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27章:リリー平定戦
9話:平定(ファウスト)
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リリー平定から一ヶ月、少しずつ日常が戻って来た。
怪我を負った隊員の多くは復帰して、調整しつつ通常業務についている。
ゼロス、コンラッド、ハリー、レイバンについては通常訓練、通常業務に復帰した。
ドゥーガルド、チェスターについては通常業務はしつつ、訓練は調整している。
一番深傷を負ったランバートは軽めの業務をしつつ、リハビリと訓練の中間のような状態。だが経過は良好で、無理をかけずに体力や筋力を戻し始めている。
「被害は甚大。戦死した隊員は百名以上か。これは、二年目と一年目の訓練を少し上げて仕上げねばならぬの」
報告を見ながらシウスが難しい顔をする。その理由も分からなくはないが。
「捕らえたテロリストの数は五百。うち四百は労働刑に合意した。西が大分壊れたからな、そっちの修復に当てる」
「残り百は騎士団への恭順を示しておる。しばし様子を見ねばならぬが、悪くはないだろう」
クラウル、シウスの報告にファウストは黙って頷いた。
「お前はどうなんだ、ファウスト。大分傷は深かっただろ」
「ん? あぁ、それはもう問題ない。エリオットが怖いからまだ訓練に参加はしていないが、個人的にはもう問題はない」
「流石化け物ぞ」
呆れたように言われたが、あまり返す言葉がない。肩、胸、脇腹と酷い傷だったのは否めない。また体に傷跡が残ったと、エリオットが怖い顔をしていた。ランバートにも随分と悲しそうな顔をさせてしまったのだ。
だが既に痛みはない。骨折した肋骨がまだしっかりと治っていないが、それを除けばもう問題ないのだ。
「まぁ、ゆっくり養生せい。今は少し落ち着かぬが、来月辺りにはゆっくり休みが取れるであろう。一週間ほどやるゆえ、たっぷり甘えるがよいぞ」
「そうさせてもらう。シウス、準備は進んでいるか?」
ファウストの問いに、シウスは顔を上げてニヤリと笑う。クラウルも困った様な笑みだ。
「準備にあれこれかかる故、来月になるであろうな。だが、書類上の事は済ませてある。心配はいらぬ」
「そうか」
それを聞くだけで安心だ。ファウストはフッと息を吐いた。
「ジェームダルは、いつにする」
「年明けが良いの。今はルースの事件で少々頃が悪い。まずは沈んだ国内の気運を上げてやらねば。祝い事が必要ぞ」
「と、いうと?」
「今月の中ごろに、陛下とデイジー嬢の結婚式を大々的に行うようにオスカルが話をつけた。先鋒は此度の責任を感じて辞退しそうであったがな。西と帝国がこれ以上争わぬためにも必要だと伝えれば、同意した」
随分と急だったが、確かに国内の暗い雰囲気を感じるとこれにも納得がいく。
「祝い事はよい。本当は早う世継ぎなど出来れば国内は更に安泰なのだが」
「シウス」
「政略ではなく、似合いだから言うておるのよ。あの二人、実に睦まじい」
くすくすと笑うシウスは冗談を言っている風はない。確かにあの二人はとても睦まじいと聞いている。カールは必ず午前のお茶の時間と夕食を共にし、一日にあったことを互いに語らっているとか
「ジェームダルの者達にも話を聞き、いつが良いかを決めねばならぬが年内は行わぬ。隊員の募集も難しくなろうな」
「だが、良い事も起こっている。西が帝国に恭順を示し始めた。お前達が町や民を見捨てず、助けてきた事で考えが軟化した」
「そうか」
これには安心する。国内のテロリストはルースが最後のはずだ。後はどうとでもなるし、大きな脅威ではない。
そして西が帝国に歩み寄ってくれれば、そうした反乱分子の温床が減ることになる。
「後はやはり、ジェームダルがどう出るかじゃな」
シウスの言葉は、意外に重たいものだった。
◆◇◆
▼ランバート
ようやく痛みもなく訓練ができるようになってきた。負荷をかけないストレッチや体力訓練を短い時間繰り返している。その他はファウストの手伝いだ。正直、執務室が地獄の様になっていた。
動けないのは十分に承知していたから、喜んで手伝った。無理をしてファウストを悲しませるべきではない。
だがそのファウストは普通に仕事をしている。訓練こそエリオットの反対で控えているが、実はこっそりしていたりする。
大丈夫なのか不安になったが、大丈夫だった。改めてあの人はどんな体をしているのか気が遠くなる。少しは近づけたと思ったのに。
「ランバート!」
「チェスター?」
少し先から声をかけられて顔を上げれば、同じく調整しているチェスターが走ってくる。深傷だったはずなんだが、こっちも元気だ。
「なぁ、お前次の休み前日空いてるか?」
「空けようと思えば」
ファウストが嫌な顔をしそうだ。怪我をしてからベッタリなのだ。どれだけ不安だったのか。
チェスターは正しくこれを読み取ったらしい。苦笑いだ。
「ファウスト様が渋るんじゃないのか?」
「押し通す」
「いーなー、俺も恋人欲しい」
「作ればいいだろ。今回治療してくれた医療府の……なんて言ったっけ?」
「リカルドさん? あの人は脈無しだって。訓練できるまでになったら冷たいんだぜ。無表情で『動けるなら来ないで下さい』なんて言ってさ」
ぶーぶー言いながらチェスターは不満顔だ。そんなチェスターにランバートは苦笑する。
「焦らなくてもいいだろ? それに、俺達仲間だし」
「特別な誰かの特別なのが欲しい」
「無い物ねだりだっての」
「ぶー」
なんて言って、笑った。
「で、次の安息日前日、集まってご苦労さん会しようぜ」
「あぁ、参加する」
「絶対な!」
言って、チェスターは行ってしまう。
なんとなく、日常が戻ってきた。そんな気分がやっぱりする。
「さて、俺も出来るだけ早く体戻さないとな」
伸びを一つ。後は黙々とまたリハビリ兼訓練を開始するのだった。
怪我を負った隊員の多くは復帰して、調整しつつ通常業務についている。
ゼロス、コンラッド、ハリー、レイバンについては通常訓練、通常業務に復帰した。
ドゥーガルド、チェスターについては通常業務はしつつ、訓練は調整している。
一番深傷を負ったランバートは軽めの業務をしつつ、リハビリと訓練の中間のような状態。だが経過は良好で、無理をかけずに体力や筋力を戻し始めている。
「被害は甚大。戦死した隊員は百名以上か。これは、二年目と一年目の訓練を少し上げて仕上げねばならぬの」
報告を見ながらシウスが難しい顔をする。その理由も分からなくはないが。
「捕らえたテロリストの数は五百。うち四百は労働刑に合意した。西が大分壊れたからな、そっちの修復に当てる」
「残り百は騎士団への恭順を示しておる。しばし様子を見ねばならぬが、悪くはないだろう」
クラウル、シウスの報告にファウストは黙って頷いた。
「お前はどうなんだ、ファウスト。大分傷は深かっただろ」
「ん? あぁ、それはもう問題ない。エリオットが怖いからまだ訓練に参加はしていないが、個人的にはもう問題はない」
「流石化け物ぞ」
呆れたように言われたが、あまり返す言葉がない。肩、胸、脇腹と酷い傷だったのは否めない。また体に傷跡が残ったと、エリオットが怖い顔をしていた。ランバートにも随分と悲しそうな顔をさせてしまったのだ。
だが既に痛みはない。骨折した肋骨がまだしっかりと治っていないが、それを除けばもう問題ないのだ。
「まぁ、ゆっくり養生せい。今は少し落ち着かぬが、来月辺りにはゆっくり休みが取れるであろう。一週間ほどやるゆえ、たっぷり甘えるがよいぞ」
「そうさせてもらう。シウス、準備は進んでいるか?」
ファウストの問いに、シウスは顔を上げてニヤリと笑う。クラウルも困った様な笑みだ。
「準備にあれこれかかる故、来月になるであろうな。だが、書類上の事は済ませてある。心配はいらぬ」
「そうか」
それを聞くだけで安心だ。ファウストはフッと息を吐いた。
「ジェームダルは、いつにする」
「年明けが良いの。今はルースの事件で少々頃が悪い。まずは沈んだ国内の気運を上げてやらねば。祝い事が必要ぞ」
「と、いうと?」
「今月の中ごろに、陛下とデイジー嬢の結婚式を大々的に行うようにオスカルが話をつけた。先鋒は此度の責任を感じて辞退しそうであったがな。西と帝国がこれ以上争わぬためにも必要だと伝えれば、同意した」
随分と急だったが、確かに国内の暗い雰囲気を感じるとこれにも納得がいく。
「祝い事はよい。本当は早う世継ぎなど出来れば国内は更に安泰なのだが」
「シウス」
「政略ではなく、似合いだから言うておるのよ。あの二人、実に睦まじい」
くすくすと笑うシウスは冗談を言っている風はない。確かにあの二人はとても睦まじいと聞いている。カールは必ず午前のお茶の時間と夕食を共にし、一日にあったことを互いに語らっているとか
「ジェームダルの者達にも話を聞き、いつが良いかを決めねばならぬが年内は行わぬ。隊員の募集も難しくなろうな」
「だが、良い事も起こっている。西が帝国に恭順を示し始めた。お前達が町や民を見捨てず、助けてきた事で考えが軟化した」
「そうか」
これには安心する。国内のテロリストはルースが最後のはずだ。後はどうとでもなるし、大きな脅威ではない。
そして西が帝国に歩み寄ってくれれば、そうした反乱分子の温床が減ることになる。
「後はやはり、ジェームダルがどう出るかじゃな」
シウスの言葉は、意外に重たいものだった。
◆◇◆
▼ランバート
ようやく痛みもなく訓練ができるようになってきた。負荷をかけないストレッチや体力訓練を短い時間繰り返している。その他はファウストの手伝いだ。正直、執務室が地獄の様になっていた。
動けないのは十分に承知していたから、喜んで手伝った。無理をしてファウストを悲しませるべきではない。
だがそのファウストは普通に仕事をしている。訓練こそエリオットの反対で控えているが、実はこっそりしていたりする。
大丈夫なのか不安になったが、大丈夫だった。改めてあの人はどんな体をしているのか気が遠くなる。少しは近づけたと思ったのに。
「ランバート!」
「チェスター?」
少し先から声をかけられて顔を上げれば、同じく調整しているチェスターが走ってくる。深傷だったはずなんだが、こっちも元気だ。
「なぁ、お前次の休み前日空いてるか?」
「空けようと思えば」
ファウストが嫌な顔をしそうだ。怪我をしてからベッタリなのだ。どれだけ不安だったのか。
チェスターは正しくこれを読み取ったらしい。苦笑いだ。
「ファウスト様が渋るんじゃないのか?」
「押し通す」
「いーなー、俺も恋人欲しい」
「作ればいいだろ。今回治療してくれた医療府の……なんて言ったっけ?」
「リカルドさん? あの人は脈無しだって。訓練できるまでになったら冷たいんだぜ。無表情で『動けるなら来ないで下さい』なんて言ってさ」
ぶーぶー言いながらチェスターは不満顔だ。そんなチェスターにランバートは苦笑する。
「焦らなくてもいいだろ? それに、俺達仲間だし」
「特別な誰かの特別なのが欲しい」
「無い物ねだりだっての」
「ぶー」
なんて言って、笑った。
「で、次の安息日前日、集まってご苦労さん会しようぜ」
「あぁ、参加する」
「絶対な!」
言って、チェスターは行ってしまう。
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