デブの北海道本気食べ歩き旅行日記

１日目

第3話 一日目：スイーツ「北海道牛乳カステラ」＠新千歳空港

　海鮮丼を食べて「塩気の腹」が満たされた私は、ちょいと甘いものをつまみたくなり、スイーツを求めて空港を彷徨った。「グルメ・ワールド」をひと通り見て回り（この頃には腰痛など感じる余裕などなくなっていた）、一番気になったカフェ「南蛮菓子　北海道牛乳カステラ」に入った。

　「南蛮菓子　北海道牛乳カステラ」とは、北海道産の牛乳、小麦粉、ビート上白糖、卵などを使用して製造されているカステラが有名な店だ。カステラの他にも、チーズケーキやプリン、ソフトクリームなども販売している。

　私は、コーヒー牛乳、プリン、濃厚チーズケーキを注文した。濃厚チーズケーキにはオマケでちょこっとソフトクリームも添えられていたので、合計四種類ものスイーツが目の前に並ぶ。これでたったの千円ちょっとだと。こんな価値のある千円があるか。

　まずはコーヒー牛乳をこくりと一口。
　牛乳ってこんな味だったっけ。私の知っている牛乳じゃない。うまい。
　プリン、チーズケーキ、ソフトクリームと食べ進めていくうちに、いつの間にか私は頭を抱えていた。

　おいしいなどという言葉では足りない。
　暴力的なまでの濃厚さ。それなのに後ろ髪を引っ張らないさっぱり感。変なえぐみがない。必要な資料をさりげなくテーブルに置いて、すっと部屋を出て行く有能秘書のようだ。

　幸せすぎて過呼吸になりそうだった。
　うまいものを食べて泣きそうになったのは初めてだった。