィールの首に押し付けた。
「じゃあな。俺を恨むなよ」
フィールの首を切り落とそうと魔剣を振り上げ、そして振り下ろした。
しかし、リョーマの手には何も無かった。
「…………ファニか?」
『これは、効くんですね』
まさか俺の魔剣を消滅させるとはな。まぁ、魔力の消費はそこまでじゃねぇし良いか。
「番狂わせは好きじゃねぇんだわ」
あとあと面倒くさくなりそうなフィールから殺したかったが、まぁザコドラからで良いか。
「さて、どうするか………」
ファニに近づきながらそんなことを呟いた。だが、急にリョーマの視界はブレた。
体勢を崩し転びそうになっていたのだ。
「チッ」
そのまま転倒したリョーマ。立ち上がろうとすると、上に誰かが乗っていた。
「死に損ないが、面倒くせぇな!」
「こんなこと、もうやめよ!なんでこんな事するの!」
「退け!あとでちゃんと殺してやるから!」
「いや!答えてよ!なんでこんなことするの!」
リョーマに馬乗りになって問いただしているフィールは、今にも泣きそうだった。
「テメェの質問に答える義理はねぇ!」
妙だ。こいつ自体はあまり重くない。退かそうも思えばいつでも出来る。
なのに、なんで俺の体は動かせないんだ?
『リョーマ様。なぜ自分たちを拒絶するのですか』
「拒絶?俺はゴミと戯れる趣味はねぇ。テメェらが勝手にそう感じてただけだろ」
『じゃあなぜ、フィールさんを助けたのです?自分の願いを聞いてくれたのですか?』
「そんな事をした記憶はねぇ!ゴミが死のうが俺には関係ない」
『フィールさんの病気を肩代わりしたのは何故です?』
「…………んな事は知らねぇ」
「えっ?肩代わり?どういうこと?」
『リョーマ様はフィールさんの魔力を抜き、その過程で今度はリョーマ様が病気になってしまったのです』
体溜魔性障害は魔力が外に出なくなるもの。その原因は魔力が詰まりやすいところにある。
魔力が魔素という流れやすい状態ではなく、魔毒というドロドロした状態になってしまい、その結果、魔力が体内で溜まり続けるという状態になる。
フィールの魔力を体内に入れた時点で、その魔毒はリョーマの体を蝕むことになった。
「ご、ごめんリョーマ。そんなこととは知らないで、私……」
クッソやりずれぇな。これだから人間は嫌いだ。
「すまないと思うなら退け」
「ううん。退けない理由ができたよ。私はリョーマと一緒にこれからも旅をしたい」
体から魔力が抜ける!いや、吸われているのか?!
「テメェ……何を、しやがった……!!」
魔力が無くなると魔無欠消症になり一時的に貧血状態のようになるが、魔無欠消症の場合は気絶してしまう。
「くぅ……っそが!」
『うっ!?』
「キャッ!」
リョーマは重力魔法とアパラージタを解除し、ソウゾウの魔剣を生成した。そしてすぐに、その魔剣を二人に目掛け投げた。
「ザコドラァ!!テメェは絶対にぶっ殺す!」
「私たちを倒せるかな?」
フィールの一太刀でリョーマの魔剣は消えた。
聖剣を両手で持ち右側に構えたフィールはいつリョーマに斬り掛かってもおかしくない雰囲気だった。
『全力でいきますよ』
竜の姿に戻り、戦闘態勢をとるファニ。
「己の身の程をわきまえろ!テメェらごときに魔法すら使う必要はねぇ」
リョーマ落ちていた木の枝を拾い二人を見据えた。
「来い。殺してやる」
少しの間睨みあったまま、どちらも動かなかった。
(隙がない……攻めようにもどうすれば……フィールさんも腰が引けてるというか、気押されてる)
俺が短気だと知ってこの態度か?せっかく抵抗する時間をやったのに。
「『!!!!』」
鋭い一撃が二人の頬を掠めた。
木の枝を振るった時の風圧のみで出血させたのだ。
「意外と手に馴染むぜ。さて、次はどこが……」
優越感に浸りながら、木の枝から二人の方を見ると、既に二人の姿は無く地面に踏み込んだあとのみが残っていた。
「やっとやる気になったか」
体勢を低くし木の枝を逆手に持った。
「俺の木の枝の餌食になりに来たのか?」
突如後ろに現れたフィールの攻撃を振り向く余裕すら見せ、涼しい顔で受け止めた。
「ファニちゃん!」
『受け取ってください!(ファイアボール)』
先程よりも数倍はあるファイアボールを無防備なリョーマの背中に放たれた。
「同士討ちって知ってか?」
リョーマは器用に木の枝を傾け、フィールの剣を木の枝の上で滑らせた。
すると、剣に体重を掛けていたフィールは前に倒れた。
「だが、避けるなんて俺がまるでこんなザコ魔法にビビってるみたいだしな」
フィールはただその場で倒れたまま呆然としていた。立ち上がるのが怖くなっていた。
腰が抜けていたのかもしれない。
「ほらよっと」
木の枝を回転させファイアボールの中心部に投げつけた。
すると、ファイアボールは小さな爆発を起こし、消滅した。
『えっ?』
あの程度ならば当たっても大丈夫だったな。にしても、俺の唯一の武器が無くなっちまったな。
魔法には核という魔力の形を維持するための物が存在する。
その核に的確に衝撃を与えると、魔力が魔法を形成できなくなり簡単に消滅してしまう。
「まぁ、素手でも充分か」
どう弄んでやろうか。
まだ全然戦う気があるリョーマとは対照的に、フィールとファニは戦意喪失していた。
こいつらはもうダメだな。しょうがない。救済をしてやるか。
魔剣を生成し、フィールの首に押し付けた。
「じゃあな。俺を恨むなよ」
フィールの首を切り落とそうと魔剣を振り上げ、そして振り下ろした。
しかし、リョーマの手には何も無かった。
「…………ファニか?」
『これは、効くんですね』
まさか俺の魔剣を消滅させるとはな。まぁ、魔力の消費はそこまでじゃねぇし良いか。
「番狂わせは好きじゃねぇんだわ」
あとあと面倒くさくなりそうなフィールから殺したかったが、まぁザコドラからで良いか。
「さて、どうするか………」
ファニに近づきながらそんなことを呟いた。だが、急にリョーマの視界はブレた。
体勢を崩し転びそうになっていたのだ。
「チッ」
そのまま転倒したリョーマ。立ち上がろうとすると、上に誰かが乗っていた。
「死に損ないが、面倒くせぇな!」
「こんなこと、もうやめよ!なんでこんな事するの!」
「退け!あとでちゃんと殺してやるから!」
「いや!答えてよ!なんでこんなことするの!」
リョーマに馬乗りになって問いただしているフィールは、今にも泣きそうだった。
「テメェの質問に答える義理はねぇ!」
妙だ。こいつ自体はあまり重くない。退かそうも思えばいつでも出来る。
なのに、なんで俺の体は動かせないんだ?
『リョーマ様。なぜ自分たちを拒絶するのですか』
「拒絶?俺はゴミと戯れる趣味はねぇ。テメェらが勝手にそう感じてただけだろ」
『じゃあなぜ、フィールさんを助けたのです?自分の願いを聞いてくれたのですか?』
「そんな事をした記憶はねぇ!ゴミが死のうが俺には関係ない」
『フィールさんの病気を肩代わりしたのは何故です?』
「…………んな事は知らねぇ」
「えっ?肩代わり?どういうこと?」
『リョーマ様はフィールさんの魔力を抜き、その過程で今度はリョーマ様が病気になってしまったのです』
体溜魔性障害は魔力が外に出なくなるもの。その原因は魔力が詰まりやすいところにある。
魔力が魔素という流れやすい状態ではなく、魔毒というドロドロした状態になってしまい、その結果、魔力が体内で溜まり続けるという状態になる。
フィールの魔力を体内に入れた時点で、その魔毒はリョーマの体を蝕むことになった。
「ご、ごめんリョーマ。そんなこととは知らないで、私……」
クッソやりずれぇな。これだから人間は嫌いだ。
「すまないと思うなら退け」
「ううん。退けない理由ができたよ。私はリョーマと一緒にこれからも旅をしたい」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる