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4章:リッツ・ベルギウス失踪事件
5話:貴方専用です!(リッツ)
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アルブレヒトから話があった後、リッツはフランクリンの病室を訪ねた。
そこには医者とランバート、そしてウルバスもいた。
「お疲れ、リッツ。眠れたか?」
「あぁ、うん。ランバートも、ウルバス隊長も有り難う」
「気にしなくていいよ、リッツ。俺は捕虜引き渡しのついでだったし」
ニコニコと人のいい笑顔で返すウルバスの隣で、ランバートは気遣わしい表情だ。また、あれこれ気を回してるんだろう。
「アルブレヒト様と話してきたか?」
「うん」
「どうなった?」
「兄貴の事は帝国に任せるって言ってくれた。あと、二週間ほど滞在しろって」
「じゃあ、ほぼ俺達にしたのと同じ内容だね」
ウルバスの言葉にランバートも頷く。やはりというか、既に話が回っていたらしい。
「いい機会だから少し休めよ。フランクリン殿はどうしたって今は動けないから」
ベッドに近づき、様子を見る。眠っているけれど顔色はいくぶんいい。ただ、折れた左足はとても痛々しい。グルグルに固められて膝から下を動かす事はできなさそうだ。
ランバートが肩を叩く。それに、リッツは頷いた。
「残っていた御者番と、今日の午後に帝国に戻る。ちゃんと送り届けて、ルフランにも報告するから心配しないでくれ。それと、アラステア様にも報告しておく」
「俺の家の事まで任せられないよ」
「任せろって。昔から知ってる相手だ」
安心させるような笑みを浮かべるランバートに申し訳なく、リッツは俯く。あの父と対峙するのは息子でも疲れるのに。
「俺は一足先に船でね。グリフィスの休みもぎ取って、報告して、陛下にも配慮いただけるようにファウスト様やシウス様にお願いしてみるから」
「本当に、申し訳ありません」
素直に頭を下げるリッツに、二人は何でもない様子で笑う。そして「任せろ」と言ってくれた。
その夜、部屋に戻ると小綺麗なままのグリフィスがいる。
奔放な黒髪は香油で抑えられ、ヒゲも綺麗に剃られている。男臭い匂いも石鹸の匂いと混ざり合って、どこか甘く誘われているようだ。
「戻ってきたか。どうだ、兄さんの様子は」
「意識戻って、少しだけ表情見えた。喉が痛いみたいでまだ話せないけれど、顔色はよくなってたよ」
「そうか、よかったな」
受け入れてくれる胸にそっと寄り添うと、そのまま穏やかに抱きとめてくれる。嬉しいと同時に、申し訳なくて胸が痛む。
命の為だった。けれどグリフィスとの約束を破ったのは事実だ。グリフィス専用だと言ったのに、他の男を七日間以上代わる代わる受け入れたのだ。
「グリフィス」
「ん?」
「俺……俺、約束破った」
小さな声で言う。怖かったんだ、色々と。もしもこれで、別れると言われてしまったら。愛想をつかされてしまったら。思うと、声が震えた。
「俺、他の男に股開いて、口も……。ごめん! ごめん、俺……」
誰かに嫌われる事が、拒絶されることがこんなに怖いなんて初めてだ。去って行く人を無様に追いかけてもダメだって、見切りつけてきた。だからグリフィス以外はその日限りだった。
でもグリフィスだけは嫌なんだ。切れてしまうのが怖い。拒絶されたくない。隠していけるならそうしていた。でも、騙したり隠したりするのが苦しくてたまらない。
ギュッと、力が入る腕が強く抱き寄せてくる。ふわりと香る匂いが、切ない気持ちを呼んでくる。
「そうすることが、お前と兄さんを生かす条件だったんだろ?」
見上げると、少し苦しそうなグリフィスがいる。野性的な金の瞳が、辛そうに寄っている。
「お前を売ろうとしていた野郎の聴取で聞いた。お前、自分と兄さんの為に命張ってあいつと契約させたんだろ」
「そう、だけど……。でも、約束破ったのは変わらない」
「俺との約束に拘っておかしな薬使われたり、傷物になるくらいならいい」
ギュッと強くなる手が震えている。男らしい眉が寄っている。痛いみたいな顔をしている。
許してくれるんだ。でも、いいなんて本心じゃない。グリフィスは優しいから、切り離さないだけなんじゃないか?
「じゃあ、今の俺抱ける?」
問いかけると、驚いたようにグリフィスの目が丸くなる。
体を離して、ローブを脱いだ。
「抱いて、欲しいんだ。気持ち悪いんだよ、ずっと。俺、グリフィスのものなのに他の奴が触れたのが、気持ち悪い。嫌じゃないなら、グリフィスが消毒して」
近づいて、スルリと体を寄せる。手を伸ばして頬に触れると、グリフィスの強い腕が抱き寄せて厚い唇が触れた。
「んっ……ぁぅ……んぅ」
舌をねっとりと絡めて、唾液を交わらせるような濃厚なキスに頭の中が痺れる。これだ、これが欲しかった。角度を変えながら何度でもねっとりと交わすキスが好きなんだ。
「はぅ、グリフィス……」
「切ない目で見るなよ、まったく」
困ったような色気のある低い声。堪える時にやる、頭をかく仕草。金の瞳が甘く雄々しくリッツを見ている。
「お前があいつらの相手させられてたのはすぐに知ったから、少し間隔置こうと思ったんだぞ。辛いだろうなって」
「なにその気遣い。いらない。むしろグリフィスに濃厚に熱烈に種付けされて改めて躾けて欲しい」
「相変わらず色気のない」
呆れたように言いながらも、グリフィスは少し嬉しそうに笑う。そして背に手を置いて、改めてキスをした。
「いいんだな?」
「んっ、欲しい。あいつら、全然良くない。グリフィス以外、全部クソだ」
「そういや、俺と最後まで競ってた野郎いたな」
「やめろよそれ! あんなブヨブヨ嫌だ!」
思いだした瞬間、ブワッと鳥肌が立った。あんなのを受け入れるくらいなら、まだ脳みそスカスカのヤリチンのほうがましだ!
グリフィスはその反応に面白そうに笑っている。雄々しいフェロモンダダ漏らしにして。
「そういえばあの格好、似合ってた」
「ん?」
「白いスーツ。少し、前がパンパン気味だったけれど」
逞しい胸筋がバンと張って、シャツのボタンが悲鳴を上げそうだったけれど。
グリフィスは少し照れたように赤くなってそっぽを向く。その様子に笑って、もう一つ思いだした。
「そう言えば名前もベタだったな。アリー王子って」
サバルド王国で「アリーさん!」と声をかけると、けっこう振り向く人がいると思う。そんなベタな偽名をつけるなんて、どうなんだか。
だがグリフィスは今度はジトッとこちらを見るのだ。
「人の本名笑うなっての」
「え?」
「俺の名前だ。アリー・サルマーン・アル=ファッターフ・アル=アミール。帝国に逃れて帰依した時に捨てたがな」
ドキッと心臓が鳴る。忘れていたが、グリフィスは世が世なら王様だ。サバルドのクーデターで帝国に逃れてきたのだから、当然祖国の名前も持っているわけで。
「アリー、王子」
「やめろっての、がらじゃない。俺は剣を振るう生活の方が性に合ってんだ」
「アリー」
呼んでみたら耳も真っ赤になっている。それがちょっと可愛いなんて思っていると、噛みつくようなキスをされた。
「はうぅ、ふっ、うぅ」
照れ隠しのお仕置きキスなんて、美味しさしかない。応じて絡めて吸い上げると、グリフィスの手が悪戯するみたいに肌を撫でる。背中を硬い手の平で撫でられると、少しくすぐったい。
「んぅ、グリフィス」
「欲しくなったか?」
「ずっと、欲しいままだよ」
ゾクゾクと体が疼いて仕方がない。全身がグリフィスに反応しているのが分かる。やっぱり、もうグリフィスしか求めていないんだ。このフェロモンだけで、体は熱くなっていく。
ニヤリと笑ったグリフィスが横抱きにして立ち上がる。逞しい腕、逞しい胸筋、力強い足腰に痺れる。
もう、全身マーキングしてほしい。
ベッドに降ろされて上に陣取られる。大型の獣に見下ろされているような迫力が凄い。あっちも獣だから、間違ってはいないけれど。
「グリフィス、マーキングしてぇ」
「今回ちょっと見直したってのに、お前は……」
「商人だけどビッチも本当だもん。もう身売りなんてしないから、グリフィス専用ビッチに戻して」
「色気!」
「欲望の方が深いの!」
困ったみたいにガシガシ頭をかくが、それでも叶えてくれるのがグリフィスだ。
ギラついた瞳が近づいて、首筋に触れてそこを噛む。痛みがあるくらいしっかり噛まれたけれど、それすら気持ちいいんだ。
「はぁ、あっ、痛いの気持ちいぃ」
「変態だろ」
「いいじゃん、グリフィスだけだもん」
「疼いておねだりしなかったか?」
「はっ、あんな粗チンだらけの奴等に俺のどこが疼くんだよ。愛しい旦那おかずに自分で扱くほうがよっぽど気持ちいいよ」
そもそも立たなくてびっくりした。無理矢理中をされてようやくだった。萎え萎えだ。
グリフィスは照れながらも少し嬉しそうにする。そして、鎖骨の辺りにも噛み跡を残した。
「んぁ、それ好き」
「優しくしてやろうと思ってるのに、煽るな」
「優しいのも気持ちいいけど、激しいのも好きなんだもん」
元々優しいセックスなんて求めていなかったけれど、グリフィスが恋人になってからしてくれるようになってちょっとはまり気味だ。ジワジワと快楽が溜まっていって、最終的にずっと気持ちいいんだ。
「じゃ、中間辺りだな」
「お願いします」
腕を伸ばして受け入れた体を存分に撫で回し、首筋に鼻先を押しつけて匂いを嗅ぐ。これだけで体の中を一杯にしたい。
唇が胸の上を滑り降りて、期待だけで多少硬くなっている乳首を啄む。乳輪を舌で刺激され、先端を吸われて。これだけで背中がビリビリする。肉厚な舌が舐るのは、とても刺激的だ。
「んぅ、ふっ、気持ちいい」
「早すぎるぞ、リッツ」
「んあぁっ」
お仕置きみたいに甘噛みされて、腰にきた。同時に先端が凄く硬くなっているのを知る。少しされただけでこれだ、入れられたら腹上死かもしれない。
「はしたないぞ、リッツ」
「だって、欲しいんだもんっ。グリフィスだけだよ」
「本当か?」
「本当だって! だって、その……立たなくてびっくりした。俺、不感症になったのかと……」
言いたくないが言ってしまった。
後悔して見上げると、グリフィスは驚いている。そして徐にゴツい指が昂ぶりに触れて軽く扱いた。
「ひぁ! あぁ、だめぇ!」
「何が不感症だ。ダダ漏らしだろ」
「だからグリフィスだけなのぉ」
ガッチガチで、どこの十代かと疑うほどにパンパンになっている。ちょっと痛いくらいで、リッツは涙目だ。
「我慢しておけよ。後でたっぷりしてやる」
「今でもいいです」
「今はこっちな」
再び乳首を遊び始めるグリフィスは器用に摘まみ、コロコロと転がす。ぷっくりしている胸は見る間に尖って色も濃くなって、ちょっと痛いくらいに張りつめた。
「ちょ、痛いくらいだからもっ」
乳首だけでイッちゃいます、このままじゃ。
ジンジンしていて、それがジワジワ広がっていて、頭の中はトロトロになっていく。昂ぶりなんてほんの少し触られただけでまた放置されているのに、どんどん熱くなっていくのが分かる。腹の奥が少し切なくなっている。
そんなのお見通しなのか、グリフィスは尚も赤ん坊みたいに乳首ばかりだ。丁寧にされているけれど力は強いから、気持ち良くて凄い。
「乳首だけで、イッちゃうよぉ」
「出してもいいぞ」
「恥ずかしぃ」
「今更かよ」
「らってぇ、触って欲しいんだもん」
口を尖らせ不満を言うと、グリフィスは「可愛くないぞ」と言いながらも笑っている。そして前を握り込み、軽く上下に扱いた。
「あっ! それもまっ! っっ!」
不意打ち過ぎてやらかした。ドクッドクッと脈打つように熱くなった先端から白濁が漏れていく。その勢いは少し恥ずかしいくらいで、カッと顔が熱を帯びた。
「お前、溜め込んではいなかったんじゃないのか?」
「そのはず、なんだけど」
グリフィスの手はヌルヌル状態になっている。勿論溜め込んでなかったんだけど、我慢してたみたいな量が出てる。
「そんなに欲しかったのか?」
ニヤリと笑うグリフィスを見て「あ……」と思う。
欲しかった。言葉だけの安堵や温かい包容だけじゃなくて、もっと肉欲を絡めるような繋がりを肉体的にも求めていた。
納得だ。他の誰でもないグリフィスが相手なんだから、このくらい当然だ。
「もっと、欲しがっちゃだめ? 俺、満たされてなかったみたい。体も心も飢えてんの。グリフィスが足りないって、凄く訴えてる」
両手を伸ばして真っ直ぐに見ていると、グリフィスは雄々しい瞳を優しく緩める。寵愛を約束されているようで、幸せな気分だ。
「両方、存分に味わえ」
甘い甘いキスが啄み、受け入れれば絡まる。これに気持ちが満たされる。一番足りてないのかもしれない。何度でも欲しくて身を寄せている。
その間にグリフィスの手が下へと伸びて、準備万端の後孔を暴いた。
「お前、また自分で解してきたな」
「んっ、だって今日はどうしても欲しかったんだもん」
実は自分で解しながらグリフィスにされるのを想像して、もの凄く楽しんでしまったのは秘密だ。
「ったく、俺の楽しみ取りやがって」
「楽しみ?」
こういうの、面倒って人の方が多いけれど。
思っていると無遠慮に節の立つ指が押し込まれ、いい部分を撫で上げた。
「はぐぅ!」
一気に頭が真っ白だ。刺激が強くて内股が痙攣してしまう。
グリフィスは遠慮無く中をグリグリ苛めてくる。一本だった指は二本に増え、あっという間に三本だ。それが捻りながら中を抉って、指先はバラバラとノックするみたいに前立腺を叩くからたまらない。中でイキながら完全蕩け顔だ。
「お前のよがり狂う姿を見るのも、俺の楽しみなんだがな」
「うっ、はぁ……しゅご、幸せぇ」
「あっという間にいつものリッツだな」
そういうグリフィスもいつもの顔だ。なんだかようやく、日常という感じがした。
グリフィスが相手だと完全にイキ癖がついている。指だけでもう登り詰めたままなかなか降りられない。あいつらは七日以上あったのに、一度も満足させられなかったのに。
「入れるぞ」
低くセクシーな声が鼓膜を震わせ、犯していた指が抜けていく。欲しくてヒクヒクと蠢く内襞が待ちわびた肉棒を与えられると、待ってましたとばかりに絡みついて絞っていく。
「んあぁ!」
逞しい背中に腕を回してギューギューに抱きつく。串刺しにするような遠慮のない腰使いに、逞しすぎて限界を試されているような拡張感。中を埋める熱の火傷するような感覚と、抉り出すどころか突き潰すような凶暴な硬さとカリが中を引っ掻いていく。
「お前、狭いぞ」
「あっ、あっ、ぁあ! グリフィス、だ……」
「どこで俺を感じてんだよ!」
「全部!」
これじゃないと満足しない。これに知り合ったらもうダメだ。欲しい、欲しい、欲しい!
擦り付けるように腰を振って、逞しい腰に足を絡めて擦り付けてしまう。当たる角度が僅かに変わるだけで、頭まで突き抜けていく。
「グリフィス、もっと突いてぇ」
「腹おかしくなるぞ」
「それでもいぃ」
腹上死上等なリッツは揺さぶられるままに鳴いた。声も出ない程によがり狂った。腹の上は相変わらずドロドロで、リングもないから突かれればそれだけで吐き出しっぱなしで、最終的に出すものもなくなって空イキして苦しい。
それでも幸せなのだからいいんだ。変態だろうがド淫乱だろうがこれがリッツとグリフィスのあり方だ。
「出すぞ」
「ちょう、だいっ。グリフィスの、中にぃ」
最奥を暴くように突き上げられ、苦しさと一緒に深い部分に熱を感じる。ドクドクと流し込まれる欲望が嬉しい。ようやくモヤモヤしたものも消えた。この体は、この心はグリフィスだけのものだ。
ホールドする腕の強さ、最後まで流し込もうとする腰使いも好きだ。腹の中が苦しくて、それが嬉しいなんて病気だけれどそれでいい。
「今日は、優しくしてやりたかったのに」
悔しそうに言うグリフィスに力なくリッツは笑う。もう腰も立たなければ足も持ち上がらないし、腕も上がらない。尻の穴が痛い。
「俺は、幸せだったよグリフィス」
「お前のそういう所が、呆れはするが憎めない」
愛しそうにキスをされて、抜け落ちていく熱を感じて寂しいけれど、包むような腕は温かいまま。
「あ、たれてくる」
「色気ないっての!」
大きな手が事後処理をしてくれて、されるがままに尻を上げている。トロトロと内股を落ちて行くそれがスッキリと綺麗に掻き出されるのも実は嫌いじゃない。
「尻振るなよ」
「交尾のおねだり」
「ちくしょう、もう一度犯すぞお前」
「え? 本当?」
「嬉しそうにすんな!」
だってそれってお仕置きじゃなくて、ご褒美ですから。
そこには医者とランバート、そしてウルバスもいた。
「お疲れ、リッツ。眠れたか?」
「あぁ、うん。ランバートも、ウルバス隊長も有り難う」
「気にしなくていいよ、リッツ。俺は捕虜引き渡しのついでだったし」
ニコニコと人のいい笑顔で返すウルバスの隣で、ランバートは気遣わしい表情だ。また、あれこれ気を回してるんだろう。
「アルブレヒト様と話してきたか?」
「うん」
「どうなった?」
「兄貴の事は帝国に任せるって言ってくれた。あと、二週間ほど滞在しろって」
「じゃあ、ほぼ俺達にしたのと同じ内容だね」
ウルバスの言葉にランバートも頷く。やはりというか、既に話が回っていたらしい。
「いい機会だから少し休めよ。フランクリン殿はどうしたって今は動けないから」
ベッドに近づき、様子を見る。眠っているけれど顔色はいくぶんいい。ただ、折れた左足はとても痛々しい。グルグルに固められて膝から下を動かす事はできなさそうだ。
ランバートが肩を叩く。それに、リッツは頷いた。
「残っていた御者番と、今日の午後に帝国に戻る。ちゃんと送り届けて、ルフランにも報告するから心配しないでくれ。それと、アラステア様にも報告しておく」
「俺の家の事まで任せられないよ」
「任せろって。昔から知ってる相手だ」
安心させるような笑みを浮かべるランバートに申し訳なく、リッツは俯く。あの父と対峙するのは息子でも疲れるのに。
「俺は一足先に船でね。グリフィスの休みもぎ取って、報告して、陛下にも配慮いただけるようにファウスト様やシウス様にお願いしてみるから」
「本当に、申し訳ありません」
素直に頭を下げるリッツに、二人は何でもない様子で笑う。そして「任せろ」と言ってくれた。
その夜、部屋に戻ると小綺麗なままのグリフィスがいる。
奔放な黒髪は香油で抑えられ、ヒゲも綺麗に剃られている。男臭い匂いも石鹸の匂いと混ざり合って、どこか甘く誘われているようだ。
「戻ってきたか。どうだ、兄さんの様子は」
「意識戻って、少しだけ表情見えた。喉が痛いみたいでまだ話せないけれど、顔色はよくなってたよ」
「そうか、よかったな」
受け入れてくれる胸にそっと寄り添うと、そのまま穏やかに抱きとめてくれる。嬉しいと同時に、申し訳なくて胸が痛む。
命の為だった。けれどグリフィスとの約束を破ったのは事実だ。グリフィス専用だと言ったのに、他の男を七日間以上代わる代わる受け入れたのだ。
「グリフィス」
「ん?」
「俺……俺、約束破った」
小さな声で言う。怖かったんだ、色々と。もしもこれで、別れると言われてしまったら。愛想をつかされてしまったら。思うと、声が震えた。
「俺、他の男に股開いて、口も……。ごめん! ごめん、俺……」
誰かに嫌われる事が、拒絶されることがこんなに怖いなんて初めてだ。去って行く人を無様に追いかけてもダメだって、見切りつけてきた。だからグリフィス以外はその日限りだった。
でもグリフィスだけは嫌なんだ。切れてしまうのが怖い。拒絶されたくない。隠していけるならそうしていた。でも、騙したり隠したりするのが苦しくてたまらない。
ギュッと、力が入る腕が強く抱き寄せてくる。ふわりと香る匂いが、切ない気持ちを呼んでくる。
「そうすることが、お前と兄さんを生かす条件だったんだろ?」
見上げると、少し苦しそうなグリフィスがいる。野性的な金の瞳が、辛そうに寄っている。
「お前を売ろうとしていた野郎の聴取で聞いた。お前、自分と兄さんの為に命張ってあいつと契約させたんだろ」
「そう、だけど……。でも、約束破ったのは変わらない」
「俺との約束に拘っておかしな薬使われたり、傷物になるくらいならいい」
ギュッと強くなる手が震えている。男らしい眉が寄っている。痛いみたいな顔をしている。
許してくれるんだ。でも、いいなんて本心じゃない。グリフィスは優しいから、切り離さないだけなんじゃないか?
「じゃあ、今の俺抱ける?」
問いかけると、驚いたようにグリフィスの目が丸くなる。
体を離して、ローブを脱いだ。
「抱いて、欲しいんだ。気持ち悪いんだよ、ずっと。俺、グリフィスのものなのに他の奴が触れたのが、気持ち悪い。嫌じゃないなら、グリフィスが消毒して」
近づいて、スルリと体を寄せる。手を伸ばして頬に触れると、グリフィスの強い腕が抱き寄せて厚い唇が触れた。
「んっ……ぁぅ……んぅ」
舌をねっとりと絡めて、唾液を交わらせるような濃厚なキスに頭の中が痺れる。これだ、これが欲しかった。角度を変えながら何度でもねっとりと交わすキスが好きなんだ。
「はぅ、グリフィス……」
「切ない目で見るなよ、まったく」
困ったような色気のある低い声。堪える時にやる、頭をかく仕草。金の瞳が甘く雄々しくリッツを見ている。
「お前があいつらの相手させられてたのはすぐに知ったから、少し間隔置こうと思ったんだぞ。辛いだろうなって」
「なにその気遣い。いらない。むしろグリフィスに濃厚に熱烈に種付けされて改めて躾けて欲しい」
「相変わらず色気のない」
呆れたように言いながらも、グリフィスは少し嬉しそうに笑う。そして背に手を置いて、改めてキスをした。
「いいんだな?」
「んっ、欲しい。あいつら、全然良くない。グリフィス以外、全部クソだ」
「そういや、俺と最後まで競ってた野郎いたな」
「やめろよそれ! あんなブヨブヨ嫌だ!」
思いだした瞬間、ブワッと鳥肌が立った。あんなのを受け入れるくらいなら、まだ脳みそスカスカのヤリチンのほうがましだ!
グリフィスはその反応に面白そうに笑っている。雄々しいフェロモンダダ漏らしにして。
「そういえばあの格好、似合ってた」
「ん?」
「白いスーツ。少し、前がパンパン気味だったけれど」
逞しい胸筋がバンと張って、シャツのボタンが悲鳴を上げそうだったけれど。
グリフィスは少し照れたように赤くなってそっぽを向く。その様子に笑って、もう一つ思いだした。
「そう言えば名前もベタだったな。アリー王子って」
サバルド王国で「アリーさん!」と声をかけると、けっこう振り向く人がいると思う。そんなベタな偽名をつけるなんて、どうなんだか。
だがグリフィスは今度はジトッとこちらを見るのだ。
「人の本名笑うなっての」
「え?」
「俺の名前だ。アリー・サルマーン・アル=ファッターフ・アル=アミール。帝国に逃れて帰依した時に捨てたがな」
ドキッと心臓が鳴る。忘れていたが、グリフィスは世が世なら王様だ。サバルドのクーデターで帝国に逃れてきたのだから、当然祖国の名前も持っているわけで。
「アリー、王子」
「やめろっての、がらじゃない。俺は剣を振るう生活の方が性に合ってんだ」
「アリー」
呼んでみたら耳も真っ赤になっている。それがちょっと可愛いなんて思っていると、噛みつくようなキスをされた。
「はうぅ、ふっ、うぅ」
照れ隠しのお仕置きキスなんて、美味しさしかない。応じて絡めて吸い上げると、グリフィスの手が悪戯するみたいに肌を撫でる。背中を硬い手の平で撫でられると、少しくすぐったい。
「んぅ、グリフィス」
「欲しくなったか?」
「ずっと、欲しいままだよ」
ゾクゾクと体が疼いて仕方がない。全身がグリフィスに反応しているのが分かる。やっぱり、もうグリフィスしか求めていないんだ。このフェロモンだけで、体は熱くなっていく。
ニヤリと笑ったグリフィスが横抱きにして立ち上がる。逞しい腕、逞しい胸筋、力強い足腰に痺れる。
もう、全身マーキングしてほしい。
ベッドに降ろされて上に陣取られる。大型の獣に見下ろされているような迫力が凄い。あっちも獣だから、間違ってはいないけれど。
「グリフィス、マーキングしてぇ」
「今回ちょっと見直したってのに、お前は……」
「商人だけどビッチも本当だもん。もう身売りなんてしないから、グリフィス専用ビッチに戻して」
「色気!」
「欲望の方が深いの!」
困ったみたいにガシガシ頭をかくが、それでも叶えてくれるのがグリフィスだ。
ギラついた瞳が近づいて、首筋に触れてそこを噛む。痛みがあるくらいしっかり噛まれたけれど、それすら気持ちいいんだ。
「はぁ、あっ、痛いの気持ちいぃ」
「変態だろ」
「いいじゃん、グリフィスだけだもん」
「疼いておねだりしなかったか?」
「はっ、あんな粗チンだらけの奴等に俺のどこが疼くんだよ。愛しい旦那おかずに自分で扱くほうがよっぽど気持ちいいよ」
そもそも立たなくてびっくりした。無理矢理中をされてようやくだった。萎え萎えだ。
グリフィスは照れながらも少し嬉しそうにする。そして、鎖骨の辺りにも噛み跡を残した。
「んぁ、それ好き」
「優しくしてやろうと思ってるのに、煽るな」
「優しいのも気持ちいいけど、激しいのも好きなんだもん」
元々優しいセックスなんて求めていなかったけれど、グリフィスが恋人になってからしてくれるようになってちょっとはまり気味だ。ジワジワと快楽が溜まっていって、最終的にずっと気持ちいいんだ。
「じゃ、中間辺りだな」
「お願いします」
腕を伸ばして受け入れた体を存分に撫で回し、首筋に鼻先を押しつけて匂いを嗅ぐ。これだけで体の中を一杯にしたい。
唇が胸の上を滑り降りて、期待だけで多少硬くなっている乳首を啄む。乳輪を舌で刺激され、先端を吸われて。これだけで背中がビリビリする。肉厚な舌が舐るのは、とても刺激的だ。
「んぅ、ふっ、気持ちいい」
「早すぎるぞ、リッツ」
「んあぁっ」
お仕置きみたいに甘噛みされて、腰にきた。同時に先端が凄く硬くなっているのを知る。少しされただけでこれだ、入れられたら腹上死かもしれない。
「はしたないぞ、リッツ」
「だって、欲しいんだもんっ。グリフィスだけだよ」
「本当か?」
「本当だって! だって、その……立たなくてびっくりした。俺、不感症になったのかと……」
言いたくないが言ってしまった。
後悔して見上げると、グリフィスは驚いている。そして徐にゴツい指が昂ぶりに触れて軽く扱いた。
「ひぁ! あぁ、だめぇ!」
「何が不感症だ。ダダ漏らしだろ」
「だからグリフィスだけなのぉ」
ガッチガチで、どこの十代かと疑うほどにパンパンになっている。ちょっと痛いくらいで、リッツは涙目だ。
「我慢しておけよ。後でたっぷりしてやる」
「今でもいいです」
「今はこっちな」
再び乳首を遊び始めるグリフィスは器用に摘まみ、コロコロと転がす。ぷっくりしている胸は見る間に尖って色も濃くなって、ちょっと痛いくらいに張りつめた。
「ちょ、痛いくらいだからもっ」
乳首だけでイッちゃいます、このままじゃ。
ジンジンしていて、それがジワジワ広がっていて、頭の中はトロトロになっていく。昂ぶりなんてほんの少し触られただけでまた放置されているのに、どんどん熱くなっていくのが分かる。腹の奥が少し切なくなっている。
そんなのお見通しなのか、グリフィスは尚も赤ん坊みたいに乳首ばかりだ。丁寧にされているけれど力は強いから、気持ち良くて凄い。
「乳首だけで、イッちゃうよぉ」
「出してもいいぞ」
「恥ずかしぃ」
「今更かよ」
「らってぇ、触って欲しいんだもん」
口を尖らせ不満を言うと、グリフィスは「可愛くないぞ」と言いながらも笑っている。そして前を握り込み、軽く上下に扱いた。
「あっ! それもまっ! っっ!」
不意打ち過ぎてやらかした。ドクッドクッと脈打つように熱くなった先端から白濁が漏れていく。その勢いは少し恥ずかしいくらいで、カッと顔が熱を帯びた。
「お前、溜め込んではいなかったんじゃないのか?」
「そのはず、なんだけど」
グリフィスの手はヌルヌル状態になっている。勿論溜め込んでなかったんだけど、我慢してたみたいな量が出てる。
「そんなに欲しかったのか?」
ニヤリと笑うグリフィスを見て「あ……」と思う。
欲しかった。言葉だけの安堵や温かい包容だけじゃなくて、もっと肉欲を絡めるような繋がりを肉体的にも求めていた。
納得だ。他の誰でもないグリフィスが相手なんだから、このくらい当然だ。
「もっと、欲しがっちゃだめ? 俺、満たされてなかったみたい。体も心も飢えてんの。グリフィスが足りないって、凄く訴えてる」
両手を伸ばして真っ直ぐに見ていると、グリフィスは雄々しい瞳を優しく緩める。寵愛を約束されているようで、幸せな気分だ。
「両方、存分に味わえ」
甘い甘いキスが啄み、受け入れれば絡まる。これに気持ちが満たされる。一番足りてないのかもしれない。何度でも欲しくて身を寄せている。
その間にグリフィスの手が下へと伸びて、準備万端の後孔を暴いた。
「お前、また自分で解してきたな」
「んっ、だって今日はどうしても欲しかったんだもん」
実は自分で解しながらグリフィスにされるのを想像して、もの凄く楽しんでしまったのは秘密だ。
「ったく、俺の楽しみ取りやがって」
「楽しみ?」
こういうの、面倒って人の方が多いけれど。
思っていると無遠慮に節の立つ指が押し込まれ、いい部分を撫で上げた。
「はぐぅ!」
一気に頭が真っ白だ。刺激が強くて内股が痙攣してしまう。
グリフィスは遠慮無く中をグリグリ苛めてくる。一本だった指は二本に増え、あっという間に三本だ。それが捻りながら中を抉って、指先はバラバラとノックするみたいに前立腺を叩くからたまらない。中でイキながら完全蕩け顔だ。
「お前のよがり狂う姿を見るのも、俺の楽しみなんだがな」
「うっ、はぁ……しゅご、幸せぇ」
「あっという間にいつものリッツだな」
そういうグリフィスもいつもの顔だ。なんだかようやく、日常という感じがした。
グリフィスが相手だと完全にイキ癖がついている。指だけでもう登り詰めたままなかなか降りられない。あいつらは七日以上あったのに、一度も満足させられなかったのに。
「入れるぞ」
低くセクシーな声が鼓膜を震わせ、犯していた指が抜けていく。欲しくてヒクヒクと蠢く内襞が待ちわびた肉棒を与えられると、待ってましたとばかりに絡みついて絞っていく。
「んあぁ!」
逞しい背中に腕を回してギューギューに抱きつく。串刺しにするような遠慮のない腰使いに、逞しすぎて限界を試されているような拡張感。中を埋める熱の火傷するような感覚と、抉り出すどころか突き潰すような凶暴な硬さとカリが中を引っ掻いていく。
「お前、狭いぞ」
「あっ、あっ、ぁあ! グリフィス、だ……」
「どこで俺を感じてんだよ!」
「全部!」
これじゃないと満足しない。これに知り合ったらもうダメだ。欲しい、欲しい、欲しい!
擦り付けるように腰を振って、逞しい腰に足を絡めて擦り付けてしまう。当たる角度が僅かに変わるだけで、頭まで突き抜けていく。
「グリフィス、もっと突いてぇ」
「腹おかしくなるぞ」
「それでもいぃ」
腹上死上等なリッツは揺さぶられるままに鳴いた。声も出ない程によがり狂った。腹の上は相変わらずドロドロで、リングもないから突かれればそれだけで吐き出しっぱなしで、最終的に出すものもなくなって空イキして苦しい。
それでも幸せなのだからいいんだ。変態だろうがド淫乱だろうがこれがリッツとグリフィスのあり方だ。
「出すぞ」
「ちょう、だいっ。グリフィスの、中にぃ」
最奥を暴くように突き上げられ、苦しさと一緒に深い部分に熱を感じる。ドクドクと流し込まれる欲望が嬉しい。ようやくモヤモヤしたものも消えた。この体は、この心はグリフィスだけのものだ。
ホールドする腕の強さ、最後まで流し込もうとする腰使いも好きだ。腹の中が苦しくて、それが嬉しいなんて病気だけれどそれでいい。
「今日は、優しくしてやりたかったのに」
悔しそうに言うグリフィスに力なくリッツは笑う。もう腰も立たなければ足も持ち上がらないし、腕も上がらない。尻の穴が痛い。
「俺は、幸せだったよグリフィス」
「お前のそういう所が、呆れはするが憎めない」
愛しそうにキスをされて、抜け落ちていく熱を感じて寂しいけれど、包むような腕は温かいまま。
「あ、たれてくる」
「色気ないっての!」
大きな手が事後処理をしてくれて、されるがままに尻を上げている。トロトロと内股を落ちて行くそれがスッキリと綺麗に掻き出されるのも実は嫌いじゃない。
「尻振るなよ」
「交尾のおねだり」
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だってそれってお仕置きじゃなくて、ご褒美ですから。
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