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5章:締めは楽しく恥ずかしく
4話:二人だけの年越し
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暴れていたウェインはそれから直ぐに寝入った。今はアシュレーの腕の中、普段は絶対にさせてくれないお姫様抱っこをされている。可愛らしいオレンジのドレスから引き締まって適度に細い足を覗かせ、なんとも安心しきった顔で眠っている。
ウェインの部屋に連れて行き、とりあえずドレスを脱がせた。紐を緩め、腕を抜いたら後はスルンと脱げていく。さすがにカボチャのように膨らんだものは脱がせなかった。オリヴァーが「下着も女物」と言っていたのを思いだしたからだ。さすがにそれを見られるのは男としてコイツが傷つくだろう。
裸の体はしっかりと締まっている。傷もないそれにパジャマの上だけを羽織らせると、布団の中に寝かせた。
「まったく、手間のかかる」
言いながら微笑むアシュレーがそこにはいる。氷の騎士様は、このひまわりみたいな彼を見る時にだけ、こうして毒のない笑みを向けている。ウェイン本人には知られないように、遠く穏やかに。
「んぅ……」
モゾモゾと体を動かし寝返りを打つウェインが楽しそうに口元をほころばせるのを見て、アシュレーはくくっと笑い、頬にそっとキスをした。
「いい夢を」
小さく耳元に触れるような距離で告げたアシュレーは、そのまま部屋を後にした。
◆◇◆
押し倒されるのは覚悟のうえ。だが、この人はそこまでも待ってはくれなかった。
部屋に担がれたランバートはそのまま壁に手をついて後ろから攻め立てられている。露わになっている背中のラインをなぞるように唇が触れるのを、熱い息を吐き出して受け止めていた。
「まっ……て! ファウスト、服!」
そう言っても待ってくれる事がない。それもそうだ、遠征から帰って忙しくして、建国祭で事件があって、その後は年末だ。思えば多少の事はあっても激しく求める事も、求められる事もなかった。それが今、決壊状態で押し寄せている。
「はぁ! あっ」
後ろから手が伸びて平らな胸元を撫でる。滑らかな絹が敏感な胸を撫でてもどかしい気持ちにしていく。
「もっ、分かってるから。頼むから服、脱ぎた」
借りたこの服が上質なのは分かってる。滑らかな絹の肌触りが心地いい。だからこそ汚すのは忍びないのに。
「何なら買い取る」
「こんなの買い取ってどうするつもりだよ」
「お前がたまに着ればいい」
「そういう趣味ないって!」
背後で楽しそうに笑う人は本気でそのつもりなのか遠慮がない。項に唇が触れ、強く吸われる。次は首筋に噛みつかれて、思わず声が溢れた。
「俺と式を挙げるときに着るか?」
「勘弁して!」
「似合ってるぞ」
「嫌だ!」
完全に遊んでいる。そして完全に欲情しきっている。知らなかった、この人シチュエーションってものに弱いんだ。
「いけない事をしている気分だ」
濡れた声が熱を含んで耳元で囁き、体を反転させられる。壁に背を押し当てた状態でファウストは首の後ろの留め金を外した。シルクに繊細な総レースの上部が落ちて、胸元が露わになる。けれどドレスはまとわりついたまま、腰の所で締まっていて脱げない。
そのまま胸の突起を舐められると、ゾクゾクと背に気持ちのいい疼きが走って行く。
「はぁ……」
黒い髪に手を梳き入れて撫でれば、色に濡れた鋭い瞳が見上げて笑った。
「気持ちいいのか?」
「いい」
「久しぶりだ」
「んぁ! わか、てる」
だから止めはしないし、正直欲しい。ここで止められるほうがもどかしくてたまらない。体中に染みるような心地よさと熱を感じているんだから、止められたら困る。
「ファウスト、脱ぎたい」
チュッと硬く尖った部分を吸い上げられ、もう一方を摘ままれて息を上げてもランバートのお願いは一つだ。タイトなスカートが窮屈でならない。欲望に煽られて張りつめる部分が辛いのだ。
もう一ついえば、目の前の人も脱いでもらいたい。こんなとんでもない格好をしているのに、目の前の人は全く乱れていない。首元のボタンを外して鎖骨辺りが露わになったシャツに、黒のトラウザーズというシンプルかつ色気ダダ漏らしの格好だ。
ファウストは楽しそうに手触りのいいドレスの股間に手を添えて押し込む。形まで分かりそうなくらいに膨らんだそれを刺激され、ランバートは仰け反るように耐えた。ビクッと反応して、足元が震えてしまう。
「ファウスト頼むから!」
「あぁ、分かっている」
再び壁に手を押し当てて後ろを向かされる。腰の紐が緩まれば腹回りが楽になっていく。そうして尻の辺りまで緩まると、ドレスは自然と床に落ちた。
「っ!」
「?」
ドレスが落ちた途端、背後でファウストが息を詰めたのが分かった。何をそんなにと思いながらランバートも視線を下にして、羞恥に言葉をなくした。忘れていたのだ、シルエットが崩れるだの何だの言われて女性物の総レースの、しかも際どいTバックの下着を着けさせられているのを。
その下着の前だってあらぬことになっている。布面積小さくてこれで何を隠せるんだと言わんばかりの三角形の布を、熱く張りつめたものが押し上げている。
「これは!」
言い訳するよりも前に、ファウストの大きな熱い手が尻を揉む。それだけで、羞恥とあらぬ格好というダブルパンチを食らっている身としては感じてしまう。
「凶悪だな、これは」
「ちょ、やぁ……」
「完全に遊ばれたな」
「はっ」
「来年はできれば、旅行にでも出よう」
「うん! 賛成!」
結局公開処刑なのだからもういい。今はこの死ねる視界をどうにかするか、さもなければ快楽で脳みそ吹っ飛べばいいと思ってしまう。
ファウストはあろうことか、後ろを向かせ女性物の下着をつけたままで後ろを解し始めた。汚すものかとドレスを足に引っかけて遠くへと蹴りやるのが精一杯。立ったまま香油に濡れた指を飲み込む事になる。
「んぅ……」
息を吐いてやり過ごし、濡れた音を聞いている。振り向かされてキスをされ、露わになっているピアスのはまる耳の縁を甘噛みされて、徐々にクラクラしてきた。
「お前も案外感じてるな」
「ダメか?」
「いいや」
ニヤリと笑う人が更に指を追加していく。ほぼ隠していないような下着では指の侵入を拒めない。ってか、いつまで履いたままなんだこれ。
「頼むから、脱がせて」
「面白いぞ」
「恥ずかしい!」
主に自分に見えている映像が暴力でしかない。
クルンと反転させられて、ファウストを前から見る。濡れた色香を持つ瞳がランバートを見て、ニヤリと笑みを深くした。
「確かにこれは、恥ずかしいな」
荒い息をして背中を壁に預けたまま、呆けたようにファウストを見ていたから指摘されて思い至って恥ずかしくて前を隠した。完全に勃ちあがった先端が下着を押し上げてテラテラと濡れている。そうして前を膨らませていると微妙に尻に後ろが食い込む。レースという微妙な衣擦れの布がもどかしく刺激して、だからといって何も隠してはくれなくて、ジワッと熱を持っていく。
「隠さなくてもいいぞ」
「変態!」
「まぁ、否定はできないな。実際、女装したお前を見て多少煽られた」
「もうしないからな」
「それは残念」
冗談なのかなんなのか、そんな会話をしながら近づいてきたファウストが下着越しの前に触れる。知らない布の摩擦に擦られた前が更に先走りを溢して濡れていく。ヌチュという音がして、いたたまれなくて強く目を瞑った。
「限界か?」
「もっ、欲しい」
達するには弱すぎる。でも、意識の外に置くには強い。そんな感覚に涙が出る。とろ火で炙られている状態に、ランバートは懇願した。
下着を簡単に落とされ、ファウストも前を寛げた。色でぼやけた脳みそが映像だけを送ってくる。でもそこに思考が伴わないんじゃどうしようもない。呆けたままランバートは片足を高く持ち上げられ、壁に背を押し当てたままファウストの高ぶりを飲み込んだ。
「はっ! ぁあぁ!」
ぐちりと飲み込む部分が一杯に口を広げている。味わったことのない角度で抉られて、涙がこぼれた。
「いつも以上に狭いな」
色気を含む声がそんな事を言うが、そんな情報拾えない。不安定な状態でバランスが取りづらく、突き上げられると腰が浮き上がりそうになる。
そのうちに地に着いていた方の足も持ち上げられ、前からM字に開脚させられたような状態で突き上げられて目の前が白黒する。背に感じる壁だけじゃ不安で、首に腕を巻き付けて必死に抱きつけば、落ち着くようにキスをくれた。
「落ちる」
「それはないな」
近くで端正な顔が笑みを作っている。腕の力が持ち上げ、腰を入れられて揺さぶられていく。自重もあってより深くファウストを飲み込めば、目の前の黒い瞳も濡れていく。荒く息をついてあちこちを突き上げられながら、ランバートはブルッと震えて強く抱きついた。
互いに激しく求めて息をつめて、より深くファウストを受け入れながらランバートは果てていた。ファウストの服に全てかける事になったが、もうそんな事はどうでもいい。息が荒くて、それでも不安定なまま中に熱い滴りを感じている。その耳に、遠く花火の音がした。
「あ……」
年が明けたのだ。
「とんでもない年明け」
汗と唾液と白濁で内も外もドロドロになっている。しかもまだ、ファウストを中に咥え込んだまま吸い上げるように内襞が蠢いている。まだまだ足りないと言わんばかりだ。
「ランバート」
「なに?」
「今年もよろしく」
「こんな体勢で言う事かよ!」
ニッコリと言われてもどうしたらいい。思うがこれは照れ隠しで、ランバートはギュと抱き寄せてキスをした。
「……よろしく」
恥ずかしくはあるが、心からそう言ったランバートを抱きしめるファウストが、とても嬉しそうに微笑んでいた。
ウェインの部屋に連れて行き、とりあえずドレスを脱がせた。紐を緩め、腕を抜いたら後はスルンと脱げていく。さすがにカボチャのように膨らんだものは脱がせなかった。オリヴァーが「下着も女物」と言っていたのを思いだしたからだ。さすがにそれを見られるのは男としてコイツが傷つくだろう。
裸の体はしっかりと締まっている。傷もないそれにパジャマの上だけを羽織らせると、布団の中に寝かせた。
「まったく、手間のかかる」
言いながら微笑むアシュレーがそこにはいる。氷の騎士様は、このひまわりみたいな彼を見る時にだけ、こうして毒のない笑みを向けている。ウェイン本人には知られないように、遠く穏やかに。
「んぅ……」
モゾモゾと体を動かし寝返りを打つウェインが楽しそうに口元をほころばせるのを見て、アシュレーはくくっと笑い、頬にそっとキスをした。
「いい夢を」
小さく耳元に触れるような距離で告げたアシュレーは、そのまま部屋を後にした。
◆◇◆
押し倒されるのは覚悟のうえ。だが、この人はそこまでも待ってはくれなかった。
部屋に担がれたランバートはそのまま壁に手をついて後ろから攻め立てられている。露わになっている背中のラインをなぞるように唇が触れるのを、熱い息を吐き出して受け止めていた。
「まっ……て! ファウスト、服!」
そう言っても待ってくれる事がない。それもそうだ、遠征から帰って忙しくして、建国祭で事件があって、その後は年末だ。思えば多少の事はあっても激しく求める事も、求められる事もなかった。それが今、決壊状態で押し寄せている。
「はぁ! あっ」
後ろから手が伸びて平らな胸元を撫でる。滑らかな絹が敏感な胸を撫でてもどかしい気持ちにしていく。
「もっ、分かってるから。頼むから服、脱ぎた」
借りたこの服が上質なのは分かってる。滑らかな絹の肌触りが心地いい。だからこそ汚すのは忍びないのに。
「何なら買い取る」
「こんなの買い取ってどうするつもりだよ」
「お前がたまに着ればいい」
「そういう趣味ないって!」
背後で楽しそうに笑う人は本気でそのつもりなのか遠慮がない。項に唇が触れ、強く吸われる。次は首筋に噛みつかれて、思わず声が溢れた。
「俺と式を挙げるときに着るか?」
「勘弁して!」
「似合ってるぞ」
「嫌だ!」
完全に遊んでいる。そして完全に欲情しきっている。知らなかった、この人シチュエーションってものに弱いんだ。
「いけない事をしている気分だ」
濡れた声が熱を含んで耳元で囁き、体を反転させられる。壁に背を押し当てた状態でファウストは首の後ろの留め金を外した。シルクに繊細な総レースの上部が落ちて、胸元が露わになる。けれどドレスはまとわりついたまま、腰の所で締まっていて脱げない。
そのまま胸の突起を舐められると、ゾクゾクと背に気持ちのいい疼きが走って行く。
「はぁ……」
黒い髪に手を梳き入れて撫でれば、色に濡れた鋭い瞳が見上げて笑った。
「気持ちいいのか?」
「いい」
「久しぶりだ」
「んぁ! わか、てる」
だから止めはしないし、正直欲しい。ここで止められるほうがもどかしくてたまらない。体中に染みるような心地よさと熱を感じているんだから、止められたら困る。
「ファウスト、脱ぎたい」
チュッと硬く尖った部分を吸い上げられ、もう一方を摘ままれて息を上げてもランバートのお願いは一つだ。タイトなスカートが窮屈でならない。欲望に煽られて張りつめる部分が辛いのだ。
もう一ついえば、目の前の人も脱いでもらいたい。こんなとんでもない格好をしているのに、目の前の人は全く乱れていない。首元のボタンを外して鎖骨辺りが露わになったシャツに、黒のトラウザーズというシンプルかつ色気ダダ漏らしの格好だ。
ファウストは楽しそうに手触りのいいドレスの股間に手を添えて押し込む。形まで分かりそうなくらいに膨らんだそれを刺激され、ランバートは仰け反るように耐えた。ビクッと反応して、足元が震えてしまう。
「ファウスト頼むから!」
「あぁ、分かっている」
再び壁に手を押し当てて後ろを向かされる。腰の紐が緩まれば腹回りが楽になっていく。そうして尻の辺りまで緩まると、ドレスは自然と床に落ちた。
「っ!」
「?」
ドレスが落ちた途端、背後でファウストが息を詰めたのが分かった。何をそんなにと思いながらランバートも視線を下にして、羞恥に言葉をなくした。忘れていたのだ、シルエットが崩れるだの何だの言われて女性物の総レースの、しかも際どいTバックの下着を着けさせられているのを。
その下着の前だってあらぬことになっている。布面積小さくてこれで何を隠せるんだと言わんばかりの三角形の布を、熱く張りつめたものが押し上げている。
「これは!」
言い訳するよりも前に、ファウストの大きな熱い手が尻を揉む。それだけで、羞恥とあらぬ格好というダブルパンチを食らっている身としては感じてしまう。
「凶悪だな、これは」
「ちょ、やぁ……」
「完全に遊ばれたな」
「はっ」
「来年はできれば、旅行にでも出よう」
「うん! 賛成!」
結局公開処刑なのだからもういい。今はこの死ねる視界をどうにかするか、さもなければ快楽で脳みそ吹っ飛べばいいと思ってしまう。
ファウストはあろうことか、後ろを向かせ女性物の下着をつけたままで後ろを解し始めた。汚すものかとドレスを足に引っかけて遠くへと蹴りやるのが精一杯。立ったまま香油に濡れた指を飲み込む事になる。
「んぅ……」
息を吐いてやり過ごし、濡れた音を聞いている。振り向かされてキスをされ、露わになっているピアスのはまる耳の縁を甘噛みされて、徐々にクラクラしてきた。
「お前も案外感じてるな」
「ダメか?」
「いいや」
ニヤリと笑う人が更に指を追加していく。ほぼ隠していないような下着では指の侵入を拒めない。ってか、いつまで履いたままなんだこれ。
「頼むから、脱がせて」
「面白いぞ」
「恥ずかしい!」
主に自分に見えている映像が暴力でしかない。
クルンと反転させられて、ファウストを前から見る。濡れた色香を持つ瞳がランバートを見て、ニヤリと笑みを深くした。
「確かにこれは、恥ずかしいな」
荒い息をして背中を壁に預けたまま、呆けたようにファウストを見ていたから指摘されて思い至って恥ずかしくて前を隠した。完全に勃ちあがった先端が下着を押し上げてテラテラと濡れている。そうして前を膨らませていると微妙に尻に後ろが食い込む。レースという微妙な衣擦れの布がもどかしく刺激して、だからといって何も隠してはくれなくて、ジワッと熱を持っていく。
「隠さなくてもいいぞ」
「変態!」
「まぁ、否定はできないな。実際、女装したお前を見て多少煽られた」
「もうしないからな」
「それは残念」
冗談なのかなんなのか、そんな会話をしながら近づいてきたファウストが下着越しの前に触れる。知らない布の摩擦に擦られた前が更に先走りを溢して濡れていく。ヌチュという音がして、いたたまれなくて強く目を瞑った。
「限界か?」
「もっ、欲しい」
達するには弱すぎる。でも、意識の外に置くには強い。そんな感覚に涙が出る。とろ火で炙られている状態に、ランバートは懇願した。
下着を簡単に落とされ、ファウストも前を寛げた。色でぼやけた脳みそが映像だけを送ってくる。でもそこに思考が伴わないんじゃどうしようもない。呆けたままランバートは片足を高く持ち上げられ、壁に背を押し当てたままファウストの高ぶりを飲み込んだ。
「はっ! ぁあぁ!」
ぐちりと飲み込む部分が一杯に口を広げている。味わったことのない角度で抉られて、涙がこぼれた。
「いつも以上に狭いな」
色気を含む声がそんな事を言うが、そんな情報拾えない。不安定な状態でバランスが取りづらく、突き上げられると腰が浮き上がりそうになる。
そのうちに地に着いていた方の足も持ち上げられ、前からM字に開脚させられたような状態で突き上げられて目の前が白黒する。背に感じる壁だけじゃ不安で、首に腕を巻き付けて必死に抱きつけば、落ち着くようにキスをくれた。
「落ちる」
「それはないな」
近くで端正な顔が笑みを作っている。腕の力が持ち上げ、腰を入れられて揺さぶられていく。自重もあってより深くファウストを飲み込めば、目の前の黒い瞳も濡れていく。荒く息をついてあちこちを突き上げられながら、ランバートはブルッと震えて強く抱きついた。
互いに激しく求めて息をつめて、より深くファウストを受け入れながらランバートは果てていた。ファウストの服に全てかける事になったが、もうそんな事はどうでもいい。息が荒くて、それでも不安定なまま中に熱い滴りを感じている。その耳に、遠く花火の音がした。
「あ……」
年が明けたのだ。
「とんでもない年明け」
汗と唾液と白濁で内も外もドロドロになっている。しかもまだ、ファウストを中に咥え込んだまま吸い上げるように内襞が蠢いている。まだまだ足りないと言わんばかりだ。
「ランバート」
「なに?」
「今年もよろしく」
「こんな体勢で言う事かよ!」
ニッコリと言われてもどうしたらいい。思うがこれは照れ隠しで、ランバートはギュと抱き寄せてキスをした。
「……よろしく」
恥ずかしくはあるが、心からそう言ったランバートを抱きしめるファウストが、とても嬉しそうに微笑んでいた。
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