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王宮にて
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裁判が大急ぎで開かれた。王宮の中で。王宮の大広間に、かき集めた椅子を並べて。要人と、来ることのできる領主たちや平民を集めて。
「フレデリク・カロマニッチ、そこにお立ちください。」
「はい。」
「あなたは前王弟殿下を刃物で脅し、自分の部下に拘束させました。また国王の印を自己の判断のみで使用しました。それに関わる全てのことを話してください。」
「はい。最初は私が婚約したことを前国王陛下に報告した時でした。」
フレデリクは話し出した。前国王陛下に婚約者がツェリェ伯爵の娘と伝えたら、前国王陛下から『前王弟殿下たちがツェリェ伯を仮想敵にしているから婚約発表は待つように』と言われたこと。
前国王陛下に、前王弟殿下を軍のトップから外すように進言し、同意を得たこと。
以後、起きたことを順に話した。前線で、ルカム王国からの和平案を王弟殿下が受けないと言っていると聞き、このままでは国じゅう焼け野原になると思って、クーデターを計画実行したことまで。
「フレデリク・カロマニッチ、ありがとうございます。誰か質問はありますか?
無ければ、次に、前国王陛下、話していただけますか。」
裁判官の声に、前国王ルドヴィクが侍従二人に抱えられながら、証言台に置かれた椅子に座る。
「すべては私が、弟のエルンストを軍のトップに据えたことが原因です。
私の父は、私の弟がどんなに頭が良く才能に溢れていても、私にのみ帝王学を施し、弟には芸術だけを学ばせました。
ペロトネル公爵が父に、いたずらに不安を煽って軍備増強を主張した時、父はペロトネル公爵の力を弱め遠ざけました。するとペロトネル公爵はこっそり私の弟に近づきました。
私が即位した時、弟は荒みました。そんな弟に『私を軍のトップに就かせてください。』と頼まれると、私は断れなかった。
ペロトネル公爵が弟を隠れみのに、兵器を増やして自分の懐を温めているのも知っていました。しかし私は、平和を愛する国王として兵器を増やさないでいることが、実は不安だったのです。私の関しないところで我が国の兵器が増えていくことに安心を覚えました。
そのうち我が国の兵器が増えたことが、周辺国を刺激していると気づきましたが、私は、弟が不快になる事を言いたくなかった。起きていることから目を逸らしていました。弟のまわりの者たちが、ツェリェ伯たちを仮想の敵に仕立てていることにも、口を出しあぐねていました。
フレデリクの婚約報告の時、フレデリクは自分の婚約より、国を心配し、弟を軍のトップから外すべきだと言った。私は目を逸らしている自分を恥じ、弟を止めることをやっと決心しました。
すぐに動いたが、遅かった。弟は既に多くの貴族から指示されており、私の力はもう及ばなかった。
その時、私は少し嬉しかったのです。もう私のどっちつかずの、曖昧な政治をしなくて済む。もう無理をして善政だの平和だの考えなくても済む。
弟が、打てば響くような賢さとカリスマ性を持つ弟が、国王になれなかったことを、私が一番残念に思っていたのです。才能溢るる弟に、やっとこの国を委ねられる。
私は、体調も一気に悪くなり、考えるのを放棄しました。私は国から逃げました。」
前国王陛下が、話し終わった様子を見て、裁判官が、
「前国王陛下、あなたが体調を崩されたことに、何か原因が思い当たりますか?例えば毒を飲まされたとか。」
「わかりません。ただ疲れていたのだと思います。自分には国を采配する能力が無いのに、生まれつき能力が備わっているかのように長年振る舞いましたから。そうしないと足元をすくわれる。国の中からも、外からも。」
聞いていた者すべて瞠目した。『長年善政を続けた前国王陛下は、ブラコンで、不安の塊だったんだ・・』
「前国王陛下、ありがとうございます。では前王弟殿下。お願いします。」
前王弟エルンストは、目を赤くして、神妙な顔で、証言台に立った。
「私は幼い頃から兄に可愛がってもらいました。しかし交流の機会はごくわずかでしたので、12の歳でペロトネル公爵が接近してきて、兄が私の才覚を妬んで亡き者にしようとしている、という言葉に動揺しました。今、あの時に戻れたら、ただ無視すれば良かったと思います。私はペロトネル公爵に、必死で抗弁しました。兄はそんな人ではない、私には才覚など無いと。言えばいうほど、ペロトネル公爵は、私の不安と虚栄心を刺激し、私の考えを歪めました。私のまわりはペロトネル公爵の息のかかった者で固められ、私は兄を助ける存在になりたかったはずなのに、私が兄に変わってこの国を強い国にするのだ、と思うようになりました。」
エルンストは、大きく息を吐いた。
「兄が即位した後、私を国王に推していたペロトネル公爵たちは私の元を去りました。兄に排除されることを恐れてだと思います。私は見放されました。しかし兄は、私に寛大でした。むしろ私のことを心配していました。それを知ったペロトネル公爵はまた私に近づき、『国王陛下では、ルカム王国にすら馬鹿にされる、王弟殿下が軍のトップになり、強い国にしなければ、この国は滅びる』と言ってきました。私は兄に、軍のトップに就かせてくれるよう頼み、ペロトネル公爵の指導のもと、兄の方針に背いて国の軍備を増やしました。」
ここまで話してエルンストは、元王太子殿下を辛そうな顔で振り返り、また話し始めた。
「ペロトネル公爵の遠縁にあたるメルドング子爵が、王宮に出入りする頃から、迷走が始まったように感じます。メルドング子爵は私に、ツェリェ伯やローザン男爵たちがルカム王国と通じて我が国を滅ぼそうとしていると、言いました。私は、この国は私が守ると心に誓い、ペロトネル公爵とメルドング子爵の言うがまま、不穏分子を監視するように命じました。それを機に私のまわりに一気に人が増えました。競って私に忠誠を誓う者が寄ってきました。国王陛下は軟弱すぎる、王弟殿下こそが我が国を守るのです、と口々に言われ、私もそう願うようになりました。そしてメルドング子爵の言うがまま、王太子殿下を国王陛下の元から私につかせることに成功しました。国王陛下は心労で倒れました。
ルカム王国に先制攻撃をされると、王太子殿下に開戦を宣言していただき、王太子殿下と私は参謀本部へ向かいました。王太子殿下が臨時で国王に代わること、国王の印を私に預けることは、私が、王太子殿下に指示したことです。」
元王弟エルンストは、目を瞑って頭を下げた。元王太子殿下が、その姿を見つめている。
「私が参謀本部に入り、攻撃を始めると、一度はルカム王国が撤退しました。私は長年の苦労が報われたと感じました。しかしその後はルカムはびくともせず、こちらの被害は増すばかり。しかしメルドング子爵はすぐに勝てると言い続け、私はその言葉にすがりました。フレデリクを前線に送ると、久々にこちらが前進しました。その後、ルカムの新国王から和平案が送られて来ましたが、メルドング子爵は『こんな屈辱的な和平案を受け入れるわけにはいかない』と力説され、私もそう思いました。しかしフレデリクが参謀本部に乗り込んで来て、メルドング子爵こそがエスドート王国のスパイで、この戦争は、我がフォルスフッド王国とルカム王国を滅亡させるためエスドートが仕掛けた戦争であることを教えられ、私は全てをフレデリクに委ねました。」
「元王弟殿下、ありがとうございます。お座りください。では、ペロトネル公爵、お話しいただけますか。」
ペロトネル公爵は胸を張って堂々と証言台に立った。
「私がしてきたことは、全てこの国のためを思ってのことです。まず、前々国王に軍備増強を進言したのを取り合ってもらえず、私は遠ざけられました。前々国王に輪をかけて弱腰だった第一王子が国王になるとこの国は滅びると思い、第二王子であったエルンスト様に、強い国王になってもらおうと奔走しました。しかし、道半ばで第一王子だった前国王陛下が即位なさった。私は、この国は周辺国に食い物にされる未来しか無いと目の前が真っ暗になりました。が、エルンスト様は後継者争いに負けても輝きを失っておられなかった。軍のトップに就かれて、この国の希望となられました。私は間違ったことをしたとは一度も思ったことはない。今でもこの国はもっともっと強くなるべきと考える。以上。」
話し終えると胸を張って傍聴席に帰ろうとするのを、裁判官が呼び止める。
「あなたは前国王を害するために毒を用いましたか?」
「そんなつまらんことは私はしない。」
「あなたの家の使用人が、前国王が即位する前と、この度の戦争前に、毒を盛るよう二度指示されたと証言しているのですが。」
「はっ、くだらない。毒が常に私の部屋に置いてあることを知っている者に、『国王陛下がいなければこの国は強くなる。』と言ったが、指示はしていない。」
「それは、前国王陛下が即位される前と、今回の戦争前の2回ですか?」
「細かいことは覚えていない。」
「そうですか。あなたは、亡くなった兵士たちに何か思うことはありますか?」
「国のために名誉ある死を遂げた兵士を誇りに思う。」
「あなたか、あなたのご嫡男が戦死されてもそう思われますか?」
「私も、息子も、この国に必要な人間だ。戦死してよい一介の兵士とは違う。」
「そうですか。お座りください。次は、メルドング子爵、お願いします。」
「フレデリク・カロマニッチ、そこにお立ちください。」
「はい。」
「あなたは前王弟殿下を刃物で脅し、自分の部下に拘束させました。また国王の印を自己の判断のみで使用しました。それに関わる全てのことを話してください。」
「はい。最初は私が婚約したことを前国王陛下に報告した時でした。」
フレデリクは話し出した。前国王陛下に婚約者がツェリェ伯爵の娘と伝えたら、前国王陛下から『前王弟殿下たちがツェリェ伯を仮想敵にしているから婚約発表は待つように』と言われたこと。
前国王陛下に、前王弟殿下を軍のトップから外すように進言し、同意を得たこと。
以後、起きたことを順に話した。前線で、ルカム王国からの和平案を王弟殿下が受けないと言っていると聞き、このままでは国じゅう焼け野原になると思って、クーデターを計画実行したことまで。
「フレデリク・カロマニッチ、ありがとうございます。誰か質問はありますか?
無ければ、次に、前国王陛下、話していただけますか。」
裁判官の声に、前国王ルドヴィクが侍従二人に抱えられながら、証言台に置かれた椅子に座る。
「すべては私が、弟のエルンストを軍のトップに据えたことが原因です。
私の父は、私の弟がどんなに頭が良く才能に溢れていても、私にのみ帝王学を施し、弟には芸術だけを学ばせました。
ペロトネル公爵が父に、いたずらに不安を煽って軍備増強を主張した時、父はペロトネル公爵の力を弱め遠ざけました。するとペロトネル公爵はこっそり私の弟に近づきました。
私が即位した時、弟は荒みました。そんな弟に『私を軍のトップに就かせてください。』と頼まれると、私は断れなかった。
ペロトネル公爵が弟を隠れみのに、兵器を増やして自分の懐を温めているのも知っていました。しかし私は、平和を愛する国王として兵器を増やさないでいることが、実は不安だったのです。私の関しないところで我が国の兵器が増えていくことに安心を覚えました。
そのうち我が国の兵器が増えたことが、周辺国を刺激していると気づきましたが、私は、弟が不快になる事を言いたくなかった。起きていることから目を逸らしていました。弟のまわりの者たちが、ツェリェ伯たちを仮想の敵に仕立てていることにも、口を出しあぐねていました。
フレデリクの婚約報告の時、フレデリクは自分の婚約より、国を心配し、弟を軍のトップから外すべきだと言った。私は目を逸らしている自分を恥じ、弟を止めることをやっと決心しました。
すぐに動いたが、遅かった。弟は既に多くの貴族から指示されており、私の力はもう及ばなかった。
その時、私は少し嬉しかったのです。もう私のどっちつかずの、曖昧な政治をしなくて済む。もう無理をして善政だの平和だの考えなくても済む。
弟が、打てば響くような賢さとカリスマ性を持つ弟が、国王になれなかったことを、私が一番残念に思っていたのです。才能溢るる弟に、やっとこの国を委ねられる。
私は、体調も一気に悪くなり、考えるのを放棄しました。私は国から逃げました。」
前国王陛下が、話し終わった様子を見て、裁判官が、
「前国王陛下、あなたが体調を崩されたことに、何か原因が思い当たりますか?例えば毒を飲まされたとか。」
「わかりません。ただ疲れていたのだと思います。自分には国を采配する能力が無いのに、生まれつき能力が備わっているかのように長年振る舞いましたから。そうしないと足元をすくわれる。国の中からも、外からも。」
聞いていた者すべて瞠目した。『長年善政を続けた前国王陛下は、ブラコンで、不安の塊だったんだ・・』
「前国王陛下、ありがとうございます。では前王弟殿下。お願いします。」
前王弟エルンストは、目を赤くして、神妙な顔で、証言台に立った。
「私は幼い頃から兄に可愛がってもらいました。しかし交流の機会はごくわずかでしたので、12の歳でペロトネル公爵が接近してきて、兄が私の才覚を妬んで亡き者にしようとしている、という言葉に動揺しました。今、あの時に戻れたら、ただ無視すれば良かったと思います。私はペロトネル公爵に、必死で抗弁しました。兄はそんな人ではない、私には才覚など無いと。言えばいうほど、ペロトネル公爵は、私の不安と虚栄心を刺激し、私の考えを歪めました。私のまわりはペロトネル公爵の息のかかった者で固められ、私は兄を助ける存在になりたかったはずなのに、私が兄に変わってこの国を強い国にするのだ、と思うようになりました。」
エルンストは、大きく息を吐いた。
「兄が即位した後、私を国王に推していたペロトネル公爵たちは私の元を去りました。兄に排除されることを恐れてだと思います。私は見放されました。しかし兄は、私に寛大でした。むしろ私のことを心配していました。それを知ったペロトネル公爵はまた私に近づき、『国王陛下では、ルカム王国にすら馬鹿にされる、王弟殿下が軍のトップになり、強い国にしなければ、この国は滅びる』と言ってきました。私は兄に、軍のトップに就かせてくれるよう頼み、ペロトネル公爵の指導のもと、兄の方針に背いて国の軍備を増やしました。」
ここまで話してエルンストは、元王太子殿下を辛そうな顔で振り返り、また話し始めた。
「ペロトネル公爵の遠縁にあたるメルドング子爵が、王宮に出入りする頃から、迷走が始まったように感じます。メルドング子爵は私に、ツェリェ伯やローザン男爵たちがルカム王国と通じて我が国を滅ぼそうとしていると、言いました。私は、この国は私が守ると心に誓い、ペロトネル公爵とメルドング子爵の言うがまま、不穏分子を監視するように命じました。それを機に私のまわりに一気に人が増えました。競って私に忠誠を誓う者が寄ってきました。国王陛下は軟弱すぎる、王弟殿下こそが我が国を守るのです、と口々に言われ、私もそう願うようになりました。そしてメルドング子爵の言うがまま、王太子殿下を国王陛下の元から私につかせることに成功しました。国王陛下は心労で倒れました。
ルカム王国に先制攻撃をされると、王太子殿下に開戦を宣言していただき、王太子殿下と私は参謀本部へ向かいました。王太子殿下が臨時で国王に代わること、国王の印を私に預けることは、私が、王太子殿下に指示したことです。」
元王弟エルンストは、目を瞑って頭を下げた。元王太子殿下が、その姿を見つめている。
「私が参謀本部に入り、攻撃を始めると、一度はルカム王国が撤退しました。私は長年の苦労が報われたと感じました。しかしその後はルカムはびくともせず、こちらの被害は増すばかり。しかしメルドング子爵はすぐに勝てると言い続け、私はその言葉にすがりました。フレデリクを前線に送ると、久々にこちらが前進しました。その後、ルカムの新国王から和平案が送られて来ましたが、メルドング子爵は『こんな屈辱的な和平案を受け入れるわけにはいかない』と力説され、私もそう思いました。しかしフレデリクが参謀本部に乗り込んで来て、メルドング子爵こそがエスドート王国のスパイで、この戦争は、我がフォルスフッド王国とルカム王国を滅亡させるためエスドートが仕掛けた戦争であることを教えられ、私は全てをフレデリクに委ねました。」
「元王弟殿下、ありがとうございます。お座りください。では、ペロトネル公爵、お話しいただけますか。」
ペロトネル公爵は胸を張って堂々と証言台に立った。
「私がしてきたことは、全てこの国のためを思ってのことです。まず、前々国王に軍備増強を進言したのを取り合ってもらえず、私は遠ざけられました。前々国王に輪をかけて弱腰だった第一王子が国王になるとこの国は滅びると思い、第二王子であったエルンスト様に、強い国王になってもらおうと奔走しました。しかし、道半ばで第一王子だった前国王陛下が即位なさった。私は、この国は周辺国に食い物にされる未来しか無いと目の前が真っ暗になりました。が、エルンスト様は後継者争いに負けても輝きを失っておられなかった。軍のトップに就かれて、この国の希望となられました。私は間違ったことをしたとは一度も思ったことはない。今でもこの国はもっともっと強くなるべきと考える。以上。」
話し終えると胸を張って傍聴席に帰ろうとするのを、裁判官が呼び止める。
「あなたは前国王を害するために毒を用いましたか?」
「そんなつまらんことは私はしない。」
「あなたの家の使用人が、前国王が即位する前と、この度の戦争前に、毒を盛るよう二度指示されたと証言しているのですが。」
「はっ、くだらない。毒が常に私の部屋に置いてあることを知っている者に、『国王陛下がいなければこの国は強くなる。』と言ったが、指示はしていない。」
「それは、前国王陛下が即位される前と、今回の戦争前の2回ですか?」
「細かいことは覚えていない。」
「そうですか。あなたは、亡くなった兵士たちに何か思うことはありますか?」
「国のために名誉ある死を遂げた兵士を誇りに思う。」
「あなたか、あなたのご嫡男が戦死されてもそう思われますか?」
「私も、息子も、この国に必要な人間だ。戦死してよい一介の兵士とは違う。」
「そうですか。お座りください。次は、メルドング子爵、お願いします。」
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