“help”の音は、聴こえない

*明星 詩乃

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-入院から3日目

菖蒲との面会が許可された


菖蒲が生きている事を
早く確かめたい気持ちとは裏腹に

菖蒲に会って

どんな顔をすれば良いのか
何を話せば良いのか

分からなかった


それでも、菖蒲が俺との面会を
希望している事を聞き

菖蒲と会う事を決めて、

俺は、菖蒲の病室を訪れた


「…なんだか、久し振りだね」

そう言って微笑む菖蒲は

あんな事があったとは思えない位

落ち着いていて、
以前と変わらない様に見えた


菖蒲の顔をまともに見る事が出来ず
視線を下にずらすと、

菖蒲の首に残る
ロープの痕が見えて

俺はまた顔を逸した


「…体調は?」

「ん、今の所大丈夫。怪我もそんな酷くないし、後遺症も特に残らないって」

「…良かったな」

菖蒲が微笑んだ様な気がしたけど
返事はなかった


「…ごめんね、変な所見せちゃって」

「……」

「君を、ここまで巻き込んだんだもん。-大丈夫、ちゃんと全部話すよ」

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