16 / 110
2章:王の胎動
4話:誇り高き血族・前編
しおりを挟む
▼ルーカス
翌日早朝、王太子一行を乗せた馬車はウィズリーの町を出た。ルーカスの部下もそれと知られぬように後を追った。
それより時間を空けて正午を過ぎた頃、安宿の前に小さな幌馬車が止まり、旅の芸人たちが荷を積みこんで出て行った。
これらの報告を受けてようやく、ルーカスは一人ウィズリーの町に入った。安宿を取り、近くの酒場に入る。そしてそこの主人と何気ない話を始めた。
「それにしても旦那、惜しい事をしたね」
「ん?」
昼から陽気な主人が、それは楽しそうに話しをする。それを聞くルーカスも、安い酒と温かな料理を食べながら聞いた。
「いやね、昨日えらい別嬪の旅芸人がいて、ここで踊っていったのさ。それは綺麗でセクシーでね。もう、酒場の男どもはすっからかんになるほど貢いでたよ」
「ほぉ、それは惜しい事をした」
その美人の旅芸人は、きっと昨日密偵が言っていた赤毛の女だろうと思う。皆の目を一気に惹きつけるほどの美女などそう多くはない。
「今日はもういないのか?」
「あぁ、行っちまったよ。なんでも、港から他国に渡って芸をするとか。あの美貌ならどこでだって男が放っておかないさ」
「そんなにか?」
酒場の主人はしきりに首を縦に振る。だが、見た目に重点を置かないルーカスにはこの熱気が分からない。
一応王族ということで、これまでにも多くの女性が彼を目当てに声をかけてきた。皆様々なタイプの美女だっただろう。だが、どれも心に響かなく、恋情も当然わかなかった。
「ここから港となれば、どこなんだ?」
「マリアンヌだろうな。あそこは中規模だが交易が盛んだし、他国の船も入る。だが、最近は物騒な話も聞くな」
「物騒な話?」
妙な引っ掛かりを感じて、ルーカスは問いかける。何が引っかかったのかは分からないが気になった。
「海賊が出るらしくて、商船が襲われるんだ。被害が結構でてるらしくてな」
「海賊か」
どこの国もこうした問題はあるものだ。ルルエにも海賊はいる。だが、それは国家が抑え込むものだ。
「これまでにも軍船が出たらしいんだが、手に負えなくて逃げられちまったらしい。まぁ、狙うのは大きな商船ばかりだって話だが」
商船を襲う海賊。女旅芸人が向かった先も海賊のいるマリアンヌ。嫌な予感がしている。だが、動くには早い。ユリエルを追った部隊と、旅芸人を追った密偵。まずは報告を待つ方がいい。どちらに向かうにしても、焦っては見誤る。
「賊といえば、ここいらにも出るようだね」
「ん?」
何かを思い出したように酒場の主人が言う。それにもう一度、ルーカスは耳を傾けた。
「いや、ここからマリアンヌ港へ続くチェリ平原に、義賊を名乗る奴らが出るらしくてね。まぁ、そう乱暴な奴等ではないらしいが」
「義賊か」
世が荒れればそういう輩も出る。金持ちなどから奪った財を、貧しい者に分け与えるのだ。そういう輩は無駄に人を殺したりはしない。大抵は目的を達すれば傷つけずに解放する。
「襲われても金目の物を出せば解放されるし、町までの食料なんかは残してくれるらしい。そのせいか、まだ討伐依頼は出てないんだが」
「割ける人員も報酬も限りがあるから、被害が少ないものは放置されるのだろうな」
ルーカスの言葉に、酒場の主人も頷いた。
酒代を置いて、ルーカスは宿に戻った。そして思案していた。今から行けば、噂の旅芸人に追いつける。行くべきか。
だが、結局は留まった。ユリエルを追った兵からの連絡が届いたからだ。奴らはここらで一番大きな砦に入ったらしい。
一行の目的はこの砦だけか。それとも、他の砦にも向かうのか。場合によっては国から更に兵を呼ぶ必要もある。いや、帰りの馬車を襲いユリエルを確保するのが先か。
今のところ、各砦から人を集めたとしても戦力は五分五分だろう。港から人を呼び寄せれば、ルーカス達の方が上だ。
だが、実際にやってみなければ分からないのが戦というものだ。油断などできない。
安宿の部屋の窓を開けたまま、ルーカスはベッドに潜り込む。そして、もう一つくるはずの知らせを待ちわびた。
◆◇◆
▼ユリエル
ユリエル達はマリアンヌ港へと向かう道中、チェリ平原に野営を張った。
森もあるのだが、あえて見通しのいい平原に焚き火を起こし、馬車をつけている。警戒心がないわけではなく、誰が来ても返り討ちにするつもりだ。
そして現在、ユリエル以外の者はとある衝撃映像を見て固まっている。
「王太子ともあろう人が、干し肉かじってるのはどうなんだい?」
思わず口にしたレヴィンにかまう様子もなく、ユリエルは少し柔らかくした干し肉をそのままかじっている。
「いい味してますよ。まだ少し塩味が強いですが」
「いや、味の問題じゃないんだけどね」
固まっているレヴィンに構うことなく、他の面々は苦笑しつつ食事の準備を進めた。
「王族ってのは、こんな場所でももっと贅沢な物を好むんだと思ってたけど。姐さん、ワイルドだね」
「それはどうも」
「あの、殿……ではなくて」
一番若い兵が手に素朴な木の器を持って立っている。器からは温かな湯気があがっている。ユリエルはオドオドする兵に悪戯な笑みを浮かべ、チョンとその唇に指で触れた。
「ユーナ、ですよ」
「あっ、はい。野菜のスープができましたので、よろしければどうぞ」
おずおずと差し出された器を受け取り、ユリエルは有難く流し込む。野菜の味が出た、素朴で美味しいスープだ。味付けは少量の塩だけのはずなのだが。
「美味しいですね。お前は料理が上手だね」
「有難うございます!」
とても嬉しそうに綻ぶような笑みをみせる若い兵は、同じように皆にスープを配っていく。
「姐さんの味覚って、とっても質素だね」
「いけませんか?」
「いいと思うけどさ。でも、普段の食事は違うでしょ?」
だが、ユリエルは首を横に振った。
「基本的に、脂っぽい食べ物は好みません。過度の贅沢もね。砦の料理番にもいいつけて、皆と同じものを食べていますよ」
「本当に?」
「はい、確かです。ユーナ様は俺達と同じものを、同じ場所で食べています。行軍の際も一緒に食べてくださいます」
一番隊の兵が穏やかに言う。ユリエル自身は隊を持たないが、グリフィス率いる一番隊とは行動を共にすることが多く、必然的によく知っていた。
「それどころか、行軍の時には他の兵に混じって雑魚寝までなさるから驚く。グリフィス様があまりに無防備で、何度もお叱りになっていますからね」
「あれは少し過保護が過ぎるのですよ。私も同じ男なのだから、何の問題があるというのです」
「いや、色々いっぱい問題ありすぎるから」
レヴィンが重く溜息をつくのを、ユリエルはおかしそうに笑う。まぁ、グリフィスやレヴィンの言いたい事も分からないではないからだ。無視するが。
「それにしても、敵さんは抜け目がないね。こっちにまで密偵をつけるなんて」
スープを啜りつつパンをかじるレヴィンが、口元にニヤリと笑みを浮かべて言う。それに、ユリエルは苦笑を返した。
「それだけ、あちらは警戒しているのでしょう。早い段階で気づけて良かったですね」
ユリエルの瞳に暗い光が宿る。それはあまり、食事時には適さない話題だった。兵士なんてものはよく、食事や酒の席で武勲話をする。多少の誇張もいれて。だが、今二人が口にしているのは武勲というにはあまりに時が近く、まだ記憶として生々しいものがあった。
「レヴィン、上手く処理したのでしょうね?」
「勿論。今頃谷間で綺麗な夜空を眺めているよ。あぁ、それとも夜空からこの地上を眺めているかな?」
こんな話を食事時に平気でするあたり、やはりこの二人は普通の感覚ではない。思わず器を置く兵もいた。
だがこの生々しさが、妙に戦をしているという自覚を与えてくれた。
平原に入れば遺体を隠す場所がない。ウィズリーを出て程なく、レヴィンとユリエルは密偵の存在に気づいた。そこで、水場での休憩の時に森へと入り、そこで始末した。処理はレヴィンに任せたのだった。
「さて、明日は早めに出ます。船が出港するまでは邪魔などされたくはありませんからね」
明日の昼にはマリアンヌ港に到着する。既に鳩を飛ばし、船の手配をしてある。出港は明後日の予定だ。
「そういえば、町で妙な噂を聞きました」
何かを思い出したように、配給をしている兵が口を挟む。ユリエルはおかわりしたスープを飲みながら、目線を上げた。
「妙な噂?」
「はい、昨夜の酒場で。なんでも、ここに盗賊が出るそうです」
その話は実に興味深い。ユリエルはスープを飲む手を止めて彼を見た。
「義賊を名乗っているようで、金目の物を出せば乱暴な事はしないそうです」
「古の血族らしいけれどね。何でも、妙な恰好をしているとか」
「妙、ですか?」
話を引き継いだレヴィンに、ユリエルは首を傾げる。彼の言った「古の血族」という言葉。これに、ユリエルは聞き覚えがあった。
「なんでも、顔に妙な刺青があるらしい。形や色、大きさが違うらしいけれど、全員ね。あと、名前もこの国の名前とは少し違うらしいよ」
「それって……」
ユリエルは覚えがあった。顔に刺青をした、古の一族。獣のように俊敏でしなやかな動きをする戦闘民族だ。そしてその名は、この国の者とは異なっている。
翌日早朝、王太子一行を乗せた馬車はウィズリーの町を出た。ルーカスの部下もそれと知られぬように後を追った。
それより時間を空けて正午を過ぎた頃、安宿の前に小さな幌馬車が止まり、旅の芸人たちが荷を積みこんで出て行った。
これらの報告を受けてようやく、ルーカスは一人ウィズリーの町に入った。安宿を取り、近くの酒場に入る。そしてそこの主人と何気ない話を始めた。
「それにしても旦那、惜しい事をしたね」
「ん?」
昼から陽気な主人が、それは楽しそうに話しをする。それを聞くルーカスも、安い酒と温かな料理を食べながら聞いた。
「いやね、昨日えらい別嬪の旅芸人がいて、ここで踊っていったのさ。それは綺麗でセクシーでね。もう、酒場の男どもはすっからかんになるほど貢いでたよ」
「ほぉ、それは惜しい事をした」
その美人の旅芸人は、きっと昨日密偵が言っていた赤毛の女だろうと思う。皆の目を一気に惹きつけるほどの美女などそう多くはない。
「今日はもういないのか?」
「あぁ、行っちまったよ。なんでも、港から他国に渡って芸をするとか。あの美貌ならどこでだって男が放っておかないさ」
「そんなにか?」
酒場の主人はしきりに首を縦に振る。だが、見た目に重点を置かないルーカスにはこの熱気が分からない。
一応王族ということで、これまでにも多くの女性が彼を目当てに声をかけてきた。皆様々なタイプの美女だっただろう。だが、どれも心に響かなく、恋情も当然わかなかった。
「ここから港となれば、どこなんだ?」
「マリアンヌだろうな。あそこは中規模だが交易が盛んだし、他国の船も入る。だが、最近は物騒な話も聞くな」
「物騒な話?」
妙な引っ掛かりを感じて、ルーカスは問いかける。何が引っかかったのかは分からないが気になった。
「海賊が出るらしくて、商船が襲われるんだ。被害が結構でてるらしくてな」
「海賊か」
どこの国もこうした問題はあるものだ。ルルエにも海賊はいる。だが、それは国家が抑え込むものだ。
「これまでにも軍船が出たらしいんだが、手に負えなくて逃げられちまったらしい。まぁ、狙うのは大きな商船ばかりだって話だが」
商船を襲う海賊。女旅芸人が向かった先も海賊のいるマリアンヌ。嫌な予感がしている。だが、動くには早い。ユリエルを追った部隊と、旅芸人を追った密偵。まずは報告を待つ方がいい。どちらに向かうにしても、焦っては見誤る。
「賊といえば、ここいらにも出るようだね」
「ん?」
何かを思い出したように酒場の主人が言う。それにもう一度、ルーカスは耳を傾けた。
「いや、ここからマリアンヌ港へ続くチェリ平原に、義賊を名乗る奴らが出るらしくてね。まぁ、そう乱暴な奴等ではないらしいが」
「義賊か」
世が荒れればそういう輩も出る。金持ちなどから奪った財を、貧しい者に分け与えるのだ。そういう輩は無駄に人を殺したりはしない。大抵は目的を達すれば傷つけずに解放する。
「襲われても金目の物を出せば解放されるし、町までの食料なんかは残してくれるらしい。そのせいか、まだ討伐依頼は出てないんだが」
「割ける人員も報酬も限りがあるから、被害が少ないものは放置されるのだろうな」
ルーカスの言葉に、酒場の主人も頷いた。
酒代を置いて、ルーカスは宿に戻った。そして思案していた。今から行けば、噂の旅芸人に追いつける。行くべきか。
だが、結局は留まった。ユリエルを追った兵からの連絡が届いたからだ。奴らはここらで一番大きな砦に入ったらしい。
一行の目的はこの砦だけか。それとも、他の砦にも向かうのか。場合によっては国から更に兵を呼ぶ必要もある。いや、帰りの馬車を襲いユリエルを確保するのが先か。
今のところ、各砦から人を集めたとしても戦力は五分五分だろう。港から人を呼び寄せれば、ルーカス達の方が上だ。
だが、実際にやってみなければ分からないのが戦というものだ。油断などできない。
安宿の部屋の窓を開けたまま、ルーカスはベッドに潜り込む。そして、もう一つくるはずの知らせを待ちわびた。
◆◇◆
▼ユリエル
ユリエル達はマリアンヌ港へと向かう道中、チェリ平原に野営を張った。
森もあるのだが、あえて見通しのいい平原に焚き火を起こし、馬車をつけている。警戒心がないわけではなく、誰が来ても返り討ちにするつもりだ。
そして現在、ユリエル以外の者はとある衝撃映像を見て固まっている。
「王太子ともあろう人が、干し肉かじってるのはどうなんだい?」
思わず口にしたレヴィンにかまう様子もなく、ユリエルは少し柔らかくした干し肉をそのままかじっている。
「いい味してますよ。まだ少し塩味が強いですが」
「いや、味の問題じゃないんだけどね」
固まっているレヴィンに構うことなく、他の面々は苦笑しつつ食事の準備を進めた。
「王族ってのは、こんな場所でももっと贅沢な物を好むんだと思ってたけど。姐さん、ワイルドだね」
「それはどうも」
「あの、殿……ではなくて」
一番若い兵が手に素朴な木の器を持って立っている。器からは温かな湯気があがっている。ユリエルはオドオドする兵に悪戯な笑みを浮かべ、チョンとその唇に指で触れた。
「ユーナ、ですよ」
「あっ、はい。野菜のスープができましたので、よろしければどうぞ」
おずおずと差し出された器を受け取り、ユリエルは有難く流し込む。野菜の味が出た、素朴で美味しいスープだ。味付けは少量の塩だけのはずなのだが。
「美味しいですね。お前は料理が上手だね」
「有難うございます!」
とても嬉しそうに綻ぶような笑みをみせる若い兵は、同じように皆にスープを配っていく。
「姐さんの味覚って、とっても質素だね」
「いけませんか?」
「いいと思うけどさ。でも、普段の食事は違うでしょ?」
だが、ユリエルは首を横に振った。
「基本的に、脂っぽい食べ物は好みません。過度の贅沢もね。砦の料理番にもいいつけて、皆と同じものを食べていますよ」
「本当に?」
「はい、確かです。ユーナ様は俺達と同じものを、同じ場所で食べています。行軍の際も一緒に食べてくださいます」
一番隊の兵が穏やかに言う。ユリエル自身は隊を持たないが、グリフィス率いる一番隊とは行動を共にすることが多く、必然的によく知っていた。
「それどころか、行軍の時には他の兵に混じって雑魚寝までなさるから驚く。グリフィス様があまりに無防備で、何度もお叱りになっていますからね」
「あれは少し過保護が過ぎるのですよ。私も同じ男なのだから、何の問題があるというのです」
「いや、色々いっぱい問題ありすぎるから」
レヴィンが重く溜息をつくのを、ユリエルはおかしそうに笑う。まぁ、グリフィスやレヴィンの言いたい事も分からないではないからだ。無視するが。
「それにしても、敵さんは抜け目がないね。こっちにまで密偵をつけるなんて」
スープを啜りつつパンをかじるレヴィンが、口元にニヤリと笑みを浮かべて言う。それに、ユリエルは苦笑を返した。
「それだけ、あちらは警戒しているのでしょう。早い段階で気づけて良かったですね」
ユリエルの瞳に暗い光が宿る。それはあまり、食事時には適さない話題だった。兵士なんてものはよく、食事や酒の席で武勲話をする。多少の誇張もいれて。だが、今二人が口にしているのは武勲というにはあまりに時が近く、まだ記憶として生々しいものがあった。
「レヴィン、上手く処理したのでしょうね?」
「勿論。今頃谷間で綺麗な夜空を眺めているよ。あぁ、それとも夜空からこの地上を眺めているかな?」
こんな話を食事時に平気でするあたり、やはりこの二人は普通の感覚ではない。思わず器を置く兵もいた。
だがこの生々しさが、妙に戦をしているという自覚を与えてくれた。
平原に入れば遺体を隠す場所がない。ウィズリーを出て程なく、レヴィンとユリエルは密偵の存在に気づいた。そこで、水場での休憩の時に森へと入り、そこで始末した。処理はレヴィンに任せたのだった。
「さて、明日は早めに出ます。船が出港するまでは邪魔などされたくはありませんからね」
明日の昼にはマリアンヌ港に到着する。既に鳩を飛ばし、船の手配をしてある。出港は明後日の予定だ。
「そういえば、町で妙な噂を聞きました」
何かを思い出したように、配給をしている兵が口を挟む。ユリエルはおかわりしたスープを飲みながら、目線を上げた。
「妙な噂?」
「はい、昨夜の酒場で。なんでも、ここに盗賊が出るそうです」
その話は実に興味深い。ユリエルはスープを飲む手を止めて彼を見た。
「義賊を名乗っているようで、金目の物を出せば乱暴な事はしないそうです」
「古の血族らしいけれどね。何でも、妙な恰好をしているとか」
「妙、ですか?」
話を引き継いだレヴィンに、ユリエルは首を傾げる。彼の言った「古の血族」という言葉。これに、ユリエルは聞き覚えがあった。
「なんでも、顔に妙な刺青があるらしい。形や色、大きさが違うらしいけれど、全員ね。あと、名前もこの国の名前とは少し違うらしいよ」
「それって……」
ユリエルは覚えがあった。顔に刺青をした、古の一族。獣のように俊敏でしなやかな動きをする戦闘民族だ。そしてその名は、この国の者とは異なっている。
0
あなたにおすすめの小説
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
隣国のΩに婚約破棄をされたので、お望み通り侵略して差し上げよう。
下井理佐
BL
救いなし。序盤で受けが死にます。
文章がおかしな所があったので修正しました。
大国の第一王子・αのジスランは、小国の王子・Ωのルシエルと幼い頃から許嫁の関係だった。
ただの政略結婚の相手であるとルシエルに興味を持たないジスランであったが、婚約発表の社交界前夜、ルシエルから婚約破棄をするから受け入れてほしいと言われる。
理由を聞くジスランであったが、ルシエルはただ、
「必ず僕の国を滅ぼして」
それだけ言い、去っていった。
社交界当日、ルシエルは約束通り婚約破棄を皆の前で宣言する。
【完結】抱っこからはじまる恋
* ゆるゆ
BL
満員電車で、立ったまま寄りかかるように寝てしまった高校生の愛希を抱っこしてくれたのは、かっこいい社会人の真紀でした。接点なんて、まるでないふたりの、抱っこからはじまる、しあわせな恋のお話です。
ふたりの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります。
YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
BLoveさまのコンテストに応募しているお話を倍以上の字数増量でお送りする、アルファポリスさま限定版です!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
殿下に婚約終了と言われたので城を出ようとしたら、何かおかしいんですが!?
krm
BL
「俺達の婚約は今日で終わりにする」
突然の婚約終了宣言。心がぐしゃぐしゃになった僕は、荷物を抱えて城を出る決意をした。
なのに、何故か殿下が追いかけてきて――いやいやいや、どういうこと!?
全力すれ違いラブコメファンタジーBL!
支部の企画投稿用に書いたショートショートです。前後編二話完結です。
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる