クズ勇者が伝説の英雄になるまで

パチ朗斗

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1章 クズ勇者の目標!?

クズ勇者、四天王と交戦する 1

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『ハザマ、ザース。魔王様を守ってくれない?』 

『急に何を言い出すんだ!』

『あぁ。久々に楽しくなってきたのだぞ』

 あのシフル片腕から殺すべきか。やはり弱ってるヤツから確実に殺さないとな。

「来ないのか?じゃあ俺から行くぜ」

  リョーマはシフル目掛けて飛び掛った。

  瞬間、刃物同士がぶつかり合う音が鳴り響く。

  リョーマの魔剣とシフルの魔剣がぶつかり合う。

「片腕でどれだけ持つかな!」

『二人は魔王様を守って!ビランさんとシビリアだけじゃ抵抗できない』

『クソッ……一旦引くぞ、ザース』

『あぁ。出来ればそいつを殺してこい』  

『できればじゃない。必ずさ!』

「くだらねぇ会話してんじゃねぇよ。無駄口叩いたねぇで死ねよ!」

  シフルの武器は弾かれてしまい、体勢を整えるために片腕のないシフルは回避に徹した。

「さっきから逃げてるだけか?四天王の強さもたかが知れてるな」

  シフルはリョーマは魔王から遠ざけるため、魔王城から離れるようにして逃げた。

「お前、もう逃げられねぇぜ」

『うぐっ……』

  しかし、リョーマを魔王から遠ざけることに気を回し過ぎたシフルは、不意に飛んできた剣圧で両足を切断されてしまう。

  勢い余って地面を転がり、木に背中をぶつけて止まった。

  シフルはその状態でなおも抵抗をしようと腕を前に突き出し、魔法を唱えた。

『(魔式魔術·魔素操作)』

  そう唱えると周囲に満ちる魔力の根源、がリョーマへと向かって行く。

  リョーマを中心に空気が集まっていき、そして大きな風へとなる。

『自然の中にある魔素はほぼ無限だ。貴様の魔力保持量が膨大な魔素に耐えられるはずがない』

「じゃあ、放出すれば良い」

 魔素は魔法の根源だ。つまり、今の俺は魔法使える。

 確かにこの魔法、魔力保持量の少ないヤツが受ければ死すらも覚悟するだろうな。たった一瞬でかなりの量の魔素が体に流れ込んできやがる。

 本来なら放出する前に体が体の中にある魔素の量に耐えきれず死ぬだろうな。

 だが、俺はそもそもの魔力保持量が桁外れなんだよ。その上枯渇してたんだ。ありがてぇ魔法だな。

「なんて言ったかな……たしか、『削乱風そぎらんぷう』」

『っ……それは!』

  リョーマはシフルの方に手をかざし、魔法を発動させる。

  その魔法はハザマの使っていた魔法だった。

『な、なんで貴様にハザマの魔法が使えるんだ!』

「さぁ、なんでだろうな?」

  シフルを見下し、嘲笑うとリョーマは魔法を放つ。刹那にも満たぬ時間で魔法はシフルを襲った。

『あがぁああ!!』

  シフルの断末魔が森に響く。核もろとも体は消し飛ばされ、そこに残されたのは赤く染まった地面と大半を削り取られた木々のみだった。

「まずは一つ、処理完了だな」

  リョーマは来た道を戻る。

 魔力がかなり回復した。これならかなり勝機がある。いや、勝てる。

 フィールと残りの四天王、側近と幹部が魔王のところに居るはず。

「さて、他のゴミを殺しにいくかな」 

  リョーマは木と木の間を素早く駆け抜け魔王城に向う。

  あれだけ離れていたにもかかわらず、ものの数分で魔王城にたどり着いた。

「時間をやりすぎたか?」

  リョーマがま王女まで戻ると、その場に居る全員が戦闘態勢に入っていた。

『シフルを殺したのか?』

  無表情でリョーマにそう聞いたのはザースだった。

「あぁ。あのゴミなら張合いもなく死んだぜ。ホント、笑いが止まんねぇよな?任せろって言って死んでんだもんな。世話ねぇってな」

『………そうか。わかった。……もう黙って良いぞ、このゲス野郎』

  表情に変化はなかった。だが、瞳からは一粒の涙が零れ落ちた。

  ザースは一度目を強く瞑った。

『シフル……リギルに続いてお前まで……。絶対に仇は討ってやるからな』

  そう呟き目を開くザースの纏う雰囲気は先程までとは異なり、ザースの怒りがヒシヒシと感じる。

  それを隣で見ていたハザマは魔剣を構えてリョーマの方へ進む。

 それを見たザースも前に一歩踏み出した。

「二人ならやれるってか?」

『あまり………俺らを……四天王を舐めるなよ』

『死ぬのは貴様だ、人間が!』

  二人はその掛け声と同時にリョーマに襲いかかった。
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