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婚約破棄?はぁ、そうですか

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「ジェミカ!君とはもう、やっていける気がしない!婚約破棄する!」

はあ…また始まった。

「あら、そうなのヒースクリフ」

「婚約破棄して、君の妹のイリーナと結婚する!」

「まあ、それはそれは」

「だってだって、君は冷たすぎる!どうして僕の話をちゃんと聞いてくれないんだ!?」

「そんなことありせんよ、ちゃあんと聞いてるじゃありませんか」

「いや、今だってこちらを見もしないじゃないか!」

「あら、だって今手が離せないんですもの」

私は茹で上がったブロッコリーの水を切った。

「大体君はね!キッチンにばかり立っていて僕のことを放ったらかしにしてばかりしゃないか!」

「そうでしたかしら?」

「イリーナなら、もっと僕との時間を大切にしてくれるよ!!」

「うーん、そうですねぇ」

「ほら!また上の空だ!」

「はいはい。わかりましたよ。私との婚約を破棄して、妹のイリーナと婚約して仲良く2人の時間を楽しむんですね?」

「その通り!」

「じゃあ、もうこの夕飯は食べなくてよろしいんですね?」

「え?そ、それは…」

「イリーナは料理は全くできませんよ。それでも結婚します?」

「え、でも…君の料理は最高に美味しいから…」

「そうですね。ヒースクリフは私の料理が大好きですわよね?」

「うん…」

「さあ、婚約破棄なんてバカなこと言ってないで手を洗ってきてくださいな」

「はーい♡」

私たちは食卓に着いて2人で仲良く晩御飯を食べた。


おしまい♪

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